菅内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年7月3日

(平成19年7月3日(火) 9:44~9:53  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。私から閣議について報告します。一般案件、質問主意書、公布(法律)、政令、通常どおり事務的な案件です。そのあと、閣議の中で、私から平成19年情報通信に関する現状報告について発言をいたしました。また、麻生外務大臣からレバノンにおけるパレスチナ難民人道状況改善のための無償援助について発言がありました。また、総理大臣から海洋政策担当大臣及び総合海洋政策本部の設置について、これについては冬柴国土交通大臣に担当大臣をお願いするという発言がありました。閣議は以上です。
 私から2点発言をさせていただきます。1つは、すでに皆さんに御案内をしておりますけれども、本日の12時20分から首相官邸におきまして、第29次地方制度調査会第1回の総会を開催いたします。総理からの諮問を踏まえまして、地方分権改革推進委員会における国と地方の役割分担の議論とも円滑に連携しながら、地方の行政体制の整備のための方策について広く検討していただくことを期待しているところであります。総務省としても内閣府と協力をして全力で支えてまいりたいというふうに思います。
 また、地方公務員の給与についてであります。よく地場の民間企業との賃金水準に比べて高いのではないかという批判がありました。昨年の骨太の方針2006においても、地方における民間給与水準の準拠徹底などが盛り込まれておりました。その中で、特に清掃職員、守衛、バス運転手などの技能労務職の給与について、私も市議会議員当時から非常に高いというふうに思っておりましたので、このことについて調査しました。特にそれぞれの住民の皆さんに実情について徹底した給与情報の開示が私は大事だというふうに思います。総理からもこれについて指示がありましたので、今回、都道府県及び政令指定都市の技能労務職員の給与状況について職種別に更に詳細な調査を実施しました。そして、賃金センサスのデータを用いて、類似する民間給与データとの比較をあわせたものを公表したいと思います。その結果について、後ほど事務方から詳しい説明をさせますけれども、ボーナスを含めた年収ベースの試算を行うと2倍以上の開きがある。そういう職種も出てきております。こうした実態をかんがみると、住民の理解と納得が得られるよう、これからきちんと議論する必要があるだろうというふうに思います。今後、骨太の方針2007も踏まえて各地方公共団体に通知を出して、給与情報の開示や給与等の見直しに向けた取組の徹底を図るよう、事務方に指示をいたしました。各地方公共団体においては、今回、公表された民間給与データを参考にしながらその見直しに向けて真摯な取組をしていただきたいと思っております。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)久間防衛大臣の件ですが、原爆投下について「しょうがない」という趣旨の発言をされまして、被爆者の方々からはかなり批判を受けるなど、波紋を広げてますが、この発言について大臣御自身はどういうふうにお考えになるのか。また、重要閣僚のお一人としてこの原爆投下に対する歴史的認識ですか、これをお伺いできればお願いします。
(答)常日ごろから私も気を付けているわけでありますけれども、閣僚の発言というのは非常に重いものがあって、国民の皆様の誤解を招くことがないように十分配慮する必要があるというふうに思っております。久間発言についてでありますけれども、後でこの原爆投下を是認したわけじゃない、あるいは原爆は絶対許さない、また、一貫して核兵器は使ってならない、こういう姿勢は微動だにしない、こういうことも説明をされたと私は聞いております。そうであればやはり発言というのは、誤解を招くようなものは十分注意しなければならないだろうということであります。
 私個人に対しての質問でありますけれども、日本は人類史上唯一の被爆国でありますから、広島、長崎の悲劇というものを二度と再び繰り返してはならない。そういう固い決意の下、今後とも非核三原則、これを堅持することが必要であるというふうに思っていますし、国際社会の先頭に立って、核兵器の廃絶に向けて、私どもは頑張っていく必要があると考えています。
(問)今日の閣僚懇談会では、久間発言について何か出ましたでしょうか。
(答)閣僚懇談会については塩崎官房長官が説明することになっています。
(問)久間発言に関してなんですが、久間大臣は1月にもイラクに関する発言で、同盟国であるアメリカの不快感が出たりしているんですが、それに続く今回の発言で、閣僚としての資質が問われると思うのですが、その辺についてはどうお考えですか。
(答)私は具体的な内容、発言の場にいたわけでもありませんし、ただ閣僚というのは今申し上げましたように、発言は非常に重いとそう思っておりますので、国民の誤解がないように常に心がける必要がある、このように思います。
(問)すみません。同じく久間発言なんですけれども、与党議員の一部から罷免要求が出ていることについて、どう思われるかという点と、あと、大臣自身、参院選への影響をどういうふうに見てらっしゃるのか教えていただけますか。
(答)与党の方たち、特に現場で戦っている方たちというのは、やはり忸怩たる思いがあるだろうというふうに私は思っています。
 また、参院選への影響というのは今の段階では、私は正直言ってわからないと思います。ただ久間防衛大臣も言ってますように、原爆は絶対許さない、核兵器は使ってはならない、こういう姿勢は微動だにしないということを何回か言っていますから、そうしたことももっとわかってもらう必要があるだろうと思います。

(以上)