古川副大臣記者会見要旨 平成22年4月16日

(平成22年4月16日(金) 19:17~19:39  於:合同庁舎4号館11階共用第1特別会議室)

1.発言要旨

 すみません、遅い時間になりまして。それでは、これから定例の会見を始めたいと思います。
 副大臣会議はありませんでした。私からは1点、成長戦略の今後の進め方について、仙谷大臣の記者会見でも御報告があったと思いますが、本日の閣僚懇で大臣のほうから、来週から大臣や私も入って政務レベルでのヒアリングを実施することの説明がありました。これまで事務的に政策の提出を受けておりますけれども、それは戦略室のほうで色々精査して、私もそれを見た上で、いったん各省に考え方を返して、それを受けて政務ヒアリングを行っていくわけでございますけれども、今日の大臣から閣僚懇のお話があったと思うのですが、各省から政策につながるインパクトのある政策、制度改革、また国家としての成長戦略にふさわしいものに限って御提案いただくということなどをお願い致しているところであります。私からは以上ですが、何か御質問はございますか。

2.質疑応答

(問)2点お伺いしたいのですけれども、このところ消費税率の引き上げについて菅大臣や仙谷大臣のほうから前向きな発言というのが聞かれるようになっていますけれども、これについて古川副大臣の、個人的にで結構ですのでお考えというのを教えてください。
(答)フジサンケイグループの昨日のプライムニュースでお話ししたとおりでありますけれども、消費税に限らず税制全体についてどうするかの議論は税調でも議論しているわけですが、特に民主党は野党時代から、消費税については年金や医療、介護など社会保障の目的税として、その基礎的な部分については消費税が中心的な役割を示すということを示してきたわけでございます。今、国民の皆さんの不安の一つの大きな一因は、年金を初めとする社会保障制度が今のままでは将来不安であると、そうした将来不安が、例えば消費意欲を減退させているということにも繋がっているわけであります。そうした社会保障制度の抜本改革を行って、安心できる制度にするということは、経済成長という観点から考えても非常に大事なことだというふうに考えております。
 同時に、今後の財政の役割というものはどこかといえば、かつてのような、まだ色々なインフラが整備されていない時代であれば、財政というのはそうしたインフラ整備が中心であったかもしれません。が、今の時代、そして今後やはりますます重要になってくる財政の役割というのは、社会保障を中心とする部分でありまして、そういった意味では、まさにだからこそ財政がきちんと国民の皆さんから求められる役割を果たしていくためにも、財源の健全化というものが必要であるわけであります。その視点から、そうした社会保障の財源という中での消費税を含む税制の議論、歳入の議論というものは、今からやっておく必要があるというふうには思っております。
 ただ、直ちに引き上げするのかとか、そういう議論ではないというふうに私は思っております。何故ならば、この消費税の引き上げということができるような環境になるには、幾つかの環境整備というものが必要であると。まずはもちろん、今度第2弾が行われますけれども、事業仕分けをはじめとする徹底的な無駄の削減、歳出の見直し、こういうものを行っていくということはもちろん大前提といたしまして、同時に、やはり今、まだ経済がようやく回復し始めたといっても、まだ自律的と言えるような状況ではありません。デフレの状況も脱却していない状況でもありますから、そういう意味では一日も早く景気回復を確実なものにしていくという、そういう状況がまずでき上がるということがあります。そして、社会保障のですね、安心できる社会保障、その財源としての消費税の位置付けということでありますから、そういう意味では年金改革をはじめとする社会保障制度改革の姿について、やはり具体的な内容をお示しするということも大事だと思っています。また、消費税の仕組みそのもの、益税を生むと言われている原因になっております今の帳簿方式からインボイスを導入するであるとか、あるいは消費税の逆進性も指摘されているわけでありますから、引き上げを考えるに当たっては、そういう制度改革のほうもやはりやっていかなければいけないというふうに思います。そうした逆進性への対策として、私たち民主党時代には、戻し税、現実的に言えば、所得税の世界で既に検討を始めております給付付きの税額控除、これをいわゆる消費税額の給付付き税額控除という形で導入することなど、消費税の仕組みそのものの、そういう制度改革のほうもやはりやっていかなければいけないというふうに思います。まずはそうした環境整備に既に取り組んでおりますけれども、そういうことをやっていく段階であると思っております。
(問)それと関連しまして、副大臣御自身がかかわっておられる中期財政フレームとか、あるいは党の参議院選挙のマニフェストとか、こういったものに消費税についてどういう考えかというものを明記すべきだとの意見もありますけれども、これについて副大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)今私が申し上げたような消費税の基本的な考え方、議論の仕方とか位置付けとかというものについては、既に野党時代の民主党の税制改革大綱でもきちんとお示ししている話であります。今申し上げたような景気回復のお話などは書く、書かないということではなくて、聞かれればこういう形できちんと述べている話であります。私は少なくとも中期財政フレームの中で、個別の税目について触れるという話は、今はあまり想定はしておりません。私はいつも申し上げているように消費税だけが税制改革の対象の税目だというふうには考えておりません。そういう意味で、個別の税目についてマニフェストの中で今申し上げたようなことを説明するのかどうかということについては、これは今後のマニフェストをまとめていく議論の中で考えていくことになるのではないかというふうに思っております。
(問)今の、消費税を引き上げるか引き上げないかという議論の前提としての環境整備として3点挙げられたのですが、こういったものをきちんと整備していくのに、景気というのはなかなか不安定要素ではあるでしょうけれども、どのぐらい制度設計として時間がかかるものというふうにお考えでしょうか。
(答)できるだけ速やかに色々なことをやっていきたいとは思っていますが、しかし、2、3年ぐらいはやはりかかるのではないかというふうには思いますけれども。
(問)中期財政フレームの歳入を考えていく上で、個別の項目にはあまり触れるつもりはないとおっしゃっていましたけれども、今後税調の議論をどういうふうに中期財政フレームに反映させていくお考えなのでしょうか。
(答)税調ではまさに、今、税目についての専門家委員会での議論が行われて、これからそれが税調本体でも議論する段階になるのだと思います。ただ、その段階はいつからかというのは、まだ専門家委員会のほうの議論がどこまで進んでいるかというのも私も全てフォローしているわけではないのでわかりませんが。
 この税の話というのは、税制の仕組みをどうするかということと、税制の仕組みを決めた上で、それぞれのいわば税率などをどうしていくのかということ、さらにその上で、今度はもう一方からすると、いわば税収の規模などをどうするのかということはそれぞれ別個のことだと思っております。私は皆さんからよくそこのところの御質問を受けますが、中期財政フレームの議論の中では、例えば個別の税目をどういう形にしていくとか、あるいは、それぞれの税目についてどういう税率にするのかとか、そういうことを議論する、決めるとは考えておりません。ですから、そういう意味では税調で議論する部分と、中期財政フレームというのはこの前の論点整理の中にも書かれておりましたが3年間の歳出の大枠というものを決めていくという話のところでありますから、そういう議論の中で歳入というものをどう考えるかという議論はあろうかと思いますが、それが直接税調の議論と連携をするものだというふうには、私は考えてはおりません。
(問)若干絡むのですが、マニフェストの会合でも、どちらの研究会が扱うかということも含めていろいろ二転三転していて、中期財政フレームと税制の関連なのですけれども、こことのすり合わせというのも、向こう側が先でこちらが後だという流れだと思うのですが、どういうふうに進められていくお考えなのかというのを教えてもらえますか。
(答)先で後というのはどういう意味ですか。
(問)研究会でのマニフェストの作成のほうが先だということです。
(答)研究会というのは、皆さんも既に流れを御存じかどうかわかりませんが、様々今、各地などでマニフェスト・ミーティング等をやっていただいています。こうした意見を何度も踏まえて、研究会でも意見を5月10日を目途にまとめていただくと。それをマニフェスト企画委員会のほうに上げていただいて、企画委員会でまた議論し精査をし、そして、そこで粗ごなししたものを、最終的には政権公約会議で議論して決めていただく。そういう意味では、研究会で決めた話がそのまま決まるという話ではなくて、まさに研究会で決めていただくといいますか、まとめていただくのは、企画委員会で議論する素材であります。5月10日以降、マニフェスト企画委員会、あるいは政権公約会議で議論される中で最終的な参議院選へ向けてのマニフェストが決まっていくのだと思います。
 中期財政フレームの議論というのもこれから政府の中でもやっていって、6月を目途にと考えています。当然、5月には、そうした議論も並行して行われているわけであります。私もマニフェスト企画委員会のほうの主査でもありますし、そういう意味では、私の中では並行してやっている話ですから、向こうが決まらないと、こっちの話ができないとかというわけではなくて、そちらは並行して議論していきながら最終的な姿をつくり込んでいくという形になろうかというふうに思っております。後先だとか、そういうものではないと考えております。
(問)今のに関連してなのですが、5月10日の企画委員会があって、その後5月20日ぐらいには、大体素案が取りまとめだと思うのですけれども、その頃には……
(答)そんなことは決まっていないですよ。
(問)では、その頃にはマニフェストの中で中期財政フレームをどう取り扱うかというのは、もう素案には大体決まっているような状況があるという。
(答)いや、5月10日が研究会でまとめていただくということだけ決まって、その後の段取りについては、今のところ別に何も決まっておりませんので。
(問)10日の段階では、マニフェストの中でどういうふうに扱われるかというのは、ある程度方向性が出てくるということで理解してよいのでしょうか。
(答)10日の段階は、先ほど申し上げたように、それぞれの研究会でどういう意見があったかとかという、それぞれの研究会としてまとめていただくというその期限が5月10日ということです。
(問)今の関連ですけれども、中期財政フレーム、財政運営戦略については、今後の政府の中での議論というのはどういうふうに、どんなスケジュールで、どういうメンバーで進められていこうとお考えなのでしょうか。
(答)総理から一度、関係閣僚の皆さんにこれを報告してもらいたいという話があって、今週ちょっとセットしようと思って、本当は当初、今日もやろうかと思っていたのですが、仙谷大臣が委員会のほうで時間がとれないということで、いったんセットしかけたのですが、結局担当大臣がとれないということで、来週に一度そういう場をセットするべく、今やっているところでありまして、まずはそこで論点整理について御報告させていただいて、そこでの皆さんからの意見も踏まえて、その後のことを考えていくということになろうかというふうに思っています。
(問)先ほどの税調と中期財政フレームの議論の関連についておっしゃった件に関連してなのですけれども、お話を伺っていると、中期財政フレームの中では、3年間の歳出、歳入の大枠を固める中で、税収というのはこれからどれぐらい必要になってくると。ついては、それを確保できるような税制全体の改革をこれから進めるという決意を表明すると、それだけにとどまるのかなという印象なのですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
(答)論点整理に書いてあったのは、歳出の大枠を中期財政フレームでは定めるという話であって、税収というのはそれぞれの時々の経済状況とかによりますので、歳入についても枠を定めるというふうには書いていなかったと思うのですね。ですから、私どもとしては、あの論点整理に示されたものをベースにして中期財政フレームの形を今後議論して考えていくというところであります。
(問)ただ、実際その歳出に見合った歳入ということで、その中で税制をどうするのかという位置付けになるのかと思うのですけれども。
(答)何ですか。
(問)歳出に見合った歳入規模というのはどういうものであって、その中で税収のウエートというのはどうあるべきかと、そのような議論になるのかなと、そういう順序立てになるのかと思ったのですけれども、そうではないのでしょうか。
(答)まずは歳出、これはどういう形でこれを見ていくかなんですけれども、税収をどういう形で見積もっていくのかというのは、当然、これは経済の見通しをどうするかというところとも絡んでくるわけでありますから、そこでどう見ていくのかというところは、まずこれからの議論としてあることだというふうには思っています。先ほど来から申し上げておりますように、税調においては税制の全体の見直しをしていこうということをやっているわけでありまして、では、その見直しをしていく中で、いわば所得税も含め、その中には消費税も入りますけれども、税制をどういう形にしていくかと、それぞれの税にどういう形、役割を考えていくかがあるわけであります。そこは議論の中といいますか、考え方の中では、そうした税調のほうの結論といいますか、方向性が見えてきたような中で、最終的にいわば必要な税収、税財源について、どういう形で、どういう税目で議論していくかという話は中期財政フレームを示す段階で決めなければいけないという話ではなくて、中期財政フレームができた後で、その下で議論していけばよい話ではないかと思っています。
(問)財務省の峰崎副大臣が、税制改革を進める具体的な手順として、消費税よりもまず所得税の改革を進めるべきだと。消費税の改革はその後、社会保障の全体の改革と抱き合わせでやっていくべきだと。そういったような工程というものを描いているというようなことをおっしゃっているのですけれども、古川副大臣はそういった手順について、何か具体的なイメージというのはお持ちでしょうか。
(答)峰崎副大臣が言われたのは、まさに私が先ほどから申し上げている、民主党が野党時代にまとめた税制改革大綱に基づいての発想だと思いますが、消費税については先ほど申し上げたように、引き上げを実際にする前に、環境整備などの準備が必要だということであります。その他の税目、特に所得税などについては、既にこれは昨年の税制改正の議論の中でも、かなり改革の一歩は始まっているわけでありますから、そういう意味では所得税の改革についてはこれからも進めていくと。特に、例えば給付付き税額控除というようなものは、今までの所得控除を税額控除に変えていく。そしてさらには、それをもう一歩進めて、給付付き税額控除に変えていく。そういうことは、環境が整えば、できるだけ速やかにやっていきたいというふうに考えているわけでありますから、私はできるものからどんどん手を付けていったらよいのではないかと考えております。

(以上)

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