受賞者代表挨拶


第13回みどりの式典 受賞者代表挨拶

輿水 肇 公益財団法人都市緑化機構 代表理事・理事長

 天皇皇后両陛下、ご臨席の皆様

 新緑の美しいこの季節に、天皇皇后両陛下ご臨席のもと、第十三回みどりの学術賞を授与していただき、また、緑化推進運動功労者として表彰していただきましたこと、一同を代表してお礼のご挨拶を申し上げます。

 私の研究は、都市建築物の緑化について盛り土の厚さと緑化樹木の生長の関連性解析に取り組んだものであり、多くの緑化樹木の生育限界、生活限界などに関係する有効土層の存在を明らかにしてまいりました。この有効土層の確保こそが都市土壌のもつ基本的共通課題であることを指摘し、これらの知見・技術を臨海部の緑化、内陸丘陵地の緑化へと展開し、高密高度化した都市では困難とされる緑の新たな創出とその充実に努めてまいりました。

 一方の学術賞受賞者の矢野昌裕先生は、イネについて遺伝子の複雑なネットワークの解析に世界に先駆けて取り組まれ、開花調節や耐病性などに関与する重要遺伝子の研究や品種開発・育成手法の研究を通じて、植物に関する基礎科学と食料生産の基盤形成に大きく貢献されています。

 また、緑化推進運動功労者の皆さんは、それぞれの地域で、長年にわたり、みどり豊かな自然を守り、また作り出すことに努力して来られました。

 私たち一同は、今回の栄誉を励みとして、自然と人間との上手なつきあい方を模索しながら、みどり豊かな自然を守り、創出していくことに尽力する所存です。

 私たちの研究や活動は、多くの方々に支えて頂いたおかげだと思います。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。

 本日は誠にありがとうございました。