荒井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年8月10日

(平成22年8月10日(火) 11:23~11:37  於:合同庁舎第4号館6階642会見室)

1.発言要旨

 まず第一に、消費者庁の件で発表させていただきます。
 本日の閣議において、消費者庁の人事案件について決定をされました。
 8月11日付けで消費者庁長官内田俊一が退官し、その後任に、中央学院大学社会システム研究所教授の福嶋浩彦氏を充てることといたしました。この方は我孫子市長を3期務めた方でもございます。
 また、同日付けで、消費者庁次長田中孝文が退官し、その後任に内閣府共生社会政策担当政策統括官の松田敏明を充てることといたしました。
 以上が人事案件です。
 それから、今日閣議の前に月例経済報告等に関する関係閣僚会議が開催されました。
 その概要を報告いたしますと、景気の基調判断につきましては、着実に持ち直してきており、自律的回復への基盤が整いつつあるが、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあると、先月と同様といたしております。
 これはアジア向けの輸出や生産の伸びが以前より緩やかになっているものの、企業収益が改善し、ボーナスなど賃金面も安定的に推移する中で、国内民間需要の底堅さが続いていること。一方で、雇用の厳しさにあらわれているように、景気の水準は依然低いことといった点を踏まえ、これまでの状況が大きく変わってはいないと判断したものであります。
 先行きにつきましては、当面、雇用情勢に厳しさが残るものの、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に企業収益の改善が続く中で、景気が自律的な回復へ向かうことが期待されます。一方、アメリカ・欧州を中心とした海外景気の下振れ懸念、金融資本市場の変動やデフレの影響など、景気を下押しするリスクに留意する必要があります。また、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要であります。
 政府といたしましては、新成長戦略に基づき、日本経済を本格的な回復軌道に乗せるとともにデフレを終結させるよう政策運営を行ってまいります。政府はデフレからの脱却を喫緊の課題と位置づけ、日本銀行と一体となって協力かつ総合的な政策努力を行います。
 それから、今週別府におきましてAPECの新成長戦略関連のハイレベルの会合がありました。私と直嶋経産大臣とが共同議長として運営に当たり、11月に向けての取りまとめをしたところでございます。
 今日の閣議では、総理から日韓の併合100年にかんがみた談話が発表されました。この談話は、あくまでも未来に向けての日韓関係がさらに一層緊密になるようにということを目指した談話だというふうに理解をしているところでございます。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)今月の月例経済報告では鉱工業生産が下方修正されましたが、景気の方向感というのは上向きなのか下向きなのか、それについて方向感が変わったのかどうかについてもう少し詳しく教えてください。
(答)生産の伸びは以前よりも緩やかになっているんですけれども、これはリーマン・ショックでがたんと落ちて、それから回復する、その急速度の落ち込みの反動の急速度の回復という面があったと思うんですけれども、それがだんだん巡航速度になっていったのではないでしょうか。その意味では、景気の着実な持ち直しというのが、言葉どおりになってきたのではないでしょうか。
 そういうマイナスの要素もあるんですけれども、一方、企業収益が改善していますし、それからボーナスなどの賃金面が安定的に推移しています。いわゆる内需ですとか、民間需要というものの底堅さが見えてきていると、続いているということで、雇用の厳しさは依然として残っているんですけれども、景気の水準はこれまでの状況が大きく変わったということではないと、もう少し様子を見る必要があるというふうに判断しております。
(問)足元1ドル85円台、円高が進んでいます。成長戦略では、正確な表現は忘れましたが、著しい円高は輸出等、日本経済に対する悪影響があり、望ましいことではないのだということが書かれておりますけれども、どのようなふうに現状受け止めているのか、今後のリスク要因としてかなり大きいものと考えられますか、どうお考えでしょうか。
(答)円高の背景としては、マーケットにおけるアメリカの景気に対する懸念などが背景にあって、日米金利差が縮小傾向にあったということでありますとか、あるいはヨーロッパの景気に対する下振れ懸念とかですね、そういうものがあって、円高に進んでいるんだろうと思うんですね。
 この円高は、やっぱり日本の回復期にある現状にとっては、余り好ましくないというふうには思いますけれども、一方、この傾向が長期間続くというふうには私などは思っておりません。アメリカの景気も回復基調の部門が、緩やかなんですけれども、少し見えてきましたし、もう1つ、一番懸念されていたヨーロッパの景気の面が、ストレステストの結果が比較的思ったほど悪くなかったということがあって、ヨーロッパのマーケットが少しずつ回復してきているというところもあって、この株安円高という傾向は改善されていくのではないかなというふうに思いますけれども、このあたりは注意深く見守っていきたいというふうに思います。
(問)新しい消費者庁の長官に望まれることをもう一度大臣からお願いします。
(答)私は前から消費者庁の新しい方向感覚というか、方向性というのは、地方行政に経験があるというか、長じているということとか、あるいは現場は地方でありますから、地方自治体をよく知っておられる方が、地方を中心にした現場感覚でなされることが重要ではないかなと思っております。
 内田さんも、そういう意味では地方の経験、旧建設省におられた方ですから、地方の経験もされておられる方でありましたから、適任の1人であったと思いますけれども、今回は定年ということで、後任に道を譲るということでございましたので、我孫子市で消費者行政に辣腕を振るった福嶋さんという方にお願いをしたということになります。
(問)15日の終戦記念日、もしくはその前後に、靖国神社を参拝する予定はあるんでしょうか。
(答)私はありません。
(問)月例の関係で伺いたいんですけれども、今回この資料のほうに出ていますが、自動車の買い替え支援が9月に終わりますけれども、家電のほうも12月に終わるということで、景気への今後の悪影響が今後相当心配されると思いますが、どのようにごらんになっているかということと、あと、今日の会議でもどういった議論があったかお教えいただきたいと思います。
(答)個人消費が全体として持ち直しております。その中には自動車とかエコポイントを使った、そういうものの影響というのはあるんだと思うんですけれども、それを契機として、ほかの商品にも底堅さが波及しているのではないかと思われるような統計データも出ておりますし、また国内の設備投資自体も持ち直しているということで、内需が比較的堅調に底堅さを増しているのではないかと思われる指標が並び出しました。そういう中では、自動車のエコカー補助金の継続ということは、今の段階では慎重であるべきかなというふうに思います。
(問)エコカー減税が終了した後の反動減について、どのように。
(答)自動車は反動減になるかもしれませんけれども、それ以外の商品が底堅さを増してきていますので、ほかのいろいろな商品に、設備投資も含めて、内需に効いてきたということですよね。
(問)今日の月例で、デフレの脱却は喫緊の課題だと位置づけられて、日銀に対してデフレの終結に向けて最大限の努力がなされることを期待するということが明記されていますけれども、今まさに開かれている日銀の金融政策決定会合に何か期待されることがありましたら、お願いできますでしょうか。
(答)私は政府とこれだけ緊密な連携をとりながら金融政策や財政政策、両方同じ方向を向いて回り出したということは、かつてないぐらい良い関係になっているのではないかというふうに思っておりますので、この方向性をしっかり日銀も政府も堅持をしていくということが大事なんだろうというふうに思います。今度の日銀の政策決定会合も恐らくそういうことになるだろうということを期待しています。
(問)月例についてお伺いしたいんですけれども、海外経済について、各国の緊縮財政についてのリスクを明記されていますが、その中で、日本もそういう意味では来年度予算の緊縮が非常に難しいと思うんですが、今後の財政運営のスタンスについて教えてください。
 また、今年度の補正についてのイメージがもしあれば、どういうふうに考えていらっしゃるのか、お願いします。
(答)補正予算の是非については、まだ考えてございません。景気全体が底堅さを増しているのではないかなというふうに思ってございますし、今のところは考えておりませんけれども、今後の景気の動向について注視していきたいというふうに思ってございます。
 それから、各国の景気動向では、アメリカが当初思っていたよりも回復が緩やかだということ、それからヨーロッパがいち早く景気回復局面にかなり下がってきてしまったということがあったんですけれども、今度のストレステストで金融関係が思ったほど痛んでいなかったというような状態も出てきたということで、ヨーロッパが少し回復し出してきたということ。
 一方、中国がこのところ成長率が鈍化し出してきたということ、あるいは不動産価格が下落し出してきたということで、慎重に見ていかなければならない要素が出てきたのかなというふうに思っています。そういうのを全体的に総合して見ますと、今の景気判断なり、あるいは景況判断ということを大きく変える必要は、今のところは見当たらないなというふうに思います。

(以上)

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