仙谷大臣記者会見要旨 平成22年5月25日

(平成22年5月25日(火) 9:17~9:25  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日は、閣議に関しては、私のほうからお話しすることはございません。
 御質問をどうぞ。

2.質疑応答

(問)閣議の後に総理と会われていたようですけれども、何の話をされていたんでしょうか。
(答)それはちょっと控えておきます。
(問)普天間問題などで政権がかなり苦しい状況だと思うんですけれども、今の総理との話で、何か総理から進退を含めての御相談みたいなものはなかったんでしょうか。
(答)そんなことは私に言うはずないじゃないですか。昨日、今日とお会いしているけども、そんなことは全く100%ないと断言できるんじゃないでしょうか。これから、昨年の歴史的な政権交代で国民から預けられた政権をいかに強くしていくかが大事です。
 この間、マニフェストの作成にも携わっているわけですが、マニフェストでお約束したことでできたこと、できないことの点検をしておるわけですが、メディアの報道の量で現われてきた部分を見ると、相当否定的なお話のようですが、あまり自画自賛するわけじゃありませんけども、政権としては、例えば昨日の事業仕分け、あるいは地域主権戦略会議を含めて、あるいは現在の景気の動向だけ見ていただいてもよかろうかと思いますけども、名目GDPも480兆円に戻してきたというようなことを含めて、私は全体の評価として、ゼロ、もしくはマイナスのような話というのはあり得ないだろうというふうに考えておりますので、大事なのは、第三の開国期に当たった日本がこれからどうしていくべきかと。日米同盟をどのように改めて措定し直して、東アジア共同体の中で、日米同盟で軸をつくりつつ、アジアに我々が正にどう入亜していくのか。今の内向き志向を突破してアジアの中で生きていけるかと、こういった状況を大変力強く切り開いて政策展開をしようとしているわけですから、そんなに私は否定的な評価のままで推移するとは思っていません。
(問)欧州問題がなかなか終息しないで長引いているわけですけれども、これが世界経済及び日本経済を腰折れさせるリスクについてどうお考えでしょうか。
(答)リスクは非常にあると思います。私はこの問題は欧州の金融機関の不良資産の整理がどう行われるのかということと、EU、あるいはユーロ採用国で財政を使いながら整理をすることが果たしてユーロとの関係で整合的にスピーディーに行われるのかということについて、大変リスクを感じておりまして、これはもう少し推移を見ないといけないんですけども、早急にヨーロッパ経済が自動的に立ち直ってくるという想定で物事を進めることはうまくいかないのではないかというふうに考えます。
 だから、リスクは相当中長期にわたるというふうに織り込んだほうがいいのかなと思っております。
(問)普天間問題に戻りますけれども、結局、県外移設というのを目指しながら、最終的には現行案に相当近い形での決着となりそうなんですが、これについて大臣はどのように受け止めていらっしゃいますか。
(答)自民党政権下でも辺野古の案というのは決められたけれども、沖縄現地の事情もあって、なかなか実施に移せなかったという事態があるわけですね。沖縄県民、あるいは名護市民のお気持ち等々がございますから、そんなにはかけられないかもわかりませんが、沖縄の方々のお気持ちを冷静にお考えいただくような時間も必要かなと私は思っております。そういうことですね。
(問)普天間問題の関係なんですけれども、社民党は現行案には当然反対しているわけですよね。政権の主要閣僚として、連立政権の大切さをどのように考えていらっしゃいますか。
(答)社民党さんは社民党さんの沖縄問題についての特有の思いがおありになるでしょうから、これは社民党さんがお考えになることで、我々があまりとやかく言うべきことではないというふうに考えています。
(問)事業仕分けが今日最終日なんですけれども、今回、これまでの事業仕分けをどのように評価されていらっしゃいますか。
(答)忙しくて個別に詳らかに見てませんけども、少なくともテレビ、新聞等々で拝見する限り、経験的にひどいなというのがどんどん出てきておって、やっぱり私は国民の皆さん方にこの官製市場のあり方を御覧いただいて、メスで切っていくというのは、今後ともやらなければいけないし、大いに意味があるというふうに思っています。
 今までの事業仕分けでやった独法に比べると、この公益法人は一つ一つは守備範囲が非常に小さいからか、ほかの話題に紙面が使われていますが、大変重要な話だと私は思っていまして、もう少し詳細かつ急所を突いた報道をお願いしたいなと思っておるところです。

(以上)