増田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年11月6日

(平成19年11月6日(火) 8:46~8:56  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。閣議では発言事項はありません。閣議の前に開かれました青少年育成推進本部というのがありまして、そこで青少年大綱について、新たなものを作成するという方針が決まったわけですが、その中に私の方からインターネット上の違法・有害情報に関する総務省の取組を紹介いたしまして、特に11月中を目途に、インターネット上の違法・有害情報への総合的な対応を検討するための会合を発足させたいということを申し上げておきました。来年の3月を目途に中間報告を取りまとめたいというふうに思っていますけれども、いわゆるインターネット上で、違法サイトそれから闇サイト、自殺サイトのようなものが氾濫をしておりますので、これに対してフィルタリングを行う、フィルタリングをより実効あるものにしていくといったようなことを検討するものでございます。
 それから、また現在、民間事業者において、本年12月に協議会を設立して、情報通信の安心安全に関する標語を募集し、来年6月には優秀作を表彰して、それを用いて啓発を行うということを検討しているということを伺っておりますので、総務省として、その中で総務大臣賞を授与して、活動を支援していきたいというふうに考えております。今、民間事業者というふうに言いましたが、通信事業者、通信機器メーカー、それからセキュリティソフト会社等、およそ30社ほどで12月に協議会を設立して、「情報通信の安心安全に関する標語」を募集をすると、そういう話でございますので、そこに総務省としても総務大臣賞を出して、協力をして活動を支援していきたいと、そういうことでございます。その二つのことについて、先ほど青少年育成推進本部で発言をしておきました。
 いずれにしても、青少年対策の中で、インターネットを安心して利用できる環境の整備をしていくということが重要でありますので、来年つくるその新たな大綱の中にそうしたことの成果を盛り込みたいというふうに思っております。今私が申し上げた2点の詳細については、後ほど事務方から説明させたいと思います。

2.質疑応答

(問)地方交付税についてなんですけれども、先週の土曜日にくるまざ対話の後の会見で、地方交付税の地方再生のための特別枠について発言されたかと思います。それについて、総額などの規模や内容は年末に向けてどのような方針で臨まれるのかということと、また、配分においてはどのような地方を重点として対象にお考えなのかということをお聞かせください。
(答)地方交付税については、三位一体改革で相当額が削減をされたため、それが特に財政力指数の弱い団体、県でもそういったところがございますし、それから、特に町村ですね、人口の少ない、いわゆる中山間地域のような、めぼしい産業がなくて税収が上がってこないようなところに、よりその削減による財政上の影響が出てきていますので、そういった団体を中心に、地方交付税を配分するようなことを考えていくことにしております。総額については、いずれにしても、年末に向けての地方団体の税収動向等を見ないと何とも言えませんが、地方交付税の削減の影響によって必要最低限のサービスの確保にも窮していたり、それから、特に、そういったサービスだけではなくて、こういった状況下で、やはり、新たな産業振興ですとか、新たな地域づくり、地域コミュニティーの維持のために活動を展開しようとしつつも財政的にもう限界が来ているといったようなところですね、そういった今言いましたような取組に支障を来すようなところを何とか地方交付税を増やして食い止めたいというふうに思っていますので、財政力指数が非常に弱くなっている自治体を中心に、対策を考えて地方交付税の配分を考えていきたいというふうに思っています。
(問)民主党の小沢代表についてですけれども、辞表を提出して、役員会では慰留を求めたというふうに混乱が続いていますけれども、閣僚の一人として、また、小沢代表を知る一人として、どのように受け止めていらっしゃるのかということと、また、自民党と民主党の連立政権についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)まず一つは、政権担当能力に欠けるところがあるとか、次の総選挙は大変厳しいというのは、一番、党内を掌握している立場で実感として持っておられるのかなと記者会見の発言を見ていました。だからということなのでしょうが、なかなか民主党の皆さん方にとってはつらい発言かもしれませんけど、今の、そういう民主党の状況をやっぱり表しているのかなというふうに思って聞いていました。
 いずれにしても、与野党が衆議院・参議院で、それぞれねじれているような状況ですから、その中で国民生活に関係あるものが進まない、法案が成立しなければ進まないというのは、国民に対して大変不幸な出来事なので、政策協議はどういう形でも進めていかないといけないので、やはり新たなルールづくりをしていかなくてはいけないだろうと。その究極の姿が連立政権ということなのでしょうけれども、一度その構想というのが白紙に戻ったような形になっていますけど、その個別の政策協議というのは必ず何らかの形で続けていかなければいけないのではないかと。それが、政党として、それからあるいは政府にある者としての役目ではないかなというふうに思います。
(問)先ほどおっしゃった検討会をこのタイミングでつくる理由といいますか意義付けを伺いたいのですが。
(答)先般も自殺サイトによる自殺と言われているような事件が発生しました。これはある種、いたちごっこのようなところもあるのですが、やはり、特に無料サイト、あるいは、有害サイトでも有料のものは、大人だけとか、いろいろあるようですけれども、やっぱり無料サイトがいろいろな犯罪の温床になっているような気がします。もちろん、これは表現の自由との関係がありますけれども、有効な手段とすれば、フィルタリングサービスのようなものではないかと思うのですが、そういった対応を中心として、有害サイト等は日々手が込んできているので、それに対しての対応策を実務家をきちんと入れて検討していかなければいけないということで、社会情勢の進展に合わせた形で、この段階で立ち上げていかなければならないと思います。
(問)交付税の話ですけれども、これは頑張る地方応援プログラムのように枠内での配り方の問題なのか、それとも特別枠というのは、やはり今までの枠外で考えるものなのか、どういう考え方なのでしょう。
(答)枠外に置きたいと思っています。

(以上)