枝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年4月8日

(平成22年4月8日(木) 19:50~20:22  於:内閣府本府地下講堂)

1.発言要旨

 お疲れさまでございます。
 今日、私の方からは、大きく3点かなと思います。
 まず、行政刷新会議の報告をいたします。
 先ほど、第7回の行政刷新会議を開催いたしました。本日の議題は3点、行政事業レビューへの取組、それから事業仕分け第2弾、そして規制制度改革に関する分科会の構成員の報告でございます。
 各府省における行政事業レビューについては、厚生労働省、国土交通省、文部科学省、防衛省の4省から、行政事業レビューの行動計画に関する各省の取組について説明を聴取いたしました。また、その行政事業レビューにおける公開プロセスの基本的な考え方のポイントについて、事務局から説明を行って、了承を得ました。委員の皆さんからは、レビューを行うならば、是非、そのレビューの結果をすぐ、年度の途中でも予算の執行等に反映させるべきであるとか、それから、公開プロセス以外のところにも、しっかりと外部の目を入れて、しかも、その外部の目も役所とのつながりの薄い外部の人にできるだけ入っていただくようにして、しっかりとした視点でレビューを行うように、というような指摘をいただきました。こうした指摘も踏まえて、各府省における取組作業を進めていただくということになってまいります。
 事業仕分けについては、対象事業と民間評価者の選定に向けての考え方について案を提起いたしまして、了承を得ました。この事業仕分けについては、4月には独立行政法人が行う事業を中心に、5月下旬には政府系の公益法人の行う事業を中心に行うということで、また、民間の評価者の候補者案については、次回は20日ごろを想定しておりますが、それまでに今日御了解いただいた基本的な考え方に基づいて選考し、あらかじめ各議員の皆様に具体的な固有名詞の案をお示しして御検討いただいて、次回の会議において了承いただくつもりでおります。また、対象事業4月分については、次回の行政刷新会議で対象事業を決定したいというふうに考えております。
 それから最後に、規制制度改革に関する分科会の構成員等についての報告を行いました。事業仕分けについては、特に事業仕分けの目的、意義というものをなかなかまだ十分に理解していただけていない部分があるのではないか、その部分を繰り返し強調するように、という御指摘をいただきました。事業仕分けは、予算、決算、税金の使われ方について、国民の皆さんに対して透明化するというのが何よりも最大の目的でございます。そして、政府・与党が、特に与党が行政を監視するということが、残念ながらこれまで行われてこなかったこと、これをしっかり行っていくということで、従来にない画期的なものであるという位置付けだ、というふうに指摘を今日もいただいております。また、現場の1時間だけで行われているのではなくて、事前に十分な準備を行い、また各府省とは事前に様々なやりとりと情報提供、あるいは論点を示した上で最後の公開の1時間に臨んでいるという事実が必ずしも十分にまだ伝わっていないとか、あるいは、それぞれの事業の目的を否定している場合はほとんどなくて、途中で中抜きやピンはねが行われていることを問題としているのであって、いつも私が申し上げていますが、科学技術とかスポーツの強化とか、そういう目的を否定して削っているのではない、中抜きやピンはねなどを問題にしているのだと。こうしたことが、必ずしもまだ十分に周知されていないということであるので、それをしっかりとするように、という御指摘を民間の議員の方からいただいております。
 なお、今日の会議で出た話ではありませんが、事業仕分けと関連して、4月23日からの事業仕分けにおきまして、インターネットライブ中継について、透明化という観点から、国民の監視の下で行うことに大きな意義があります、前回の仕分けでは、インターネット中継を行いましたが、残念ながら予算の関係もございまして、画面の大きさ、画質の点などでいろいろな御指摘もいただきました。こうした反省を踏まえて、事業仕分け第2弾では、経費を抑え、かつ、情報公開、情報発信効果をより高めるように改善したいと考えております。
 具体的には、仕分け全日程の動画配信について、政府が調達して実施するのではなく、必要な条件を満たしている民間業者に協力をお願いしたいというふうに考えております。単に経費削減だけではなく、民間の自由な発想で政府の取組を国民に更に知ってもらうということをねらいといたしております。インターネットライブ中継に御協力くださる事業者を募集したいと考えておりまして、詳細は行政刷新会議のホームページを御覧いただきたいというふうに考えております。
 これが、行政刷新会議についての御報告でございます。
 それから、国立大学法人の業務に関する評価について申し上げたいというふうに思っております。
 本日、官民競争入札等監理委員会が、国立大学法人の業務に関する評価について提起を行っていただきました。これは、昨年12月に当時の仙谷担当大臣の指示の下、官民競争入札等監理委員会に11分野への取組方針が示され、それにおいて国立大学法人施設の管理運営等を見直しの対象といたしました。これを受けて、公共サービス改革推進室が国立大学の業務に関する調査を実施し、その評価結果について、官民競争入札等監理委員会の国立大学法人分科会による議論を踏まえて、本日公表したものでございます。
 具体的に申し上げますと、競争入札をしなければならない金額が、中央省庁では100万円ということになっているところを、独法化以降にこれを1,000万円に引き上げたような国立大学法人が存在いたしております。また、契約の複数年度化等が非常に遅れている大学もございます。一部、大変優れていた国立大学法人もございまして、全部十把一からげにしてだめだという話ではありませんが、資料にも付けさせていただいておりますが、大学ごとに非常にムラがあります。特に問題があるのは、事務職員の数等で、あるいは予算規模などの点で大きないわゆる総合大学が、非常にこの公共サービスの改革の前進が遅れているどころか、むしろ随意契約の上限を引き上げるなど後退しているというのは大変ゆゆしき事態だというふうに思っております。今回の指摘を踏まえてしかるべき改善がなされないならば、私の立場としては、こうした評価を大学に対する運営費、大学運営交付金に、強く反映させるべきであるというふうに考えておりまして、今回の指摘を踏まえて各大学が独自にしっかりとした改善をされることを、強く期待するところでございます。
 なお、3点目ですが、これは政務官からも報告させていただいておりますが、政務三役会議の議事の記録と公表について、改めて私から申し上げたいと思います。
 私は、ラインが2つありますので、2つの政務三役会議を運営しておりますが、同時に私自身、公文書管理の担当でございます。公文書管理法は、来年4月の施行でございますが、その趣旨にかんがみれば、政務三役会議における決定、あるいは了承、あるいはその経緯について、文書を作成する必要があると考えておりまして、したがって、この公文書管理法の趣旨を踏まえた議事の記録を、4月からしっかりととって残すということにいたしました。また、同時に透明性確保という観点から、議事の記録をとる以上は、それを公表させていただきます。人事案件などの例外を除いて、基本的には公表いたします。先に行われた4月2日の大塚副大臣、田村政務官との規制の方のラインの政務三役会議の議事要旨は、明日にもホームページ上で公開できるというふうに報告を受けております。
 私のほうからは以上でございます。

2.質疑応答

(問)フリーランスの小川裕夫と申します。よろしくお願いします。
 ちょっとお伺いしたいのですけれども、先日なのですが、インターネット事業者が、インターネット選挙実現に向けての提言をされたのですけれども、それについて枝野大臣の御意見、御所見などをお伺いできればと思います。
(答)個人的に申し上げれば、選挙に向けた運動等については、できるだけ安い費用、コストで多くの皆さんに情報を提供することができるという意味で、インターネットというのは非常に有効なツールであるというふうに考えておりまして、積極的にそれを活かしていくということは、重要なことだというふうに考えております。
 ただ、具体的なことになりますと、悪用、弊害の防止策の問題がございますし、また更に申し上げれば、公職選挙法の選挙に関するルールについては、行政府が主導するのではなくて、立法府の方が主導して行うべきであるというふうに考えておりますので、議会における議論の進展を期待したいというふうに思っております。
(問)読売新聞の栗林といいます。
 今日の刷新会議についての質問なのですけれども、行政事業レビューに係る公開プロセスの考え方というところと、民間の仕分け人の選定に当たっての考え方ということについて、鳩山首相からは何か具体的に指示なりコメントはあったのでしょうか。
 それと、公開プロセスについて、各省庁の取組あるいは行動計画というものが、この公開プロセスに照らして、もうちょっとこうしたほうがよいとか、そういう意見は出席者からありましたでしょうか。
(答)総理からは、具体的にはございません。むしろ、しっかりとしたレビューを行って、それを法の執行や来年度の予算編成などに活かしていくことが重要だということでございます。
 あと、具体的にそのレビューの在り方というよりも、しっかりと外部の目線は入っていくようにという、先ほど申し上げたような指摘であります。
(問)仕分け人については。
(答)仕分け人については、特にございません。
(問)共同通信の手柴といいます。
 先ほどの行政事業レビューについて、委員の方々から、レビューの結果を本年度予算の執行に反映させろという意見があったと思うのですけれども、その辺はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
(答)行政事業レビューで行われることは、その事業そのものが「こんなの要らなかったのではないか」ということというよりも、むしろ執行の在り方などのところが中心になるのではないかと想定しています。そういうことになれば、執行の途中であっても、そこで出てきた結論を踏まえて執行のやり方を改善するということは、十分に有り得ることだというふうに思っておりますので、民間の感覚からすれば、いろいろな見直しの中で、年度の途中で予算すら大きく組み替えるということが有り得るわけですから、それは政府において同じようなことはできないにしても、予算の範囲内で執行の在り方を改善するということは、当然あってしかるべきだというふうに思っております。
(問)NHKの草ケ谷です。
 先ほど御報告のあった国立大学の法人分科会のことで、規模の大きい大学で、改革の動きがなかなか遅い、もしくは後退しているというお話があったのですが、これについて大学側はどのような説明をしていて、もし枝野さんの方から、どうしてこういった大学で改革が進んでいないかという所見があればお願いします。
(答)正確に言うと、規模の大きな大学などにできていないところがあるというか、悪いところもあると。規模が大きくて、ちゃんとやっているところもあります。規模が小さくてやりにくいと一般的に言われているにもかかわらず、頑張っているところもある。特に問題なのは、規模が大きいのにできていないところだという趣旨でございます。
 具体的に、私自身、直接ヒアリングをしているわけではなくて、監理委員会の下の分科会が調査していただいたということでございますが、私が報告を受けている限りでは、あまり説得力のある話は、少なくとも「ああ、なるほど、そこはそうかな」という報告は受けておりませんので、というレベルだというふうに思っています。
(問)大きな問題を持ち出しますけれども、昨日か一昨日かの新聞に、文部科学省が使途―名前を言うわけですね。飯沼和正でございます。独立しております科学ジャーナリストでございます。
 その新聞に、使途自由な教育交付金、文科省が分権を目指して検討という記事が出ております。私は、これは非常に結構な話だと思うのですね。こういう方向を、これは単に文科省だけではなくて、農水省であろうとほかの省であろうと、それから今後、地方分権に当たっても、こういう方法をもっととってもらいたいと。
 といいますのは、今の財政のお金の使い方を見ておりましたら、中央省庁が全部初めから項目を300万円ぐらいまで指定してしまって、それでそのとおりの回答が戻ってきたら、それは合格だけれども、それが戻ってこないと何かおかしいのだというようなことで、本当に見なかったらいけないのは、例えば仮にそれが大学でありましたら、大学に全体として、多分、東京大学とか京都大学というのは500億円とか1,000億円とかというお金が行っていると思いますが、その1,000億円に対してどういう成果が上がったかというところには、お金をつけねばならぬ。そういうことを評価するには、お金をつけねばならぬと。
 ところが、今の制度は、「このコンピュータを買ったよ」と、それに対して競争入札をやったかやらないかというようなことについては、非常に細かいチェックが入ります。ところが、その成果についてのチェックというのは極めておざなりであります。会計検査院などがやっているものでも、要するに会計帳簿の点検はやっておりますが、本来の予算の趣旨に対してどういう成果が上がってきたか、これは非常に難しい評価であります。しかし、それをやらねばならないのです。そういうことをやるように変えていくのが、行政刷新ということの大きな意味だろうと思うのです。その辺を、今後、努力していただきたいと。これは、非常によい方向に行ってくれておるなと。これを拡大していっていただきたいと思います。
(答)まず、前段の話といいますか、交付金の一括化という話については、マニフェストでもお約束していることでありますし、地域主権戦略会議において、この作業を進めております。むしろ、各省で行うというよりも、省庁横断的に地方に渡す補助金を一括化すると。ただ、その一括化をするときに、全部を一括化でできませんので、どういうカテゴリー分けにして、どの範囲のお金を一括化するかということについて、今、地域主権戦略会議で検討しているところでありますので、相当早い段階で、そういう方向の結論に基づき実行していけるというふうに考えております。
 後段の評価の点については、会計検査院は、残念ながら、性格上目的どおりの成果が上がったかどうかということについて検証する役割が、必ずしも持たされていないということがあります。むしろ、総務省に今ある行政評価局や、そしてこの事業仕分け、行政刷新会議等で、直接そうした視点を持って、税金の使い方、使われ方をチェックしていくということで、これは政権交代以降、従来と比べれば飛躍的に前に進んでいると思いますが、これをさらに強化していきたいと考えております。
(問)北海道新聞の舟崎です。
 事業仕分けの第2弾について教えていただきたいのですが、第1弾は非常に国民的な評価も高かったと思うのですけれども、それがゆえに、第2弾の成功の基準のハードルというのが非常に高いと感じます。前回からお聞きしているように、額的なものについては、枝野さんはあまり問題にしていないということはわかるのですが、この第2弾の事業の成功、失敗というか、そういった成否の基準というのを、枝野さん個人はどのようなところに持たれているのか伺いたいのですが。
(答)多分、成功の基準は2つあると思っていまして、1つは、独立行政法人や政府系公益法人の抜本的制度改革にきちっとつながって、その抜本的制度改革が成功するかどうかということが一つの基準になるというふうに思っています。それからもう一つは、先ほど申しましたとおり、このミッションは、予算、決算、税金の使い方を国民の皆さんに透明化するということが大きなミッションですから、国民の皆さんが、「なるほど、今まで知らされていなかったこんな使い方をしていたのか、こんな仕組みになっているのか」ということを新たにたくさん知っていただくということが成功だというふうに思っています。
(問)毎日新聞の影山です。
 今日の行政刷新会議が終わった後に、議員のお1人である片山善博先生がぶら下がりに応じていて、その中で、今日の刷新会議で、多分、公開プロセスについてだと思うのですけれども、役人主導になりかねない危惧があるので、よく注意してくださいと申し上げたと。外部有識者のかかわり方があまり見えてこない、そういうような趣旨のことをおっしゃっていたということなのですけれども、それについて枝野さんはどうお感じになっていらっしゃいますか。
(答)先ほど私が、議事のところで出た意見ということで申し上げたのも、今の片山議員がおっしゃったような趣旨のことでございまして、内輪でお手盛り的にやっているということにならないように、またそう見られないようにということを大変危惧して心配していただきました。確かに、そうなってしまっては、むしろ逆効果であるということでありますので、当然、行政事業レビューの中の公開プロセスにおいては、外部有識者の半分近く、基本的には半分ぐらいを、行政刷新の方から言っていただく外部の有識者にしていただくということにいたしますし、それから全体を通じて内部的にチェックしていただく場における外部有識者、各省における外部有識者についても、しっかりと全体についてコミットして、その視点と意見に基づいてやっていただきたいし、それからその外部有識者自身が、先ほどもちらっと申し上げましたが、片山議員も御指摘されておりましたが、役所とあまりべったりという、ただ形だけ外部ですよ、ということにならないようにというふうに思っておりまして、それは議論の中で出てきて、それでそういうことですよね、ということで、今日来ていただいた4府省の副大臣、政務官の方々にも御理解いただいたと思ってますし、来ていただいていない各省の皆さんにも、その趣旨をしっかりと共有化していただこうというふうに思っております。
(問)毎日新聞の谷川と申します。
 政務三役会議の透明性の確保で議事概要を公表するという点なのですが、これは非常に評価できる点だと思うのですが、これに絡んで、政府で行っている閣議・閣僚懇の議事録については、大臣はどのように思われるのか。例えば、先日ありました郵政についての閣僚懇での議論、これは議事録で公開しても本来はよいような気がするのですが、前の政権のときの諮問会議と同様に、同じようなものを発表してもよいと思いますが、いかがでしょうか。仮に、閣議・閣僚懇は発表しなくてよいということであれば、政務三役会議とどう違うのか教えてください。
(答)公文書管理法の趣旨は、政策決定のプロセスが後でたどれるようにということの趣旨であります。その後でたどれるようにということの具体的な中身というのは、実は非常に難しいところがあると思っていまして、全部議事録が残って公表されるということでは、逆に物が決められないという側面も、政治決定ですから出てきます。ただ、いつ、どこの場で、何が決まったのか、どういう顔ぶれのところで決まったのかということは、きちっと記録に残し、公開しなければいけないだろうというふうに思っています。
 そういう意味では、閣議は今も議事録が残って公開されているのと同様の状態で、公文書管理法に規定する記録を残すということは、既に確保されている。つまり、閣議で決定していることは、出席している閣僚のメンバーも、何が決定されたかも全部残っているわけですから、これは逆に言ったら、現行で十分に公文書管理法の趣旨は満たされているというふうに思っています。政務三役会議で、ここで決まったのだということについて、後でたどれる記録が残っていないということではやはりまずいだろうということで、この政務三役会議、何月何日のこの顔ぶれでの政務三役会議でこの方針が決まったのですよとかということはちゃんと記録に残すというのが、やはり公文書管理法の趣旨だろうと。
 ただ、そこでどういうやりとりがあったかということを記録に残して公表するというところまでは、私は公文書管理法をつくった1人ですけれども、そこまでは求めていないというふうに思っておりまして、それが全部記録に残って公表するということでは、逆に言ったら物を決められなくなってしまうということだと思っていますので、そういう意味では閣僚懇談会とか、先日の郵政に関する閣僚懇談会も、そういった会議が開かれた、そこにどういうメンバーが参加したということ、これは恐らく庁舎管理的な記録できちっと残っているはずですから、それで公文書管理法に規定する政策決定のプロセスが後からたどれるようにという要件は満たしているのだと私は思っています。
(問)朝日新聞の倉重と申します。
 先ほど、大臣の言葉の中で、事業仕分け第2弾のねらいの一つに抜本的な制度改革ということを挙げていらっしゃるのですが、今お答えできる範囲で結構なので、具体的にどういった問題点をもって制度改革ということを言っていらっしゃるのでしょうか。具体例をお願いいたします。
(答)これはちょっと、事業の具体的なところを今申し上げるのはなんですが、「こんなもの、もうやらなくてよいのではないの」という事業をやっているところがたくさんあります。ある独立行政法人でやっている事業が全部そうだったら、それは廃止になるわけですから、当然、抜本的制度改革につながります。それから、少なくとも現在の研究開発独法は、資金の分配をする研究開発独法も、それから、自ら直接研究開発を行う研究開発独法も、それから更に言うと、まさに行政の一環として基準づくりとか、そういったことをやっているところも、あるいは安全性のチェックをやっているところも、全部十把一からげになって、「研究開発独法」というカテゴリーで、同じガバナンスの下に服しているというのは、私は、明らかにこれは不合理だろうというふうに思っております。しかも、それら研究開発独法と、例えば印刷局とかというところが、同じ独立行政法人ということで同じガバナンスの下に置かれているというのは、やはりこれはそれぞれの仕事の性格が相当違うと。あえて具体的に、この間の議論の中で出てきている視点だけ申し上げると、例えば、国でこの研究をぜひやってもらわないと困る、国が直接お金を出してやらないといけないというようなことをやっている研究開発独法と、とにかく若手の研究者の皆さんの底上げをするために、そこに資金を分配するための研究開発独法では、国の直接の関与の仕方が全然違うはずなのですよね。前者については相当直接的に、国がどんなところをどういうふうにやるのかと決めなければいけないし、後者については、むしろ外部的な視点でコンセンサスが担保されれば、かなり自由度の高い運営をしていただいたほうがよい。これが一つの制度になっているというのは、もう制度そのものが、僕は、そもそも無理があったのだというふうに思っています。
(問)ジャパンタイムスの永田と申しますけれども、公益法人について、2年前に公益法人の設立の制度が変わったと思うのですけれども、その改革を枝野さんはどう見ているのかというのと、これから公益法人に関しては、もしそれが十分でなかったら、どのような改革が必要なのかというのを、事業仕分けしてみないとわからない部分もあると思うのですけれども、そのあたりを。
(答)まず、公益法人ということでいえば、民法法人の設立を自由にして、そこの公益性の認定を各省の権限からはがして、公益認定等委員会で内閣府で行うということにした公益法人制度改革は、私は正しいと思っています。私自身が、今、その公益認定の担当大臣をさせていただいています。具体的な運用としては、その公益認定の手続が非常に煩雑で、むしろ公益認定が受けにくくなっているのではないかという指摘がありますので、これは私が大臣に就任して以降、公益認定の手続がスムーズにいくようにという方向で、今、改善を現場に求めているところでございます。 今回、事業仕分けで取り上げるのは、本来、民間法人であるはずの従来の公益法人が、政府からお金をもらったり、政府から天下りを受けているという、その一部の政府系公益法人について、政府との関係において改革しようということです。独立行政法人は、法人のあり方そのものを制度改革するのですが、公益法人については、政府と民間である公益法人との関係についての抜本的な制度改革をしようということでございます。そういった意味では公益認定をもうちょっと緩やかにすべきではないかという仕分けとは関係ない視点はありますけれども、公益法人という存在そのものについて、特に問題があると思っていません。 ただ、なぜ民間のところに仕事を委託しなければならないのか、なぜ民間の団体なのに国からの収入が収入の8割、9割を占めているのだ、なぜ民間の団体なのに役所のOBが役員の8割、9割を占めているのだと。こんなものが民間を名乗っているのは、民間がダミーとしか言えないと。こういう実は本来の公益法人の性格を帯びていない公益法人をどうするのかという、公益法人の中の一部分の問題であります。

(以上)

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