川端内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年2月23日

(平成22年2月23日(火) 8:46~8:53  於:衆・本会議場中庭側廊下)

1.質疑応答

(問)高校無償化について、中井拉致問題担当大臣が朝鮮学校は除外するよう要請したということの報道がありましたが、閣内からこうした議論が出ていることについて、大臣のお考えはいかがでしょうか。
(答)高校無償化法案は1月29日に閣議決定をしました。この中井大臣からのお話は年末の話でありまして、閣議決定をする前は関係省庁と調整をするということがありますので、その中で、中井大臣は自分の立場で言えばということで意見として言われたのは事実です。ただ、それは省令事項にするということで了解をいただき閣議決定をしておりますので、閣議決定をした中身に各閣僚からいろんな意見が出ているということではありません。これが一つ。それからもう一つは、そのとき中井大臣にお話したのは、私たちは高校無償化の対象の、いわゆる専修学校、各種学校をどういう基準で高校と同程度とみなすかという基準の作成をしているのであって、その判断の中に、外交上の配慮や、あるいは教育の中身に関してのことが判断の材料になるものではないのは御理解をいただきたいというのは、はっきり申し上げてあります。これは年末の話でありますので、それがどうして今ごろ報道されたのか、私にはよく分かりません。
(問)除外すべきだということについて、中井大臣はその理由について何かおっしゃっていましたでしょうか。
(答)自分は拉致問題担当なので、いろいろな意味で、要するに拉致問題を解決するということの状況の中で、この問題は対象にするのかというふうにおっしゃったということです。対象にするしないというのはそういう物差しでするものではないということで、最終的には省令でやることで御了解をいただいたということです。
(問)以前の会見でも、省令については省内で鋭意検討を進めますというようなことをおっしゃっていましたけれども、今のところ、検討状況というのはいかがでしょうか。
(答)検討しております。国会の議論も踏まえるということを予算委員会で申し上げています。
(問)充実した法案審議のためにですね、審議の前にある程度考え方であるとかたたき台みたいなものを出すお考えはあるんでしょうか。
(答)審議の状況を見守る中の対応ですね。予算委員会ではそういう御要望を頂いていることは事実です。
(問)医学部の新設についてですが、文科省としては、新年度から何か動きがあるのか、お考えはありますか。
(答)一部報道でありましたけれども、文科省として、新設とかうんぬんという具体的なものを聞いているわけではありません。ただ、今年度も医師不足というのは、いろんな部分で起こっているという中で、定員の増員は予算措置として行いましたけれども、今度の成長戦略の基本計画の中でも医師の増員というのが書いてありますので、6月に成長戦略をまとめるのに合わせてですね、厚生労働省の、お医者さんがどういう分野でどういう状況であるのかということを踏まえながら、どう対応するのかはそこに向けて議論はしていきたいと思っています。
(問)それは新年度から。年度が変わってからということですか。
(答)そうですね。
(問)民主党の政調を復活すべきだという動きがあるということでですね、昨日、小沢幹事長が各省庁の政策会議をもっと強化すべきだということを会見でおっしゃっていますけれども、もともと政府では政策の一元化ということを言っている中でですね、こうした動きについては、大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
(答)これは、実際やり出している中で、このまま現状がいいのか、工夫の余地があるのか、仕組みを変えた方がいいのかという議論の経過だと思いますので、そういういろんな意見があることは承知していますが、幹事長と官房長官、政府と党の中で、それぞれがばらばらに言うんではなくて、きちんとした議論で調整していくべきだと思っています。
(問)朝鮮学校の件ですけれども、基準についてですね、外交上の判断や教育の中身うんぬんという部分で基準を判断しないというようなお話だったかと思いますが…。
(答)外交上の判断というのは、拉致があるから、対話と圧力みたいな政策判断の中に、この問題が入るものではないと。
(問)そちらではなくて、教育の中身という部分も、学校で行われている教育の中身も考慮しないということですか。
(答)授業の中身も、こんなことを教えている、あんなことを教えているということが、対象の判断とは思っていません。高等学校に準ずる教育がされているのかどうかということに集約されているというふうに思っています。
(問)バンクーバー五輪ですけれども、スキーのジャンプ団体戦でですね、葛西紀明選手が大ジャンプして5位入賞ということなんですけれども、受止めというか御感想をお願いいたします。
(答)ベテランという意味では非常によくやったし、世界の壁は厚いし。だけど、よく5位になってくれたなと思いました。今朝、見ていました。非常にベテランと、非常に若い人ということで、真ん中が抜けているということで、いろんな北海道の経済事情もあったというふうに思いますので、なかなか彼らはよく頑張ってくれたけれども、やっぱりスポーツというもので一定のレベルを目指していくというのには、いろんな背景と環境があるんだなというのを所感としては思っています。

(以上)