高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年3月2日

(平成19年3月2日(金) 8:51~8:57  於:院内内閣記者会)

1.発言要旨

 本日の閣議案件は、一般案件が1件、国会提出案件が7件、条約の公布が1件、法律案が5件、政令が2件、配布が3件あり、私どもの主請議はございませんでした。
 次に、内閣府ホームページにおける少子化に関する意見募集ですが、3月は「地域における子育て支援拠点について」と、「働き方の見直し(ワーク・ライフ・バランス)」のテーマで、本日から意見募集を開始したいと思っております。「地域における子育て支援拠点」については、子育て中の親子、特に親御さんが相談・交流・情報交換できる「つどいの広場」、育児不安について専門家への相談や地域の育児サークル活動を行う「地域子育て支援センター」などの拡充を図ることといたしておりますが、御意見を、特に既に利用いただいている皆様の御意見を頂けたらと思っております。また、「働き方の見直し」については、新しい世代が子どもを生み育てやすい環境をつくるために、長時間労働の是正や職場の意識改革ということで、前回にも企業による育児支援ということでお聞きはしているのですが、働き方というポイントで、御意見をいただけたらと思っております。
 次に、「「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議」点検・評価分科会の開催について申し上げます。既に公表させていただいたとおり、第1回目の会合は3月7日水曜日の18時から開催いたします。この分科会には私も出席して、会議の冒頭に挨拶させていただきます。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)赤ちゃんポストの件ですが、安倍総理、塩崎官房長官を始め、そもそも法律の解釈以前の問題であり、あってはならないという発言が相次いでいます。高市大臣の赤ちゃんポストの設置に対するお考えをもう一度お聞かせ下さい。
(答)私は、生まれてきた命が失われることは悲しいことだと思っております。その様な状況は、できるだけ阻止すべきと思っております。しかしながら、全国各地に赤ちゃんポストを設置して、「さあどうぞ、生んで育てられないと思ったらここに」というような形で、安易に子供を遺棄することを助長する形になるのは好ましくないと思っております。ただ、今、私どもにできることは、まず子供を生み育てやすい環境をつくっていくことなのだろうと思っております。
(問)「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議の件で、先日、基本戦略を話し合う会議が厚生労働省の方で開かれたのですが、その中で委員からは、増税を視野に検討すべきなど、財政基盤の話が結構出たようです。大臣として、財政規模についてどの様に考えているかお聞かせ下さい。
(答)フランスの少子化対策が非常に成功したということで、マスコミでも大きく取り上げられておりますが、同じことを日本で是非やってほしいという国民の声が盛り上がったとして、では国民負担をどれぐらいの規模で考えるかという問題が当然に出てまいります。フランスの間接税率は、19.6%と承知いたしております。食料品が5.5%だったと思いますが、日本よりもはるかに間接税率も高く、保険料もあわせた国民負担率で比較しても、はるかに日本より高いです。それだけの財政負担を国民が了解した上で、同じだけの施策を展開して欲しいということが合意されれば、その様なことも考えられるのではないかと思いますが、今の日本の財政状況の中で、この他にも高齢者施策を始め展開しなければいけないことがたくさんあります。少子化対策を充実するから、高齢者福祉は削っていいという議論にはならないと思いますので、優先順位を考えながら、子どもを育てているご家庭にとって、「これは大変使い勝手がよい」、「この様な施策をやってくれたら仕事と家庭を両立できるのに」など、優先順位の高いものを重点的に取り上げていくことが大事だと私は思っております。

(以上)