古川副大臣記者会見要旨 平成22年4月30日

(平成22年4月30日(金) 17:31~17:49  於:合同庁舎4号館11階共用第1特別会議室)

1.発言要旨

 それでは、ただいまから定例会見を始めたいと思います。
 まず、今日は最初に、成長戦略の政務ヒアリング、本日分の御報告を申し上げたいと思っております。今日は金融庁の大塚副大臣においでいただきまして、金融と地域活性化の問題についてヒアリングをいたしました。
 金融につきましては、大塚副大臣から、まず預貸率の向上など金融機能の活性化に取り組むこと、2番目に官民金融の融合と連携により、従来型の業態区分から脱却していくことが必要であること、3つ目に我が国の証券会社が海外で主幹事証券となるなど、海外での金融面での日本企業の支援を行うためのサポートが必要であることなどにつきまして、考え方を伺いました。また、東京の国際金融拠点化を進めるためのアクション・プランを策定し、取引所に関する検討や外国人に対する規制の除去等を進めていくこと、さらには開示制度、内部統制制度、自己資本比率規制などのルールについて改めて検討を行うこと、そしてゆうちょについては民間金融機関とのコンペティターとして位置づけるのではなく、金融全体の枠組みを見直していくことが必要であることなどについての御意見をいただきました。これに対しまして、当方からは大塚副大臣に対しまして、目標となる指標やそれを達成するための具体的な政策を示していただきたいということ、特に開示制度や内部統制制度など、過剰とも言える規制等については速やかに方針を示していただきたいということ、さらに経営者以外の第三者による連帯保証を求める金融慣行については、せめて選択制にするなどの検討をいただきたいということ等を申し上げました。いずれにいたしましても、金融につきましては、成長戦略を進めて行く上で、これは重要なポイントの1つというふうに認識をいたしておりまして、今後さらに検討を深めていく必要があるというふうに思っております。
 もう1点の地域絡みでありますけれども、大塚副大臣のほうから総合特区制度について提案をいただきました。詳細は皆様方に配布している資料をごらんいただきたいと思っておりますが、国家戦略室のほうでイメージしております特区というのは、まずは国際競争力を発揮する戦略的な場所に限定した特区、これは大都市になると思いますが、もう一つ、全国で展開し、地域活性化に資する特区、これは地方になると思いますけれども、この2つのタイプをイメージいたしております。国際的な戦略性のある特区は、我が国の成長を牽引するような大都市の地域で、施策は従来の特区に措置されていた規制緩和に加えて、税制上の特例措置を盛り込むことが最大のポイントであります。大塚副大臣のほうから提案いただいた総合特区につきましては、3つのタイプに分かれ、やや総花的でありますので、選択と集中の観点からは、国家戦略的に取り組むべき特区と地方の自主的な取り組みから生まれる特区の2つに分けるべきではないかと。また、国家戦略的に取り組むべき特区は、全国でもこれは二、三カ所、数カ所に限定をすべきではないかと。そして、地方活性化の特区につきましては、各地方自治体からさまざまな特区提案をいただいているので、それらのアイデアを最大限生かせるような特区にすべきだと、そういう指摘をさせていただいたところであります。
 これが今日のヒアリング結果の御報告でありますけれども、今日まで新成長戦略の政務ヒアリングは1週間にわたりまして、延べ14の府省庁の政務三役から成長戦略に盛り込むべき施策や制度改革について御意見を伺いました。各府省からいただいた具体的な提案としては、例えば国土交通省からは前原大臣が出席し、羽田のハブ化など、徹底したオープンスカイの推進などを内容とする国交省の成長戦略の御説明がありましたし、また内閣府大島副大臣からは、幼稚園と保育園の垣根を取り払う幼保一体化に向けた提案がありました。さらに、外務省吉良政務官、法務省中村政務官、厚労省足立政務官からは、外国人受入れ医療機関への認証制度の創設、医療ツーリズムの実現に向けた医療滞在ビザの創出、外国人長期療養者を受け入れのための在留資格の整備などの提案がありました。そして、今申し上げましたように大塚副大臣からは、総合特区制度の創設の提案がありました。こういう提案がございました。一方で、中には予算要求に近いような提案や、ヒアリングに当たって事前に国家戦略室から検討するようにお願いしていた課題に対して、規制緩和や制度改正の切り込みが不十分な回答も多く見られたところであります。
 今後は、こうした提案を踏まえるとともに、まだ不十分なところはもう一度検討してもらうということによりまして、真に未来の成長につながる処方箋となるような施策に絞って、選択と集中の観点から、国家戦略室を中心に、工程表の作成も含めた成長戦略全体の取りまとめに向けて作業を進めてまいりたいと思っております。その際、政務ヒアリングの結果も踏まえて、成長戦略を取りまとめる上で重要になる施策については、さらなる政務レベルでの調整を行っていきたいというふうに考えております。成長戦略のほうについては以上であります。
 もう一点、これはまだ私が担当しております行政刷新のほうの関係でございますが、皆様方も多分現場に行かれたと思いますが、一昨日、4日間にわたり行われました事業仕分け第2弾の前半が終了いたしました。会場には多くの国民の皆さんが来場され、またライブ中継の視聴者数も何十万という数に達したというふうに伺っておりまして、多くの国民の皆さんが注視する中で、国民目線で独立行政法人の事業について、無駄遣いがないかどうかを議論することができたというふうに認識をいたしております。実際、この事業仕分けの会場にいらっしゃった来場者数を前回と比べてみますと、前回は9日間で1万4,000人余りでありますけれども、今回4日間で6,350人ということでありますし、インターネット・ライブ中継の視聴者を見ますと、まだこれは現在全体では集計しておりますけれども、初日の1社の例では1日当たり約40万というような話もございまして、前回がトータルで、前回は1社だけでありましたけれども、15万ということから比べると、極めて関心が高かったのではないかというふうに思っております。この事業仕分けを受けまして、5月中旬に次回の行政刷新会議を予定いたしておりまして、その場では今回の事業仕分けの評価結果について御議論いただくとともに、また事業仕分け後半の対象事業や、各府省におけます行政事業レビューの取組状況、また各省におけます行政事業レビューも形は事業仕分けと同じように公開プロセスを行いますので、その場合の外部有識者の姿勢と、そのようなことにつきまして議論する予定であります。
 私からは以上ですが。

2.質疑応答

(問)まず日銀の今日の決定についてお伺いしたいのですが、1つ展望レポートで、2011年度に物価がプラスの領域になるというようなことを出しているようなんですが、それの評価と、あと新たに企業周りの金融について何らかの検討をするということも同時に発表しているのですが、その辺の副大臣の評価をお願いできますでしょうか。
(答)日銀が今日の展望レポートにおきまして、消費者物価の前年比については、22年度についてもマイナスにはなりますが、下落幅が縮小して、23年度中にはプラスの領域に入る可能性が展望できるというふうに見通しを示しております。今後、景気が緩やかに回復していって、物価の下落幅が縮小していくという経済の姿について、私ども政府の認識と大きな相違はないと考えております。政府としては、今後とも日本銀行と一体となってデフレを克服して、景気回復を確実なものとしていくよう、政策努力を重ねていく予定でおります。したがいまして、日本銀行におかれては、政府と緊密な情報交換、連携を保ちつつ、適切かつ機動的な金融政策運営によってデフレ克服を目指すとともに、経済を下支えすることを期待いたしております。今回示されました企業向けの金融のところのお話についても、私どもも先ほども成長戦略ヒアリングのブリーフで申し上げたように、やはり成長という視点から金融面の役割というのも非常に重要だというふうに思っておりますので、そういう面でも日本銀行におかれては、その立場でぜひやれることをやっていただきたいというふうに思っておりまして、そういう意味でも私どもと軌を一にしているのではないかというふうに考えております。
(問)次に成長戦略について、ヒアリングが終わりまして、今後のスケジュールと、あとは副大臣からごらんになって、ヒアリングでちょっと足りなかった部分、今後もう一段踏みこんでほしい部分、具体的にもしありましたらお聞かせいただけますでしょうか。
(答)今後につきましては、先ほど申し上げましたように、ヒアリングの結果も受けて、いろいろ具体的な提案があった部分はあります。そういうものをこちらでも検討し、さらに踏み込み不足のところについてはさらに検討を各省にお願いをいたしましたから、そういうところについては引き続き連休明けに調整をして、必要があれば政務レベルの調整も行っていきたいというふうに思っております。最終的には、とにかく6月には取りまとめるということでございますので、連休後は取りまとめに向けて精力的に作業を行っていきたいというふうに考えております。
 ヒアリングをさせていただいての一般的な感想でありますけれども、できるだけ選択と集中ということでありますから、総花的にならないように、これは大臣も閣僚懇でもお願いしたことでありますけれども、エッジの利いた、とがったものをぜひ出してもらいたいということでお願いをしているわけですから、そういう意味からすると、まだ少し丸まっているものといいますか、具体化が弱いというところがあるんじゃないかというふうに思っていますので、そういう意味では具体的なできるだけ政策になるようなものにしてもらいたいというふうに思っております。また、その一方で、かなりそれぞれ政務三役の人たちが中心になって、今までの政権では考えられなかったような、かなり思い切ったところまで規制改革などを進めて、例えば医療の分野なども、かなり前向きな提案というものも出てきておりますので、めりはりをつけていくという意味では、政務三役が中心になって、政治主導の政策決定というものの効果が出てきているところもあるのではないかなという感想を持っております。
(問)ちょっと話題が変わって恐縮なんですけれども、来月3日が憲法記念日なので、ちょっと憲法改正についてお伺いしたいんですが、来月18日に国民投票法が施行されますけれども、民主党のマニフェストは国民を交えて自由闊達な議論というふうに書いてありますけれども、憲法審査会、これは動いていないのと、鳩山総理の姿勢もあまりはっきりしないんじゃないかなと思います。憲法改正、国家戦略にかかわる部分もあると思うんですけれども、古川さん自身、憲法改正についてはどういうようなイメージを持っていらっしゃいますでしょうか。
(答)今、私は内閣に入っている一員でございますので、これは憲法尊重、遵守の義務がございますから、現行憲法のもとでこれを遵守して、職務を邁進していくということでございます。が、私も野党時代に憲法調査会の事務局長なども長く務めておりまして、国民投票法の民主党案の作成にも携わってまいりました。やはりそうした一議員としての立場から申し上げれば、この今まさに日本という国が大きく変わっていこうとしている、そういう中で、国の形というものを示していく憲法でありますから、そういう意味では闊達な憲法の論議というものは行っていくべきではないかと思っております。民主党の昨年お示したマニフェストでも、国民の自由闊達な憲法論議をというのが最後のところに書いてあります。そういう意味では、今党内の中に憲法調査会とかございませんが、やはりこれは行政府とかで議論する話ではなくて、政党や、あるいは立法府において議論すべき話でございますから、そういう意味では私は党の中で憲法について議論をし、そして国民の皆さんと一緒に新しい日本の国のあり方、憲法の論議を通じて考えていくということが非常に大事ではないかと思っております。国会における憲法審査会については、これは国会において御議論して決められることではないかというふうに思っております。
(問)何か具体的な協議の場というのを設けるような考えというのはあるんでしょうか。
(答)国会の中でですか。
(問)ええ。
(答)それは国会のほうで決められる話だと思いますが、私は、少なくとも党の中では、やはりこの憲法について議員の皆さんが自由闊達に議論できるような場というものはつくったほうがいいのではないかと、一議員として感じております。

(以上)

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