菅内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年5月22日

(平成19年5月22日(火) 8:53~8:59  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。閣議報告をさせていただきます。一般案件は、「平成18年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、平成18年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)を事後承諾を求めるため国会に提出することについて」、「平成19年度一般会計予備費使用について」です。また、国会提出案件は、「平成18年度水産の動向」及び「平成19年度水産施策」について、質問主意書等、他に、政令、人事でありました。
 閣議で松岡農林水産大臣から水産白書について、同じく農林水産大臣から欧州訪問の成果について発言がありました、尾身財務大臣からはサミット財務大臣会合の報告、甘利経済産業大臣からはIEA(国際エネルギー機関)閣僚理事会、OECD(経済協力開発機構)閣僚理事会、及びWTO(世界貿易機関)の非公式閣僚会議がフランスで行われましたので、その報告が行われました。裁判員制度広報と取組について長勢法務大臣、内閣総理大臣からそれぞれ発言がありました。以上です。

2.質疑応答

(問)知事や市町村長等首長の多選禁止問題について3選以上は違憲ではないという方針を報告書にまとめるようなことが報道されていますが、それについて今まで総務省は判断を示して来なかったようなんですが、ここに来て示すようになったお考え、御所見をお聞かせ下さい。
(答)多選問題というのは国民の非常に大きな関心事になってきました。総務省は今まで憲法上の問題で両論併記ですか、様々な考え方について報告をしましたけれども、更に果たして憲法上問題があるのかどうか、そうしたものについて再度検討するために、「首長の多選問題に関する調査研究会」を立ち上げて、日本を代表する憲法学者や行政学者の皆さんに議論をお願いしてきました。それで、憲法に違反しないという方向で議論が進められている、そういうことについて私も報告を受けております。
 なお、今月中に最終結果を報告する予定でありまして、最終報告が出ましたら、それぞれの政党で多選禁止を打ち出していますから、そういう各党各会派での様々な議論において、私ども総務省としてもしっかりとした考え方を明示していきたいと思っています。
(問)今日、衆議院の本会議で、放送法等の一部を改正する法律案の趣旨説明等を行いますけれども、一部で今国会での成立が難しいのではないかという観測も出ていますが、大臣御自身のお考えを改めてお願いできますか。
(答)当初から予定どおりの日程で、今日、本会議で趣旨説明できるようになりました。私は淡々として従来どおりの方針で成立に向けて努力していくということであります。
(問)ふるさと納税なんですけれども、先週の全国知事会議で慎重論と期待論がないまぜになったりとか、また、理論上は問題があるとか、だけどやっぱり理念的にはいいとかいろんな議論が出てると思いますが、今後、年末に向けてどういうような議論を期待して、大臣としてはどういう方向に持って行きたいとお考えですか。
(答)今日も新聞2紙でそれぞれ正反対の社説がありました。様々な議論が私の発言以来引き起こっていまして、このことについて、私は大いに歓迎をしたいというふうに思っています。ただ、18歳まで、高校卒業するまで、地元で多額の行政コストを掛けて、子どもたちを育んできているが、いざ納税段階になると、都会に行ってしまっている。地方自治体の皆さんから何とか還元をできないかという、非常に大きな要望等があります。一方で、そうした地方から出てきている人から、ふるさとに何らかの形で還元をしたい、また自分の両親が今住んでいるところに還元をしたい、そういう声も数多くありました。さらに、この議論が国民の中で高まってくる中で、週末にいつも行っている地方に対して何らかの還元ができないかとか、あるいは夏に、例えば沖縄に1カ月行っているが、そういう場合にもできないか等、いろいろな要望が、私のところにも来ています。そうした中で、国民皆さんが、ふるさと意識を持つということは、私は非常に素晴らしいことだというふうに思っていますので、こうした思いを税理論上も説明が付くような形で、メンバーもほぼ固まりましたので、ふるさと納税の研究会を来月初めに立ち上げて、研究会の中で様々なそうした議論を整理をして実現にこぎつけていきたいと思っています。

(以上)