大島副大臣記者会見要旨 平成22年4月30日

(平成22年4月30日(金) 16:00~16:31  於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

 まず一点ですが、医療関連事案に係る重大事故情報の公表についてということで、医療関連事案の情報については、第一報の限りでは、消費者事故に該当するか否か疑義があったり、あるいは被害の拡大可能性が想定されがたいことから、公表事案として慎重に取り扱ってきたところですが、今般、有識者、実務家等からヒアリングを実施し、よりきめ細やかな情報の取り扱いに関する考え方の整理を行いました。今後は、この考え方を踏まえながら情報の公開を行っていきます。
 具体的には、例えば健康・美容サービス関係事案、エステや美容整形など健康・美容サービス関係関連事案や役務提供と被害発生の結びつきが比較的単純である場合等には、製品事故や食中毒事故と同様な公表を行います。
 しかしながら、医療関係事案には因果関係の判断が困難な場合があります。この場合には、追加情報を踏まえながら、事故発生の事実について情報を明らかにし、より詳しい情報の所在を示すようしていきたいと考えています。
 これまで通知された情報に即して後ほど事務方から詳しく説明をさせますので、よろしくお願いいたします。
 もう一点、前回か前々回に消費者安全法に基づく事故情報の収集や公表について、適切に行われているかの検証する必要があるのではないかという問いがあったと思います。
 消費者安全法に基づく事故情報の一元化に係る取組については、同法施行後半年余りが経過したこと等にかんがみて、消費者庁及び関係機関における取組状況について点検・評価をする必要があると考えております。
 今後、消費者委員会の消費者安全専門調査会において助言・指導をいただきながら、しっかりと点検・評価を進めてまいりたいと考えております。
 あとは質疑を受けながら進めていきたいと思います。

2.質疑応答

(問)医療関連事案の公表ということなんですけれども、今、健康・美容サービスであるとか、役務提供等関連が、被害の関連が強い場合等を挙げていただきましたが、もう少し具体的に可能ですか。その2つに限られるのか、ほかの部分もあるのか。
(野村消費者安全課長)大臣、副大臣から御指示いただきまして、専門家、有識者の方からヒアリングを数回にわたって行いました。詳しくはまた後ほどさせていただきますが、医療関係事案というものを5つの類型に分けまして、それぞれの性質に応じて公表の考え方を整理をするということをしてきたところでございます。
 代表的な内容といたしましては、先ほど副大臣から御紹介いただきましたように、健康・美容サービスといった類型に関しましては、製品事故や食品事故と同様な取り扱いをしてはどうかということ、また、因果関係の特定が比較的容易な、簡単な内容のものに関しましても同様の取り扱いとすること。一方で、因果関係の特定の難しいようなものに関しましては、事故の発生の事実に公表の範囲をとどめつつ、その他の情報の所在に関してリンクを張っていくというような公表の仕方を御提言をいただいたというところでございます。
(問)その5類型について、例えば製品事故とか食品と同様ということなんですが、どの程度まで業者名であるとかが公表されるのか。そこに5類型によって公表が一番広いやつとだんだん幅が狭くなっていく、公表しないものがあるとかという段階の違いがあるんでしょうか。
(野村消費者安全課長)公表の内容は、製品や食品と同じようなという意味のときには、原因究明が済んでいるか、済んでいないかと。原因究明が済んでいないときには概要のみ公表させていただきまして、済んでいる場合には、事業者名や商品名も公表するというやり方をさせていただいておりますが、それと同様という意味でございます。
 一方で、因果関係の特定が難しいような医療事故に関しましては、これは事故発生の事実の公表にとどめるということでありますので、事業者名等を公表するというと取り扱いにはならないというふうに、そういう2つの類型に分けられると思います。
(問)あとは公表のあり方、時期なんですが、定期的に公表という形なんでしょうか。
(野村消費者安全課長)副大臣からもお話ございましたように、追加情報を踏まえながら公表していくようにということでございまして、定期公表は今1週間ごとに概要を公表させていただいておりますが、1週間で収集できる情報の範囲では難しいケースが多いかもしれませんけれども、二、三カ月ぐらいごとに定期的に確認をした上で公表していくという取組を今後定着させていきたいと思っております。
(答)恐らく、各消費相談センターなり窓口なりに情報が寄せられて、その情報に基づいて公表していくことになります。公表の内容については、課長が述べたとおり、原因究明がしっかり終わらないと医療機関名については出せないということになるかと思います。まずはこういう事件がどこかの県で起きたというふうに、県単位では公表していくということでいいのかしら。

(野村消費者安全課長)そこは類型によります。
(答)それは類型によりますが、より詳しい、どこのクリニックや病院でどういう健康・美容サービス関係の事案が起きたかという具体名については、原因究明が終わらないと公表できないということに今のところさせていただいております。
(問)事業仕分けの関連で、まず事業仕分けの御感想をちょっとお聞きしたいのと、それと、消費者庁と国民生活センターの情報発信と分析について、そのあり方に何か重複があるというようなことが仕分けの中でも出てきたんですけれども、ちょっと具体的にどういうことを指していて、どれを検討するのかがちょっとよくわからなかったので教えてください。
(答)今回の事業仕分けについては、これまで述べてきましたとおり、個々の独立行政法人の事業について、第三者あるいは国民の視線で事業についての評価あるいは検討、そして議論が行われることはいいことだと思っておりまして、今回、国民生活センターがその対象になったことも了としております。
 その中で、ワーキンググループの取りまとめの結果としては、御承知のとおり、広報、相談、情報分析、商品テストについては現状維持だということ、その中で、今御指摘のあったとおり、消費者行政全般について消費者庁と国民生活センターの役割分担、あるいは連携のあり方を至急整理してくれという話があったと思います。
 情報の発信のあり方について、消費者庁と国民生活センターでは、それぞれ担っている機能が違います。したがいまして、消費者庁として情報提供しなければいけないところ、あるいは範囲と、国民生活センターが情報発信できるところ、あるいは長所を生かして前広に情報発信していくところとあります。
 これについては、今、政務三役でも検討しているとともに、消費者庁と国民生活センターの間でも重複している部分をしっかり分けて、それぞれの機能を分担して、仕事が二度手間、あるいは重ならないようにしていきたいと考えています。
(問)具体的に重なっているなというのがちょっと余り思いつかなかったんですけれども、こういうときなのかなというのがありますか。
(消費者庁長官)基本的に、うちは全体の司令塔、それから国民生活センターは中核的実施機関というふうにされていますので、仕分けはできるはずなのです。具体的には、例えば情報の分析、PIO-NETは国センが集めて我々にも来ています。特に消費者庁ができてから、例えば英会話教材についての注意喚起を国センもおやりになった、我々は文部科学省と協働しながら我々もやったというようなことをやっているわけです。それが例えば国民から見ると、同じことをやっているなというふうに見えている面もあるのではないかと思いますから、お互いのリソースを一番効率的に使うやり方は何なのかということを議論をする、これが一番中心の課題かなと思っています。
 あとは、地方支援を我々もやっていますし、それから国センもいろいろな形でやっていて、これはかなりやり方が違うとは思っているんですけれども、そこもダブりがないかどうかは点検をしていく必要があるかなと思っています。これは政務三役に御相談をし、御判断を仰ぎながら、国センと我々でやっていこうという取組になるだろうというふうに思っています。
(問)そうすると、直接今ここは完全にかぶってしまったという事例があるというよりは、ちょっと区分け、ルール分けをちゃんとしようというぐらいなものなんですか。
(答)国民生活センターは独立行政法人として、先ほど長官が述べましたPIO-NETによる情報や、あるいは商品テストの情報提供など、国民生活センターが独立行政法人として前広にできる情報提供が一番の特色だと思っています。消費者庁になりますと、政府としての情報提供なり、一つの判断が入るものですから、そこには制約があるのかなとも思えるわけです。ですから、その役割分担、国民生活センターの商品テストのように前広にテストをして注意を喚起していくというところが特色を生かすことになるのかなと。
 もし今、重複している部分を調整してくれと言われても、にわかに具体的なイメージがわいていないものですから、今後の仕事の進め方の中でこういうところはしっかり切り分けることによって、国民生活センターの特色を生かせるようにしていきたいと思っています。
(問) 今の仕分けの続きのところで、広報、情報発信の点については、よく見ると同じようなことをやっていそうで……
(答)同じようなことは行っていないと認識していますが。
(問)やっていないというのがよく見ればわかるんですけれども、今ちょっと話に出た情報分析については、PIO-NETの情報はもちろん消費者庁のほうにも上がっていて、消費者庁のほうの担当の分析をされるということですよね。ここは両方で確か同じような分析をしているなというふうに、詳しく知らない者からすればそう見えるんですけれども、そこはいかがですか。
(消費者庁長官)一つは、PIO-NETの役割が本当に広がってきたというのがありますよね。どういうふうに使われているかというと、もともとは全国の相談員の方たちが相談に応じるときにいろいろな事例がないかと探すという目的でつくられたんですけれども、その後、国民生活センターがその中から統計的に引っ張り出してきて、国民に早目にアラームするという機能に使っています。そこのところをうちもやっている部分が一部あると思います。それからもう一つは、例えば特定商取引法の取り締まりとか、そういうときにそこから事例をと、いろいろな使い方があって、そこのところをもう少し純化をしていく。
 したがって、例えば消費者庁には別途消費者安全法とか消費生活用製品安全法で上がってくる情報もあります。それからPIO-NETもあるんですけれども、例えばこれからの考えられる課題としては、むしろ消費者庁はそっちの法律で上がってくる情報の分析にもっと注力をして、国センはPIO-NETの情報に注力するとか、そういうこともあり得ると思いますので、そこら辺の整理をしてみる必要があると思っています。
(問)先ほどの消費者安全法の事故情報の通知と公表のあり方の話なんですが、ぱっと思いつくだけでも、例えば事故情報、何が消費者事故に当たるのかという判断を各省庁とか自治体に任せていたりとか、待ちの姿勢であるためにばらつきが出ていたりとか、あと非重大事故を非公表にして、データバンクにも収録されていないこととか、あと、毎週の定期公表でも事業者名が本邦初公開の事項はなかなか出さないとか、あと内容も乏しいとか、いろいろな問題があると思うんですけれども、どの点について自ら改善しようと判断していて、どの点を消費者安全専門調査会に任せようとしているのか。一切合切消費者委員会の専門調査会に任せているようでは、消費者庁の鼎の軽重が問われると思うんですけれども、いかがですか。
(答)今の御指摘はそうだと思うんです。半年経ってみて、消費者安全法に基づいての事故情報の収集や公表、特に消費者安全法というのは関係省庁なりに任せているところがあるものですから、今、そのばらつきが非常に多くなってきているのかなと思っています。もう一回点検や評価をする必要があると思って、こういう提起をさせていただいておりまして、それについてちょっと長官から詳しく述べていただければと思います。

(消費者庁長官)一つ一つの案件を消費者事故として判断して消費者庁に届けるかどうかは、おっしゃるとおり、それぞれの情報を入手した機関に任せる、これは法律がそうなっているんですけれども、だからといって任せ切りではなくて、この間も申し上げたように、マニュアルをつくって、それを御相談しながらやっていますから、全部放り投げ丸投げしてきたのではない。
 それから、これまでも公表の基準を適宜手直しをしたりしてきておりまして、漫然といたわけではなくて、この場での御指摘も踏まえながらいろいろと改善はしてきたというのが現状だと思っています。
 これからどういうやり方をやるかということなんですけれども、これにはいろいろな方がかかわっています。まず最初に消費生活センターの相談員の方たちが相談を受けて、これをそれぞれの県なり市に上げるかどうかを御判断されています。それで、県なり市が判断して上げてくる。例えばこうなっているわけですけれども、それから、公表するためには因果関係を特定する必要があります。この因果関係も、例えば消費生活センターから上がってくる情報ですと、相談員の方たちが相談者なり会社なりに確認して、確かにそうですねと確認をして上がってくる。例えばいろいろな方がかかわって、それから各省がかかわっておられます。
 実際にこの7カ月やってこられた方たちから、実際の取組の状況をオープンに聞いてみたらどうかなと思っています。そういう中で出てくる問題、それを拾い出していくような、それから、もちろん利用者側である消費者団体の方なり消費者からもいろいろな御意見があるのだろうと思います。一回そういうものをしっかり聞いてみたいなと思っています。その上で見直しをするべきところがあれば考えていくのではないかなと思っています。

(答)もう一つの論点として私が考えるのは、法律で決まっているから、もちろん情報は消費者庁に寄せてほしいとは思うんですが、情報を寄せるに当たって、各行政機関や地方公共団体においての意識が重要だと思います。やはり重大事故が起きたときに、消費者の重大事故に関心を持って、それを積極的に消費者庁に報告していくという動機づけや意識について、消費者委員会でももう一度検討していただくとありがたいと思います。
 法律をつくって義務化したから寄せてくださいということももちろん求めていくわけですが、そこには一定のそういう意識も重要で、実際、消費者庁ができてから各都道府県あるいは市町村においても消費者行政に対する意識が高まってきていると思います。今回半年経ったので改めてそういう意識を持ってもらうことが必要なのかなと思っています。
 なかなか面倒くさい仕事だと思うんですよ。ですが、後回しになっちゃいけないものですから、そこのところをしっかり消費者安全の一翼を担っているという意識をさらに持っていただく働きかけとしてどういうことができるのかが課題だと思っています。
(問)手短にもう一つだけ、クレームを言います。意識と今おっしゃいましたけれども、そもそも消費者庁には消費者目線がないと断言します。というのは、2006年8月、たまたま当時の新聞記事を読み返す機会があったんですが、シュレッダーの事故がありました。
(答)巻き込まれたのは、子どもでしたでしょうか。
(問)そうです。要するに、事故が起きたシュレッダーというのは法令に基づく技術基準を満たしていると。安全性についてはその法令に沿っているわけです。けれども、当時の経産省は、危険がある限り、消費者にいち早く情報を発信することを考えたということで、メーカー名も公表しているんですよ、シュレッダーの事故で。あれは完全に誤使用、不注意系の事故です。
 同じようにパワーウィンドウで事故が相次いでいるんです。東京都も発表しましたし、発表の直後に九州でも同じような事故が起きているんです。事故情報は消費者庁に上がってきています。でも、消費者庁は消費者事故として扱っていません。2006年に経産省はシュレッダーの事故を、安全性を満たしているのにメーカー名まで、メーカーと話し合った上公表しているんです。消費者庁は何をしているんですか。
 それは、消費者庁にそもそも設立当初の消費者目線という概念が全くないとしか言いようがないということは申し上げます。
(答)ありがとうございます。
(問)消費者庁の案件とちょっと違うんですけれども、先ほどの仕分けに関連して、国立大学財務・経営センターというのが国立大の資金の貸付業務とかをやっているところですね。ほぼ全部の事業が廃止といったような感じになってしまいまして、1事業についてはほかの施設と統合せよということだったんですけれども、この理事長は、この間の独法の役員公募で応募して、改革をしようと入ってきたばかりだったんですけれども、そのあたり、やはり政府が独法の理事長を公募してきて選んだ中で、その直後に仕分けがされて、その独法の存在意義が否定されてしまうというのは、独法改革のこととあわせてどうとらえたらいいのかなという単純に疑問が生じたんですが、副大臣、どうお考えでしょうか。
(答)消費者庁の案件ではないので、今即答はできません。一度考えさせてください。
(問)国センの事業仕分けの中で、突然枝野大臣が言ったことなんですけれども、元経企庁OBの局長まで務めた元理事が辞めた後、また臨時だか何だかという形でアドバイザーとして採用されていると。こうしたことをやっていれば信用をなくすと。天下りかと言われてもしようがないという話をされたんですけれども、それに対して野々山理事長は、大臣からも調査するように言われているという答えをされたんですよね。
 既に大臣が問題であると思って調査を指示したと思うんですけれども、いま一度、わかっている限りでいいんですけれども、どのような人事だったのかとか、どのような事態なのかとか、あと、それに対して消費者庁として、あるいは副大臣としてもどう思っているのか、説明があればお聞きしたいんですが。
(答)今回の人事を私が聞いたのは4月1日を過ぎてからでした。枝野大臣が今おっしゃられたことは、私も違和感を覚えたことも確かです。ですから、この件については、大臣から採用の必要性や、手続の公正性が確保されていたかについて、今の理事長のもとでどういう経緯だったのかについては、まず独立行政法人のガバナンスとして精査してもらう必要があると思っています。
 ですから、その結果を見てみないとどういう対応をとるかについては現時点では述べられない、なかなかコメントはできないとは思っています。まずはその経緯について事実関係を確認してもらうことが必要だと思っています。
(問)どの点に違和感を感じたのかとか、あと、我々もちょっと、改めてどういう経緯だったのか、ざっくりとでいいんですけれどもお願いできますか。
(答)私も経緯についてはよく承知していないところがあって、その方を任命するに当たって、事実関係を調べてほしいというのがまず一つあります。私自身の個人的な考え方としては、新しい理事長のもとでの人事があってもよかったのかなとも思います。これは会社でもそうですけれども、可及的速やかに決めなくてもいい案件であれば、今後に責任を持つ方が人事を決めてもいいのかなとも思えるんですよ。
 ですから、そういうことも含めて、今回、公募もされているやには聞いているので、どのような経緯だったかについて、まずは客観的に評価していただく必要があるのかなと思っております。
 その後どうするかについては、これは大臣あるいは政務三役がその報告を踏まえなければ決められないと思うし、独立行政法人のマネジメントについては理事長が全権を持っておりますから、それは相談させていただくことになると思えるんです。この時点ではこれ以上のことはなかなか言えない、御報告できないというのが私の今のところの立場です。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Governmentof Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)