上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年9月4日

(平成19年9月4日(火) 10:04~10:16  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 9月4日、閣議につきましては、一般案件が3件、政令が11件、報告1件ということで、計15件の案件を審議いたしました。
 私が担当しております所管の課題につきましてはございませんでしたので、御報告を申し上げます。

2.質疑応答

(問)赤ちゃんポストについてなんですけれども、熊本で4カ月になって、賛否両論あるんだと思いますけれども、少子化大臣として、今の現状をまずどう考えていらっしゃるのか、それと、今後どのようにしたらいいかと思っているかという2点をお願いします。
(答)熊本の赤ちゃんポストで、既に4件のケースがあるということですが、お母さんやお父さんの置かれている子育ての状況が、大変厳しい場合もあるのではないか。あるいは自分たちの手で育てていく上で何か課題や問題があるのではないかというふうに思います。
 国としても、こうした熊本の事例をよく見守りながら、真剣に検討すべきであると思います。お母さんやお父さんが御自分の手でしっかりと育てられるような環境整備がとても大事であり、このケースは示唆を含んでいるというように思いますので、しっかりと取り組んでいく決意です。
(問)質問3点ありまして、まず、遠藤農林水産大臣が辞任されまして、政権発足後、閣僚の途中交代が5人目となりました。首相に任命責任はあるとお考えでしょうか。
 また、入閣候補へのいわゆる身体検査には限界があるとお考えでしょうか。
 続いて、政治とカネをめぐる問題の再発防止策として、政治資金収支報告書への領収書添付を義務づける基準をあらゆる支出について1円以上に引き下げる案については賛成でしょうか。
 以上3点、よろしくお願いします。
(答)遠藤大臣が自らの意思で決断、辞任をされたということで、私自身大変残念に、また重く受けとめています。今回の閣僚の任命の人事に際しては、総理から、この政治資金規正法も含め、政治とカネの問題がある場合には、自らの判断でしっかり対応するようにという御指示がありました。そうしたルールに沿って厳しい決断をされたものと思います。
 御指摘のありました任命責任ということについては、私自身、内閣の一員として、少子化問題、男女共同参画、そして青少年育成、さらに食育といった国民の皆さんが重要と考えているテーマに向かってしっかり成果を出していくということにより、国民の皆さんの信頼を回復し、成果をしっかりと出していくことを通して次第に評価が定まってくるのではないかと思っております。
 2点目の入閣時の身体検査ということについては、どのような身体検査が行われているのか存じませんので、私自身は今後とも自分自身の活動や、資産報告ということについて、厳正に皆様に御理解いただけるよう法律や制度も十分踏まえながら対応していく所存です。
(問)1円以上に引き下げる案については賛成でしょうか。
(答)政治とカネの問題については、国民の皆さんに御理解していただくということがまず大事な視点で、1円の問題についても今後国会の中で議論されると思います。私自身そうした議論をしっかりと見極めていきたいというふうに思います。
 所信表明のときに、私自身の個人的考えを述べました。基本的には1円であろうが、100円であろうが、50円であろうが、適正に領収書を添付した報告をしていくということが基本であるという考え方ですので、現在もそうした考え方を持っております。
(問)遠藤大臣の辞任に関してなんですが、今後政権に与える影響と、あとは、今回の辞任が官房長官主導で行われたというふうにされていますが、総理のリーダーシップについてどのようにお考えでしょうか。
(答)影響がどうとか、リーダーシップはどうとかいうことについては、結果的に国民の皆さんが御判断をすることであって、今、私が想像で、あるいは自分の見た非常に限られた世界の中で言うべきことではないというふうに思います。
 私が内閣の中の閣僚の一人になって強く感じるのは、やはり国民の皆さんに対して内閣は共同で責任を果たし、最終的に責任を負う立場であるという点であります。そういう意味で、緊張感を持って気持ちを引き締め一日一日しっかりと取り組んでいく、自分に与えられた職責を果たしていくということが大変大事なことであると思います。
(問)今、大臣は御自身がみずから言うべきではないとおっしゃったんですけれども、政府の中にいる閣僚の一員として、今回の辞任が発覚から3日という非常に早い段階で決まったといわれていますけれども、官邸側の対応をどのようにごらんになっていますか。
(答)入閣の際、こうした問題が仮に出てきたときには、迅速に対応し、特に、国民の皆さんにしっかりと説明を、責任を果たしていくということが申し合わされました。今回の対応はその上での政治的判断であったと思います。したがって、時期が3日であるとか5日であるとかということよりも、問題が出てきたときに、どのように対応し、そして最終的にどう行動していくのかということが大変問われたというふうに思います。今月10日の国会開会を目前にして、新しい大臣も決まるということでありますので、緊張感を持って、しっかりと取り組んでいくことにより内閣としての責任を果たしていくことがさらに大事になってきているというふうに考えています。
(問)遠藤大臣の問題は、政治資金収支報告書の問題ではなくて、御自身が長を務める団体の問題で辞任されたことになっていますけれども、大臣は就任のとき収支報告書については大丈夫だというふうにおっしゃっていましたが、今回、御自分が長や役職を努めていらっしゃる団体については、お調べになったりとか、もしくはもう既に調べられているとか、そういったことはなされているんでしょうか。
(答)以前、総務省の大臣政務官を拝命したことがございます。そのときにも、公正中立の立場で職に当たることが要請されておりましたので、その時点で公職というか、社会的な立場での活動で責任を伴うものについては、すべて辞しました。今は一切ございません。

(以上)