上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年9月21日

(平成19年9月21日(金) 10:40~10:50  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 皆さん、おはようございます。
 本日の閣僚懇談会は、一般案件が2件、国会提出案件が3件、政令が8件、計13件の案件がございました。このうち、私の所管案件はございませんでした。これらにつきましては、後ほど総理の決裁をもって決定となります。
 併せて、私から、昨日の視察につきましての御報告をいたしたいと思います。
 昨日、青少年育成の関連で、狛江市にあります女子少年院の愛光女子学園を視察いたしました。また、食育の関連で、世田谷区のライフ経堂店を視察しました。
 まず、最初に視察を行いました少年院につきましては、私は大臣就任以前から法務委員会等におきまして、少年法や少年院法等の改正に関わってきたこともありまして、青少年の育成という観点からも大きな関心がございましたので、その現状を視察することにしたところでございます。
 愛光女子学園におきましては、一人一人の子供の問題性や、また教育上の必要性に応じまして、個人別の教育計画を立てているということで、大変きめ細かな手当てを行っておりました。また、特に家庭環境に問題を抱えるケースも少なくないということで、保護者に対しても積極的な働きかけをしているということでございます。特に、子供の健全な育ちのためには、家族、特に親子間で遊びや食事などの体験を日常的に共有するということが大切と考えてきたところでございますので、そういった面で少年院においても、心身の健康や基本的な生活習慣の回復を図るために、食事の面でも大切にしているということが分かりました。
 私も、食育担当の観点から、一人一人の少年について適切な状況の把握、そしてきめ細やかな対応という面で、そうしたことが必要であると実感いたしましたので、今後ともなお一層充実した取組に向けての御努力を期待しておりますし、またそういう要請もさせていただきました。
 また、次に視察を行いましたスーパーマーケットにつきましては、食育の一翼を担う食品関連事業者における取組の現状を把握するということで視察することとしたところでございます。
 ライフ経堂店では、「食事バランスガイド」の活用を通じて、お店に来られる顧客の皆様への情報の提供でありますとか、メニューを提案するなどの売場での食品販売サービスに大変大きな工夫をしているということで、一つの食育のモデルとして、大変参考となったところでございます。
 今後、食育推進を国民運動として一層進めていくためには、もちろん家庭における取組は大変大事でありますが、それと同時に、様々な分野の食育の担い手によります取組も重要であるということでございまして、中でも食品関連事業者は、消費者との接点を大変多く有しているということでございますので、食育の実践において大きな役割が期待されるということで、今後の取組を進めていく上での大変貴重な参考にしていきたいと考えております。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)総裁選の投票がもうすぐですけれども、大臣はどちらに投票されるのでしょうか。
(答)現段階の時点では、福田候補に投票するつもりでおります。
(問)理由について、教えていただけますか。
(答)私も、少子化、男女共同参画、そして青少年育成と食育担当ということで、省庁連携型の子ども家庭省というイメージで頑張っていこうと、これまでも取り組んできたところでございます。
 このテーマは、いずれも、過去どのような経緯で、またそれぞれの時代の状況に応じて努力を重ねてきたかということを少しずつひもとかせていただいてまいりまして、もちろん男女共同参画等につきましても、私の体験的なところでいきましても、自分のキャリアの前は全くそうした制度もございませんでしたけれども、途中から基本法ができたり、基本計画ができたりという形で、国がリーダーシップをとってやってきた。その初めての男女共同参画社会基本法に基づく基本計画が、実は福田先生が官房長官であり男女共同参画の担当大臣でもあったときに取り組まれたということでございまして、これは自民党の中でも広く知られているところであります。特に私の担当になった時点で御指導を仰いでまいりましたので、そういう意味で、総裁になられ、総理になられるとするならば、そうした面でも明確なリーダーシップをとっていただけるものと期待しておりまして、福田候補に一票投じたいというふうに思っております。
(問)今日、実質上、最後の閣僚懇談会となったのですけれども、安倍内閣の大臣としての生活を振り返って、いかがでしたでしょうか。
(答)安倍内閣の閣僚ということと同時に、私にとりましては初入閣ということでございまして、そういう意味では2つの大きな扉を開けたという気持ちであります。
 まず、初入閣ということでの、この間、1カ月経たないわけでありますが、18名のうちの1人としての閣僚の責任の重さ、とりわけ、今日も署名をいたしましたが、署名するときの大変重たい決断というのも、やはりそれを担ってみないと分からないということでありまして、共同責任と同時に最終責任を担っているという意味で、畏れる気持ちを持って署名をいたしております。
 そういう意味で、初入閣によって、私自身が内閣の重み、内閣の責任の大きさ、一人一人の閣僚のそれぞれの所掌の中での責任、そしてその努力と、また説明責任も含めての努力ということについては、任命される前と後では全く世界が違って見えるということでありまして、そういう意味で、大変重い職務に就かせていただいたというふうに思っております。
 安倍政権の下でのという質問でありますが、参議院選挙に自民党が敗北し、有権者の皆様から信頼と、そして政治と皆さんの生活との間、つまり民意、意識の間に大きなギャップがあったということが分かって、そしてそのギャップそのものに対してきちっと説明して、そして丁寧に仕事を積み上げる形で、成果を上げることによってまた信頼感を持っていただけるようにという思いでスタートしたというふうに思っております。私自身、総理の「反省の上に立って、一丸となって全力で尽くしていこう」という大きな方針、意思というものに対しては、しっかりとそれに応えることができるように、それは、とりもなおさず国民の皆さんにそのことの責任を問われているわけですので、国民の皆さんにお返しすることができるようにということで、短い期間ではございましたが、全力を込めて動いてきたつもりでございます。昨日も視察をいたしましたし、一ときの空白も許されないということでございましたので、最後の25日の総辞職まで、そういう意思をしっかり持って、残る日々の1日1日を大切に取り組んでまいりたいと思っております。

(以上)