原口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年8月27日

(平成22年8月27日(金) 10:16~10:25  於:会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 まず、閣議後の会見の冒頭で、労働力調査と家計調査、消費者物価指数、これは少し改善が見られております。今日閣議で報告をさせていただきました。
 2点目は行政救済制度検討チームの開催についてでございます。お手元にお配りしているとおり、柔軟かつ実効性のある権利利益の救済を図る行政不服審査法の改革。これとても大事です。旧政権下では確か2国会見送ったと思います。私たちはこれをしっかりとやっていこうということで、検討チームは、法学者や不服審査に精通した実務者のほか、仙谷官房長官を顧問、それから、蓮舫行政刷新担当大臣と行政不服審査法を所管する私、総務大臣が共同座長となります。政治主導による検討を進めてまいります。
 それから、10月1日の国勢調査まで1か月となりましたが、今日も東京都の一部の調査員の方々に任命辞令を交付させていただきました。全国で約70万人の国勢調査員の任命が始まっており、多くの皆様に、やはりしっかりと国民の実態を明らかにする。そして、つまびらかにして対策を練る。10年に1回の大きな調査でございます。この場を借りて国民の皆様に協力をお願いするとともに、70万人の国勢調査員を始めとする多くの皆様の御努力にお礼を申し上げたいというふうに思います。
 これで最後ですが、代表選挙。いよいよ小沢一郎元代表が立候補を決めました。私は菅内閣の一員として、この任期の間しっかりと菅総理を支え、そして、改革の実効を上げていく。これが私の使命であります。よく、こんな厳しいときに代表選挙かという話がございますが、私は、その考え方は必ずしも適切ではないというふうに考えています。これは規約によって2年に1回決められているもので、強いリーダーをオープンな手続によって、そして、理念や政策の手順、大きな変革の手順について、党員・サポーターの皆様の強い支持を得て、そして雌雄を決して強いリーダーシップを執る。これが大事だというふうに思います。昨日もアメリカの大統領選挙との比較を申し上げましたけれども、1年も掛けて候補者が、大統領となる候補者がそれぞれの党で、そして、予備選挙を行い、そして最終選挙と。厳しい論戦の中で、何がその国の問題なのか、どういうふうに経済を引っ張るのか。それが議論として詰められていくわけです。よく議論をすると二分をするとかいう話も、私は、それは間違いだというふうに考えています。議論をしっかりと明確にして、黒白を付けることこそが大事なことであって、議論は戦いのためにやるのではありません。議論は問題を解決するためにやるわけでありまして、民主主義の基本である論争、論点のしっかりとした明確な仕分けと、そして、そこに向かう国民への説得というものが民主主義の原点であるということを最後に申し上げておきたいと思います。
 大変恐縮ですが、今日、少し時間が押しておりまして、質問のある方は手短にお願いを申し上げたいと思います。以上です。

2.質疑応答

(問)幹事社から1問お願いします。来年度の総務省の概算要求について、削る方はかなり順調にいっているようですけれども、削ったものをどういった目玉事業に付けるおつもりなのか、差し支えない範囲で、どういう事業にどの程度の規模、新しい事業を考えていらっしゃるか教えてください。
(答)安心・安全の部分、これは前から申し上げているとおりでございます。そして、未来を拓く部分、私たちこの長いデフレ、そして経済の低迷の中にいる。その低迷の中にいる主な原因は、お互いが世界一の情報通信のネットワークを持ちながらも、それをうまく利用し、問題解決型の正にソリューションですね。それを提示をしきれなかったことにあるというふうに考えます。地域が疲弊をし、そして、三位一体改革や多くの地方切り捨てによってこのような状況になっていることを、地域から変えるための予算、そこに重点配分をしてまいります。昨日も政務三役会議、これオープンにしておりますので、皆様にも御覧いただいたとおりでありまして、約、私は2割の削減ということを指示していますが、今、1割5分ぐらいまではめどがついたというふうに聞いています。今日、政策コンテストのその中身についても官房長官から御説明がありますけれども、多くの、今までの仕事の仕方を、仕分けをして、そして、国民に税金をお返しするとともに、お返しするという意味は、正に有効な予算でということですけれども、それを実施に移していきたいというふうに思います。もう、31日までに大体のものができあがりますので、そのときにもう一回つまびらかにできると考えています。以上です。
(問)フリーランスの上出です。今、代表選挙なのですが、意義を言っておられましたが、新聞の見出しを見てもですね、もう開いた口がふさがらないとか、国民不在、密室政治、権力闘争、起訴逃れ、いろいろな声が出ていまして、国民には全く納得されておりません。その中で幾ら意義を言われてもですね、国民には通用しない部分もあると思うのですが、それについてきちんと説明していただきたいと思うのですが。この選挙の意義ということとは違うと思うのですが。国民のやはり民意とあまりにもかけ離れているんじゃないか。
(答)何がでしょうか。
(問)小沢氏が出るということですね。
(答)ということは、国民の皆様はどなたか一人の人が代表選挙に出ることも禁止をしているという、それが国民の意思ということで受け止めていいですか。
(問)民意とかけ離れていると。
(答)そう受け止めてよろしいですか。
(問)そうですね。
(答)私は、それは行き過ぎだと思います。民主党の党員である限り、自らの信念と理念に基づいて、それを党員・サポーターに問うということは、当たり前ではないでしょうか。それを説得をするということ、あるいは、正に結論が出たわけではありませんから、それを問う資格さえないというのは、私は、認識を一にはしません。むしろ、これまで民主党をトロイカで引っ張ってきた人たちがこれまででいいのか、あるいはもっと強いリーダーシップというのはないのかということを、虚心坦懐に議論をされ、入口から狭めてしまうということこそ、民主主義の基本を外したことではないでしょうか。
(問)また代表選挙なのですけれども、NHKの太田ですけれども、菅総理と小沢さんの一騎打ちの構図になっていますけれども、大臣は、閣僚として菅総理大臣を支持されるのですか。それとも、小沢さんを支持されるのですか。
(答)閣僚として菅総理を支えます。それは代表選挙とは関係ないということは、先ほどから申し上げていたとおりです。まだ告示もされていない、そして、ビジョンや理念についてもお話をされていない。
(問)どちらを支持されるかは、いずれかのタイミングで明らかにされるお考えは。
(答)閣僚としての立場は決まっています。
(問)もう時間がないのですけど、よろしいでしょうか。
(問)最後に、一政治家としてはどういう御判断をされるのでしょうか。
(答)今申し上げたとおりです。一政治家としての会見ではございません。ここは総務大臣としての、閣僚としての会見の場でございます。一政治家としての話を申し上げる場ではございません。
(問)どうもありがとうございました。

(以上)