第90回 公共料金等専門調査会 議事録
日時
2026年1月14日(水)15:00~17:14
場所
消費者委員会会議室・テレビ会議
出席者
- 【専門委員】
- 野村座長、後藤座長代理、太田委員、城所委員、郷野委員、長尾委員、原委員、若林委員
- 【消費者委員会担当委員】
- 小野委員
- 【国土交通省】
- 物流・自動車局旅客課 重田課長
- 大臣官房参事官(自動車旅客) 二瓶参事官
- 関東運輸局自動車交通部 佐藤部長
- 【一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会】
- 川鍋会長
- 【消費者庁】
- 茶谷参事官(公益通報・協働担当)
- 【事務局】
- 小林事務局長、吉田審議官、友行参事官、事務局担当者
議事次第
- 開会・事務連絡
- 東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定について
- 事務連絡・閉会
配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)
- 議事次第(PDF形式:46KB)
- 【資料1】 公共料金の改定等について(消費者庁提出資料)(PDF形式:420KB)
- 【資料2】 東京のタクシー運賃改定について(国土交通省提出資料)(PDF形式:2956KB)
- 【資料3】 タクシーは「進化」し続けます((一社)東京ハイヤー・タクシー協会提出資料)(PDF形式:3408KB)
- 【参考資料1】 公共料金等専門調査会委員名簿(PDF形式:148KB)
- 【参考資料2】 消費者委員会 公共料金等専門調査会設置・運営規程(PDF形式:70KB)
- 【参考資料3】 一般乗用旅客自動車運送事業(東京都特別区・武三地区)の運賃の改定案について(消費者庁付議文書)(PDF形式:440KB)
- 席上で(一社)東京ハイヤー・タクシー協会から説明があった冊子を下記の通り掲載いたします。
https://taxi-tokyo.or.jp/assets/pdf/datalibrary/hakusyo2025all.pdf
≪1.開会・事務連絡≫
○友行参事官 それでは、定刻となりましたので始めたいと思います。
本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
ただいまより「消費者委員会第90回公共料金等専門調査会」を開催いたします。
公共料金等専門調査会につきましては、第9次消費者委員会としては、本日が初めてとなります。
本日、野村委員をはじめまして、その他委員の皆様がテレビ会議システムにて御出席となっております。
また、本日、議題の御説明のため、消費者庁から公益通報・協働担当、茶谷参事官、また、国土交通省から物流・自動車局旅客課の重田課長、物流・自動車局旅客課の二瓶参事官、関東運輸局自動車交通部の佐藤部長及び一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会から川鍋会長に、いずれも会議室にて御出席いただいております。
本日は、テレビ会議システムを活用して進行いたします。ウェブ会議による開催に当たりまして、御発言時以外はマイクをミュートにしていただくこと、御発言の際は、あらかじめチャットでお知らせいただき、座長から指名の後、冒頭にお名前をおっしゃっていただくことなどをお願い申し上げます。
また、カメラにつきましては、可能な範囲でオンにしていただければと思います。
なお、一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただいております。報道関係者のみ、会議室にて御参加いただいております。
議事録については、後日公開いたします。
構成員につきまして、御紹介いたします。
参考資料1のとおり、令和7年10月28日に消費者委員会の鹿野委員長より指名されております。
座長につきましては、同日、鹿野委員長から第8次に引き続いて、野村委員に務めていただくよう、指名されております。
野村委員におかれましては、どうぞよろしくお願いいたします。
なお、消費者委員会から担当委員として、小野委員及び柿沼委員が参加をされます。
配付資料につきましては、お手元の議事次第に記載のとおりでございます。もし不足の資料がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。
それでは、以降の議事進行につきまして、野村座長、よろしくお願いいたします。
○野村座長 ありがとうございます。
公共料金等専門調査会の座長を務めることになりました、福山大学経済学部の野村でございます。よろしくお願いいたします。
今般、燃料高騰に始まり、公共料金の値上げが社会問題になっております。私の専門分野は公益事業、産業政策、それから、官民連携の日英比較等でございます。
第8次の調査会に続きまして、今期も座長を務めることになりました。御協力のほど、よろしくお願いいたします。
座長代理につきましては、参考資料2のとおり、公共料金等専門調査会設置運営規程第2条第4項によりまして、座長が指名することになっております。
座長代理には、後藤委員を指名させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
一言、後藤座長代理からお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
○後藤座長代理 このたび座長代理を拝命いたしました、東京科学大学の後藤美香と申します。規制の経済学、経営学の視点から、よりよい消費者行政のお役に立てるよう真摯な議論に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○野村座長 ありがとうございました。
そうしましたら、今期の本専門調査会に参加される委員の皆様を御紹介したいと思います。
前期より本専門調査会委員を務められております、太田委員、城所委員、郷野委員、長尾委員、若林委員、新たに公共料金等専門調査会委員に御就任いただきました、原委員。
そして、消費者委員会からオブザーバーとして御参加いただきます、小野委員、柿沼委員でございます。
つきましては、今の順番で太田委員、城所委員、郷野委員、長尾委員、原委員、若林委員、小野委員、柿沼委員の順番で一言ずつ御挨拶をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○太田委員 慶應義塾の太田でございます。引き続き、お世話になります。専門は会計ですので、主として会計的な数値の話から議論をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○野村座長 城所委員、お願いいたします。
○城所委員 城所でございます。引き続き委員を務めさせていただくとなりました。専門は規制の経済学と交通と政策評価でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○野村座長 郷野委員、お願いします。
○郷野委員 全国消費者団体連絡会の郷野です。引き続き、消費者の立場から意見を申し上げてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○野村座長 長尾委員、お願いいたします。
○長尾委員 弁護士の長尾でございます。日弁連消費者問題対策委員会に所属しております。法曹専門職の立場から、そして、経済法の研究者の立場から御意見をできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○野村座長 原委員、お願いいたします。
○原委員 原でございます。日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会に所属しております。消費者団体として、消費者の立場で発言させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○野村座長 若林委員、お願いいたします。
○若林委員 駒澤大学の若林と申します。専門は経済法です。引き続きお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
○野村座長 小野委員、お願いいたします。
○小野委員 東京家政学院大学の小野でございます。専門は消費者教育です。消費者への情報提供の在り方なども含めまして発言をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○野村座長 最後になりましたが、柿沼委員、お願いいたします。
○友行参事官 事務局でございます。柿沼委員は入室が遅れております。
以上、御報告いたします。
○野村座長 御了解ください。
皆さん、御挨拶のお言葉をありがとうございました。
本日の進行についてでございます。途中で私の回線が切れてしまった場合には、復旧するまでの間、座長代理に、座長代理の回線も併せて切れてしまった場合には、事務局に進行をお願いすることといたします。
≪2.東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定について≫
○野村座長 それでは、ここから議事に入らせていただきます。
本日の議題は「東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定について」でございます。
東京都特別区に関わるタクシー事業者の基本運賃の新規設定または変更につきましては、物価問題に関する関係閣僚会議に付議する公共料金等とされております。付議に先立ちまして、参考資料3としてお示ししておりますとおり、消費者庁より消費者委員会の意見を求められているところでございます。
最初に、消費者庁より資料1に基づきまして、公共料金等の改定について御説明いただいた後に、国土交通省及び東京ハイヤー・タクシー協会より、資料2と3を使いまして御説明いただきたいと思います。
それでは、消費者庁より5分程度で説明をお願いいたします。よろしくお願いします。
○茶谷参事官 消費者庁で参事官をしております、茶谷と申します。よろしくお願いいたします。
資料は、お手元の資料1に基づいて御説明をさせていただきます。
当庁からは、公共料金の改定に当たって、消費者庁がどのように関与をし、また、消費者委員会の皆様にどういった点で御審議いただきたいかについて、資料に基づいて御説明をさせていただきます。
1枚おめくりいただきまして、1ページをお願いいたします。公共料金等の新規設定・変更における消費者庁の関与の概要でございます。
公共料金等の新規設定・変更等に当たりましては、政府が認可等を行う場合、通常は事業者が業所管省庁に申請を行い、所管省庁は審議会等に諮問し、答申を受けた上で認可を行う手続となってございます。
なお、本件タクシーにつきましては、運輸審議会ではなく、地域ごとに協議会等で意見を聴取していると聞いてございます。
関係省庁間の申し合わせに基づきまして、公共料金等改定のうち重要なものにつきましては、所管省庁が認可等を行う前に、消費者庁に協議をかけ、消費者庁は、内閣府の消費者委員会に付議をし、御意見を伺った上で、物価問題に関する関係閣僚会議に付議することとされております。付議の後に、所管省庁は認可等を行うという流れになってございます。
なお、その他一定のものにつきましては、所管省庁は消費者庁の協議を行えばよく、消費者庁がチェックをした上で、所管省庁が認可等を行うという流れになってございます。
続きまして、2ページをお願いいたします。
先ほど重要なものとして関係閣僚会議に付議するものと、その他一定のものとして消費者庁に協議するものがあると御説明申し上げましたが、それぞれの具体的な公共料金の例をお示ししてございます。
左側が物価問題に関する関係閣僚会議に付議するもの、右側が消費者庁協議のみとしているものでございます。
例えば、経済産業省関係でございますれば、沖縄電力を除く大手電力9社の供給約款料金、いわゆる規制料金につきましては、関係閣僚会議に付議することとなってございます。
また、一番下の総務省所管関係でございますれば、定形郵便物、いわゆる25グラム以下の封書等につきましては、料金の上限変更に当たって、関係閣僚会議に付議する必要があるということになってございます。
一方で、沖縄電力の規制料金や、郵便料金における第三種郵便、第四種郵便の料金につきましては、消費者庁協議でよいとされてございます。
本日、消費者委員会公共料金等専門調査会で御議論いただきたいものにつきましては、赤枠で囲んでございます、国土交通省関係の③、東京都特別区に係るタクシー運賃でございます。
タクシー事業者の基本運賃のうち、東京都特別区に係るものにつきましては関係閣僚会議に付議をし、それ以外の人口100万人以上の都市に係るものについては消費者庁協議としてございます。
今回の東京都特別区・武三地区タクシーの運賃改定につきましては、関係閣僚会議に付議する必要があり、その前に、消費者委員会に付議させていただき、御意見を頂戴したいというものでございます。
3ページをお願いいたします。
関係閣僚会議付議案件及び消費者庁付議案件に関しましては、いずれも消費者庁においてチェックをしてございます。チェックを行う際の消費者庁の基本的な考え方につきましては、関係省庁にもお示ししており、記載のとおり、消費者に与える影響を十分考慮するという観点から、①から③の点で確認してございます。
まず①でございますが、決定過程の透明性の確保について、所管省庁の審議会等における審議過程が公表されているかという点をチェックしてございます。
続いて、②消費者参画の機会の確保につきましては、パブリックコメント等を実施し、利用者等の意見を聴取しているかという点や、所管省庁の審議会等において、消費者団体等を参画させているか、認可等の後、改定内容に関して消費者に分かりやすく丁寧な説明に努めることとしているかという点について確認してございます。
最後、③料金の適正性の確保につきましては、法令等に基づいた適切な料金が算出されているか、具体的には能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを改定後の収入が超えていないかという点でございますとか、不当な便乗値上げになっていないか、賃上げが適正に見込まれているかという点を確認してございます。
また、所管省庁で策定されている料金の算定基準等が公表されているかという点も確認してございます。
4ページをお願いいたします。
平成23年度以降に、関係閣僚会議に付議したものの一覧でございます。
直近では、例えば、令和7年、昨年夏でございますが、JR東日本の鉄道事業における旅客運賃の上限変更につきまして、関係閣僚会議に付議してございます。
また、タクシーに関しましては、前回は令和4年の10月に付議をしてございます。
最後に、参考資料3でございますが、1月9日付で、消費者庁から消費者委員会に対し、東京都特別区・武三地区に係る一般乗用旅客自動車運送事業の運賃改定について、物価問題に関する関係閣僚会議に付議するに当たって消費者委員会の意見を求めるというお願いをさせていただいており、その付議させていただいている文書を添付してございます。
消費者庁からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○野村座長 どうもありがとうございました。
そうしましたら、引き続きまして、国土交通省より御説明をお願いしたいと思います。恐れ入りますが、20分を目安としていただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。
○重田課長 ありがとうございます。
ただいま御紹介いただきました、国土交通省物流・自動車局旅客課長の重田と申します。
野村座長をはじめ、委員の皆さん、事務局の皆さん、本日は御説明の機会を頂戴してありがとうございます。
早速、資料に基づいて御説明させていただきます。資料番号の2になります。「東京のタクシー運賃改定について」というものです。
めくっていただきまして、右下のページで2ページです。
東京のタクシーの運賃について書かれております。タクシーの運賃は、全国69地域の運賃ブロックごとに定められているところでございます。
現行の東京の運賃につきましては、真ん中の青色の部分にございますが、初乗り運賃が1.096キロメートルに500円、加算運賃が255メートルごとに100円ということから、これを上限として、一定の幅で定められているところでございます。
時間距離併用制につきましては、右手を見ていただくと、1分35秒ごとに100円と、これは時速10キロメートル以下になったときに、この部分が加算されるということになってございます。
これまでの運賃幅の変遷でございますが、先ほど消費者庁のほうからも御説明がありましたが、直近では右下にありますように、令和4年に500円から470円という現行の幅に改定したと、このときの改定率は14.24パーセントでしたというものでございます。
次のページを御覧ください。運賃制度です。
様々な利用者の方々のニーズに応じて、先ほど申し上げました、時間距離併用制という基本的な形以外に、例えば、特定の空港と一定のゾーンの間で適用する定額運賃でありますとか、事前に運賃を確定させる事前確定運賃、このようなバリエーションを増やしてきているところでございます。
また、料金につきましては、迎車料金に代表されるような追加的なサービスについての料金を設定させていただいているというものでございます。
運賃改定の手続、次の4ページでございます。
先ほど消費者庁からも一部御説明がございましたが、フローについて御説明します。
まず、事業者が、その運賃ブロックの中で、最初に運賃改定の申請を行われると。その最初の申請から3か月以内に、運賃ブロック内の車両数ベースで5割の申請があった場合に、次の手続を開始するというものでございます。
2番の手続ですが、まず、運賃ブロックの中にある事業者の中から、標準的に能率的な事業を行っている事業者を抽出します。その実績年度、基本的に前の年度と御理解いただければいいのですが、実績年度の収支平均が赤字であった場合、さらに次の手続に入るというものでございます。
③の手続です。ここで運賃改定率というものを算出していきます。標準能率事業者から保有車両数に偏りのないようなバランスの取れた原価計算の対象事業者を30社抽出します。その中で、先ほどもありましたが、必要な営業日に適正な利潤を加えた総括原価を求め、総収入がこれと等しくなるような運賃改定率を算出するというものでございます。
ここで少し後ろのほうの参考というところを見ていただいて、ページで言うと22ページになります。
先ほど申し上げた、原価計算対象事業者が隔たりのないようなものになっているかどうかということをデータでお示ししています。この30社の詳細についてというところですが、まず、車両規模について申し上げると、1台から50台の事業者について8事業者、それらの事業者の車両数については314台と、このように見ていっていただければと思います。
そうすると、全体が30社で、車両数が2,797台の中で、それぞれの車両規模に応じた事業者の割合が、一番右側に書いていますとおり、26.7パーセント、43.3パーセントと、こういったばらつきになってございます。車両数割合についても同様に11.2パーセント、31.6パーセント、こういった割合になっていっているところです。
この30社が、東京の特別区・武三地域での車両数割合や事業者数割合と大体同じようなものであるかということを示すために、一番右側に全体の割合を示しております。
そうすると、それぞれの箱を比べていただくと、おおむね同じような割合になっているというのが見て取れるかと思います。
したがいまして、この30社については、東京の構成する事業者の規模に応じて、適切なバランスで抽出されているということをお示しすることができるかと思います。
あわせて、燃料別について申し上げると、LPガスを使っている台数が2,719台で97パーセントということで、LPガスの車両が大宗であるということが、これを見て取れるかと思います。
戻っていただきまして、4ページです。
この運賃改定率を算定した後、先ほど消費者庁からもありましたが、④番で消費者庁に協議し、消費者委員会に付議をするという形になってきてございます。
めくっていただきまして、全国で東京以外の運賃会計の状況ですが、昨年度令和7年度以降で調べると、既に実施済みの地域が21地域、それの待機組が3足す35の合わせて38地域と、こういった状況になってございます。全国的に運賃改定が行われているということでございます。
次に6ページ以降、サービス利便性の確保・向上のための取組ということを御説明します。
まず、7ページです。
コロナ以降、運賃改定も令和4年10月に行われた、これ以降、東京タクシーの運転手の数というのは、大幅に増えてきております。
したがいまして、このコメ印にありますが、タクシーのマッチング率、利用者の方が申し込んでから手配される割合、これが約9割の時間帯で改善されているというデータがございます。
次の8ページです。
それ以外の取組として、1つ目、ユニバーサルタクシーの普及ということで、東京におきましては、このJapan Taxiと呼ばれる障害のある方が乗りやすいような、こういったUDタクシーを大幅に導入していくということでございます。
全国的には、このバリアフリーの基本方針において、各都道府県において25パーセントUDタクシーにするということが目標になってございますが、東京においては約2万台導入されて、導入率は65パーセントと高い水準になっているところでございます。
9ページを御覧ください。
「主なUD認定車両について」ということで示させていただいていますので、これは御参考までです。
次のページを御覧ください。
2つ目の取組として、子育てタクシー分野における取組というものを示させていただいております。
これは、右側にいろいろなサービスがございますが、妊娠された後、いざというときに病院にすぐに駆けつけられるように、事前に登録されたドライバーの方が、事前に登録された病院までお連れするという、ここでは陣痛タクシー、マタニティ・タクシーと書いてございますが、そういったサービスでありますとか、キッズタクシーということで、親御さんに代わって、お子さんを塾や習い事までお送りすると、そういうサービスも増えてきてございます。
これも誰でもできるというわけではございませんで、きちんと左側にありますような養成講座での研修を受けたり、看護師と連携した取組をしたり、こういったところをサービス向上のために努めているというところでございます。
次のページを御覧ください。11ページです。
少し子育てタクシーとも関連しますが、女性が活躍できる業界への転換ということで、従来の男性社会の業界というイメージから、目指すべきイメージとしては、パートタイムで勤務できるとか、女性運転士を応援する企業を増やすとか、こういった取組を進めてきております。
下にありますが、この女性ドライバー応援企業認定制度というものを活用して、これまで879社の事業者が、この認定制度により認定されているというものでございます。
それらの取組が12ページです。
こういった事業者の中には、地味ではございますが、きちんとこういった女性用のトイレを設置したりとか、更衣室をきちんと用意したりと、こういったことで女性ドライバーをどんどん増やしていくという取組をしています。
そのデータが13ページです。
全国で言いますと、女性ドライバーは、このグラフのとおり年々増えてきておりまして、現在では1万3000人ほどまで増えてきております。
そのうち、14ページ、東京が一番多くて、現在で2,000名以上という形で増加してきているところでございます。
次の15ページです。
それ以外のサービスにつきまして、観光タクシーの取組というものがございます。御覧のとおり、訪日外国人数は、今年で言うと、これは、データはないですが、11月までで3900万人ということで、4000万人はほぼ達成されると考えております。
この外国人のお客さんに対応するため、ドライバーの認定制度でありますとか、次のページを見ていただくと、16ページですけれども、言葉が話せなくても配車したり、行き先をお伝えしたり、支払いができるような、こういったスマホのアプリとかタブレットの導入、こういった部分への投資も増やしていっているところでございます。
17ページを御覧いただくと、今日お越しになっている東京のハイヤー・タクシー協会において、一定のドライバーの認定制度を設けたり、このような取組をしてインバウンドのお客様にきちんと対応しているというものでございます。
それから、資料にはございませんが、タクシーの本来のサービス以外の役割として、24時間走っているということもございますので、防犯タクシーということで、女性や子供の方が危険な目に遭わないような、そういった危険なシーンに遭うと、警察にちゃんと連絡していただくとか、路上で倒れているような方を見つけたら、それも警察に連絡してもらって、多くの事業者のドライバーの方が、警察でその後表彰されていると、そういった事例も本来のサービス以外でありますので、御紹介させていただきます。
それから、18ページ、本題になると思いますが、今回の運賃改定の内容でございます。
めくっていただきまして、19ページです。
今回は、私どものほうで申請を審査したところ、改定率については10.14パーセントが適当ではないかと、このように考えているところでございます。
具体的にどのようになりますかというと、初乗り運賃については、先ほども申し上げましたが、1.096キロメートルごとに500円が1キロメートルごとに500円、加算運賃については、255メートルごとに100円が232メートルごとに100円と、こういった形で運賃改定をさせていただきたいと、このように考えてございます。
改定の理由は、ここに書いていますが、大きく3つ、ユーザーの利便性を高めるための投資でありますとか、運転士の労働環境の改善、それから、燃料費の高騰に対する対応と、こういったものでございます。
実際にどれぐらいの金額になるかということで、3つぐらい例を下に並べています。
例えば、東京駅から日本橋ぐらいの1キロメートル程度であれば、現行の500円から変わりません。
真ん中にありますが、東京から、例えば浅草寺みたいな4.6キロメートル、これが東京の平均乗車距離になっていますが、これについて申し上げると、1,900円ぐらいのところが2,100円と200円アップと、10キロメートルぐらいになると、4,000円が4,400円と、こういった試算になってございます。
それから、そこの審査の中身についてですが、まず、20ページに「考え方」と示させていただいております。
基本的に、運送収入が増加している場合であっても、人件費とか物価など、費用がそれを上回る水準で増加しているという現在の状況でございます。
特にタクシー事業においては、費用の7割を占める人件費が大きく上昇してございます。道路運送法の中では、適正な原価に適正な利潤を加えたものということで運賃は定めることになってございまして、令和6年度の収支率は97.5パーセントとなっていますので、現行の運賃水準は、これを賄えていないということでございます。
具体の算定根拠について御説明します。21ページです。
ポイントのところをハイライトしております。まず、6年度の実績で運送収入について申し上げると、上から2つ目の黄色のマーカーですが、約438億円ということになってございます。これは30社の合計です。
下の部分、費用のところを見ていただくと、436億円が小計で、これに適正利潤として約14億を加えた部分が運送の原価となりますので、438億と、この450億を比較すると、マイナスの11.3億という数字になってございます。これが利潤込みの収支率で、97.49パーセントであるというものです。
真ん中の欄が、平年度の査定でございますが、基本的に令和8年度、現行の運賃水準のままだとどうなるかということでございます。
これを見ていただくと、運送収入の部分が合計で、運送収入と雑収入を含めて492億円、それから運送原価については540億円、収支差についてはマイナスの49億円ぐらいとなって、その利潤込みの収支率について言うと、90.97パーセントということです。
これをプラマイゼロにするためにどうすればいいかということですが、この10.14パーセント改定率を上げて、一番右ですけれども、運送収入で530億円にすれば、収支差がゼロになって、利潤込みの収支率が100パーセントになると、こういう考え方のもと、今回改定率については、10.14パーセントという数字を出させていただいているところでございます。
私からは以上です。
○野村座長 ありがとうございました。
そうしましたら、続きまして、東京ハイヤー・タクシー協会より、30分程度で御説明をお願いいたします。
○川鍋会長 皆様、こんにちは。東京のタクシー協会の会長を務めます川鍋と申します。よろしくお願いいたします。
まずは、日頃よりタクシーにお乗りいただきまして誠にありがとうございます。タクシーは、おかげさまで、今年114年目を迎えております。最初にタクシーが走り出したのは、大正元年の8月5日になっております。次の1ページ目を御覧ください。
1912年からですから、今年の8月5日で114歳の誕生日を迎えるということになります。もともと車自体が、大正時代というのはあまりなくて、今で言えば、プライベートジェットぐらいの非常に高価なものでした。それにメーターをつけて時間貸しをするというものがタクシーとして開始されたということになります。どうも最初が、ここにありますタクシー自動車株式会社だったと一応なっておりますが、これは諸説ございます。一応ここには「本邦タクシーの元祖」と書いてありますけれども、かなり流しもありましたが、やはり最初は電話で呼ぶというのが主流だったようでございます。有楽町で2台の車。
車といっても当時は、やはり日本のトヨタさんも日産さんも、まだ自動車をつくっておりませんので、外車でございました。
ここから始まって、今、114年たって、2ページを御覧ください。
最近のタクシー、特に東京が全国のタクシー業界をリードするぞという気概でやっております。
テーマは進化、今回のプレゼンテーションのタイトルにもさせていただきました。なぜ進化とつけたかと申しますと、やはり歴史をひもといていくと、正直、今、114年と申しておりますけれども、最初の100年よりも、この直近の14年のほうが、実は進化が激しいと、それだけ動きが激しいと、このように考えております。最初の100年で恐らく起こったのは、自動ドアがついたり、また、タクシー無線というのが昭和35年ぐらいからできて、電話で呼ばれても車庫から出るのではなくて、街中にいるのに直接呼べるようになったと、この辺りでございます。
そして、今のワゴン型のJapan Taxiが発売されたのが、今から9年前の2017年ですけれども、それまでは24年間、覚えていらっしゃる方も多いと思いますけれども、セダン型のタクシーで運行しておりました。
東京オリンピックを契機に、このワゴン型の、そしてタクシーに特化した車両をトヨタさんが一生懸命つくっていただいたと、ただ、これは、やはり当時のセダンに比べると、350万円、セダンが250万円ぐらいでしたから、約100万円ぐらい上がっております。
ただ、これは、先ほど旅客課長のお話にもありましたとおり、やはりオリンピックに向けた車両ですので、ユニバーサルデザイン車両ということで、少し時間がかかるのですけれどもスロープを出して、車椅子でお乗りいただくことができると。そして、その車両が現在、都内の約7割になっております。
最近は、もちろん皆さん慣れられたのであれなのですけれども、最初のうちは、やはり広いとか、あと特に女性の場合、ドライブシャフトというのが床に埋め込まれているので、平らでまたがなくていいとか、最近、この寒い時期はシートヒーターがついていたり、さらにコロナを経て、空気清浄機を全車搭載しております。かなりハイレベルなものです。
基本的に衝突防止ブレーキみたいなものがついたり、助手席のほうで、脇のほうのエアバッグがついたり、全体的に安全性能も大変進歩しております。
こうした最新の車両に全力で投資をし続けて、約9年で7割というところまで来ておりまして、今や自動ドアというのは、大体海外から来た方が驚く、まず1番目なのですけれども、それ以外のところでも、やはり日本のタクシーはすごいねと、きれいだしということを言われております。
3ページを御覧ください。
直近の14年のほうが、その前の100年より動きが早いというのは、やはりアプリとか、また、たくさんの海外の方がいらっしゃったことによって、多言語で、しかもキャッシュレスで対応しないといけないと、こういったことが一気に進んできております。
DXと称して、タクシーアプリは、ほぼ東京中の全てのタクシーで使えますし、実際に、右上のグラフを見ていただくと分かるのですが、特にコロナが明けた後から、やはりアプリが便利ということで普及しまして、ぐっと伸びております。今は、全体の東京のタクシーの仕事の2、3割、どんどん日々増えておりますのはアプリ経由で、そして、キャッシュレスということで、アプリの中でもクレジットカードができたり、タクシーに乗ったときに、ぴっとSuica、クレジットカード、何でもできるということで、昨今、現金仕事が非常に減っております。営業所に行っても1、2割ぐらいしかない。
以前、私も2008年に1か月運転したときは、おつりをいっぱいあらかじめ用意して出ないといけなかったのです、両替機もあったし、ただ、最近はほとんど現金というのが珍しい。その代わり現金でおつりをとっておけというチップがなくなったと、現場のドライバーの方々は嘆いております。
ただ、非常にアプリ配車が増えると、行き先も入っていますし、また、一生懸命探さなくていいですから、また、ぱっと手を挙げられて、きゅっと左に寄ると、がんとぶつけたりしますから、安全面でも向上しておりますし、また、運行自体も、お客様を探さなくていい、それから、行き先が決まっていて、ナビで連れていってくれるということで、この辺りも、やはり若い乗務員さんとか、女性の乗務員が増えている原因になっていると感じております。
それ以外にも、やはり、これもお金がかかるのですけれども、お忘れ物対応、これは、今、ググっていただくと、例えば、タクシーで何か忘れ物をしたと、それでググりますね。まだ残念ながら、このfindというのはあまり出てこないのです。去年の4月から始めて、今、順次対応して、これは東京のタクシー協会で対応しております。東京中のタクシーになっています。
4ページを見ていただきますと、LINEで一括して探せます。東京中のタクシーをどこでも探せます。以前であれば、私もよく友人から電話でタクシーに何か忘れたと言って、ただ、レシートがないので分からないというと、一生懸命10社から12社ぐらいの大手の無線基地にかけて忘れ物がないか確認すると、こういう作業が必要でした。これが全てなくなって、大変便利になってきております。
また、このfindさんという会社が、忘れ物専門のクラウドの会社で、最近は、JR東日本さんとも提携をして、4月からは、JR、電車を含めて全部横断で検索できるということも始められるようです。
今、既に京王電鉄さんとか、羽田空港とか、都営地下鉄、バス、かなり公共のインフラになりつつあるのではないかと感じております。
また、5ページ目を見ていただきますと、インバウンドの方が増えていると申しました。それによって変えなくてはいけないことが生じています。それが、このタクシー乗り場になります。
例えば、ここは八重洲口、東京駅の玄関口ですけれども、たくさんのインバウンドの方が降りていらっしゃって、タクシー乗り場で乗るのですが、今、5人同時乗車できるようになりました。1年前までは3人同時乗者でした。これは、何で増やさなくてはいけなかったかというと、やはりインバウンドのお客様は、まず荷物が多いのです。ですから、普通に我々がぱっとタクシーに乗るよりも時間がかかります。さらに、行き先を大抵このアプリで運転手さんに見せるのです。すると、それを判別するのも時間がかかるということで、やはり乗り降りに非常に時間がかかるがゆえに、タクシーはいっぱい待っているのだけれども詰まってしまうと、これが、昨今、実は東京だけではなく、羽田空港とか新宿とか、いろいろなところで起きている現象でして、これを解決するために、今、様々な乗り場を拡充するという活動を繰り広げております。これも国土交通省の皆さん、それから、JR、電鉄各社の皆さん、それから東京タクシーセンター、警察の皆さん等々と協力し合って進めております。
やはり、5台同乗者になると大分流れがスムーズになってきております。
続きまして、6ページを御覧ください。
先ほど旅客課長のお話でもタクシー乗務員が増えてきているという話がありました。実際にありがたいことに、大変タクシー乗務員のなり手が増えてきております。
女性もまだまだ4、5パーセントなのですけれども、かなり定着率も上がってきて、事業者の意識も上がってきておりますので、これから、またさらにどんどん増えていくのではないかと思っています。
実は、それに向けて、先ほどありましたような施設等も進んでいるのですが、例えば外部との連携、小さく真ん中に書いてあるのですが、トヨタモビリティさん、これはトヨタの代理店さんなのですけれども、実際に女性ドライバーがタクシーでそのまま入っていくとトイレを貸していただけるという提携を東京のタクシー協会とさせていただいております。もちろんディーラーさんのトイレはきれいですから、女性は、やはりトイレの場所というのは非常に大事になります。
また、皆さん、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、最近、乗務員証というものから、顔写真と、それから名前、誕生日が全てなくなって裏面になっております。これも以前は、かなり、やはり夜ですと酔客の方から女性乗務員ですと、いろいろとちょっかいを出されたりすることも、かなり日常茶飯事でして、やはり個室という状況もあるかと思います。場合によっては、乗務員証を写真に撮られてしまうのですね。そうすると、個人情報が残るので、それでやや脅されるということが多発しておりました。
これは、実はバスのほうも同じような状況でしたので、これも規制を緩和していただいて、個人情報保護の流れにのっとってデザインを変更していただきました。
こういったあらゆる環境整備によって、大変若年層、それから女性のドライバーが増えております。
7ページを御覧いただきますと、先ほど妊婦向けタクシーというのがございました。これは、やっていますというだけのレベルではなくて、本当に社会インフラとして活躍しております。なぜかというと、東京で生まれる子供の2、3割は、実は実際に陣痛タクシーでお母さんが運ばれて、それで出産をされております。
事前登録、最初に近所のタクシー会社の無線センターに出生予定日とか、出産予定日を御登録いただくのですけれども、登録数は、実は出生数を上回っていまして、これは、恐らく複数のタクシー会社に登録をされているのだと思います。
何でこれだけ浸透しているかというと、産婦人科の方がすごくこれを気に入っていただいて、最近、出産では救急車を呼ばないようにと、非常に活動をされていますので、その代わり、これに登録しなさいと。
タクシー会社から見ると、これは最優先で、雨が降ろうが、雪が降ろうが、最優先でいくお客様という位置づけになっておりますし、1日当たり、大体150件とか、実際に出産で運ばせていただいておりますので、乗務員にとっても、実は結構ある仕事になってきておりまして、登録することによって、行き先が分かっていますし、緊急連絡先も分かりますので、実はたまに車内で出産してしまうということもあるのですが、そういう場合、すぐ行き先に電話して、お医者さん、看護師さんに、入り口まで来て待っていただくということで、事故は起こっておりません。非常に社会インフラとして活躍させていただいております。
さらに8ページを御覧ください。
先ほど車両がよくなって、Japan Taxi車両がメインになって、衝突防止ブレーキがついたり、ハードウエアの面でも大変進歩を遂げております。
同時に、当たり前なのですけれども、我々は人への投資、基本的には、年2回の健康診断、適性診断、脳ドック、ストレスチェック、毎回乗る前に血圧チェック、体温チェック、こうした基本的な運行管理の動作をしっかりやるのみならず、やはり各社が工夫して、例えば、目の白内障、緑内障というのは、やはり加齢に応じて増えてきます。そうすると、視野が欠ける視野欠損というのが出てくるのですが、それを簡易に発見するような装置を営業所に設けたり、健康診断のときに設けたり、それから、最近、こういう様々なデバイスがありますので、こういったデバイスをつけて健康管理をするということも盛んに取り組んできております。
実は、一番効果が出ているのが、やはりドライブレコーダーでございます。ドライブレコーダーは、発売されてからもう20年ぐらいたつのですが、最近は、いわゆるネットワーク型、常時接続でWi-Fiというか、携帯電話網につながっておりまして、画像が全て残ります。
スピード、急発進、急ブレーキ、急ハンドル、この辺りを基本として、例えば一時停止違反というものも全てちゃんと止まっていないと画像が残ると。
さらには、睡眠検知、うとうとという検知も、実は睡眠検知をうたう機器は結構多いのですけれども、やはり昨今、非常にAIの進化によって精度が上がって、本当に信ずるに値するレベルでの解析ができるようになってまいりました。これによって日々、KPIを設けて現場で管理することによって、かなり効率的に事故防止につながってきておる実感があります。
9ページを見ていただくと、数字的にも、やはりタクシーの総走行距離当たりの事故件数というのはどんどん減ってきております。
直近で、死亡事故に関しては、どうしても1桁台で増えてしまうときもございますけれども、全体として事故件数は減ってきていると。
さらに今後アプリが普及していきますと、さらにこれも減っていくのかなと期待しておりますし、もちろん機器に積極的に投資して、効率的に事故を防止するとともに、現場で汗をかきながら、こつこつと積み上げの運行管理、そして班活動等でもしっかりと対応してまいります。
10ページ目を御覧いただきますと、タクシーの運賃は、先ほどの原価計算書にありましたとおり、7割がタクシー乗務員の賃金となっております。
最低賃金が、ここしばらくの間、ぐんぐんと上がっております。一国民としては大変喜ばしいものだと感じておりますけれども、タクシー会社の経営者という立場ですと、やはりどうしても歩合給ですので、昨今、大抵は最低賃金に引っかからないレベルで、ちゃんとした人はやってくれるのですが、どうしてもやはり1、2割おります。最低賃金に引っかかる、要するに出ている時間に比べて稼ぎが、そういう方に関しては、部率が当然100を超えると、こういう状況で、これを全体バランスの中で、経営として成り立たせる必要がございます。
ですから、最低賃金の上昇というのは、どうしてもその下1、2割のところに直接的に響いてくるものでございます。
また、法定福利費、これも上がるに従って、どんどん法定福利費も上がってまいりますので、この辺りも経営の圧迫要因とはなっております。
全体の労働条件としては、ここ数年、かなり喜ばしい形で上がっておりまして、一番直近のデータで、タクシーの東京都の乗務員の平均年収が502万円という数字が出ております。
全産業平均644万円までは、まだ乖離はあるものの、絶対値として、かなりしっかりと上がってきた実感はございますし、とはいえ、今後も最低賃金、法定福利費等の上昇に備えるためにも、対応していくためにも、今回の運賃改定をお願いしたいと感じております。
最近はバスとかトラック、バスにはまだ追いつかないのですけれども、トラック運転手さんの平均賃金を超えてきた面もございまして、これは、実はトラック業界からも、最近、タクシーに行ってしまうのだと怒られております。
バスの運転手さんのほうが高いのですが、歩合ですので、歩合の高いほうは、要するに真面目に頑張る運転手は超えるということもあって、バス運転手さんから転職して来る方もまあまあいらっしゃいます。
続きまして、11ページ目、LPGガス、こちらも、先ほどの原価計算の97パーセント以上がLPGガスの車だと書いております。これは、トヨタの先ほどのJapan Taxi車両を開発するに当たり、タクシー協会のほうからLPG対応でお願いしますと言ったと、それは、まだ、私は会長ではなかったので、前の会長から聞いております。
どうしてもLPGは、歴史的にも非常に経済合理性が高くて、韓国のタクシー等もLPGで運行しておりますが、LPGイコールほとんどタクシーしか使わないということになってきておりまして、ただ、この価格が、やはり昨今の原油価格の高騰に比例して上がっております。
特に直近では、石油のほうでは、暫定税率がなくなったこともあって、また、価格差が縮まってきてしまったということもございますし、また、価格が上がっているのは、燃料価格自体が上がっているということのほかに、固有の事情がございまして、それが11ページの下にあります、LPGガソリンスタンド数の減少というのがございます。
先ほどのJapan Taxi車両は、すばらしいのです。LPGのハイブリッド車両、実は、以前のセダン車両に比べてLPGの使用量が半減しています。
したがって、ほとんどタクシーしか使わないLPGガススタンドの経営が成り立たず、同じ台数があっても半分しかLPGは使いませんので、その結果として、どんどん下がってきてしまうと。どんどんLPGガススタンドの経営自体が成り立たなくなってきておりまして、東京ではまだいいのですけれども、地方部では、もうLPGガススタンド自体が経営していない、もしくは、もう土日は経営していないという状況も盛んに増えております。
12ページを御覧ください。
どうしても災害が起きますと、割と電車、バス等が、特に昨今は、早めに計画運休というのをやるというのが実態かと思います。
そうなると、最後、動いているのはタクシーしかないという状況になります。実は古くは2011年の東日本大震災の起こった当日、翌日辺りは、本当に電車もバスも止まってしまって、タクシーしか動かなかった。もちろんタクシーも渋滞で非常に動きづらかったのですが、そのときは、タクシー運転手たちも、非常に、自分たちが最後のとりでだという高い意識のもとに、必死になって輸送を継続したという背景がございます。
また、コロナの間も3割、エッセンシャルワーカーとして輸送を継続せよという指示をいただいて継続しておりますし、かなり近い話で申し上げますと、一昨年の1月2日に羽田で飛行機の事故がございました。この事故によって、やはりバス、電車、モノレール等々も、もちろん、要請があって営業を延長したのですけれども、やはり本数がそんなに確保できないということで御指示いただいて、東京のタクシーのみならず、近隣の神奈川、埼玉、千葉あたりのタクシーも羽田に駆けつけるという特別な措置を行っております。
最近は、このエリアを超えてでも一時的に集中するところに集まるという措置を、かなり規制緩和していただいてやることによって、最後は、タクシーしかなくなったときのタクシーの供給力を1台でも増やすという活動をしております。
去年の10月6日に田園都市線が脱線して止まったときも、この措置を発動して、もちろん主に神奈川からですけれども、タクシーが応援に駆けつけて、相当な人数を輸送することができております。
また、東京の話ではないのですが、大阪の万博でも1回電車が止まったということがございました。このときは、大阪のタクシーが、やはりわっと駆けつけて、約4万人の帰宅困難者のうち1割の4,000人ぐらいはタクシーで御帰宅いただいたという数字も出て、感謝状もいただいておるそうです。
ということで、災害時には、やはりタクシーは最後のとりでだという意識を持って運行を続けたいと考えております。
13ページ、さらに車両に関しては時代の変化に恐れることなく、自ら変革をつくり出すために進んでまいりたいと考えております。
今、一番新しいところでは、右側の水素タクシーという水素で電気をつくって走る車、これはクラウンですけれども、このタクシーが、現時点で、昨年末から稼働し始めまして、約50台から100台の間ぐらい、そして、4、5年で500台から600台を目指したいと思っております。
水素も、やはりいざというときに、マルチパスウェイと称して、燃料をある程度分散しておきたいという思いもございますし、トヨタ自動車、それから東京都、特に東京都が盛んにマルチパスウェイ、水素社会、都バスもかなり水素になっていますので、その水素スタンドの需要をつくるという意味でも、タクシーに応援いただいて、我々もそれに応えて水素タクシーを運行し始めています。
ちょうど来週からアプリで、水素タクシーを呼ぶことができるようになりますので、もしよろしければ試していただければと思います。非常に高級車で、すごく乗り心地がよくなっております。
また、これは、まだ乗ることはできませんけれども、自動運転タクシーのテスト運行も様々な形で繰り広げております。
これは、アメリカと中国においては、主に大都市でかなりの台数が、既に無人でタクシーが運行されております。
日本は、様々な交通事情が違うとはいえ、日本においても、恐らくその技術は生きるのであろうという思いから、海外の主にアメリカの会社と組んで、データ取得をしている最中でございます。数年以内には何とか運行したいということで準備を進めておる次第でございます。
最後になります、14ページ、これからだんだん自動運転等にもなっていきますけれども「AIに真似のできないおもてなし」と、これは一行タクシーラッピングというのを、毎年タクシーの日の記念イベントでやっております。毎年2万人弱の方から応募をいただくという非常にある一定の筋には人気の懸賞になっておりますけれども「行き先を告げて始まる物語」とか、一番直近の大賞は「東京を走る・見守る・進化する」という右下のものでございました。
自動運転が徐々に、例えば、10年、30年というスパンで見ると自動運転になっていくと思うのですけれども、海外、多分アメリカと中国に比べて、法定速度の上限等、実際の運行速度の乖離というのが、恐らく日本は他国に比べて少し大きいと感じております。何が言いたいかというと、自動運転が、いわゆる無人で走り出したとしても、かなりゆったりと、のろい車があると、こういう状況になります。
また、お客様にお乗りいただく場所、御降車いただく場所もかなり限定されると思いますので、やはり有人のタクシーとの差別化、すみ分けということになるのかなと思います。
ただ、やはり誰もいないというプライバシー性というのは非常にいいものがありますので、女性を中心に、あまり急がない方から人気が出る可能性もあるかなと思っております。
いずれにせよ、すみ分けをした上で、だんだんと自動運転になりながらも、生き残るタクシードライバー、有人のタクシードライバーはしっかりとおもてなしの心を持って、この「AIに真似のできないおもてなし」を目指してまいりたいと思います。
御清聴ありがとうございました。
○野村座長 どうもありがとうございました。
そうしましたら、ここから残された45分から50分くらいをめどに、意見交換、質疑応答をさせていただきたいと思います。
国土交通省、東京ハイヤー・タクシー協会、どちらの御説明に対してでも調査会の委員のほうから御質問をしていただきたいと思います。
まず、最初は口火を切っていただいて結構です。その後、挙手かチャットのほうへ、お名前を入れていただくと助かります。よろしくお願いいたします。
太田委員、どうぞ。
○太田委員 まず、これは値上げの話なので、その計算方式について、主として国土交通省さんにお伺いしたいと思うのですけれども、総括原価方式ということは、レートベースがあって、適正利潤、WACCというか、加重平均資本コストを掛けているという、そういう理解でよろしいですか。
○野村座長 国交省様、どうぞ。
○重田課長 申し訳ございません、ちょっと聞きづらかったので、もう一回お願いしてもいいですか。
○太田委員 すみません、私の音声の問題ですか。
○重田課長 いや、皆さん聞こえているかもしれません、私だけかもしれません、すみません。
○太田委員 これは、総括原価方式なので、恐らくレートベースがあって加重平均資本コストを掛けるという計算になっていると思うのですけれども、そういう理解でよろしいですか。
○重田課長 基本的には、この原価計算対象事業者30社につきまして人件費を算出し、それ以外の費用も算出して、適正原価につきましては、自己資本の約1割ということで、それを積んでいるという形になってございます。1割というのは、通達上、この適正な利潤については、自己資本の1割という形で定めているところです。お答えになっていますでしょうか。
○太田委員 自己資本の1割なのですね。そうすると、負債が多い場合、自己資本が小さくなると利益も小さくなるということですか。
○重田課長 そうですかね。
○太田委員 普通レートベースですと、それが負債でファイナンスされていても、株式でファイナンスされていても、構わず、1つにしてウエイトを掛けて計算をすると思うのですけれども、そうなっていないのですか。
○重田課長 現行のルール上は、そうなってございません。
○太田委員 そうすると、その1割は当然もうけるはずだと、もうけてしかるべきだと、それは適正利潤であると、それは自己資本の1割、借金を減らして自己資本を増やすと利益も増えるという形式になっているのですか。
○重田課長 そういうことをすると、そうなると思いますが、だから、1社だけを選んでやっているのではなくて、バランスの取れた30社、まず、標準事業者を選んだ上で、その中から伴走といった30社ということになっているので、委員おっしゃるような事業者ばかりだったとすると、そういうこと、少しひずみが出るのかもしれませんが、そこはバランスを取って標準的なものになっていると理解しております。
○太田委員 おっしゃっていることは、操作しようとしても、30分の1だから大した影響はないと、そういうことですね。
○重田課長 そういうことですね。
○太田委員 それで、1割はもうかってしかるべきだと、株主資本コストが1割というのは、一般的に考えて相当高い設定だと思うのですけれども、通常5パーセントぐらいかと思いますが、10パーセントにされた根拠はどこにあるのでしょうか。
○重田課長 これは、以前から10パーセントなのですが、根拠は、ちょっと確認してみます。
○太田委員 というのは、大きく言いますと、これは、物流のほうの残業の960時間の規制があって、相当タクシー運転手に流れているという報道がありまして、実際、タクシー運転手方は、男性も女性も増えているという御説明をいただいたのですけれども、かなり増えているということは、こちらは、かなりもうかっているということだろうと、客観的に見たら思うわけですね。物流のトラックの運転手の方がタクシードライバーになられるということは、タクシードライバーのほうがいいということで、しかも人件費が7割を占めているということなので、そこが一番大きいポイントなのだろうと思います。
そこで、もうかっているのではないかと、もちろんLPGガスは上がっていると言っても、そもそも原価の構成上、7割が人件費のわけですから、そんなに大きいインパクトはないはずで、DX等の投資もそこまでのインパクトはないわけで、7割人件費ですね。そうすると、もうかっていて、他業界の物流から人が集まっているという状態で、そこでさらに値上げをする必要があるのですか、また、設定の適正利潤の10パーセントは高いのではないかと思いましたが、いかがでしょう。
○重田課長 委員おっしゃっているような現象も一部起きていると思いますが、それはドライバーの収入自体が、需要の回復で増えているという点はあるかと思います。
一方で、算定根拠で示させていただいたPLベースの計算によれば、やはり運送収入だけでは、この適正利潤も含めて賄えていないという状況ですので、運賃改定が必要だと、この数字自体が、それを示していると思います。
それで、委員のおっしゃっている、その1割がどうかというのは、もしかしたら議論の余地はあるのかもしれませんが、現行はそのような基準で定められているところです。
○太田委員 これは、総括原価方式で、どの業界でも、電力でもどこでも問題になることですが、コスト削減のインセンティブはないのですね、総括原価方式の場合は、コストが増えれば増えるだけ利益率に掛けて利益が増えるので、コストを削減するというインセンティブがないところに持ってきて、レートベースで計算されているものは、自己資本の1割というのは、ちょっと分からないのですが、固定資産とか、そういうものは全然考えないのですね、借方のことは考えないのですか。借方の資産をベースにして、それに一定率を掛けて、10パーセントなら10パーセントという率を掛けて適正利潤を計算するのだと、普通は思うのですけれども、本当に自己資本なのかというのは、少し疑問の残るところですけれども、そういう形で利潤を出したところ、10パーセントもうけると基準化すると、もうかっていないという話なのですね。そもそもコストを下げるというインセンティブが全然ないので、コストを上げれば上げるほど、そうか、レートベースに掛けているのだと、コストを上げても利益は増えないのですね。それは、レートベースを増やすと利益率は増えるということになるのですか、この辺の計算方式について、もう少し確認したいのですけれども、本当に自己資本の10パーセントなのですか。
○重田課長 通達上、そのように定めております。
○太田委員 自己資本の定義を教えてください。
○佐藤部長 関東運輸局自動車交通部の佐藤でございます。
自己資本の定義について、お答えを申し上げます。こちらについてですけれども、純粋に会社全体のバランスシートの自己資本ということではありませんで、乗用換算自己資本ということで、このタクシー事業に用いている自己資本というところでございます。これは、自己資本のうち、全事業の固定資産に占める乗用事業固定資産の比率を乗じて算出したものということになってございますので、例えば、不動産業とか経営をして、その部分での固定資産が大きくなっているような、そういう事業者さんも中にはおられると思いますけれども、そういう部分というのは、自己資本の部分から控除されるとなってございます。
今ので、お答えになっておりますでしょうか。
○太田委員 不動産事業などを除いて、タクシー業界のみに関わる資産に限定するということですね、それは資産の話ですか、資本の話ですか。
○佐藤部長 資本のほうです。資本のほうですけれども、そこに資産全体の構成比のところで資本の額の調整をしていると御理解をいただければと思いますが。
○太田委員 ちょっと言葉が通じていないと思いますが、私が言っているのは、一般の企業会計上の資本なので、恐らく業界特有で資本という言葉を違う意味で使われているように思うのですが、固定資産のことですか、BSの貸方の話をされていますか。
○佐藤部長 BS上の固定資産のほうなのですけれども、すみません、私も少し説明が。
○太田委員 固定資産なのですね、借方なのですね。
○佐藤部長 はい。固定資産なのですけれども、乗用換算自己資本、自己資本という意味で申し上げれば、そこはバランスシート上の資本なのですけれども。
○太田委員 自己資本は、そういう意味ですか、通常は、株主資本に、その他の包括利益累計額を足したものを自己資本といいますが、その意味ではないように聞こえるのですが。
○佐藤部長 今、先生がおっしゃられた自己資本のところに一定の掛け目を掛けます。その一定の掛け目というのが何かというところなのですけれども、その部分の掛け目というのが、いろいろな事業をやっておられるような事業者さんの場合ですと、その事業の。
○太田委員 もう一回確認しますが、今、自己資本とおっしゃっているのは、タクシー事業に充当されている固定資産という意味ですか。
○佐藤部長 そうですね。
○太田委員 本当に自己資本なのですか。
○佐藤部長 タクシー事業に充当されている固定資産の割合で調整をした株主資本と捉えていただければと思います。
○太田委員 割合で、なるほど全資産のうちに、タクシー事業に充当された固定資産、流動資産は関係ないのですか。
○佐藤部長 そうですね、固定資産。
○太田委員 固定資産のみでタクシー事業に充当された割合が、例えば5パーセントだとすると、自己資本の5パーセントというのが、ここで言っている自己資本になるということ。
○佐藤部長 そういう御理解で結構です。
○太田委員 なるほど、使用されている固定資産の割合で自己資本を掛けたもの。
○佐藤部長 はい。
○太田委員 その10パーセントが適正利潤と。
○佐藤部長 はい、おっしゃるとおりです。
○太田委員 大体概略は分かりました。負債は気にしないのですね。流動資産と負債は気にしない。
○佐藤部長 はい、適正利潤の計算に関して、負債の額は考慮しておりません。
○太田委員 そうすると、車両等に投資をすればするほど利益を増やせるということですね。私が言っているのは、コストダウンをするインセンティブが、この総括原価方式の計算方式には全く取り込まれていないのではないかということなのですけれども。
○野村座長 その点に関しまして、後ほどお答えいただくということで、少し先へ進めさせてください。特に、新型車両の話等もありましたので、ハイヤー・タクシー協会様からでも結構でございます。後ほど、この点を御回答いただくということで、太田委員、先へ進めさせていただきますが、よろしいでしょうか。
○太田委員 いいのですが、これは料金の値上げの話なので、どうやって適正利潤が計算されているか、その適正利潤が妥当なのか、今後それを減らすような仕組みがつくり込まれているかというのは、新型の車両その他と比べて、核心的に重要な点だと思いますが、その点は、重要度は極めて高いと思いますけれども、いかがでしょうか。
○野村座長 後ほど御説明いただくということで、郷野委員が挙手されておりますので、そちらを先にさせてください。
郷野委員、よろしくお願いします。
○郷野委員 御説明どうもありがとうございました。様々な取組が進んでいることが分かりました。
タクシー運賃の改定につきましては、消費者、利用者にとっては、サービスの向上が実感できないと料金に対する納得感につながらないという視点で、国土交通省様に4点、東京ハイヤー・タクシー協会様に2点ほど質問と意見がございます。
まず、初めに、国土交通省様にですが、資料の3ページ目に、タクシーの運賃制度についてというところがございますが、多様なニーズに応えるために、運賃のバリエーションを増やしていることは理解いたしましたが、一般の利用者は、定額運賃があることや、割増し、割引運賃の具体的な内容を認識していないように感じます。利用者への周知について、何かお取組があれば、教えていただきたいということが1点目です。
それから、8ページ目になりますが、ユニバーサルドライバーについてです。
この取組は、とても助かるサービスだと思いました。アプリなどのスマホ配車システムは、高齢者には使いにくいという声がある一方で、家族が遠くにいても、その家族のスマートフォンから配車予約ができる、支払いもできるという点は便利だという声もお聞きしました。
そこで、スマホ配車システムなどで、車種が指定できることは知っているのですけれども、例えばドライバーを指名するようなことはできるのかというところをお聞きしたいと思いました。
といいますのも、キッズタクシーは顔なじみのドライバーが対応してくれますが、高齢者も身体状況は、それぞれ違うので信頼関係のあるドライバーを指名できると、より家族の安心につながるのではないかと思いました。
それから、3点目、11ページでしょうか。「女性が活躍できる業界への転換」ということで、取組が進められて女性ドライバーが増えているということは、とてもうれしく思いました。
今後、さらに女性だけではなく、ドライバー全体の人員確保のためにも、従業員、ドライバーが求めている雇用、労働環境の改善が必要だと思います。その辺り、聞き取りや従業員アンケートなどは取られているのかということを、御質問させていただきます。ぜひ現場の声を生かした取組を進めていただきたいと思います。
4点目ですが、資料にはなかったのですけれども、令和4年の運賃改定の後、増収分を労働条件の改善に回さずに、逆に、労使協議もなく賃下げを強行した事業者がいると聞いています。こうした事業者を放置しておくことは、タクシー業界全体にとってもマイナスだと思いますし、国と業界団体が連携して、悪質事業者の監視、指導等をお願いしたいと思いました。
続きまして、東京ハイヤー・タクシー協会様のほうの質問もまとめて行かせていただいて大丈夫でしょうか。
○野村座長 お願いします。
○郷野委員 まず、落とし物クラウドのfindの導入や、妊婦向けタクシーにおける助産師講習や、防水シートの搭載など、きめ細かい配慮にとても期待感を持ちました。
2点質問なのですけれども、まず、6ページ目にある「乗務員になるまでの制度緩和への取り組み」というところで、地理試験の廃止というのがございますが、ナビゲーションの活用もありますので、地理試験の廃止については、合理的だと思いますが、例えば、ふだん走行するエリアについては、地理的研修を重ねる、または慣れないエリアでの走行については、ナビゲーションが命となりますので、そのナビゲーションのアップデートなどのフォローアップがされているのかどうかということを教えてください。それが1点目です。
2点目は、9ページなのですが、人身事故の発生件数の推移について、先ほど御説明の中にもありましたけれども、人身事故件数が減っていることは、この表を見て取れるのですけれども、死亡者数が多いというか、1桁台というか、あまり改善が見られないように見えてしまうのは、なぜなのかなと思いましたので、もし何か分析されているようなことがあれば、教えていただきたいと思いました。
以上です。よろしくお願いいたします。
○野村座長 それでは、国土交通省のほうからお答えください。
○重田課長 郷野委員、ありがとうございました。4点、お答えさせていただきます。
まず、運賃のバリエーションについて、利用者の方々への周知という点ですが、私自身も利用したことはありますが、多くのタクシー会社はホームページなどで、それぞれ様々な運賃のサービスについて紹介しております。
ただ、これは私ども国交省も反省すべき点ですが、十分に世の中のいろいろな方々に周知できているかというと、そうではない部分もあるかと思います。ここは、東京の、今、同席しているタクシー協会ともよく連携して、様々なサービスが利用者の方々にきちんと周知されるように取り組んでいきたいと思います。ありがとうございます。
2つ目ですけれども、ドライバーの指定は、これは、後ほどタクシー協会からも補足をいただくといいと思いますが、会社によって様々なところがあるかと思います。
ただ、委員御指摘のようないろいろなケアが必要な方、特に単に車椅子だけではなくて、いろいろな持病を持たれていたり、あるいはもう少し大きめのストレッチャーといったベッド型の、ああいうものでお客様をお連れするという場合は、大体は、いつもの使われているタクシー会社の方で、いつも御利用されているドライバーの方が、お運びになっているケースが多いと思います。100パーセントそうではないと思いますが、キッズタクシーのように、いつものドライバーの方に安心して運んでいただくということが、委員御指摘のとおり、重要だと思いますので、そういったことができるようにやっていきたいと思います。ありがとうございます。
それから、従業員の方が、求められている労働環境について、例えば、従業員のアンケートを取ったりして把握しているのかということにつきましてですけれども、アンケート自体は、すみません、私自身はやったことはございませんが、今日は、ここに同席しているのは、会社の経営側の方々ですけれども、私どもドライバー側の労働組合の方々とも、日々コミュニケーションを取って、実際にどういった労働環境にあるのかということとかは、きめ細やかに把握しているつもりです。
その中で、特に女性ドライバーが求めているものとして、どういったものがあるのかということで、いろいろ聞いていくと、最近ですと、後ろの席と、ドライバーの席とを隔てる防護版、こういったものの導入をもっと支援してほしいといったお声もよく聞きましたので、そういったものについて、政策として応えていくということが必要かなと思っています。
4点目ですけれども、前回の運賃改定の後に、賃下げをした事業者がいるのではないかということです。
基本的には、運賃改定の目的が労働条件の改善ということであれば、それに従った対応をしていただくことは、もちろん基本だと思っています。
前回の運賃改定の後ですけれども、タクシー協会と国土交通省が連携して、実際に人件費がどのようになっているかというのはフォローアップしております。フォローアップした中で、増えていないところについては、それがどういった事情なのかということを調査しています。
いろいろな会社があって、それは労使関係のことなので、私どもとして、こうあるべきと、こうしなさいというところは、なかなか踏み込めない部分はございますが、例えば、よく事情を聞いてみると、賃金そのものではないけれども、それ以外の部分で、経営側の負担を増やした。その結果、賃金そのものは上がっていないケース、そういったケースもあることが確認されています。
委員おっしゃるとおり、目的が労働条件の改善ということであれば、それに従った対応をしていただくのが基本ですので、引き続き今回の運賃改定の後も、そういったことを求めていきたいと、このように思っています。
私からは以上です。ありがとうございます。
○野村座長 ありがとうございました。
続きまして、東京ハイヤー・タクシー協会様からお答えください。お願いします。
○川鍋会長 東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋でございます。ありがとうございます。
9ページの死亡者数に関しては、本当に、これはもうお恥ずかしい話で、一番減っているのがコロナの間で、このときは本当に運行距離自体が3割以下に減っていますので、そこから戻ってきて、今、少し前より増えてしまっているという状況で、これは我々タクシー協会としても大変憂慮しておりますし、様々な手を打っているところなのですけれども、どうしてもまだ結果がついてこない、お恥ずかしいところでございます。引き続き、これは必死に取り組んでまいりたいと思っております。
あと、地理試験の廃止という点、ありがとうございます。これは、業界から要望させていただきました。まず、結論から申し上げますと、地理を勉強する時間が減ったわけではございません。ただ、タクシーセンターで受ける試験が、受けなくてよくなったということです。
何でかと申し上げますと、これは、問題というのが、過去問が全部ありますので、本当は、お見せしながら御説明させていただきたいところなのですが、やはり、昨今の実際の運行に必要な地理の知識と、テストで問われるテスト勉強の内容が、かなり乖離しているところがございました。
ざっくり言いますと、営業区域というか、お客様が集まるところ、もしくは本人がやる営業所の近辺というのは、必ずしも東京23区全体ではないですけれども、当然試験としては、全体を満遍なくカバーするような形になっておりまして、その結果として、むしろもっと濃いところ、例えば、都心のホテルの表玄関と裏口というのを覚えるところを、どちらかというと、もう少しそんなに頻度が高くない郊外の公園を覚えるとか、そういう内容が、やはり現状とマッチしないところがございました。
また、やはり一部、ナビのない時代につくられた試験のフォーマットですので、例えば、A地点からB地点まで通る信号と交差点の名前を全部挙げよ、順番順にみたいなものがあって、こういったものは、基本的にはナビがある今、あまりそこの交差点名まで覚える必要はないのかなと、こういった傾向がかなり現実とずれているということから、廃止をさせていただいて、その代わり、実際の営業で携わることの多い場所をより濃く勉強するようにしておりますし、また、ナビ自体の習熟ということに関しても、相当慣れていない者もいますので、そこに対する教育もしっかりしております。
結果として、もちろんナビに頼り過ぎてしまうとか、いろいろ弊害もあるとは思いますけれども、平均的に見ると、例えば5年ぐらい前よりは、時間当たりで見ると効率的に教えられているのではないかなとは感じております。
○野村座長 ありがとうございました。
郷野委員、よろしいでしょうか。
○郷野委員 ありがとうございます。引き続き、よろしくお願いいたします。
○野村座長 そうしましたら、太田委員の質問への回答は、もう一つ後にさせてください。先に質問を取りたいと思います。
後藤委員、よろしくお願いいたします。
○後藤座長代理 ありがとうございました。
いろいろな機能の向上であるとか、それからダイバーシティ関係への取組であるとか、かなり利用者として、利便性、快適性が増すような様々な投資をしていただいているのかなというところで理解できました。
質問内容としましては、先ほどの太田委員の質問にも少し関連するのかもしれないのですが、資料の2の21ページのところについて少し教えていただきたいと思います。
こちらで、この次のページを見ますと、その30社の事業者の内訳という資料が載っているわけなのですけれども、かなり規模が違っている事業者さんが入っているなという印象を持つのですけれども、30社ということで、21ページのほうは、30社の合計ということで載せていただいているのかと思いますけれども、例えば、一番大きなシェアを占めている人件費74パーセント平年度査定のところを見ますと、かなり大きなシェアを占めていて、この人件費が昨今非常に伸びているということで、一方では、ドライバーさんの数もかなり需要に伴って増えているということで、ドライバーさんの数と人件費の上がり具合の違い、内訳といいますか、次のページにありますように、恐らく、会社さんによっても、その内訳のところが違ってきているのかと思いますけれども、そのようなところが30社ということで、ある意味見えなくなってしまっている部分がありますので、個社別で出すと、かえって詳細すぎて分かりにくくなるのかもしれないのですが、もう少し補足の資料を入れていただくと、例えば、人件費の上昇が行き渡っているのかどうか、各社さんごとに状況が違うのかどうか、そういったところの状況が把握できるのかなというところですので、もう少し追加の情報をいただけるとよいかなというのが1点目です。
すみません、似たようなコメントですので続けさせていただきますけれども、同じように車両修繕費であるとか、車両の償却費のところも、かなり新しい車両に投資をして、機能の改善などの投資もあるかと思いますが、一方では、経年化した車両について、同じですかね、リプレースということで、リプレースがあるのか、それとも機能の向上のために、先ほどのような、いろいろな新しい機能向上の投資というものも行いますと、当然、減価償却とか修繕費に影響があるかと思いますけれども、そういったところも30社の中で何か傾向が違っているのかどうか、また、その理由がどういったところにあるのか、そのような情報があると、さらに理解が進むと思いましたので、お聞きしたいと思います。
以上です。
○野村座長 それでは、国土交通省のほうからお願いいたします。
○重田課長 ありがとうございます。
御質問の趣旨は分かったつもりですが、どの程度、個社の情報としてお示しできるのかどうかというのを検証する必要があるかと思います。この台数の会社、この台数の会社と出していくと、結構その個社が分かってしまう部分もあるかもしれませんので、そこを少し気にしています。少し検討します。
それから、車両の償却費とか、修繕費もそうなのですけれども、稼働率が上がってくると、あるいは総走行距離が増加してくるということで、稼働車両数も、今、各社が保有している車が全部動いているわけではございませんで、運転士の数が増えるに従って、休んでいる車を順次動かしていっているという状況になりますので、このトレンドが続いていきますと、総走行キロメートルも増えます。従って稼動する車両も増えるということで、この償却費の増加とか、あるいは修繕費の部分も同じような理由もございますし、昨今の修理の部品とか、そういったものの物価上昇分、こういったものも増えているという事情がございます。
これが、個社ごとにどうかというのを、どこまで調べられるかというのはありますけれども、概要は以上のような感じです。
○野村座長 後藤委員、よろしいでしょうか。
○後藤座長代理 はい、ありがとうございます。
気になった点というのは、規模の違いがかなりある中で、値上げの一番の大きな原因である給与水準であるとか、人件費のところが満遍なくとまではいかないのかもしれないのですが、行き渡っているかどうか、そういったところが確認できればということですので、お出しいただける範囲で、何か追加の資料を御検討いただければと思います。
以上です。ありがとうございました。
○野村座長 30社が満遍なく取り上げられている、抽出されているということは、22ページのほうから分かりましたが、21ページと関連づけて、何かさらに詳細が分かるようなデータが、もし、提示できるようであれば、後日で結構でございます。事務局へお知らせいただければ助かります。出せないということでしたら、今、口頭で御説明いただいたような文章化されたことでまとめていただいても結構かなと思っております。難しいところかと思いますが、よろしくお願いいたします。
○重田課長 座長、すみません、一言補足させていただいていいですか。
○野村座長 はい、どうぞ。
○重田課長 前提についてもう一度御説明しますと、これは、各会社ごとに、もともと申請してきている改定率というのは様々です。それは各会社のコスト構造とか、収入とかを踏まえて様々です。
ただ、タクシーの場合は、同一地域で同一運賃というのを基本にしていますので、その運賃改定、少し大幅に上げてほしいというところから、そうではないところも様々ですが、一定の申請が出てきた後に、では、東京で標準的な事業者のコスト構造を見れば、どれぐらいの水準が適当なのかというのを、私どものほうで審査しているということですので、この30社の中のコスト構造とかも、先ほど申し上げたとおり、車両数ベースでは、きちんと割合を取れた事業者の数を選んでいますが、いろいろなコスト構造とかは、もちろん様々なものだと思いますし、この30社がもともと改定したいと思っていた運賃の改定率も様々だと、その中で、私どもが標準的な改定率を算出しているということでございます。補足でした。
○野村座長 ありがとうございました。よく分かりました。
後藤委員もその点は、御理解いただいているかと思いますが、よろしいでしょうか。
○後藤座長代理 はい、ありがとうございます。
○野村座長 そうしましたら、原委員から御発言をお願いいたします。
○原委員 原でございます。御指名ありがとうございます。
私のほうからは、少し気になったところを2点ほど申し上げたいと思います。
まず、資料の2の20ページの考え方でございます。こちらは、そもそもこれまでのリソースが十分に活用されているという前提のお話でしょうか。といいますのは、利用側の利用用途ですとか、利用率といった、そういった部分も併せて考えて、需要と供給が本当にうまくいっているのかなというのが、1つ疑問に思いました点です。
そして、23ページのグラフにお示しいただいておりますけれども、季節によって輸送量に大変大きな差が出たりとか、そういったところで、何か無駄なことはないのかなというところが気になりました。
もう一点が、資料の3でございます。10ページのところで、人件費のお話を、給与ベースの話をしているときに、歩合制というお言葉があったと思うのですが、これをどのように考えたらいいのかなと思いまして、例えば、歩合の上がらない方に対して、経営者側が何かバックアップをしていくということで、給与水準が少し上がるような方向に働くのか、その部分というのはどうなのでしょう、一概に値上げだけで人件費を上げるというところに頼らない方法というのが何かあるかどうか、その辺りが気になったところでございます。
以上です。
○野村座長 そうしましたら、順番にお答えください。
○重田課長 ありがとうございます。
原委員の1つ目の御指摘ですけれども、多分こういうことかなと理解していますが、利用者の方にとって見ると、使いたいときにタクシーが使えて、呼んだら使えて、かつ、それがなるべく安いものというのが望ましいという考え方でいったときに、こういった値上げのときに、そういった利用者側の視点がどう反映されているのかということかなと思っています。
実は値上げをしたことで、お客様の利用数が減るのであれば、それは、値上げが利用者の許容される範囲を一部超えかけているのかなと思いますが、例えばで言うと、令和4年度の前回の運賃改定の後も、輸送人員は減ることなく増え続けており、また、タクシーが、一時は、なかなか配車されないような、数年前はありましたけれども、そういったこともありましたので、そうならないようになっている限りにおいては、その値上げ部分も、利用者の受け止められる範囲にとどまっているのかなと思っています。
それから、季節ごとに確かにこれは需要が大分違っていて、宴会シーズンといいますか、そういったシーズは、もちろん利用は増えますし、あるいは季節的に、暑過ぎたりするときは利用が増えたり、比較的そうでないところは利用が下がったりとか、そういう季節波動はございます。
そういった季節波動はあるのですが、先ほど申し上げたとおり、ドライバーの数は増えていって、利用者の方にとってみると、忙しい時期でもタクシーがきちんと配車されると、そういうことが利用者の方にとって望ましいと思いますし、今はそういった傾向、ドライバーの数がこれほど戻ってきていますので、十分に配車されているというのは、先ほどマッチングの改善された時間帯が9割の時間帯で改善されているということを申し上げましたが、そういったデータに反映されているのではないかなと私は思っております。
以上です。ありがとうございます。
○野村座長 そうしましたら、川鍋様のほうから。
○川鍋会長 3点目の歩合制で、今ひとつ売上が上がらない人はバックアップできるのではないか、値上げに頼らずという御質問に対して私から一言。
全くもっておっしゃるとおりでして、まさにそれが、まず、タクシーの管理職の主な役割になっております。
非常にざっくり言うと、売上が上がらないドライバーさんは2種類いまして、1種類目は、やはり、サボりがちな人で、これはいらっしゃいます。こうした方に関しては、しっかりと労働時間、要するに休み過ぎてしまっているとか、もしくは忙しいときに休んでしまっているとか、そういうことがありますし、アプリの配車が来ているのに取らないとか、要するに自分勝手に動くみたいなことがあります。そういうのは、しっかりと、言ってみれば管理して指導するということをやっております。
もう一類型が、どちらかというと、すごく真面目に一生懸命やるのだけれども、少しずれていると、ポイントを突いていないという方がいらっしゃいますので、こうした方に関しては、きめ細かく、やはりどこにお客様がいらっしゃるのか、基本的には、お客様が多い時間帯に、多い地域を、今、全部地図でメッシュ状に時間帯別に出ますので、それを渡して、しっかりそこに行くように、そして、その方の走行軌跡を見て、ちゃんと行っているかということも確認しながらやります。
また、最初のうちは、どうしても、ちょっと怖くて、あまり積極的にお客様を取りに行かないという乗務員さんもいらっしゃいますので、そういった方に関しては、逆にタクシーアプリを中心に、むしろタクシーアプリだけを取ってやると、大抵行き先が入っていますので、流しを入れるよりも易しいとか、そうした最初の頃のつまずく要素を減らすように、逆にお客様側の要求度の低いもの、比較的簡単なものを中心に営業させる、こういった取組をいろいろと組み合わせながら、バックアップして、一生懸命、せっかくタクシードライバーになっていただいた方々が、途中で辞めることのないようにやっております。ありがとうございます。
○野村座長 ありがとうございました。
原委員、よろしいでしょうか。
○原委員 はい、ありがとうございました
○野村座長 そうしましたら、若林委員からお願いいたします。
○若林委員 御説明どうもありがとうございました。私から2点質問をと思ったのですけれども、ただいまの原委員の御質問と全く1つはかぶっておりましたので、質問を1つだけさせていただきます。
ハイヤー・タクシー協会さんの3ページのスライドで、タクシーアプリというのが非常に増えてきていると。私も個人的に便利に使わせていただいているところなのですけれども、このタクシーアプリの手数料の水準というのは、どのようになっているでしょうか、こちらもやはり増えているということになるのでしょうか、増えているとすれば、どの程度か、ざっくりで結構ですので、教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○野村座長 それでは、川鍋様からお願いいたします。
○川鍋会長 ありがとうございます。
タクシーアプリの手数料に関しまして、やはりこの数年で増える傾向に行っていることは事実としてございます。大体幾らぐらいかと言われますと、それは配車アプリによってもまちまちなのですけれども、大体1配車当たり100円前後というのが、現時点での相場になってきております。
また、これは、時間帯によって上下を多少するような場合もあります。それは、忙しいときは少し上がったり、逆に暇なときは少し下がったりという傾向もございます。大体今、申し上げた1配車当たり100円というものになります。
少し分かりにくくなってしまっているのは、タクシー会社が、こういうアプリで呼ばれた、もしくは電話で呼ばれた場合に、迎車手数料というのがございます。これが、今、東京ですと400円ですとか、500円とかかりますので、これとそのアプリの手配料というのが合算されるのですね。
ということで、私もお客様から、流しで乗ると500円なのに、呼ぶとさらに400円とか500円とかがかかると言われて、確かにそれはおっしゃるとおりでございますので、それでもアプリが、やはりかなりの急角度で増えているということで、アプリが提供する効果のほうが、手数料に対しては多いのかなと理解しておりますが、もちろんなるべく一生懸命流しで探すという方も多くいらっしゃいますので、この辺りのバランス感というのは、しっかりとお客様の需要を見ながら判断していきたいと考えております。
以上です。
○野村座長 ありがとうございます。
若林委員、大丈夫でしょうか。
○若林委員 ありがとうございます。
時間もない中、もう一つだけお聞きしたいのですけれども、アプリの手数料が上がっているということに対して、タクシー事業者さんごとの契約なのかとは思うのですけれども、この辺り、何とか下げてくれないかという交渉というのはされていないのでしょうか。
○野村座長 川鍋様、どうぞ。
○川鍋会長 ありがとうございます。
アプリ事業者は、今、主に4社ありまして、その4社それぞれが、それぞれの手配料もございますので、タクシー会社の立ち位置としては、やはりどんどんアプリの割合が増えてきていますので、アプリの手数料というのが、本当に経営の重荷になってきていることは事実です。これはクレジットカードの手数料と一緒ですね。どんどんキャッシュレスになっているに従って、その部分が大きくなっていると。
したがって、これはアプリの手数料もそうですし、クレジットカード手数料も、常にクレジットカード会社もしくはアプリ会社と、事あるごとに交渉はしております。
逆に交渉を相当して、今の水準に抑えられているのかなとは感じることもございます。
○若林委員 ありがとうございました。
○野村座長 ありがとうございます。
そうであるがゆえに、データとかも今後整備していただくと助かります。ありがとうございました。
それでは、城所委員、長尾委員、小野委員の順番でお願いいたします。
○城所委員 城所です。よろしくお願いいたします。
資料の2ページに「これまでの運賃幅の変遷」というのがあります。一応タクシー料金を公共料金として考えると、物価上昇率というのは、1つのベンチマークになると思うのですが、今回の運賃改定は、前回の令和4年の運賃改定に比べて、東京都区部の物価上昇率に大体等しいので分からなくもないです。しかし、令和4年の運賃改定を含めて、令和全体で見るとほぼ物価上昇率の2倍、平成2年から今までを見ても、ほぼ物価上昇率の2倍のペースで、タクシー料金が上がっているのですけれども、これは国土交通省さんとしては、どのようにお考えなのでしょうか。もちろん、資料の括弧内の運賃改定の青の部分の数値が合っていればの話なのですが。
結局、先ほど太田委員の費用を削減するインセンティブが全くないという、まさにその典型的な事例ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○野村座長 重田様、お願いします。
○重田課長 ありがとうございます。
物価上昇率との比較でどうなるかということを検証する必要はあるのかもしれませんが、先ほど来申し上げているとおり、法律で定めた総括原価方式の中で、計算の基準については、通達で細かく定め、それを公表してやっているという1つのルールの上で、これまで計算してきたのが、こういった結果になっているということです。
それを高いと見るか、適当と見るかというのは、様々な御意見があろうかと思いますが、私どもは、都度都度判断をしてルールを当てはめているのではなく、一定の決められたルールの中で、これをやってきているということでございます。
したがって、そのルール自体がどうかという御議論は、もしかしたらあり得るのかもしれませんが、現状では、そのルールの中で、今回の東京の運賃改定が適切かどうか、それはルールに従ってきちんと計算されているか、ルールに従って手続が取られているかということを御説明しているという次第でございます。
○野村座長 ありがとうございます。
太田委員の御回答ができれば、ここでお願いいたします。
○重田課長 細かいところは、先ほど関東運輸局の佐藤が御説明したとおりですが、太田委員のいろいろな御指摘は、御専門のお立場から見ると、そういうお考えもあろうかと思いますが、先ほども申し上げたとおり、現在のルールに従って計算すると、このようになっているということでございます。
少し太田委員の御意見には、沿っていない回答になって申し訳ございませんが、以上です。
○野村座長 太田委員。
○太田委員 ありがとうございます。
これは、現在の公表されているルールに沿って計算されているかどうかだけを我々は議論するのですか。つまり、そのルールが消費者保護の観点から妥当かどうかということは一切議論しないということなのですか。
○野村座長 これは、誰が答えるべきでしょう。
○友行参事官 事務局でございます。
基本的には、現在のルールに沿って、適正な手続を経て算定されているかどうかということを御議論いただくという場になっております。
○太田委員 ということは、計算間違いがあるかどうかを確認するだけの場ということですかね。
○友行参事官 そもそもの計算については、所管省庁さんのほうでやられており、そのデータについては可能な範囲で示していただいております。
○太田委員 そうすると、特段やることはないように思いますが、当然、消費者の観点からという話であれば、現在のルールの妥当性を問うのは当然でありまして、今回の値上げについて、直ちに現行ルールの適用がまずいという話にはならないかもしれないですが、中長期的に変えていってもらわないといけないことですね。
根本的には、独占企業がいるから、その独占企業の独占価格を抑制しようという通常の公共料金の考え方とは逆で、むしろ競争制限的に、普通に競争すると利潤がゼロに向かう、非常に過当競争になりかねないということで、競争制限的に免許を出し、緑ナンバー営業ということで制限をしているわけですね。
これは、そもそもその時点で消費者にとっては基本的にマイナスで、ライドシェアとかが入れば、もう少し料金が下がるのではないかとか、ダイナミックプライシングを入れたらどうかとか、そういうことがある中で、競争制限的にした上で価格統制をして、それで数量調整をしようという話なので、基本的には消費者に対して害のある話なのですよ。
その害がある中で、物価変動を超える率でどんどん値上がりしてきていると。しかも計算の構造上を見ると、コストダウンをする構造は全くないので、先ほど来、値上げに関する説明ということはほとんどなくて、こんなにトイレを整備しました、こんなにみんな新しい先進的な技術を入れていますと、そういう先進的技術をたっぷり入れられるというのは、なぜかというと、そのコストを全部回収した上で利潤を、これは、期首資本ROE10パーセントという非常に潤沢な利潤を設定して、もうかるように構造的に決まっているからできるわけですね。
この計算方式そのものが消費者に対して害があるのではないかというところが、基本的な論点で、今、その害のあるルールに従ってちゃんと計算しているかどうかということを議論していてもしようがないと、そのように思いますが、いかがですか。
○野村座長 これも多分、事務局から答えていただくべきかもしれませんが、私から若干感想も含めて申し上げます。
技術革新・DXの話も、ハイヤー・タクシー協会様からいただきました。自動運転タクシーも紹介していただきました。
ですので、太田委員のおっしゃるように総括原価の欠点として、過剰投資を招いてしまう、コスト削減インセンティブが働きにくいというのは従来どおりで、今、御指摘いただいたような解説、理解はまさに問題点の指摘になっていると思いますので、今後、今、過渡期で、DXでかなり変わってきた。それから、技術革新でさらに労働集約的なところから、人件費がかからないようなタクシーが出てくる可能性がある。台数は少ないでしょうけれども、水素タクシーもまさに入りつつあるということで、これまでどおりの料金決定方法でよいのかというところは、国土交通省様にも検討していただかなくてはいけないところかなと思っております。今回の値上げの話は、そこまでは論点に含めておりませんので、問題点を指摘いただいたということで太田委員、御理解ください。
城所委員からの御質問ですので、先ほどの物価上昇率を超えているではないかというところで、御説明を国交省様からいただきましたが、城所委員、いかがでしょう。
○城所委員 今の太田委員のお話と同じようなのですけれども、基本的に、その時々で一応審査はしているけれども、結果としてのパフォーマンスはこうだったという事実は重いと思うのです。
しかし、それをここで、実際に規制を行う官庁さんのほうに言っても仕方がないことなので、例えば、私たちが後でつくる提言とかでいろいろ考えていくというお話になるのではないかなと思います。
ですので、私としては、これ以上の質問はいたしません。
○野村座長 ありがとうございます。
ちょうど時間がまいりました、途中退室の方も出てきております。長尾委員、小野委員、恐縮ですが、15分まで延長させてください。手短に御質問をよろしくお願いいたします。
長尾委員からどうぞ。
○長尾委員 長尾でございます。手短に申し上げます。
今、ちょうど太田委員、城所委員のところに、特に太田委員の御質問に関わりますが、算定要領があるのであれば、21ページですか、そういうものの内容を精査する上でも、算定要領は、もちろん公開されているのでしょうけれども、それを事前に資料としていただくほうがよろしいのではないかと、これは意見でございます。やはりその当てはめをする作業自体にも意味があると思って、私もここにおりますので、私よりも専門の方に、それを見ていただいたほうがよろしいと思います。それが一つ目の意見でございます。
それから、20ページによれば、人件費は、物価と費用が上回る水準で増加しているため、令和4年の改定14.25パーセントでも足りなくて、今、10.14パーセントの値上げを検討されていると。
その中で、19ページによりますと、利便性を高めるための投資、それから賃金アップなど、運転手の労働環境改善などが必要であると書いてあります。
すみません、少しうるさくて失礼いたします。背景がうるさくて失礼いたしました。
この人件費のアップ分の賃金上昇、総括原価への算入について、どのように計算しているのかというのが、私も詳しくないものですから、よく十分に理解できなかったところがありまして、これも要領上、このように当てはめて、このように上昇分が算入されることが認められているというところ、その基準のところがお示しいただけると、検証がしやすいのかなと、7パーセント上昇分を検証できるかどうかという検証がしやすいのではないかと思います。
それから、ユーザーの利便性を高めるための投資2パーセントというのが、どのようなものであるのか、それが、例えば、先般から話題になっている新型車両などの費用だとすると、そのようなものに対する投資を総括原価に今後も、これは無制限に計上できるものなのかというところが、私もよく分からなかったので、そこについてもお聞きしたいというところです。
それから、その他運送費の上昇が大きいところについて、その内容について、私が説明を聞き逃していたのかもしれないのですが、そこについても、もし教えていただけたらと思います。
以上です。
○野村座長 それでは、国交省のほうからお答えください。
○重田課長 ありがとうございます。
算定要領の示し方については、事務局のほうともよく相談したいと思います。
それで、利便性を高めるための投資については、委員おっしゃったように新型車両の購入とか、あるいはアプリとか、キャッシュレス化のDXみたいなものが代表的なものとしてございます。
さらに申し上げると、労働環境を改善して処遇を上げることで、運転士が集まりやすくなり、したがって、利用者の方々にとっては、乗りたいときにタクシーに乗れるという意味でも利便性が上がっていると考えております。
そのようなものを、投資を全て入れるのかどうかですけれども、これも先ほど申し上げたとおり、個社ベースで見ると、そういった投資を全部入れるかどうかというのは、問題が出てきますが、先ほども何回も申し上げていますが、標準的な事業者のモデルをつくって改定率を上げていますので、例えば、新型車両の購入ばっかりやっているところだけの運賃を定めているわけではなくて、そうではない大小のタクシー事業者を織り交ぜて、その標準的なモデルをつくっているので、そういったどこまでも認めるのかということは、30社全ての会社が同じような行動をして、新型車両を導入していくと、その算定のコストは当然高くなりますけれども、今のモデルであれば、そうはならないのではないかと考えてございます。
○野村座長 ありがとうございました。
長尾委員、よろしいでしょうか。
○長尾委員 そうですね、ありがとうございます。
感想としては、標準的なところを捉えるとしても、やはり先ほど来、太田委員、城所委員のお話もあった過剰投資の部分については懸念が残るという印象を、私も持ちましたという感想でございます。
以上です。
○重田課長 ありがとうございます。
座長、1点だけ補足をいいですか、手短にですけれども。
○野村座長 はい。
○重田課長 過剰投資と捉えるかどうかは、多分、様々な見方があるかと思います。先ほど、川鍋さんからお話のあったような新型車両を入れることで、事故の被害軽減につながっていって、それは、お金はかかるけれども、そういったメリットがあるとか、タクシーの場合、公共交通の一部として位置づけるのであれば、それは料金が安くければ全ていいというものではないですし、安全であり、安心であり、あるいは地域の足を担うという役割をきちんと果たせるかどうかというのも、重要な視点ではないかなと思っています。
これはいろいろな方々の考え方に違いはあるかと思っていますが、私からは以上です。
○野村座長 ありがとうございます。
○長尾委員 すみません、この点だけ関連して1点、今の投資部分をこの表で言いますと、どこに入ってくるのですかね。ごめんなさい、その他運送費でしょうか。
○重田課長 車両については、この車両償却費の中に入っています。それで、アプリとかはどこに入っているか、会社によりますけれども、一般管理費か、その他運送費の中に、そういったアプリ投資などは入っているということでございます。
○長尾委員 先ほど質問で、私、1つ最後のほうで申し上げた、その他運送費の大きく増加しているところは、そうすると、アプリ費用という理解でよろしいでしょうか。
○重田課長 そのとおりでございます。
○長尾委員 ありがとうございます。
○野村座長 ありがとうございました。
そうしましたら、お待たせしました、小野委員からどうぞ。
○小野委員 時間が限られている中、恐縮です。
私からは、消費者への情報提供に関わることで、1つだけお伺いをいたします。
10.14パーセントの運賃改定ということは、利用者、消費者にとっては、10.14パーセントの負担増ということになります。
今回の運賃改定を直接に扱った情報を、どのような形で周知をされる御予定か、情報提供の計画を確認させていただきたいと思います。
恐らく令和4年までの改定時の対応とも重なるかと思いますが、例えば、車内掲示や、近年普及が進んでいる配車アプリなども想定されているのではないかと思いますが、お聞かせをいただきたく思います。
行政からの情報発信としましては国交省様から、業界団体としてのお取組としては東京ハイヤー・タクシー協会様からお答えをいただく形になるかと思います。よろしくお願いいたします。
○野村座長 そうしましたら、順番にお願いいたします。
○重田課長 ありがとうございます。
今回のこの改定率ですが、引き続き消費者委員会で御議論をいただきますが、事実上、情報としては表に出るものと考えています。
それから、実際の手続上ですが、これが、どこかのタイミングで御了承いただき、先ほどの物価閣僚会議でも了解ということになれば、私ども、これは国交省の出先である関東運輸局で公示するとともに、ホームページで発表するということを考えております。
運賃改定は、この東京に限らず、実際に始める1か月前に公示をして、その1か月間の間に利用者の方々にお知らせするという手続を入れていますので、1か月間、正式に周知する期間を設けています。
あと、それだけでは、お役所の公示ですので、私どもタクシー協会と連携をして、きちんと利用者の方々に、ふだん御覧になるホームページであったり、アプリであったり、そういったツールを通じて、何月何日からは運賃がこのように変わりますということを周知するという取組は進めていきたいと思っています。
私からは以上です。ありがとうございます。
○野村座長 続いて、川鍋様も。
○川鍋会長 ありがとうございます。
やはり一番有効なのは、まず、流し及び電話であれば、やはり車体になります。当然、車両の外には運賃が常にステッカーで明示されております。これは、もう規則として、そこにプラスして車内での掲示ということになります。また、その次に有効なのは、アプリということになりますので、アプリでの告知と。
そして、何といってもというか、かなりテレビ等で報道をいただくケースも多くなっておりますので、そこに向けて積極的にプレスリリースを協会としても出し、それを広報活動として、なるべくマスコミのカバレッジにつなげるという活動をしっかりやってまいりたいと考えております。
以上です。
○野村座長 ありがとうございました。
小野委員、よろしいでしょうか。
○小野委員 ありがとうございました。結構です。
○野村座長 御協力ありがとうございました。時間が既にもう12分ほどオーバーしてしまいました。申し訳ございません。それぐらい質問事項が多く出るような関心の高いテーマでございます。
メンバーの委員の先生方も、すみません、まだまだお尋ねしたいという点があるかと思いますが、本日はここで終わらせていただきます。また、次回も継続して議論できるかと思います。意見書案もまとめてまいりたいと思いますので、御協力ください。
本日はお忙しい中、国土交通省の皆様、東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋会長、御参加いただきまして、ありがとうございました。お礼を申し上げます。
○重田課長 ありがとうございました。
○野村座長 ありがとうございます。
専門調査会の意見は、まだ確定できませんが、引き続き情報を提供いただきたいということで、事務局からも連絡させていただくことになろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。
そうしましたら、事務局のほうから御連絡事項がございましたら、よろしくお願いいたします。
≪3.事務連絡・閉会≫
○友行参事官 本日も長時間にわたりまして御議論いただき、ありがとうございました。
次回の詳細につきましては、改めて事務局より御連絡させていただきます。
以上です。
○野村座長 ありがとうございます。
そうしましたら、本日の第90回の「公共料金等専門調査会」の議論をここで終わらせていただきます。
お寒い中御参加いただきまして、ありがとうございました。これにて、閉会とさせていただきます。失礼いたします。
(以上)