川端内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年1月29日

(平成22年1月29日(金) 10:53~11:15  於:文部科学省 記者会見室)

1.発言要旨

それでは初めに、本日の閣議におきまして、「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案」が決定されました。近々国会に提出され審議をいただくことになるというふうに思います。この法律は、私たちのマニフェストの重要政策の一つでもあり、高等学校等における教育に係る、授業料を実質無償化するということで、経済的な負担の軽減を図ると同時に、学びたい人に学べる教育の場をしっかり提供するという理念に沿い、子どもの教育を社会が支えるという理念に沿ったものであることは、御案内のとおりであります。公立高校においては授業料を徴収しない、そして、公立高校以外の高等学校等の生徒が、その授業料に充てるために、高等学校等就学支援金の支給を受けることができるということにしたものであります。4月から円滑に実施することができるように、関係各位の御協力をお願いして取り組んで参りたいと思います。

2.質疑応答

(問)鳩山首相が先日の参院予算委員会で、夏の参院選が終わった後に省庁再編の議論を始めたいという考えを示していました。民主党のマニフェストの中には、「子ども家庭省(仮称)」の検討もありますけれども、子ども家庭省の検討に当たっては、文科省の組織体制も当然課題になってくると思いますが、子ども家庭省の検討も含め、省庁再編に対する大臣の考えを教えてください。
(答)「子ども家庭省(仮称)」の設置を検討するというのは、マニフェストの「子育て・教育」の中の具体策の一つとして検討していくということは、既に示しているところであります。そして、今日の閣議の前に、「少子化社会対策会議」というのが関係閣僚で、総理出席の下で開かれまして、また、「子ども・子育てビジョン」が閣議決定をされました。この中においても、いろんなテーマがあるのですが、元々の考え方は、今までは「少子化対策」ということを言っていたんですが、少子化対策というと、総理の言葉を借りれば、何か考え方としてやや上から目線ではないのかと。少子化対策をとるから、皆、子どもを産んでくださいと言っているというニュアンスがどうしてもあるので、「子ども・子育てビジョン」ということで、子育てを応援するという目線でいろんな政策をやりたいと。そうすると子どもを産みやすくなる環境ができて、また子どもを産む人が増えるという、発想の転換をしたいということが理念としてありまして、この中で、幼児教育と保育の総合的な提供(幼保一体化)というのもテーマとして入っております。同時に、今日の少子化社会対策会議で、「子ども・子育て新システム検討会議」というのが設置されました。趣旨を申し上げますと、幼保一体化を含む次世代育成支援のための包括的、一元的なシステム構築について検討を行うため、子ども・子育て新システム検討会議を開催するということであります。したがって、この趣旨の中に幼保一体化を含むというふうに書いていますので、子ども・子育て新システム検討会議で、閣議決定された「子ども・子育てビジョン」の中身が議論されるのを軸にしながら、取り組んでいきたい。したがって、その結果として子ども家庭省みたいなものを作るとか、あるいは、こういうふうに再編した方がいいとかという議論は、そのときに出てくるんだと思います。総理の御答弁もですね、そういう部分でいうと、現場のニーズとして縦割り行政を排除した方が、より政策的にうまくいくという課題がたくさんあって、鳩山内閣の一つの大きな課題として、縦割り行政という行政の立場ではなくて、政策実行、国民本位の政治をやるんだというのがメインであるというときに、役所の構成がどうあるべきかというのは、いろんな形で積み上げられてくる、議論の積み上げの中から出てくるものだと私は思っています。総理が、そういう議論をどういう形で、例えば大きな柱として省庁再編というテーマでやられるのか、各論を積み上げられるのかは、まだ私としては承知していませんが、基本的には、実際により良い政策実行ができるための議論を積み重ねていくことを、私としては重点に議論をしていきたいと思います。
(問)総理は答弁の中で、参院選が終わって、来年度中にそういった再編といったものをとおっしゃったんですけれども、今の大臣のおっしゃった積み上げる議論の時期については、どのようなスケジュールを想定されるんでしょうか。
(答)この「子ども・子育てビジョン」を含めて今年の6月を目途に基本的な方向を決めるということですから、これはやっぱり、総理の御発言の参院選挙後にやろうというときに、それまでに、私の考えでは一番大きいのは幼保一体化ですけれども、そういう議論が各省で、本当にこのことをやるにはどういう行政システムがいいのかというのが出てくると思うんですよ。それを多分、今から皆精力的にやって、私の想像ですけれども、それを集めながら、当然今までの議論もいっぱいありますから、そして、何らかの柱立てをしてまとめるということが、念頭にあるのではないかと。まだ御答弁以外は、閣僚の間での指示とかもありませんから、今はそう理解をしております。いずれにしても方向が出たら、その方向に合うように精力的にやって参りたいと思っています。
(問)大臣としては、より良い政策実行ができるのであれば、子ども家庭省という形にこだわらないという、そういう感じですか。
(答)形に、そんなにこだわるつもりはありません。
(問)無償化法案ですけれども、今日の閣僚懇談会で何かやりとりというのはあったんでしょうか。
(答)ありません。
(問)無償化法案なんですけれども、各種学校を、これから対象に入れるということだと思うんですけれども、各種学校の中には、いわゆる北朝鮮の方が通う朝鮮学校というのは、入る可能性はあるんでしょうか。
(答)法律的には、専修学校、各種学校という書き方をして、その中身は省令で定めるという書き方でありますが、その部分で、高等学校と同等というふうにみなされる判断を一定示していく中で決めたいと思っていますけれども、細部については私はこれからの議論にもよると思います。
(問)では、これからの議論によっては、入るかもしれないし、入らないかもしれない。
(答)だから、一般論的には、各種学校には外国人学校がありますから、その中に今おっしゃった学校も入っている、対象の中にはありますよね、分類として言えば。ただ、省令でいう部分でどう切り分けをするかはこれからの議論です。だから、入るかもしれないし、入らないかもしれないのですかと言われたら、それは、そうですとしか言いようがないです。
(問)大臣としては何か意向はあるんですか。
(答)いろんな関係部署や、いろいろ省内でも議論をしながら、最終的にまとめていきたいと思っています。
(問)朝鮮学校の件ですけれども、もし仮に入った場合にですね、無償化ということで授業料に補助が出るということであれば、北に対する経済制裁との兼ね合いというのはどうなんでしょうか。
(答)答えが出たときにはどういうことかというのはお答えをいたします。いろんな議論があることは、基本的には承知をしております。
(問)その省令というのは、いつぐらいまでに決めるという形になるんでしょうか。
(答)4月1日実施ですから、それまでには間違いなく決まります。
(問)朝鮮学校ではなくても、どの学校を入れるかという具体的な制度設計というのは、2月ぐらい、3月までかかるんですか。
(答)4月1日までには。
(問)朝青龍関の問題なんですけれども、マネージャーを殴ったというような話がありましたけれども、マネージャーを殴ることだってよくはないんでしょうけれども、一般の方だったということで、大臣御自身どういう受止めでいらっしゃいますか。
(答)今、詳細にわたっての事実関係を問い合わせ中であります。同時に、協会においても、しっかりと事実関係を把握するようにということをお願いしてあります。把握をして、私たちに教えてくださいということでありますので、詳細の事実関係は今はまだ承知していませんが、事実とすればですね、先般来のいろんな相撲協会の中での暴行事件、痛ましい事件まで起こしているという中で、いろんな処分が行われてきて、やはり健全なスポーツとして、しっかりやってほしいという中で、こういうことが起こることは極めて遺憾なことだと思います。
(問)この件は、一般市民に横綱が暴行をはたらいたということ、これはまだ被害届は出ていませんけれども、それは疑わしいとともに、それをマネージャーに対する内輪もめだったというふうに隠蔽していたということまで出てきています。これ自体はですね、今言われたことに加えて、財団法人日本相撲協会がこういったことを許している。また、被害相談は出ておりますけれども被害届は出ていなくて、今後うやむやになる可能性もはらんでいるわけですね。監督官庁としては、日本相撲協会の在り方についてこの機に何か。
(答)ですから事実関係として、今報道ではそういうふうに言われていて、多分本当なのかなという心証はありますけれども、まずは事実関係を相撲協会として、しっかりと正しく把握をしなさいと。そして、その結果を私たちに報告しなさいと。同時にですね、そういうことが起きたときに、基本的には独立した団体ですので自律的にですね、正確な事実を把握して、そして客観的に、適切に対処するようにというのが、まずそうだと思います。そこで、自律的な部分でおやりになったことが、どういうことなのかということを、また見て、それが今おっしゃるようなことで、監督官庁としての立場としてはその事実を見てからの判断ですから、今はまだ何もやっておられないわけですから、事態を見守りたいと思っています。
(問)細かい確認なんですけれども、担当部局の方で協会に指示をして、ということでよろしいんでしょうか。
(答)事実関係は我々が調査する立場ではありませんので、事務方を通じて、どういうことかしっかりと事態を把握するように、今努めております。
(問)昨日指示をされて、いつまでとかという期限は区切っていらっしゃるんですか。
(答)期限を区切った話ではありませんが、向こうも今調べているんだと思います。
(問)幼保一元化の話なんですが、大臣は個人的には、幼稚園と保育所ですね、一体になることは賛成ですか。現場からは、幼稚園の人は、一緒になりたくないという話もあって、保育所の方も一緒になりたくないというのがあるので、認定こども園が進んでいないという実態があるんだと思うんですけれども。
(答)実際にやっている人の立場ではなくて、その当事者というのは、保護者と園児、そして社会的な要請というのでどうあるべきなのかというのが一番初めに議論されるべきだと思います。その中で、今、それができないようなネックになっているものが何なのか、それを解決するにはどうしたらいいのか。いろんな思いの中で認定こども園をやってですね、2000箇所やると言ったのが、今358箇所しかできていないというのにもいろんな背景があります。それで、一体になっているというけれども、幼稚園からやるのと、保育園からやったので、出す書類が違うとかというふうなことで、目的はいいのにうまくいかないということもあるということで、基本的な認識として、がんじがらめに保育は福祉で、幼稚園は教育でということにこだわるということではなくて、どっちも必要な機能だと思うという社会的な状況もありますし、働く女性が、お母さんが、もっともっと社会を支えるということをするためには、しっかりとした保育をしなければならないとか、いろんなニーズがいっぱいあるわけですから、それにどう答えられるかが議論されていくことになると思っています。当初、2000箇所やると言って、358箇所しかできないのはなぜなのか、その障害になっていることを解きほぐしていかなければいけないということだと思います。
(問)そうすると、省にかかっている規制とかもいろいろ解除する、厚労省の規制と文科省の規制と両方あるんですけれども。
(答)だから、「保育に欠ける」ということがどうあるべきなのかとかね、いろいろあるわけです。そして現に、今までもいろいろ工夫して変えてきているんです。書類を出すのが両方を出さなければいけないとか、会計のやり方が違うとか、そういう事務的なことの部分は、軽減、変更してきているんですが、やはり仕組みとして、福祉であるという部分の公金の出方と、教育であるという部分での出方というのは違いますから、そこをどうするのかということとか、いろんな問題があることは間違いありません。今やっておられる方は、自分たちが一生懸命やっておられるということは当然ですから、その部分をできたら、もっともっとやりたいとおっしゃるのは意見、思いとしては当然だと思います。
(問)二次補正が昨日、参院の本会議で成立しまして、これから本予算の審議に入っていくわけですけれども、まず、無償化法案も今日決定された中で、今後の予算審議に臨む意気込みとですね、あと、昨日までに、閣僚からの不規則発言ということで、官房長官からも説明がありましたが、国会審議の在り方、閣僚の在り方等について、お考えをお聞かせください。
(答)昨日補正が通りまして、文科省で言えば、ライフ・イノベーションとグリーン・イノベーションの部分が重点ということで、科学技術予算の部分を先取りして、例えばiPS細胞のリソース、設備の充実とかをやっていただいた部分等々含めては、有り難いことだというふうに思っています。そして、いよいよ本予算でありますが、高校無償化を柱として、大変厳しい財源の中ではありますが、仕分けの指摘も踏まえてですね、いろんな形で工夫をしてやってきたつもりでありますので、できるだけ早い予算の成立のために、御協力をお願いしたいということであります。国会審議でありますが、昨日の最終的な簗瀬委員長の議事整理はですね、真摯な議論を進める中で、いろいろ騒がしくなって、委員長でさえ聞こえないこともあるから、委員の立場においても、そういう部分は秩序を持ってやりなさいと、また閣僚においてもきちんとしなさいということを求められたというふうに、その場では感じました。官房長官はそれを受けて、一昨日の閣僚の不規則発言に対して陳謝をされ、これからしっかり皆できちんとやっていきましょうと。その後はやっぱり、随分、割に品位のある進行になったというふうに思います。やはり、国民に選ばれた代表者でありますし、まして閣僚は、また違う立場で大変重い責任を負っている者でありますから、国民に対して、子どもに対して、あれ何してはんのやと言われないように、お手本になるように、私自身は心がけていこうと思っています。
(問)先ほどの朝青龍関の問題ですけれども、事実であれば極めて遺憾なことだと御発言されましたが、暴行が事実であれば、やはり、解雇などの厳しい処分もやむを得ないというふうに大臣としてはお考えでしょうか。
(答)一義的には、文科省は監督官庁ですけれども、やはり相撲協会が当事者でありますから、相撲協会の自律的な、今までの経過も、この事実関係を踏まえ、そして、正に国技である相撲をやっているという責任を受け止めて、適切に対処をしていただきたいということです。
(問)率直なところ、初場所中に、まだ疑惑というか問題が言われているだけですけれども、こういったことが話題になること自体については、大臣はどう思われますか。
(答)極めて残念ですね。これは私も、初めニュースで聞いたときは、場所が終わって優勝されて、祝勝でお酒を飲まれたのかなと一瞬思って聞いたら、場所中だったというのでびっくりしました。その世界が、場所中にどういう日常生活をされるかも私は素人で知りませんけれども、そこの部分で言えば、やはり横綱という立場での責任ということからみると、極めて残念な報道だったというのが印象です。

(以上)

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