川端内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年5月28日

(平成22年5月28日(金) 13:13~13:23  於:文部科学省 記者会見室)

1.質疑応答

(問)昨日、姫路獨協大学のロースクールが撤退を表明したということなんですけれども、それについての受止めをお願いします。
(答)平成23年度の募集をやめるというのを決められたというのは承知しております。法科大学院における入学者の状況、それから、特に合格者の状況ですね、それから、いわゆる評価委員会等々の評価を含めて、そういう環境の中で検討されて決められたものだというふうに思います。法科大学院を取り巻く環境は、姫路獨協大学の例に見られるような、学生が少ないとか合格者数が少ないとかというような問題と、トータルの定員の問題も含めていろんな議論があるので、今、法務省、文科省、関係法曹界、教育界含めて在り方を議論しています。そういう中でこれからの方向を見付け出していきたいと思いますが、姫路獨協大学の場合はそういう中で、独自にそのような判断をされたのかなと思っています。
(問)正式な報告はあったのですか。
(答)書面で来ただけです。
(問)昨日、相撲協会から報告があったかと思うんですけれども、改めて、その報告を受けての受止めをお願いいたします。
(答)結果としてあってはならない、暴力団に席が流れたということ自体は、極めて遺憾であるということと、その状況の中で、お二人の親方に対して事情聴取と処分が行われたということは、処分の中身を含めて相撲協会が判断されることだと思います。ただですね、やはり、このようなあってはいけないことが起こったというときに、一体何が起こっていたのかということは、詳細に把握をしていただきたいということです。この維持員席というものが、もともと誰の、あるいはどういうチケットだったのか、そして、どういう経路で最終的にその仲介者に渡ったのか、親方が仲介された部分もありますが、お店と親方と第三者と、あと暴力団というのは、詳細に事実関係を把握していただきたい。と同時に、チケットの流れには、お金が付いてまわっていますので、どういうお金がどう流れていたのかということも含めてですね。一部報道では、維持員の資格を何か停止か取り消したというふうにもありましたけれども、全部売れていてそうなっているのか、ちょっとまだ私自身もよく分からないところがあるので、維持員席という制度の中のチケットの中で、こういう部分がこういうふうに流れたと、ここでこういうふうに関与があって、お金がこうなりましたということが、やっぱり明らかになってはじめて、二度と起こらない対策をそれぞれすべてに打てると思いますので、そのことをまずはっきりしていただきたいと、改めて要請しているところです。
(問)ロースクールの関係ですけれども、今回、姫路獨協大学が初めて撤退ということでしたが、文科省は14校については「重点校」とされていますけれども、今後も同じような撤退の動きというのが広がっていくかということについて、どのようにお考えになっているでしょうか。
(答)今のところ、それぞれの状況の中で、認証評価結果と、中教審の特別委員会における改善調査で、「大幅な改善が必要」といった客観的な評価が出ていますので、それを踏まえて、大学自身が自分たちでどう改善していくのか、例えば定員数を減らすとか、中身をもっと変えるとか、極端に言えば辞めるとかという判断を、正に皆さんが、まずは自主的に考えていただきたいと思っています。それを見ながら、特にそういう指摘を受けているところに関しては、中身を見ながらフォローアップをしっかりやっていくということが我々の立場かなと思っております。
(問)普天間問題ですけれども、今日は日米の共同声明が発表されて、この後、臨時閣議でということだと思うんですけれども、そんな中で、福島大臣が強硬に反対していると、絶対にサインしないと。午前中の閣議後の会見で閣僚からも、「罷免あるべし」といった声も出ているのですけれども、一党首としての発言とはいえ、閣僚でもある福島大臣のそういった在り方ですね、今後どう対処すべきかお聞かせください。
(答)閣議後すぐに委員会に入って、終わって、ちょっと食事のある別の会合に出て、今戻って来て、大慌てでその日米合意文書とその周辺の状況を見てここに来ましたので、福島大臣がどういう行動をされているのかは詳細には知らないんですけれども、一般論的に言えば、やはり内閣の一員は内閣の決定にかかわるのは当然ですけれども、内閣の最終決定には従うというのは大原則であります。それに、ましてや鳩山総理から任命を受けている閣僚でありますので、閣僚の一員としては、その方向に基本的には共にするというのが大前提であろうというふうに思っています。
(問)そうしますと、今のこうした、正に今調整中だとは思うんですけれども、社民党党首、また消費者担当大臣としての動きというのは、閣僚としてはちょっとこう…。
(答)いや、だから、まだ内閣の方針をどうするかというのは、日米共同声明の中身が決まり明らかになっていますが、内閣として、総理のイニシアチブの下でどういうふうにされるかは、まだ私は承知していませんし、それに対して福島大臣がどうされるかも分かりませんから、そういう意味で、一般論的に、内閣の方針を総理がお決めになったら、それは基本的に支えるというのが一般的な立場であると思います。まだ、中身も分からないし、福島大臣の行動も分かりませんから、だから敢えて一般論と申し上げました。
(問)昨日、琴光喜について相撲協会から報告があったと思うんですけれども、報告後のぶら下がりでですね、本人から事情聴取したけれども、知らないということなので、これ以上やりようがないというようなことを説明しておられたんですが、これについてどう思いますか。
(答)それでは不十分と。いろんなことを考えて、報道もあるのだから、捜査権がないというのはそうなので、事情を聞いて、そう言われた以上のことが調べられないという限界があるのは承知をしているけれども、他の関係者とか、調査できるいろんなことは、やっぱり、努力して考えてやってほしいと。その中で、ここまでは分かったけれども、こういうことはやったけれども、これしか分からなかったとか、これは無理でしたということだったら、まだ努力のしようは分かるんだけれども、聞いたら駄目でしたといって終わりというのは、それは、この問題が提起をされて、世の中的な批判、それからことの本質の重大性、相撲協会の置かれている深刻さというのを、どこまで理解しているのかと思わざるを得ないので、厳重にきちんとするように、当局を通じて、私の方から指示しています。
(問)文部科学省が軽く見られているんではないでしょうか。
(答)体重では負けます。やっと笑ってくれましたね。物理的なことではなくてね、そうあってはいけないということですので、しっかりと要請していきたい、指導していきたいと思います。
(問)国家公安委員長がですね、相撲の本質的な問題について、文科省と協議の場を持ちたいというようなことをおっしゃっているようなんですけれども。
(答)今日、閣議の前に集まっていたときに、一度情報交換をしましょうというふうにお声を掛けていただきました。当然、先ほどの野球賭博の件とか、あるいはその後の暴力団の問題とかは、警察当局がかかわっておられる事案であることは事実ですので、そういう部分で、会議を作ってということではなくて、何らかの意見交換をしましょうと言われて、それはやりましょうと申し上げました。具体的にはこれからです。実際には関係部局同士でインフォーマルには、いろいろと情報交換をしているんだと思いますけどね、普段から。

(以上)