溝手大臣記者会見要旨 平成18年12月26日

(平成18年12月26日(火) 11:01~11:15  於:警察庁18階 第4会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 まず閣議の件ですが、今日は今年最後になるということで、総理から御苦労でございましたという内容のご挨拶がありました。
 今日は朝から「再チャレンジ支援に関する関係閣僚による会合」と多重債務者対策本部の2つの会議がありました。今懸案となっている再チャレンジの問題、多重債務の問題につきまして、それぞれ(具体的対策の検討を)スタートしたところです。
 閣議については以上です。
 警察庁に関してですが、予算の政府原案において、地方警察官については3か年1万人の増員構想に基づき、平成19年度は3,000人の増員を要求どおり認めていただいたところでございます。また、警察庁職員等については41人の純増を認めていただきました。最近の治安情勢をみると、治安再生の曙光が見え始めているものの依然として非常に深刻であり、また、体感治安という観点でも治安に不安を持っている人が多いということが、御理解をいただいた理由ではなかろうかと思っております。
 防災関係の新年度予算並びに18年度補正予算でドップラーレーダーの配置がかなり認められております。当面は、この問題について対策が前進していくのではないかと考えております。

2.質疑応答

(問)今年最後の会見となりますが、御就任からこれまでを振り返って、日本の治安で印象に残ることや御所感がございましたらお聞かせください。
(答)就任からといいますと今年の秋からですね。酔っ払い運転で3人の子どもさんが亡くなった、御両親はまだ入院されているそうですが、この話が一番ショックでした。小さい子どもさんがいろいろな形で犠牲者になった犯罪と、飲酒に起因する各種の犯罪、これらが目に付いた印象を持っております。数字だけから言いますと刑法犯認知件数など減少傾向にはあるのですが、私にとってはこの2点が非常に印象的でした。そのようなことから、次の通常国会では、以前ここで皆さんにもお話ししたことがありますが、飲酒運転取締り強化を含む道路交通法の見直しを是非しなければいけないと思っています。また、それだけでは済まないのではないか、刑法についても連動し(て改正し)なければならないのではないかと考えております。これらを精力的に進めていかなければいけないと思っております。 さらにもう一つ、マネー・ロンダリングの問題があります。犯罪収益流通防止法案も是非成立させたいと思っております。せっかく警察庁のスタッフの増員も認められたことですし、マネー・ロンダリング対策は警察庁の主管の仕事と考えて、頑張って張り切っていかなければいけないと思っております。
(問)3,000人の地方警察官の増員ですが、これが与える今後の効果といいますか、大臣としてはどういう評価なのでしょうか。
(答)3,000人といいましても、大雑把に言えば約1,500人の定員減が片や行われるわけで、実質的には約1,500人(の増員)です。配置の上でそんな大盤振る舞いができる数字ではないと思います。量としては、これからもまだまだ頑張っていかなければいけないと思います。それから、もう一つは質の問題。団塊の世代が定年を迎える中で、どうやって採用していくか。 一昨年、昨年も大幅な増員を認めていただき、その前からを含めますと2万人位の増員になりますが、これは、来るべき団塊の世代の大量退職を前にしっかりと(治安悪化に)対応しなければいけないという点を踏まえたものであるとお考えいただけたらと思います。
(問)刑法犯認知件数は減り続けておりますが、やはり体感治安ということになりますと、課題が残っているということでしょうか。
(答)私自身もそのように思っております。国家公安委員会委員長を拝命したから余計にそう思うのかもしれません。それから、警察官の不祥事についてですが、これは非常にイメージが悪いです。体感治安を悪くしている大きな理由の一つではないかと思います。

(以上)