原口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年3月12日

(平成22年3月12日(金) 9:12~9:35  於:会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。私の方からは3点。
 1点目は、予算の使い切りについてでございますが、今日、枝野大臣の方から、各省年度末になると予算を使い切る、使い切らないと次年度の予算を減らされると、こういう悪弊を改めたいということで、今日これから総務省各課に対して、年度末の正に駆け込み的な使い切りをしないように、そして余らせたからといって、財務省にその予算について次年度以降減らすというようなことがないように、そういう指示をこれからいたします。これが1点目です。
 それから、昨日の行政刷新会議。第6回の会合、新たな枝野行政刷新担当大臣を加えての会合でございましたが、私の方から次の2点について強く主張をいたしました。1点目は、政府関係の公益法人、あるいは様々な特殊法人、この事業仕分けということを、事業仕分けの第2弾でやっていくわけですが、そこで、入れるべき視点として天下り。つまり、今、私たちが定義をしているあっせんということだけではなくて、この間申し上げました天下りの3類型、人質型天下り、企業型天下り、あるいは補助金をつけて、正に持参金型の天下り。こういう天下りについても総務省で、今、精査をしているので、事業仕分けに当たっては、総務省、それから行政刷新担当、手を携えてやっていくわけですけれども、天下りの禁止という視点をしっかり入れたいということを言いました。もう一つは、4年で、私たちはマニフェストで公務員人件費の2割削減、総人件費の。そして、1.1兆円の人件費を削減するというお約束をしておりますので、出先機関の原則廃止、出先機関についても、この行政刷新会議に協力を頂いて、仕分けの手法を使って、これは多分2か月ぐらい準備に掛かると思いますが、行いたいということで了承されたところでございます。これが2点目です。
 それから3点目。今日の閣議で、地方財政の状況、いわゆる地方財政白書について閣議決定をいたしました。地方財政法第30条の2に基づいて、内閣が毎年度国会に報告するとされているものでございます。平成20年度の地方公共団体の普通会計の決算額は、歳入が92.2兆円、歳出が89.7兆円、歳入歳出とも 9年ぶりの増加ということになっています。これは経済対策等によるものでございますが、依然、地方の財政は厳しくございまして、各団体では人件費、あるいは普通建設事業費等を中心に歳出削減に取り組んでいただいているところでございます。平成22年度は、地域主権改革を力強く推進していく年でございますので、推進体制の強化、制度改正を強力に推し進めて、地域の持久力と創富力を高める地域主権型社会の構築を目指すということで、各閣僚に要請をしたところでございます。この白書の詳しい内容等については、先ほど事務方からお配りした資料を御覧ください。
 私の方から以上3点です。

2.質疑応答

(問)1問お願いします。先日、参院の本会議で過疎地域自立促進特別措置法が6年延長する改正法案が可決、成立しました。過疎債の使途がソフト事業の支援にも使えるようになり、地方側からは歓迎する声が上がっていますが、一方で現行法の期間延長にとどまって、鳩山政権としての過疎対策の将来像が見えないという指摘もありますが、この点についてどうお考えでしょうか。また、指定要件の見直しで58の市町村が今後追加されることになりますが、地域主権の担い手となる基礎自治体のうち4割以上が、国の手厚い支援を受ける過疎自治体であるという現状について、大臣はどのような問題意識をお持ちでしょうか。お聞かせください。
(答)まずは、この議員立法に携わってくださった各党各派の皆様に、あるいは、各地域の皆様、国民の皆様にこの場を借りてお礼を申し上げたいというふうに思います。よく、このソフト事業、それから基金の使い道、非常に柔軟になって、いい法律をおつくりいただいて可決していただいたと、このことをお礼を申し上げたい。国民全体の安心・安全を支える極めて重要な公益的な機能を有しているのが、この過疎地域でございます。その上で、ではカリフォルニアと同じだけの面積なのですね、アメリカの国土からすると。そこに限界集落があり、過疎地域があるということは、一体何を意味するんだと。私たち、鳩山政権の過疎対策が見えないというのは、残念ながら、その声は余り聞いておりません。もしあるとすれば、丁寧に、またどういうお気持ちでおっしゃっているのか聞いていきたいと思いますが、最後におっしゃったように、4割以上が過疎指定地域だと。この状況は何を意味しているかというと、正に地方切り捨ての政策が行われてきた。そして、東京から遠ければ遠いほど不利益を、あるいは、財政力が弱ければ弱いほど厳しい状況を加速させてきたということの証左だと思います。すなわち、過疎対策というのは何を意味するかというと、中央で1回集めたお金を、それを使い勝手がいいように分配をするということだけでは解決にならないと考えています。過疎債を使いやすくするといっても、過疎債そのものについても、これも借金なわけです。そんなにいつまでもできるわけはない。とすると、何が必要かと、これは緑の分権改革でお示しをしていますように、地域が富を生み出す力、創富力を上げていく。そして教育を、ICT維新ビジョンに象徴されるように、一人一人の生産性を上げて、正に自立をしていくということが一番大事だと、このように考えています。以上です。
(問)今日、政府が閣議決定した質問主意書に対する答弁書の件での確認です。みんなの党の柿澤議員がですね、前回出した日本郵政のファミリー企業の天下りの件で再調査したところ、結局これ62人天下りが増えています。国会審議でも、大臣は厳しい口調でですね、聖域なく見直しをしていくというふうにおっしゃっていました。今回改めてこの取引額が多い日本オンライン整備ですとか、メルファムとか、ピーエヌシーでの天下りが、かなりの人数に上ることが明らかになったわけですけれども、改めて御決意をお願いします。
(答)そうですね。まず、おっしゃったように、こういう数字自体をこれまでの政権が持っていなかったということが、やはり大きな問題であるというふうに思います。つまり、天下りに対するその認識、これはどうなっているか分からなければ、改善のしようがないわけでございまして、まずそのことを柿澤議員を中心に、いろんな御指摘を頂きましたけれども、感謝申し上げたいと思います。その上で、今回の実態が出てきたわけですから、日本郵政に対して、適宜適切な運営の在り方、そして、私たちの政権は天下り、まあただ、日本郵政の場合は、この省庁と日本郵政の場合は、元々が一体となっておりましたから、切り分けてますから、全部が全部天下りとは言えない部分もありますけれども、しかし、今、御指摘のところは対ファミリー企業ですから、今回横串の機能ですべての天下りについてチェックをするということを言っているわけですから、私たちは聖域なく天下りの禁止に取り組んでまいりたいと、こう考えています。
(問)2点お願いしたいのですけれども。まず1点目は、昨日、東京高裁で衆院選の1票の格差の訴訟がまた出まして、今度は合憲という形になりましたけれども、一人別枠方式については、法律を認めながらも、それが原因になっているという指摘をしていました。大臣かねがね1票の格差の問題については、最高裁の最終的な判断を待ってからいろいろと考えたいというふうにおっしゃっていたと思いますけれども、民主党のインデックスの中には、一人別枠方式は見直すと、1票の格差についても是正するというふうに民主党はインデックスの中でうたっていることもありまして、既にそういうふうにうたっているのであれば、最高裁の判断を待たずに1票の格差を修正したらどうだという意見もありますけれども、これについてどのようにお考えでしょうか。
(答)御質問には2点の要素が入っていたと思います。つまり裁判についてどう考えるかと。これはやはり、従来から申し上げているように、今後、最高裁で審理が進められると想定されますから、その推移を見守っていくというのが、この大臣としての姿勢です。その上で、民主党のインデックス。つまり奇数ですね、各県ごとに一つずつ割り振ってやると。このやり方については、正に民主党としての主張を勘案しながら、各党各会派でしっかりと御議論いただく話だというふうに思っています。これこそ正に選挙制度、それぞれのその議員が、国民の国会議員を選ぶその権利そのものにかかわることですから、私たちとしては、そういう論点整理を民主党はしましたけれども、他の党との話し合い、国会での御議論というものが大事だと、そう考えています。
(問)もう1点お願いします。冒頭でありました出先機関の事業仕分けなのですけれども、出先機関改革で言えば、既に分権推進委員会が、第1次、第2次勧告等で、権限、もしくは義務付け・枠付け等の見直しという形で、ある種の事業仕分けはしていると思います。今度の地域主権戦略会議でも、北川教授が主査になっている出先機関の見直しをやりますけれども、そちらの方との関係とかですね、もしくは、今までの第1次、第2次勧告は、ゼロベースで見直して、それでまた新たに事業仕分けという形でやるのか、そこら辺の進め方についてお願いします。
(答)正に地域主権戦略会議、北川先生のところへ材料を出すということが一番だと思っています。これまでの地方分権改革推進委員会でも御議論がございましたけれども、私たちは国の出先機関を原則廃止ということを申し上げているわけで、これは機関そのものもですけれども、仕事の仕方、昨日も衆議院の総務委員会で御答弁申し上げましたけれども、単に組織をどこからどこに移譲するという話ではなくて、二重行政になってみたり、非効率であってみたり、今日も私の方から統計について、統計の事務というのは大変大事で、この総務省は、その統計を司る大きな役所ですけれども。では、政府全体で統計は、どうやってやっているかというと各省にあるわけですよ。3年に1回ぐらいの統計をするために、それだけマンパワーがそこにある。正に、今、霞が関クラウドということを言って、電子政府化して、そして効率化しようとやっている中で、各省にそういうものがあっていいのか。あるいは統計の在り方についても、総務大臣としたら、この総務省を中心に、これは例ですよ、しっかりと重複部分をなくして、もっと精度が上がる、もっと資源が集中できる、そういう形にすべきではないかという議論を今日もいたしました。そういう観点から出先機関の仕分け、行政刷新会議との間でやり、そしてそれを地域主権戦略会議の中で、もんでいただくと、こういう形にしていきたいと思います。
(問)PHSのウィルコムが、会社更生法の適用を申請しておりましたが、支援機構による支援の決定が、本日にもなされる見通しになっています。ソフトバンクなどのほかのスポンサー企業とともに、再建を進めるということになると思うのですけれども、国のインフラの一部とも言える通信を担う事業者がこのような事態に追い込まれたことについての御見解と、今後の再建については、どういう点が肝心になるというふうにお考えでしょうか。
(答)そうですね、これは現在進行中の事案なので、すべてに、的確にお答え、今の段階でできるかどうか別ですが、総務省としては、約430万人利用者がいらっしゃるわけで、この影響を最小限にするという観点が大事だと思っております。その推移を見守っておるわけでございます。このような破綻に至った原因については、ちょっとこの場で、まだ総括をする事態は早いのではないかと考えておりまして、いずれにせよ、先ほど申し上げましたように、しっかりと再生をして、そして430万人の利用者への影響を極力少なくするということが肝要であると考えています。
(問)先日なのですけれども、市町村合併に対する総括が出されたと思うのですが。その中に、それを拝見しますと、住民のアンケートで、市町村合併をして生活が良くなったかというアンケートがありまして、ほとんどの、ほとんどというか、大半の人が余り良くなったと思わないというような回答が結構ありまして、昭和にも大合併というのはあったのですが、そのときに市町村が分立するという、合併とは逆のケースがあったのですけれども、住民が良くなったと思わないということで、そういった分立が起こる可能性というのもあるのではないかと思うのですが、そういった場合、例えば総務大臣としては、合併を推進する立場になるのか、それとも分立を容認していく立場となるのか、もしくは分立をするのであれば、そういった法整備なんかをするという見解もあるのかということをちょっとお伺いしたいのですが。
(答)おっしゃる意味はよく分かりますけれども、まだこれから合併を推進しようというところがあれば、一応、平成の大合併のようなものを国が様々なお支えをしてやっていく、大々的なものは一区切りつけようと考えているわけです。その中で、分立を支援する法律をつくったり何かというところまではまだ来ていません。むしろ、総務委員会でも昨日も御議論がございましたけれども、基礎的公共サービスを担うだけの体力や、あるいはマンパワーが備わっているのだろうかと。やはり自治体自体が存立するかということも大事ですけれども、そこにお住まいの国民にとって、公共サービスがちゃんと保障されるということが大事ですので、今の段階で言えるのはそこまでです。
(問)電子政府・電子自治体について伺いたいのですけれども、これまでITゼネコンの問題だとかですね、無駄が多かったとか、いろいろ指摘、これまでの取組の中では問題点が指摘されていると思いますけれども、大臣御自身は、どこがどのように問題で、今後どう取り組んでいかれるのか伺いたいと思います。
(答)政府の電子化についての問題点は、細かく分析していけば幾つもあると思います。ただ、一番はやはり政治の意志の問題ではないかと。政治の意志。つまり電子政府をつくるという意志が、あるいはプログラムが、あるいはターゲットやビジョンが、どこまでこれまでの政権にあったのかと。今度21日に韓国を訪れて、韓国の電子政府の取組について勉強させていただくのですけれども、韓国の行政制度は日本に極めて似ていて、そして日本で様々な検討をしているようなことも、積極的に取り入れられて、そして実現をしているのですね。地域でも様々な書類が、ATMのような感じで、自分のものを取ることができる。本当にこんなに差がついているわけですね。その差がついている理由は何かということを、今度の韓国への訪問でも、更に確認をしていきたいと、こう思っています。
(問)追加でですね、韓国と差がついているということなのですけれども、今の時点でどういったところが差の要因だというふうに。
(答)だから政治の意志だと。政治の意志であり、何か事を起こすためにはビジョンをつくらなればいけませんし、ビジョンを数値化しなければいけない。それをなすための戦略が必要ですけれども、では、いつまでに何をするかという数値化されたものを、私は現在のところ、まだそんなに精緻に見ているわけではございません。それがなければできないのだろうなと思います。これは早急に、今、私この大臣にならせていただいて、経団連とも電子政府のタスクフォースを立ち上げましたけれども、そこの結果を見ながら進めていきたいと思います、強力に。
(問)総務省内にあるこの会見場よりもずっと広い、この会見場よりもですね広い記者室のことについて伺いたいと思います。
(答)会見場より広いんですか。
(問)あちらにあるのは広いんですけれども。現在この記者室は、記者クラブ加盟社に対して無償で提供されているかと思います。これは、常時取材に当たる記者に対して、活動拠点としての記者室及び最低限の取材活動の設備を提供しているというわけで、その根拠としては、昭和33年の旧大蔵省の管財局長の通達があるかと思います。簡単に言うと、国の事務、事業の遂行のため、国が当該施設を提供する対象の一つとして、記者室、新聞記者室が挙げられておってですね、これは庁舎の目的外使用に当たらないという判断なのですけれども、例えば記者室を使用する者から一定の賃料を取るですとか、そういったことによって50年以上前のこの通達を見直すお考えというのはございますでしょうか。
(答)国民の知る権利にこたえてくださる皆さんを、公共放送であろうが、民間放送であろうが、あるいは様々な新聞、雑誌、今、新たに通信メディアというものも入ってまいりましたけれども、その方々に、場所と機会を提供するというのは中央政府としての役割であって、そこで何かフィーを取るということは考えておりません。
(問)今、雑誌や新しいメディアということを大臣おっしゃいましたけれども、今現在、その雑誌やメディアの記者がですね、記者室は立入禁止というか使うことができないのですけれども、その点について何か見直されるお考えというのはございますでしょうか。
(答)今現在がどのようになっているかというのは、この記者クラブ制度ということとも密接に連関していると思います。今どうすればいいかというのは、記者クラブの皆さんともお話をしたいと思いますけれども、基本はやはりすべての人に等しく開かれているということが公共の施設でございますから大事だというふうに思います。ただ、これまでの歴史的な経緯や様々な積み上げてきたものもございますので、それとの連関で考えていくべきものだと思います。
(問)よろしいでしょうか。
(答)ありがとうござました。

(以上)

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