泉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年9月25日

(平成19年9月25日(火) 9:26~9:44  於:警察庁16階第1会議室)

1.発言要旨

 閣議の報告からさせていただきます。今日は、衆議院の鉢呂議員からの警察職員の不祥事に関する質問に対する答弁書を決定したところであります。この件は、警察における職員の身上の把握及び指導、勤務管理、警視庁職員による殺人及び自殺事案に係る処分状況及び再発防止対策、警察職員の懲戒処分状況、公安委員会の事務等について答弁するものです。
 わずか1か月でしたけれども、皆さん方に大変ご協力をいただき、鋭いご意見を賜る中で私どもがやるべき事柄への指針を与えていただいたことに、まず感謝を申し上げます。私にとっても忘れてはならないことがいくつかございました。
 一つは、立川の事件でございます。市民を守るために貸与されたけん銃を使ってあのような問題を起こしてしまったことに対して、国家公安委員会委員長として国家公安委員会を主宰して、警視総監の処分などを決定し、再発防止のための手だてを取りました。このような事案が再び起きないように、警察官一人一人にその使命をあらためて自覚していただきたい。警察官の制服に寄せる国民の信頼感はもの凄く大きいわけでありまして、これを損なうことがないように、是非ともお願いしたいと思っております。
 また、銃の事件が発生しないように、市民の皆さん方から情報を頂戴する仕組みを設けるなどの努力をしてきたところであり、銃刀法の改正についても議論をしてまいっております。まだ完全に議論が済んだわけでございませんが、罰則規定を強化するなどの措置をきちんといたしたいと思います。
 それから、交通事故の問題は国民的な課題でありまして、発生件数はご承知のように徐々に減ってきておりますが、飲酒運転や無謀な運転による事故は無くなっておりません。命を奪われた方や負傷された方の人生を思いますと、このような事故を1件でも2件でも減らすための努力をさらにしていかなければならないと思っております。先日の一斉取締りにおいても、あれだけ飲酒運転の注意喚起をしている中で、私にとっては驚くべき数の方が検挙されており、さらに注意を喚起していかなければならないと思っております。
 来年度の予算要求、組織・増員要求については、ご承知のとおりでございますが、とにかく治安を守るために必要な組織、増員、必要な体制については、新しい内閣でもぜひ我々の要望をお聞きいただきたいという思いでございます。
 防災は9月1日に政府本部運営訓練に参加をさせていただきましたし、総理と御一緒に伊豆市の現地において現地訓練を視察させていただきました。このことは、もう何十回と重ねられた訓練、ある意味では行き届いた訓練をしていただいているという思いと、この訓練にできるだけ参加をしていただいて、万が一のこともお考えいただける、そうした訓練が各地で行われることを期待したいと思っております。
 それから、9月5日に新潟中越沖地震の現地調査をさせていただきました。大きな被害があったことを改めて認識をいたしました。地元からの御要望、そしてまた原子力発電所に対する地元の方々の不安について、どう対処するか。原子力の問題につきましては、今バックチェックをさせていただいておりますので、これをきっちりとやっていただくことによって、安全をより一層確保したい、こんな思いが一つと、周辺住民の方々により早く、より正確な情報をお伝えをするということが重要であるという認識を持ちました。
 また、それぞれ住宅をなくされた方々が仮設住宅にお住まいでありますが、被災者生活再建支援法というこれまで議論してまいりました法案を、議員立法になるわけですが、臨時国会で、もしうまく成立をすることができればと、こんな思いを持っておるところでございます。ここも来年度予算等につきましては、既に概算要求をさせていただいております。私自身としては、被害が起きての後始末というよりも、やはり被害が起きる前に手だてをとっておく、そのことが国民経済的に見ても、また国民の安心・安全を図る上からも重要だと思っておりまして、次の内閣ではそうした事柄にも改めてお取り組みをいただければよろしいのではないか、こんな思いを持ったところでございます。
 何しろわずか1か月でございましたので、細部にわたって行き届いていない点や、私が知り得てない点もあると思いますが、最初に申し上げましたように、皆さま方に注意を喚起していただき、また、役所の方々にも私のような素人に対して懇切丁寧に説明していただきましたことに対して、あらためて感謝を申し上げたいと思います。

(以上)