増田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年10月5日

(平成19年10月5日(金) 9:31~9:40  於:参議院議員食堂前)

1.発言要旨

 今朝の閣議の後、閣僚懇談会がありまして、そこで総理の方から、地方対策について、私の方で中心になって取りまとめをするようにと、こういう話がありました。それから、併せて、政府の中の体制を一元化してすぐスタートさせると、こういう指示がありました。それを受けて、関係する閣僚からそれぞれ発言がありまして、それぞれの省としても協力して地方対策の取りまとめを進めていくと、こういう話がありました。私の方でも、一番後に、それを受けまして、早急に本部を開くということと、それから省庁横断的な、内閣一体となった対策を進めていくために御協力をお願いしたいと、こういう話をしておきました。
 今日は以上です。

2.質疑応答

(問)統合本部発足を受けまして、改めて地方問題解決のために、どういったところに重点を置いて取り組んでいくお考えですか。
(答)まず、総理の方からも、地方の声によく耳を傾けてほしいということをおっしゃっておられますので、いわゆる限界集落的な、そういった地域が今どうなっているのか、どういうことが必要なのか。それから、地方の中でも、いわゆる市街地区域で様々な取組が行われているところ、元気があるところ、そうしたところはどういうことがその元気の素になっているかといったことをよく見て、その上で施策をまとめていきたい。私の問題意識としては、これまで公共事業を中心に、様々な地域立法等によって、地方対策というのは、実はもう、何十年となくやってきたのですが、本格的な人口減少、過疎化といったようなこと、それから、人口構造が変わってきていますので、そうした中で、もう一度今までの施策を点検すると同時に、従来とは異なるメッセージというのを国民に伝えなければいけないというふうに思っていますので、そこを、省庁の垣根にできるだけとらわれないような形でやっていきたいというふうに考えています。
(問)総理から具体的に、組織一元化に当たって、具体的にどういうような指示があったのでしょうか。
(答)内閣一体として取り組むために、各本部を一元化して、そういう組織を立ち上げると、こういう指示でありました。具体的な、日程等についての言及はありませんでしたけれども、10月6日から8日の三連休明けに早速本部を開くことで、今、調整をしております。
(問)9日ということですか。
(答)ええ、事務的には9日と聞いていますが、多分そうなると思います。後でまた正式に発表があると思いますが、予算委員会が開会中なので、どこかその間を見て開くということになると思います。
(問)本部長が総理ということなんですけど、副本部長とかを置かれるのかということと、メンバーは全閣僚ですか。
(答)全閣僚。それから、私がそれの基本的な責任者ということになりますけれども、副本部長という形になるかどうか、最終的に、今、調整中ということです。当然、私が中心になってやるということになると思います。
(問)地方の代表の意思も反映されるような仕組みにしたいということですが、それはメンバーとして入るということではなくて、国と地方の協議の場と、くるまざ対話でということですか。
(答)国と地方の協議の場は、また別途、今後再開に向けて作業を進めていきたいと、段取りを採っていきたいと思います。それとあと、くるまざ対話もやります。それから、本部の中で、地方の人々に来てもらってよく意見を聞くと、何かの形で本部に参加してもらうことになると思います。
(問)国と地方の協議の場を設けるということを、昨日、全国知事会の麻生会長が言い、総理も前向きですが、これは具体的に日程など決まったのですか。
(答)まだ、そこまでいっていません。もう既に、小泉内閣のときに形があって、それが今、途切れている形です。ですから、開くとなると、多分、再開という形になるのだろうと思いますけれども。前々から、地方団体からもその要望があって、テーマと、それから構成はもう一度考えますけれども、いずれ開かなければいけないと思っておりましたので、日程はこれから調整していきたいと思います。
(問)地方団体は、協議の場を法定化するようにかねてから求めておりますが、これに対しての御所見は。
(答)これは、今後考えていくということになると思います。
(問)昨日、経済財政諮問会議で出た地方再生プログラムというのは、来年度予算の話だけでなくて、中長期的な制度改正とかも含めたものですか。
(答)制度の話についても、中で議論は出てくるかもしれませんけれども、ただ、例えば税の問題はやっぱり税調の場とかありますので、そこは一番効果的な場を考えていかなければならないと思います。特に地域活性化のためのプランというのは、そこで案を出して、たたいていただくと、こういうことになると思いますけれども、多分、地方の問題は多岐にわたるので、過疎法などの問題については、また、政府・党の方で考えてもらわなければいけませんし、いろいろなメニューを考えていく中で、特に地域経済を牽引していくような拠点をどうしていくのか、どうつくっていくのか等、そういうことはそこの場で議論としてふさわしいかなと思います。
(問)それは経済財政諮問会議で。
(答)経済財政諮問会議で。
(問)経済財政諮問会議で、今年度中に、緊急に今やるということを何か考えたいという発言をされているようですけれども、どういうものをイメージされていますか。
(答)まだ、今、作業中という感じです。もう今年度といっても、この一か月ちょっと作業を中断していて、どんどん進んでいっているのですよね。だから、極めて限られているとは思うのですが、予算でどれだけ残っていてどれだけできるのか、まだちょっと、具体的なところは出てきていません。
(問)あと、今、閣議が終わった後、ちょっと、私は見ていなかったんですけれども、総理と残られていたのでしょうか。
(答)いや、総理とではなくて、ほかの人と雑談していましたので、それで時間がかかったのです。総理とは特に話していません。
(問)市町村職員による年金保険料の横領について、自治体のいくつかが告発はしないという方針を打ち出しているようなんですが、総務省としてはこれにどのように対応しようとされていますか。
(答)まず、厳正な対応はお願いをしました。こういう年金問題というのは、私は特別に考えていく必要があるというふうに思っています。やっぱり行政不信の最たるものなので、ですから、国挙げて、政府挙げて取り組まなければいけない。そういう中で、あえて90市町村に対しても厳正な取組をお願いしました。それを受けて、各市町村長もぎりぎりのことを判断されたのだと思います。ですから、対応としては、告発する自治体、それから、そうでない自治体と、取組が今後多分分かれていくと思いますが、いずれにしても、どういう判断によってそういう決定に立ち至ったのか、そこを住民の皆さんにきちんとおっしゃっていただく。告発するところはもちろん、このタイミングで公開する理由は何なのか、それから、告発しない、過去に処分を行ったので告発しないというふうに判断された自治体には、過去の処分がぎりぎり、当時として厳正なものだったのかどうかとか、そういった判断に至った理由をきちんとおっしゃっていただいて、最後は、やっぱりこの問題は、地域の住民の人たちがその首長の判断が適切だったかどうかを決めることになると思います。やはり自分たちが選んだ首長が適切だったかどうかというのを判断をするのは住民でありますから、その皆さんたちの前に、判断の理由をきちんとしゃべっていただくことが必要だと思います。

(以上)