佐田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成18年9月26日

(平成18年9月26日(火) 23:40~23:54  於:内閣府 522号室)

1.発言要旨

 このたび内閣府特命担当大臣を拝命いたしました佐田玄一郎でございます。
 先ほども申し上げましたとおり、担当は規制改革でありまして、あわせて内閣官房の中の国・地方行政改革、公務員制度改革、地域活性化、そしてまた道州制と、こういうことが担当をさせていただきたいとかように思っております。
 小泉政権から今度安倍政権になったわけでありますけれども、これは要するに一つ一つが改革の基本になることでありますから、これをすることによって官から民、国から地方に権限移譲できるものはして、そしてむだな部分をスリム化していく、こういうことが非常に私は大事なことであろうと思います。
 それともう一つは、地域間格差の是正、そして地域のノウハウを引き出して、それを試行錯誤しながら、いいものはできるだけ税制面、予算面においてもこれを援助していくと、こういうことで進めていきたいと、こういうふうに思っております。
 私が申し上げたいのは、まさにこういうこと、早くできるものも、非常に長期的なビジョンで進めるものもありますけれども、いずれにいたしましても、これは改革の本当の原点になろうかと、かように思っておりますので、私も全力でこれに立ち向かって頑張っていきたいとかように思っております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)前任の中馬大臣の天下り対策ですけれども、天下りに対して事前規制から事後規制に転換しようという中馬プランというのを提出されたんですけれども、中馬プランの評価と今後の対応について現在のところ何かお聞かせください。
(答)非常に公務員改革においてこれも重要なことですけれども、公務員の仕事の特殊性とまた公共性等を考えたときに、このことを事前規制がいいのか、事後規制がいいのか、これも含めて現実に即してやはり今学識経験者の方々にも議論をしていただいているところでございます。非常に難しい部分もありますんで、これは間違いのないように進めていかなくてはいけないとかように思っております。
(問)今日、大臣は大臣になってくれと言われたときのまず感想と、そして今回の安倍新政権の人事を見られてどのように感じられたかを。
(答)最初は私、どういう仕事をするのかということは言われませんでしたけれども、官邸に行って、その中で非常にたくさんのことを仰せつかりまして、今も言った5つの担当を仰せつかったわけであります。どれ一つをとってもこれは一朝一夕にできることではないわけであって、かつ方向を間違うわけには絶対いかない、私はこれは大事なことだと思います。そういうことを考えたときに、総理の言われておる地方の活性化、そして個人における再チャレンジ、そういうことを考えたときに真に、私の担当したことが重要になってくると思いましたので、非常に私もこれから身の引き締まるような思いで頑張っていきたいとかように思っております。
 中身につきましては、私も議運の委員長をやっておりましたんで、中身を多少勉強しているものもありますし、また地域の観点からいろいろと私も関与したものはありますので、本当に重要なことに関与しているということで、身の引き締まる思いであると、こういうことであります。
(問)道州制についてなんですけれども、これまでの間の総務省の地方制度調査会の場で議論されてきていましたけれども、今回担当相として特に担当としてやると、この理由についてどのようにお考えか、特に。
(答)やはり多岐にわたっているということだと思うんですね。そしてまた道州制がこれからどういうふうに発展していくかというのは、各省庁にこれは関係してくることですから、そういう意味においては内閣府で取りまとめをしていくということは大事なことだと思います。その道州制をこれからまた議論をしていくわけですけれども、安倍総理も大体3年とかその辺のスパンでしっかりとしたビジョンをつくっていきたいと。それに先立って今内閣委員会に付託になっている道州制特区法案があるわけですから、これを要するに早く通して、そしてこれによってメリット、デメリットが出てきたならば、それを再度修正していく、そしてよりよい方向にやり、そして道州制の中で本当にスリム化のできるところはスリム化をして効率のよい地方行政ができるようにしていく、こういうことも含めてしっかりと議論をしていく。その意味においては、やはり内閣府でじっくりと担当をし、必要があれば各省庁にも相談をしながらやっていくということが適当だと、こういうふうに思います。
(問)大臣、今のお話ですと、道州制特区で目指す北海道のケースが全国的な道州制のしっかりとした文字となり得るものとお考えなのかという点と、特区法案については臨時国会での成立を期すると、そういう理解でよろしいでしょうか。
(答)今言われたとおりで、要するに先立った特区法につきましては、これを要するに今国会でもうとにかくできるだけ通して。これは国会の問題もありますから、私がどうのこうの言うわけにはいきませんけれども、私どもの方針としてはこれは臨時国会でぜひ通していただき、それを見ることによって日本全体に広げていくという方向で検討していきたい。そのためには、要するにメリット、デメリットが判断できるのも、そう一朝一夕にできるものではありませんから、それは2年、3年、もっとかかるかもしれませんけれども、全体のビジョンとしてつくっていくと、こういうことであります。
(問)関連なんですが、北海道の道州制特区法案、今地方からしてみると税源移譲がまだ足りないんじゃないかという声もありますが、道州制を進めていくに当たって、大臣の税源移譲についての考え方について。
(答)いろいろなやり方が私はあろうかと思います。ただ、やはり税源移譲というのはこれは進めていかなくちゃいけませんし、今の要するに法人税から住民税という考え方もありますけれども、私はいろいろな考え方があると思います。この道州制法における補助金ではなくて、ある程度交付金でやっていくとか。またはいろいろな方法があろうかと思いますよ。例えば道路なんかでも直轄方式によってある程度の税源移譲がこれは自然にできてきますから、それは北海道なんかでも直轄方式で地方負担分についてもこちらの方から重量税で持っていくということもやっておるわけでありますから、そういうことは一つの税源移譲にもなるわけです。これも含めて、いろいろな方向で税源移譲は進めていかなくちゃいけないと、こういうふうに思っております。
(問)道州制の関係ですが、安倍総理は3年でビジョンをというふうにおっしゃっているわけですけれども、それを具体的に、例えばどういう検討機関をつくってどういうふうに進めていくかというこの点についてイメージをお持ちでしょうか。
(答)それはやはりこの道州制法につきましては、道州制特区法案が継続審議になっておるわけでありますから、それを要するに成立を待ち、そして施行してみる上において、先ほども申し上げましたように失敗したり成功したり、そういう検証的な機関というものはこれはつくっていかなくちゃいけませんね。それで、要するに今言った2年、3年で日本全体のビジョンをつくっていくと、こういうことです。
(問)規制改革の方なんですが、規制改革・民間開放推進会議の議長について今後どのような形で選ばれていこうとお考えなのか。
(答)規制改革の民間開放推進会議というのは、これはもう宮内さん今度やめるそうですけれども、いずれにしても代理もいることですし、人数も13人おりますし、これは非常に重要なことでもありますし、これを引き続きしっかりと進めていきたいと、こういうふうに思っております。
(問)どのような後継組織というふうにお考えですか。
(答)それも含めて今後鋭意検討していきたいと、こういうふうに思っています。
 要するに、今よりもしっかりと規制改革が進むような、また民間開放が進むようにしっかりと我々はその組織の要するに、組織がもっと活性化するような、そういう方向で持っていきたいと、こういうふうに思っています。
(問)靖国参拝についてお伺いしますが、閣僚として参拝するお考え今ありますでしょうか。
(答)いろいろな条件があろうかと思います。そしてまた近隣への配慮の問題だとか、こういうことはありますけれども、私としては本当に故郷を思い、そして国を思いいった方々、今の平和な日本の礎になった方々に対しては、心から敬意を持ち、そして参拝をすべきだと、これはそういうふうに思っています。
(問)具体的にいつごろ行くというイメージはありますか。
(答)イメージはありません。
(問)あと安倍総理、参拝のした、していないという議論も含めてあいまいな姿勢をとるということを決めていますが、その姿勢というのはどのようにごらんになっていますか。
(答)それは私はわかりません。総理は総理のいろいろな理念、お考えがあって御発言をしたり、行動をされておるわけですから、私が言及する問題ではないと思います。
(問)道州制の点でもう一点、事務方の方に例えば推進室のような組織を設けるのかという点と、それと総務省との兼ね合いというのはどういうふうにお考えですか。
(答)ですから、総務省の問題もありますし、経産省の問題もありますし、国土交通省の問題もありますから、それはその中でメリット、デメリットを見ながら、やはり内閣府が中心になって要するに指揮をとるというのは変ですけれども、潤滑点となってこれから進むように、早くビジョンができるように推進をしていきたいと、こういうふうに思っております。
(問)大臣の出身派閥の津島派で起用された大臣が2人、久間さんと大臣になってしまったんですけれども、今度の第二派閥で2人、数についてどのような感想をお持ちでしょうか。
(答)総理は派閥にとらわれず人事を行うということですから、それは私から話す問題ではないような気がしますね。そのように総理は人事を適材適所でされたんだろうと、こういうふうに思っております。
 夜も遅いことですから、また逐次御意見を賜りながらこれからも皆さん方と一緒にやっていきたいと思いますので、何分よろしくお願いいたします。
 今日は夜分までありがとうございました。

(以上)