岸田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年9月18日

(平成19年9月18日(火) 10:34~10:48  於:合同庁舎4号館 742号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣僚懇談会は、一般案件が1件、国会提出案件が11件、政令が2件、配布が1件あり、私どもの関係案件はありませんでした。
 私の方から2つ申し上げさせていただきます。
 まず1点は、平成19年秋の全国交通安全運動の実施についてであります。本日の閣僚懇談会におきまして、お手元の資料のとおり、私の方から平成19年秋の全国交通安全運動の実施について発言をいたしました。来る9月21日から30日までの10日間、秋の全国交通安全運動を実施いたします。今回の運動では、「高齢者の交通事故防止」を基本とするほか、「飲酒運転の根絶」、「夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止」及び「後部座席を含むシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底」、この3点を重点に掲げ、活発かつ効果的な運動を展開してまいります。閣僚各位には、従来にも増した取組と協力をお願いしたところであります。詳細につきましては、共生社会政策担当にお問い合わせください。
 もう1点が、H-IIAロケット13号機の打ち上げについてであります。お手元に配布された資料のとおり、本日の閣僚懇談会において、9月14日に行われたH-IIAロケット13号機の打ち上げについて発言をいたしました。まず文部科学大臣より、今回民間による初めての打ち上げ輸送サービスが成功したこと、また技術的信頼性の向上に向け、引き続き協力をいただきたい旨の発言がありました。これに続きまして、私の方から、今回の連続7回となる打ち上げ成功は、基幹ロケットであるH-IIAロケットの高い信頼性を示すものであり、科学技術創造立国を目指す我が国にとって、大きな意義を持つものと評価している旨を発言いたしました。また、打ち上げられた月周回衛星「かぐや」による宇宙科学研究の推進に向けて、関係各位におかれては、引き続き最善を尽くしていただくことを期待する旨、発言をしたところであります。詳細につきましては、科学技術政策・イノベーション担当までお問い合わせください。
 私の方からは、以上2点です。

2.質疑応答

(問)閣僚懇談会では、総理の容態とか退院の見通し等についての御報告というのはあったのでしょうか。
(答)総理に関しては、先日、閣僚懇談会で申し合わせたように、閣僚のお見舞いの手紙を総理にお届けしたという報告が与謝野官房長官からございました。本日、総理の閣議への出席につきましては、医者、関係者との協議の上、本日は閣僚懇談会になったわけですが、次回につきましても、直前また相談した上で決定されるという話がございました。総理の病状、入院につきまして、あったやり取りの発言は以上だったと記憶しています。
(問)自民党の総裁選はもう立候補の受付も終わり、麻生、福田両氏が立候補するということになりましたけれども、大臣はどなたを御支持されていますか。
(答)総裁選挙につきましては、2人の候補者の間で活発な論戦が行われているということ、このことにつきましては、今、多くの国民がこれからの国政に向けて、いろいろな不透明感を感じているときでありますので、こうした議論が活発に行われていること、大変意義があるというふうに思っています。また、これから各県においても、予備選挙等も行われることが予定をされています。こうしたことによって、また党員あるいは関係者のこの思いも整理され、集約されていくと期待しております。自身は、こうした地元での動き等もしっかりと見きわめながら、最終的に23日の投票という形で意思を明らかにしたいというふうに思っています。
(問)総裁選の関係で、今回は各派閥が、ある程度誰を支持するかということを明確にした上での総裁選になっているのですけれども、そのことについて、昔の派閥政治に戻っているのではないかという批判もあるのですが、その点についてはどうお考えでしょうか。
(答)派閥、政策集団として、それぞれの政策集団のありようとの比較も行った上で一定の意思表示をするということ、これはあってしかるべき対応だというふうに思っています。
 かつての派閥政治というのは、「かつて」というのは―かつての派閥政治、どの部分を言うのか、ちょっと定かではありませんが、いわゆる派閥のありようということをとらえましても、以前とは随分と様変わりをしているのではないか、比較して同じだというのはちょっといかがかなというふうには思っています。
(問)大臣は、16日の立会演説会をごらんになったと思うのですけれども、お2人の政見や主張を聞かれて感想をお伺いできればと思うのですが。
(答)それぞれのあの演説をお伺いしておりまして、それぞれの個性がよく出た演説だったなと感じました。それぞれ政策の中身ももちろんでありますが、それよりは、やはり総理、総裁になったとした場合のリーダーシップの発揮の仕方、このあたりにそれぞれの個性が出るのかなと、そんなことを感じました。
(問)そのリーダーシップの発揮の仕方というのは、具体的には福田さんならどう、麻生さんならどうとお考えになっているのでしょうか。
(答)福田先生の場合は、どちらかというと多くの意見を聞き、丁寧に意見を集約していくということなのかなと。麻生先生の場合は、どちらかというと、これは比較の問題でありますけれども、その福田先生の手法よりは強いリーダー、自分の思いをしっかりと打ち出してリードしていく、こうした雰囲気が強くなるのかなと。あの演説を聞いた上では、そんなことを感じました。
(問)その上で、岸田大臣としてはどちらのリーダーがふさわしいと受けとめになられますか。
(答)多くの国民、それから世論調査の結果等を見る限りは、やはり安定感というものの必要性を感じている方が多いようには感じています。
(問)地元で、県連以外の自分の1票を、自分の選挙区に個別にアンケートして議員票を入れるという方も自民党の中でいらっしゃるみたいですけれども、岸田大臣はそういうお考えはありますか。
(答)直接はそういった形はしてはおりませんが、私の地元、広島に関しては、県内に党の支部がございまして、職域、地域合わせて177名の支部長がおられます。そういった支部で、それぞれ意見の集約を支部において行った上で、この支部長が投票する、こういった形をとると聞いています。それぞれの支部において、個々の支部の意見を集約する工夫をこれから今行っているというふうに思っています。その様子も私自身しっかりと見させていただきたいな、そのように思っています。
(問)大臣は沖縄の担当でもありますし、地元が広島ということで地方であるのですけれども、お二人の主張を聞かれて、総裁選の地方対策という点では、どちらが評価できるとお考えでしょうか。
(答)それぞれ強調されている部分は違いはあるのかもしれませんが、やはり地方あるいはこうした改革において痛みを感じておられる方々、あるいは機会均等に恵まれていないというような形で弱い立場に立っておられる方、こういった方に対する配慮をしなければいけない、こういった点では一致をしているのではないかな、そのように思っています。 ぜひ地方においても、やはり多くの声があります。そして、厳しい声も聞きます。ぜひこういった声には丁寧に答えていかなければいけないと思っていますので、それぞれの候補者、それぞれ配慮はされているようですが、より具体的に、また議論を詰めていただきたいな、そのように思っています。
(問)大臣御自身の現状の地方の状態をかんがみて、どういう政策が必要かという御所見を聞きたいんですけれども。
(答)私自身の考えは、総裁選挙の政策とは直接は関係ありませんが、私自身、やはり地方の選出の国会議員ですので、やはり地方においては、経済あるいは社会政策、福祉においても、本当にさまざまな固有の事情を抱えているということを感じています。東京において、あるいは国において一律に、この大きな改革を進めるということ、これももちろん必要なんではありましょうが、やはり日本の国というのは、47都道府県、大変広いですし、そしていろんな固有の事情を抱えています。こうした固有の事情に配慮することなく、一律な政策を進めるということ、この辺は多くの地方の方々の不安につながっているのではないかな、そのように感じています。広島ももちろんですが、各地域の固有の事情、ぜひ丁寧に御配慮いただきたいというふうに思っていますし、私はそうしなければならないと、そのように思っています。

(以上)