福島内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年12月22日

(平成21年12月22日(火) 11:19~11:44  於:第4合同庁舎6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。 昨日、NITEを視察いたしました。これは経済産業省の関係の独立行政法人で、製品評価技術基盤機構を視察いたしました。これについては、企業と消費者の間に立って、年間約4,000件もの事案について、中立かつ専門的に事故原因を分析し、事故の再発防止のため、必要に応じ、企業に対し製品の改良やリコールを促しているということに大変感銘を受けました。法律改正までも、場合によっては提案をしているということも、非常に重要な仕事をしていると考えました。先日視察をした国民生活センターでも商品テストなどを行っていますが、国民生活センターのほうは、消費者からの情報に基づいて消費者に対する情報提供などを行っている点が異なっていると思っています。
 今回の視察によって、国民生活センターとNITEの情報共有、今もやっておりますが、もっとやっていくことが重要だと改めて認識しました。つまり国民生活センターは、企業と事業主と切れたところで、消費者からの相談にのっとって商品テストをすると。こちらのNITEの、経済産業省の関係の独立行政法人は、企業から、もちろんテレビとか、いろいろなものも全部情報をもらわないとだめですから、企業から情報をもらいながら非常に専門的な調査をし、企業に働きかけて、場合によってはリコールを促したり、やるという点で、ちょっとスタンスが違っていると。でも、そのスタンスの違いはとても大事で、すぐ合体とかというよりも、情報共有をきちっとやって、消費者庁としても、両方からきっちり情報をもらいながら情報を共有して、発信やいろいろなところについて大いに頑張っていきたいと考えています。また、場合によっては、それこそ法律改正や、いろいろなこともともに協議をしていくことができればと思っております。
 またこの間、「女性首長大集合!」という企画をやったので、一言申し上げます。
 22名の首長が来てくださって、非常に有意義だったんですが、今まで男女共同参画関係のイベントに参加をしたことがないと、初めてという方が77%いました。その意味では顧客拡大というか、新たな人たちがこういうことに関心を持っていただくということで有意義だったと思いますし、また今後も男女共同参画についてのさまざまな企画をやっていきたいと考えています。
 以上です。

2.質疑応答

(問)昨日、NITEを視察されたときに、大阪の橋下知事と特商法の改正について言及されましたけれども、改めてその御見解をお願いします。
(答)この特商法は、12月1日に改正法が施行されたばかりです。ですから、これは現場の声をきちっと聞きながら、必要に応じて検討していきたいと考えています。
 改正特定商取引法の執行状況や消費者トラブルの動向については、適宜消費者委員会に報告をして、御意見をきちっと消費者委員会から聞きたいと考えていますし、そういたします。
(問)予算編成の関係で伺いたいんですが、昨日、鳩山総理が暫定税率の事実上の維持と、子ども手当に関して所得制限を設けない、ただし寄附を募るという仕組みをつくりたいということを決断されましたけれども、これに対する大臣の評価を伺います。
(答)私は、これはやむなしと考えております。今の状況では妥当ではないかというか、やむなしと考えています。今、税収が予想以上に落ち込んで、40兆円を切ると、37兆円という状況です。この中で、これは3党の合意の中でも、子ども手当の創設、待機児童の解消、高校の授業料の実質無料化、農家の直接個別補償やいろいろな点を約束しております。ですから、これはいずれまた将来的に、例えば景気がよくなったら考え得るということかもしれませんが、暫定税率の維持に関しては、少なくともやむなしと考えています。
 子ども手当の所得制限についてなんですが、これも結論として受け入れたいというふうに思っております。というのは、2,000万円以上という案が出たり、いろいろしました。これは事務経費がかかる割に、実際、高額所得者に絞れば、あまり財源の確保にはなりません。むしろ事務経費のほうが圧倒的にかかってしまうという状況です。ですから、所得制限せず、すべての子供を応援すると。
 ただ、これは社民党の考えなんですが、ずっと将来的というか、社民党が言っているのは、高額所得者の累進課税の問題についてはもう少し、例えば10年前などに戻すべきではないかという提案をしています。だから、子供はみんな平等に、事務経費もかかるので所得制限を設けたとしてもあまりにその制限が高額だと、結局財源の確保にはならないので、ほんの一握りの子供にだけあげないという選択はあまりよくないと思いますので、高額所得者の親のほうからの税金については、また別途考えればよいと考えています。
 少子化担当大臣としては、きちっと責任を持って、子ども手当の創設と保育所、学童クラブ、児童養護施設、現物支給、子供たちの応援をしていくと、総合的パッケージとして、子ども手当現金給付と、それから施設や整備、こちらも国が責任を持って政策をきちっとやっていくと考えています。ですから、私立の保育園の運営費について、国は1円も補助金を出さず、全部自治体に丸投げして一般財源化ということにならないように、最後まで頑張っていきたいと考えています。
 また、学童クラブや児童養護施設、保育所の充実についても、予算ができるまで、これについては確保ということで頑張ってまいります。
(問)今回の暫定税率の事実上の維持というのは、いわゆる公約違反に当たるというお考えはありますか。
(答)これは暫定税率、将来的にずっと維持なのかどうかではなくて、私自身、やはり今年は37兆円の税収になって、国民の皆さんに、本当は暫定税率は引き下げて廃止をしたいんだけれども、この財政収入逼迫の折、しかし必要な施策を、逆に別の施策をマニフェストで約束し、連立三党で合意した子ども手当やいろいろな点をきちっとやっていくために、これは今年はすみませんという、そういう説明をきちっとすれば、それは国民の皆さんも、景気がよくなればまた状況が変わると思いますので、今年はこういう状況で、すみませんけれども、こうさせてくださいと申し上げるしかないと思っています。
(問)昨日の総理の決断で、大どころの結論というか、決断をされましたけれども、特別会計をどれぐらい切り込むかとか、あと地方の交付金をめぐっては、与党内あるいは政府内でまだ必ずしも一致していない部分があるんですが、年内の予算編成を考えたときに、党首としては、党の考え、主張を押し通すことを優先するべきなのか、それとも年内編成のためにはある程度の妥協もやむを得ないというふうにお考えなのか、どちらのスタンスでいらっしゃいますか。
(答)今の御質問は、どの点の何についてやむなしと考えるかというところが、ちょっとわからないのですが、特別会計についてはメスを入れるべしというのが、3党のこの間の基本政策閣僚委員会で決まったことですし、特別会計にできるだけメスを入れるべく、頑張っていきたいと考えています。ですから、例えば私立の保育所に関する、全部国は責任を持たないで、補助金なし、一般財源化になるというようなことについては反対をしますし、昨日の所得制限なし、暫定税率の維持については、これはやむなしと考えておりますので、あと、どの点についてというのは、これからの調整ということになると考えています。
 今の御質問については、主張すべきところは主張しますが、ただ、今、飛行機は着陸態勢に入りますので、シートベルトをお締めくださいという段階なわけです。そうすると、100%ではなくても、やはりこれは内閣の中で知恵を出し合って、適切かつ、今の時点では最善と思われる結論にちゃんと着陸するための努力を尽くすべきときだと思っておりますので、年内のある程度適切な、妥当な予算の編成について努力をしていきたいと考えています。
(問)普天間の問題で、3党で協議していくことで、先日、党首会談で一致しましたが、ワーキングチームというか、小委員会みたいなものを、社民党としては今後求めていく方針であるかという点と、あと別件ですが、鳩山内閣の支持率がかなり急落しておりまして、半分を割った社もあったんですけれども、この原因についてどのようにお考えでしょうか。
(答)前者の点については、もちろん3党で議論していく場所を求めていくと思っています。ただ私は、大事なことは、3党でということも大事だけれども、内閣と与党は一体ですから、この問題に真の解決をするために、内閣を挙げてきちっと取り組んでいくことも大事だと考えています。ですから、これはどこの党だけが頑張るとかという話では全くなく、内閣を挙げて普天間基地の移設について、真の解決のために全力を挙げるべきだと考えていますし、それは鳩山総理自身の御意思だと、考えだと思っております。だからこそ、内閣を挙げて、非常に困難だけれども、真の解決のためにこの努力をしていきたいと考えています。
 世論調査についても、この問題については、辺野古の沿岸部に海上基地をつくるべきではないという意見が非常に強いので、その点でも、内閣を挙げて頑張っていきたいと考えています。
 支持率の問題なんですが、今後、国民の皆さんに支持をしていただけるよう頑張って、一人の大臣としても頑張っていきたいと思っております。
 この内閣はいろいろな意味づけがあると思うんですが、私はやっぱり優しい内閣というか、共感力のある内閣というか、あるいは命を大切にする内閣と思っているんですね。この命を大切にするというのは、もともとは実は社民党の選挙中のスローガンだったんですが、今日の犯罪対策閣僚会議でも、総理は、この内閣は命を大切にする内閣ですと何度もおっしゃるんですね。私は、これがやっぱりこの内閣のとてもいいところだと考えています。
 この間、3党首会談をやったときに、たまたま自殺や不況の話になったとき、鳩山総理が、「何としても自殺者の数を減らしたい」とものすごく思いを込めておっしゃったり、あるいは障がい者制度改革推進本部を立ち上げましたけれども、「やっぱりこういうところにはお金をちゃんと使わなくちゃいけないんだ」ということを総理自身がおっしゃっているということなんですね。
 それから、昨日、21日から年末年始のワンストップサービスが始まりました。これは、1年前は実は派遣村だったわけです。1年前の年末年始は、私も1月1日、厚生労働省の講堂におりましたので、本当に印象深いんですが、1年前は日比谷の派遣村で私も時間を過ごしました。今年は、あのときの経験から、自民党に言ってできなかったこと、つまりハローワークにおけるワンストップサービスをやりたいということで、湯浅誠さんや清水康之さんなど、内閣府の参与になってもらって、みんなの力で少しずつ実現をしていると思っています。
 自殺対策も基金を使って、心の健康相談と法律相談、多重債務相談、弁護士、司法書士の皆さん、保健師の皆さんの協力を得て、年末年始のワンストップサービスを今やっているところです。1年前は派遣村でしたが、今年はもちろん完璧ではないんですけれども、そういう何かワンストップサービス、何か生活の底支えをこの内閣はやるんだということで、努力をしている最中であるということなどを国民の皆さんに本当にわかってもらいたいと思っています。そういう部分は何かちょっと見えにくいところなんですが、この内閣が生活の底支えをして、そしてみんながちょっとほっとできるというか、幸せになろうと思う気持ちを応援できる内閣として頑張っていきたいと思っています。そういうことが、鳩山総理の一番いいところは共感能力というか、共感力とか優しさだと思うんですね。そういうことをやろうとしている内閣だということを国民にもっと示して、支持していただきたいと思っています。
 また、昨日、総理が記者会見をして、暫定税率、それから子ども手当について最終決断ということでおっしゃいました。ですから、こういう総理の決断を支えて、妥当ないい施策をやっていきたいと思っていますし、ぜひ支持を増やしたいと考えています。
(問)支持率が下がっていることについては、総理が民主党、小沢さんの意見などに結構、それこそ共感するじゃないですけれども、意見を聞くような点で、指導力が、リーダーシップが発揮されていないという世論調査の結果もあるんですけれども、その点についてはいかがお考えでしょうか。
(答)最終決定権者は総理ですし、そしてみんなの知恵を出し合って、完璧ではないかもしれないけれども、妥当な結論にこの予算案はできると思っています。私も、子ども手当の創設と保育所、学童クラブの問題という、一般財源化でなく、保育所や学童クラブ、児童養護施設を守っていくという点でも頑張っていきたいと考えています。
(問)普天間の関係なんですけれども、クリントン国務長官が週末に藤崎駐米大使を呼んで、この問題に改めて懸念を示したということなんですけれども、この結論が出ることが先送りされることによって、日米関係にも影響を与えているという、こういった事実に関してどのように受けとめていますでしょうか。
(答)私は、真の解決をするために、産みの苦しみではないけれども、この内閣が努力をしているということだと思います。アメリカも民主主義の国なわけですから、沖縄県民のほとんどの人がというか、多くの人が反対している計画を強行することのリスクや問題点ということも何とか理解をしていただきたいと思っております。
 私は、やっぱり13年間、辺野古の沿岸部に、杭1本打てなかったと。この13年間の間に、正直やっぱり環境問題などに対する人々の関心も格段に変わったと思っております。ですから、交渉というか、日本の状況をきちっと伝え、説明責任を尽くし、交渉する中で、日本の国内で、あるいは日米両国ともとにかく困難な中、しかし、真の解決は、みんなで努力をすれば見つかると確信をしています。
(問)たばこ税が5円ほど上がるというふうな話がありますけれども、所感をお願いいたします。
(答)そうですね。金額が妥当かどうかはちょっとわからないんですが、愛煙家の方がいらっしゃったら申しわけないんですが、私自身はたばこはちょっと苦手なんですね。あるいは、健康状態や医療費の削減ということでは、やはりたばこの問題、たばこを減らす、あるいは受動喫煙が結構問題であるということも言われております。ですから、たばこ税の値上げは財源の確保という面もあるかもしれないんですが、長期的に見ると、自分で吸うのは勝手だというのはあるかもしれないんですが、国民の医療費の軽減、それから実は受動喫煙で家族やいろいろな人たちにも影響があると言われていますので、これも本当に申しわけないんですが、やむを得ないと思います。
 ただ、5円の上げ幅が妥当かどうかというのは、ちょっと私もよくわからない点もありますけれども、これは長期的に見て医療費の削減につながると思うので、これは御本人のためと、それから受動喫煙が意外と健康に非常に響くというデータもありますので、長期的に見て医療費の削減などに役立つし、本人の健康にもいいと思いますので、やむなしと思っております。もし決まれば、それはちょっと本当に財政逼迫の折、お小遣いが少なくなり、大人には大人手当が出ない中で申し訳ないと思いますが、もし決まれば、愛煙家の皆さん、長期的に見て医療費削減のためによろしくお願いしますと頭を下げるしかないと思います。
(問)先ほどの暫定税率の話に戻ってしまうんですけれども、やっぱりマニフェストと違うことをやるというのは、恐らく野党時代の福島大臣であれば、相当強く怒られたと思うんですよ。それが今、大臣というお立場だから難しいとは思うんですけれども、やむを得ないという一言で片づいてしまうというのは、随分何か物わかりがよくなられてしまったというふうに……
(答)いや、違うんですよ。今の民主党のマニフェストと社民党のマニフェストは違います。そして、三党合意の中には、たしか暫定税率の廃止は入っていないんですよね、実は。つまり三党合意の中で優先順位をつけているという、ちょっと踏み込み過ぎかもしれませんが、子ども手当の創設と待機児童の解消や高校の授業料の実質無償化、直接個別補償などは全部入っているんですよ。つまり、私は民主党のマニフェストに全面的に責任があるわけではないと。社民党の党首ですから、ただ、連立合意の中でのスーパーマニフェストについては責任を持とうと思っているんです。
 それから、民主党のマニフェストを今全部実現するためには、税収の中では実現できないとすれば、民主党のマニフェストを実現するためにも、あるいは三党合意のマニフェストを実現するためにも、優先順位があるということなんです。だって、不可能なことを可能にはできないというわけで、全部を実現するには37兆円の税収では無理なんですよ。だから、物わかりがよくなっているわけではなく、来年度の予算として、ベストではないけれども、ベストに近づく予算案をつくるということなんです。つまり、国債の発行だって限度があるわけじゃないですか。もちろん、特別会計にメスを入れるということもあります。ですから、物わかりがよくなっているわけではなく、国民にとって最もよいと思われる予算案を知恵を絞ってつくるということなんです。
(問)三党連立の中では、決して暫定税率というのは優先順位の高いものじゃなかったと。
(答)というと、ちょっと変ですね。連立合意の中では、書いてあるものをやっぱり優先するということではないか。でも、これは三党合意にあるから優先せよと迫ったわけではないんです。私は、民主党のマニフェストの中でも、民主党の中でも優先順位というものがあるのではないかということなんです。
 でも、ただ、もし税収がこれほど落ち込まなければ、それは暫定税率の廃止はあってもよかったと思っています。ただ、客観的な条件があるので、三党合意の話というと、またややこしくなりますが、やっぱりこの内閣は、子ども手当の創設、高校の授業料の実質無償化、直接個別補償や待機児童の解消などはやらなくちゃいけない。そういう中で税収が予想以上に下がってしまって、下がらなければ、暫定税率の廃止はもちろんやるべきだったと思っております。
 ですから、物わかりがよくなったわけでは全くなく、魔法を使ってお金を出すわけにいかないので、このマニフェストについても、すぐにはできないものがあると。しかし、税収がよくなれば、もっとこう実現したいということはあるのだと思っています。税収が上がるべく、また頑張っていきたいと思います。物わかりがよくなったわけではありません。

(以上)

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