上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年11月13日

(平成19年11月13日(火) 9:37~9:50  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 11月13日の閣議は、国会提出案件が12件、公布案件1件、政令5件、計18件の案件がございました。このうち私の所管案件はございませんでした。
 また、私から報告事項が2件ございます。
 まず、平成19年度子育てを支える「家族・地域のきずな」フォーラム全国大会及び地方大会の開催についてでございます。
 先週金曜日の閣議におきまして、平成19年度の「家族の日・家族の週間」について発言を行いましたが、本日は「家族の日・家族の週間」に開催する、子育てを支える「家族・地域のきずな」フォーラムの全国大会及び地方大会について発表させていただきたいと存じます。
 お手元に配付している資料をご覧いただきたいと思いますが、富山県におきまして「家族の日」であります18日に全国大会を、また茨城県において「家族の週間」であります11日から24日の後半の23日に地方大会を開催いたします。両大会ともに基調講演、パネルトーク、分科会を行うとともに、家族で参加・体験し、多世代の人たちと触れ合えるコーナーを設け、家族連れなど多くの方々に御参加をいただき、家族や地域のきずなのすばらしさを肌で感じていただくように努めてまいります。
 また、全国大会では、初の「家族の日」ということもあり、総理のメッセージをいただくとともに、「家族・地域のきずな」作品コンクールの表彰式を行うこととしております。
 なお、国会のお許しをいただければ、両大会ともに私も出席する予定でございます。詳細につきましては、共生社会政策統括官付少子・高齢化対策第1担当にお問い合わせいただきたいと思います。
 そして、2点目ですが、「第23回男女共同参画推進連携会議」についてでございます。
 明日11月14日に、「第23回男女共同参画推進連携会議」を官邸大ホールにて開催いたします。当会議の全体会議の冒頭に私から御挨拶をさせていただきまして、その後も会議に参加する予定でおります。
 当会議は、男女共同参画づくりに関し、広く各界各層との意見交換を通じて連携を図り、国民的な取組を推進するため平成8年に発足した会議でございます。男女共同参画担当大臣より依頼を受けた18人の有識者議員と、87団体から推薦を受けた議員の105名から構成されております。
 今年8月に依頼された新議員が集う初めての会議でございますし、福田内閣での初めての開催となります。今回の会議では、男女共同参画推進連携会議の今後の活動のあり方について意見交換を行うとともに、女性の参画の拡大(2020年30%の目標)について、またワーク・ライフ・バランスの推進について、団体の活動の発表等を行う予定でございます。詳細は男女共同参画局にお問い合わせいただきたいと思います。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)民主党などの野党が同意人事の一部について政府案を否決する方針を決めたようですが、そのことについて大臣の受けとめをお願いいたします。
(答)同意人事については国会の議決ということでございますが、内閣の方が絶大な信頼を持って推薦しているということですので、御信任をしっかりといただきたいと思います。
(問)今日の衆議院本会議で新テロ特措法が可決される見込みですけれども、参院で否決された場合に、衆院で3分の2の再可決はすべきだとお考えでしょうか。
(答)今日の本会議で可決という動きについては、ほぼそういう見通しになると思いますが、これから参議院でしっかりと審議が行われることでございます。今回は35日間の延長ということでございますので、内閣としては、参議院でのしっかりとした議論を踏まえて、成立へ向けて全力で努力すべきであると思います。
(問)先週あったワーク・ライフ・バランスの作業部会で、委員の方から労使の自主的取組が強調された内容になっているという指摘がありましたけれども、自主的取組を強調する内容の中で、実効性というのはどういうふうに上げていかれるお考えでしょうか。
(答)個人の能力、そしていろいろな考え方に基づいて人生を選択するという、そういう趣旨のワーク・ライフ・バランスを国が国民運動として展開するわけでありますが、そういう場合には、自主的取組が土台にないと、これはうまくいかないと思います。前回は委員の方から自主的取組という趣旨の文言が憲章及び行動指針の文言として多いのではないかと、こういう御指摘がありましたが、自主的取組をするという趣旨は、私はコンセンサスを得ている、得られていたと思います。
 ただ、それがあまり頻繁に使われることで、その趣旨が別の側から、あるいは別の方々から間違ったメッセージにとられることについての懸念や危惧が表されたと思っておりまして、これは日本語の文章体系全体についての指摘じゃないかと思っております。
 結論を私的に申し上げれば、この自主的な取組をして、そして国民運動の土台をつくっていく。それぞれの主体、アクターが、それぞれの役割の中で知恵を絞って対応していく中で国民運動の土台が築かれる、という趣旨については、合意を得られていると思います。
(問)家族のきずなフォーラムについて伺いたいんですけれども、こういった初めての全国大会ということなんですが、こういう開催を通して大臣は今回のフォーラムが少子化対策に具体的にどのように影響を及ぼすか、どのように効果を上げるというふうにお考えでしょうかというのがまず1点。
 あと、総理のビデオメッセージということですが、総理から何か大臣に対してフォーラムに関して具体的な指示ですとか、言葉はあったのかどうか教えていただけますか。
(答)まず、1点目ですが、国民運動を展開する、スタートを切るということで、キックオフの大会であります。例えば、子育て中のお母さんたち、お父さんたちが育児に孤立している状態、こういうことは好ましいことではなく、これを家族の子育てのある意味では喜び、御苦労、あるいは不安に思っていることを、今までは大家族でおじいちゃん、おばあちゃんがいらして、いろいろなアドバイスをいただいたりということができましたが、今は非常に小さな家族になっている。これを、地域全体のいろいろな、ある意味ではノウハウを持った先輩の皆さんや、あるいは同じ子育てをしている家族の皆さんが出会う場所をつくるというのは、これは政策的には大変大事なことだと思うんです。それで、その趣旨にのっとって、この間いろいろなところでも取り組んできました。
 今回の大会は、改めてそうした家族のきずな、地域のきずなを時代に合わせて再生し、また新しい時代に合わせて創造していくということの一歩を踏み出すということでありまして、これは仕掛けというか、場づくりをしていかないとなかなか集まりにくい。個々分散してやってもなかなか効果を上げにくいということで、これを一つの気運にしていきたいと思っています。
 この家族の日は、今年は11月18日ということですが、毎年ございますし、前後の1週間ずつ、2週間に及ぶこの期間に、全国の各地域でこうした集いをいろいろな形で行っていただく、そうした呼びかけという意味もございますので、できるだけ総理にも思いを伝えていただくべく、ビデオメッセージをお願いいたしました。
 当初は、海外出張がなければ御出席をいただけるようお願いをしておりましたので、大変残念なことではありますけれども、ビデオメッセージで思いを訴えていただき、そして、いただいた声を全国に発信していくということに大きな意味があると思っています。
(問)大臣が一番最初におっしゃった出会う場が大切というのは、御自身の子育ての経験も思われたことなんでしょうか。
(答)私の場合には、両親がとてもよく一緒に応援してくれたので、それはとても大きな勇気づけになりました。でも、親と一緒に同居しながらとか、親が元気で応援してもらえるということは、これは恵まれているなという時代になってきています。
 だから、そういう意味では、世代を越えた助け合いというよりも支え合いを、子育ての時期に積極的にしていただくということは、大変大きな力、勇気づけになりますので、私としてはその場づくりを、何かお金をかけて云々ではなくて、場をつくって出会って、そこで情報交換して、喜びや悩みを話し合ったり、「元気にハイハイして立ったよ」なんていう話をするだけでも、これはすごく力づけ、勇気づけになるので、そういう機会をできるだけ幅広くつくっていただきたいと思います。
 全国大会の中でもそういうチャンスをいろいろつくっていただいておりますので、そのモデルを他の地域にも発信していくという意味で、ぜひマスコミの皆さんにも大いに取り上げていただきたいと思っています。
(問)総理のビデオメッセージはもう撮ってあるんですか。
(答)はい、撮りました。
(問)大体どんな趣旨のお話を。
(答)それは当日に、皆さんに初めに言ってしまうとそれこそやらせになっちゃうので、そうじゃなくて、やはりそのときに参加していただいた方に触れていただいて、そして、もちろんビデオですからちょっと時間差はあるんですが、総理の思いを伝えていきたいと思っています。

(以上)