受賞者代表挨拶

第18回みどりの式典 受賞者代表挨拶
西村 いくこ 奈良先端科学技術大学院大学 理事
奈良国立大学機構 理事
神奈川大学 理事
京都大学 名誉教授
甲南大学 名誉教授
天皇皇后両陛下、ご臨席の皆様
新緑の美しいこの季節に、天皇皇后両陛下ご臨席のもと、第十八回みどりの学術賞の授与を賜り、また、緑化推進運動功労者として表彰していただきましたこと、誠にありがとうございました。一同を代表してお礼のご挨拶を申し上げます。
みどりに象徴される植物は、地球上のあらゆる生物の糧であると同時に、その色だけでなく香りも、私たちの心を豊かにしてくれます。環境の変化を受け入れながら、しなやかに生きる植物は、戦争が絶えない地球の仲間として、私たちに戦わない生き方を教えてくれているように思います。
さて、学術賞受賞者の 横張 真 先生は、農林地のもつ国土保全機能や景観保全機能の解明等を通じて「緑の多面的機能」を体系化されるとともに、持続的なグリーンインフラ計画論を構築し、都市・地域計画への社会実装に大きく貢献されました。
私は、生物の基本単位である細胞に視点をおいて、植物の環境応答や生体防御などのしくみを分子のレベルで明らかにし、植物の細胞生物学の分野の発展に尽力してまいりました。
また、緑化推進運動功労者の皆さんは、地域の住民や学校、企業などと連携しながら、森林整備や里山の保全、花壇の整備や環境教育など、多岐にわたる緑化活動に長年にわたり取り組み、豊かなみどりを育むことに努力して来られました。
私たち一同は、今回の栄誉を励みとして、自然と人間との上手なつきあい方を模索しながら、みどりに満ちた自然を守り、育てていくことに尽力して参りたいと思います。
私たちの研究や活動は、多くの方々に支えて頂いたおかげであります。
この場をお借りして、皆様に心より御礼申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。