増田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年9月18日

(平成19年9月18日(火) 10:36~10:49  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。今朝ほど閣僚懇談会がありましたけれども、私の方から特に発言する案件はございませんでした。
 それからもう1つ、発表させていただきますが、新潟県中越沖地震に係る復興基金についてであります。この中越沖地震につきましては、総務省としてこれまでも地方交付税の繰上交付、激甚災害の指定などの対応をしてまいりましたが、今般、新潟県から設置の要望のありました総額1,200億円の復興基金につきまして、その設立に必要な地方債の発行の同意、それから利子支払額に対する地方交付税措置により財政支援を行うということを決定しました。新潟県では、この基金を活用して、生活支援相談員の配置や風評被害対策などのきめ細かな事業を実施していきたいということであります。被災地の一日も早い復興のため、総務省としても引き続き支援をしていきたいと考えております。なお、詳細については、後ほど担当課の方からレクをしたいと思います。私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)総裁選がですね、始まりまして、福田・麻生両氏が立候補して総理・総裁の座を目指して争っていますが、大臣、お二人に御面識があるかどうか、それとお二人の印象。それと新しく就任、どちらかがされるわけですけれども、総理・総裁に対してですね、どういったことを期待するか、その点について教えてください。
(答)まず、面識という点ではお二方ともございますが、麻生幹事長とは組閣以降もお会いをしております。それから福田先生の方は、官房長官時代に知事として何回か、お話をしに伺ったことがございます。官房長官を退かれてからは特にそのような場はございませんでしたので、最近は特にございませんが、面識はございます。それから総裁選挙が始まっておりますが、やはりこういう緊急事態での総裁選挙ということになりますので、大変限られた時間ということではありますが、国民に対して開かれた議論を展開して、その上で今後の我が国の舵取り、ハンドリングの方向を示した上での総裁選挙になるということを期待しているということであります。一昨日から、具体的に総裁選挙のレースが始まったわけでありますが、随分各地で多くの皆さん方がその演説を聴きに来ているということでありますけれども、そうしたこと、あるいはマスコミの報道などを通じてですね、両者、皆様方の主張がはっきりと国民に伝わるようにと、こういうことを期待しております。それから、地方活性化については、その中で一つの大きな論点になっているというふうに思います。もちろんこれは、私が職責として^えられていることと非常に大きくオーバーラップすることではありますが、そのことについて両者の主張、大変大きな、このことについては時間を割かれているというふうに、私、判断をしておりますが、今後、内閣として、いずれの方が総裁、そして総理におなりになっても、全力を挙げて取り組まなければいけない課題でありますので、内閣として、きちんとしっかりと取り組むということは申し上げておきたいというふうに思います。 併せて、このことについてはいずれにしても今、展開されているのは、総裁選挙という党の関係でのレースでありますので、一方で内閣としてはこの間も粛々とそして厳正に課題に取り組んでいくと、その考え方で私も総務大臣、あるいは特命担当大臣としての職責を果たしていきたいということです。
(問)先ほどの復興基金の関係で、大きな地震があったら地方から基金を作ってほしいという要望も絶対あると思うのですけれども、一方で知事会とかでも要望があると思うのですけど、被災者生活再建支援法の実質的な拡充ですね。本体費用を含めてほしいとか、ちょっと所管は違うと思うのですけど、中央と地方を取り結ぶ所管の大臣としてこういった地方の要望についてはどういうふうなスタンスで臨まれていくのでしょうか。
(答)これは、地方がやはり抱えている仕事の役割ということを越える大きな災害があった場合には、国として果たすべき役割というのは非常に大きいというふうに思います。ですから、今回の中越沖地震それから前回の中越地震を始め、最近、そうした国としての立場で取り組むべき問題、そういう局面が多くなってきているんではないかというふうに思います。災害復興、特に住宅への再建の支援資金ですとか、そういったものは自治体としてかなり踏み込んで支援をしている例が最近出てまいりました。これは住民に近いという自治体の性格からして、やはりそうでもしないと地域を維持できないという差し迫った判断があるものというふうに思いますし、私も全国知事会などに属していた当時は、やはりそういった思いを持っておりました。ですから、こうした災害復興に対しての考え方というのは、今回のこういう基金を造成して、それで支援していくというのも災害の対応として歴史的に見てみると、従来よりやはり進んできた対応の一つではあるのですが、今、お話にあったような問題は今後、国の中でも議論をしていく価値がある問題、問題意識として常に持っておかなければいけない問題ではないかというふうに考えています。
(問)今日、モバイルビジネス研究会の最終報告があるのですけども、携帯電話とかの国際競争力の維持とか、向上のために大臣として市場の在り方、事業者の在り方について、どのような期待をお持ちでしょうか。
(答)今年の1月から、随分回数を重ねてこの研究会は開催をされてきたというふうに聞いています。今、我が国だけを、国内的に見ても、携帯電話の利用者数が大変多くなってきているということ、それから国際的に見ても、こうした技術を海外に普及させていくという一つのビジネスチャンスでもあると考えています。こうしたモバイルビジネス市場の在り方とか、事業者の在り方について、議論は当然すべき時期でありますし、そういった観点でこの間、議論をされてきたというふうに認識していますが、やはり総務省の立場として言いますと、利用者の観点に立ったビジネスの在り方ということが大事だと、利用者にとってそれがプラスになるようなビジネスの在り方ということが、総務省としては問題意識として大事だと、こういうふうに思っています。今日、報告書が取りまとめられるというふうに聞いていますけれども、その報告書を受けて、総務省としての政策を早急に決めていきたいと考えております。せっかく優秀な技術を持っていますので、そうした優秀な技術を生かした世界最先端のモバイルビジネス環境を我が国で実現をさせるという立場に立って、今度、報告書を受けて施策を取りまとめる、こういうことにつなげていきたいと思います。
(問)大臣、政治資金の関係ですが、先日、中央分その他、発表されましたけれども、これは地方と中央の両方見ないと全体が分からないので、結局、昨年の法改正で9月末までに、毎年、国も地方も出すということになったのであれば、一緒に公表するようなことを考えてもいいのかなと、合理的かなと思うのですが、総務省は今のところ9月の第2金曜日を慣例として発表するというふうにしているそうなのですけど、大臣のお考えはいかがでしょうか。
(答)地方の選挙管理委員会も今まで見ていますと、多分、今月末になるんですかね、できるだけ国民に分かりやすく提供するということは大事だと思っています。その上で、やはり透明性とか、今の御質問の趣旨は一覧性ということですかね。一覧性を高めるためにどういうことができるかというのは、今後の一つの検討の論点かなと思います。
(問)大臣、自民党総裁選で、先ほどおっしゃられたように地域の活性化が論点ですが、お二人の地方の活性化もしくは格差の是正、これに関する訴えを大体御覧になられてどうお感じになられていますか。
(答)それぞれ力点の置き方などについて、全体の中でそれぞれのおっしゃり方は違っていると思うのですけれども、いずれも地方重視ということは盛んに強調されている、こういうふうに思います。一方で、やはり財政規律を重んじるということも言ってらっしゃるわけですから、その中でいかに地方の知恵とか工夫を出すべきかということで、それぞれ主張を展開されているというふうに思っています。やはりこの問題というのは、短期的にやれることと、それから効果が相当先にならないと出てこないことが含まれていると思います。ですから、おっしゃっていたこともいずれ、よりまた具体性を増して、今後、出てくると思いますけれども、大きく言われているところを、私なりに整理してみますと、やはり地方分権をもっと進めていくんだということをおっしゃっていますし、それから財政規律は乱さない。そういう範囲の中でより地方の自由度を増していく。知恵と工夫が出てくるようなそういうやり方に持っていくのだということを共通項としてはおっしゃっているように受け止めています。

(以上)