荒井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年7月20日

(平成22年7月20日(火) 12:02~12:10  於:合同庁舎第4号館6階642会見室)

1.発言要旨

 今日は、閣議では概算要求の骨子が示されました。随分いろんな議論がございましたけれども、閣僚懇談会の場での議論の詳細については、差し控えるようになっていますので申し上げられませんけれども、骨子が示されて、その後回収をされましたのでお伝えすることはできない。おそらく官房長官が一括をして御説明をすると思いますので、御容赦ください。
 それから、この間、先週の金曜日にも、私は記者会見で説明いたしましたけれども、この間ずっと随分、国家戦略室の機能見直しについて記事が出ていたようでありますけれども、基本的には前回、先週の金曜日に説明したとおりでかわりがありません。今回は閣僚懇談会の席で、総理からもまた説明がございました。
 以上です。

2.質疑応答

(問)国家戦略室の調整機能をなくすということに伴って、内閣官房に新しい予算関係の調整をする組織をつくるという報道が出ていますけれども、こういう考え方というのはあるんですか。
(答)それは承知していません。そういう報道はあるのは知っていますけれども、それの中身とか内容については、承知をしていません。
(問)あと今日、総理から国家戦略室についての説明があったということですけれども、それはどういう説明だったんでしょうか。
(答)閣僚懇談会の中身なので、ちょっと差し控えたいんですけれども、皆さん方が理解しているものと変わらないというふうに思っていただいていいです。
(問)金曜日に大臣がおっしゃったことと、概略同じと考えていいんですか。
(答)はい、そうですね。
(問)つまり、法案が通らなくなったということと……
(答)それでは、私の言葉で説明させてください。総理の言葉でなく私の言葉で説明させていただきますと、この間、国家戦略室の運営なりには、国家戦略担当の総理補佐官として、菅さんと一緒にずっと仕事をしてきたつもりでおりますけれども、その仕事は、いわば内閣官房の調整機能のある部分を切り取ってという解釈でずっと作業をしてきたわけですけれども、そのための法的な処置というのはなされないまま「総理の指示」という形でやっておりました。
 ただ、やっぱり、かなり難しいところがありました。幾つかの省庁からは、どういう権限でこれをやるんだとか、どういう権限でこの調整作業ができるんだというような反論も、担当事務のところではあったように聞いておりますし、私自身がマニフェストの大玉について、かなり関与をして議論をいたしました。ここも非常に難しい作業でありましたし、それから成長戦略をつくるに当たっても、各省庁協議で非常に難しい作業をやりました。幸い政治主導ということが、多くの政務三役、各省庁の政務三役で理解をしていただいておりましたので、これを協力していただいたという経緯はあって、何とかかんとかしのげたというところがありますけれども、行政組織としては極めて限界があるかなというふうに思っておりました。
 法案が通れば、このあたりはクリアできるというふうに思っておりましたけれども、なかなか法案も結局通らない、前国会では通らなかったし、今後もそれについてのある種の見通しというものも大変厳しくなったというふうに思っている中で、もともと国家戦略室、国家戦略局というのは、昨年何月でしょうか、菅総理と、それから古川さんがイギリスに行って調査をしてきたものがベースになっておりまして、そのときのベースはポリシー・ユニットという考え方でありました。そういう考え方と、それから2003年のマニフェストで松井さんが中心になってつくり上げた国家戦略局構想というのが、ある意味では2つ走っていたというふうにとれなくもありません。そんな中で、今回もともとのポリシー・ユニットの形に統合した、純化したと。ですから、範囲はむしろ外交とか安全保障とか、そういうものも含んでいきますので広くなるというふうに思いますが、ただ、調整機能とかそういうものについては、これは官房長官に属しておりますので、あえてそこは行わないという形で整理をすると、こういう形に整理をいたします。
 なお、内閣府という役所は、官房を補佐する、支援する組織としての機能が極めて大きな機能として設けられた役所でありますので、内閣府側から官房を支援していくという機能は、一層重要視されるんじゃないかなというふうに思っております。
(問)国家戦略室についてなんですが、参院選の公約で民主党の実績を多々挙げていらっしゃいましたが、2番目で国家戦略室が縦割り行政を廃止していくと書かれていたと記憶しているんですが、参院選終わってすぐに、こういう形で実績の2番目に挙げていたものが、ある意味機能を縮小するということについて、有権者に対して、また公約はどういう位置づけだったのか御説明をお願いしたいんですが。
(答)規模を縮小する、機能を縮小するというマスコミ報道が大きく流れているんですけれども、私は必ずしもそうではなくて、総理により近くなって、より広い幅を持って業務を行うということになろうかというふうに思っております。その意味では、国家戦略局なり室が、本来のあるべき姿になったんだというふうに私自身は理解をしております。
 なお、今日の議論の中でも、マニフェストで示した207兆円の組み替えというものの実績などについても、しっかり検証する必要があるのではないかという議論が出たことは事実であります。
(問)政治主導確立法案の中には、行政刷新会議の設置も盛り込まれているわけですけれども、そうすると、法的根拠もなしに予算に直接的な影響を及ぼしているわけで、そうすると、これも見直さないと整合性がとれませんよね、とれないんじゃないんですか。
(答)そのサイドからの件については、私の直接の所掌ではございませんので、ちょっとコメントは差し控えさせていただきます。

(以上)