大島副大臣記者会見要旨 平成22年3月18日

(平成22年3月18日(木) 14:01~14:29  於:消費者庁4階記者会見室)

1.発言要旨

 1点目が、携帯電話の契約時のトラブルと消費者へのアドバイスということで、携帯電話に関するトラブルがPIO-NETなどに相談や苦情が多く寄せられています。内容も多岐にわたっておりまして、3月のこの時期は新年度を迎え、携帯電話の新規契約が多くなる時期ですので、消費者庁では総務省と連携して、携帯電話の契約時に当たって注意すべき点について、アドバイスすることにいたしました。
 具体的には、例えば頭金は携帯電話端末代金の一部を構成するもので、その設定は各販売会社が独自に行っていることや、有料のオプションサービスを契約する際には、本当に必要なサービスであるかどうか判断することが必要であることなどとなっております。詳しくは、後で皆さんに事務方より資料を配布して説明させます。
 ちなみに、2009年の1年間に、PIO-NET、各地の消費生活センターに寄せられた相談は1万7,600件、消費者庁の消費者情報ダイヤルには昨年9月以降387件、これは2月末現在の数字ですが、携帯電話に対する問い合わせや情報提供が寄せられております。また、総務省の電気通信消費者相談センターにも2009年に2,165件が寄せられているということで、こういう非常に多い相談件数ですので、今後、注意喚起をしていきたいなと考えております。
 今日は、以上です。

2.質疑応答

(問)今日、iTunesの件に絡んで、日本クレジット協会のほうから回答があったということで消費者情報課長のレクチャーがあったわけですけれども、端的に言うと、中身に乏しいということで、要するにiTunes側の回答がしっかりしていなかったものですから、第三者的な観点で被害の実態はどうかというところの確認のために協会のほうに照会したと思うのですけれども、具体的に言うと、一体どの程度の件数の被害が起きているのか、その傾向も含めて、情報が9月以降急増しているということでしかないわけです。それは、ちょっとあんまりではないかと。カード業者と事業者において、守秘義務等で個別の会社名を言えないというのは分かるのですけれども、被害がどれぐらい起きているのかということを把握するために調査をかけたわけで、その回答をちゃんともらえていないというのはいかがかなというのが一番大きな点ですけれども、いかがでしょうか。
(答)先ほど、午前中の記者ブリーフの内容について事務方から報告を受けて、確かに今御指摘があったとおり、金額や件数、その他何点か御指摘があった点は承知しておりまして、消費者庁から日本クレジット協会に対して再度照会するようにと、先ほど私から指示しました。
(問)分かりました。
 ほかにも、各社からいろいろな質問が出たわけですけれども、例えば、これは結局、誰が悪いのか、犯人なのかというところはなかなか分からないと思うのですね。では、それを警察に捜査を求める、不正アクセス防止法で訴える、そういったことをアップル社側に要請してはどうかという意見も出たのですが、いかがですか。
(答)まず、事実関係がはっきりしない部分があって、御趣旨は非常によく分かります。アップルコンピュータ、iTunes社についても、加害者ではなくて被害者という理解もできますので、またその点についてはよく分かります。ですから、不正アクセス禁止法の被害届を出すように要請するかどうかは、法的な根拠も含めて、消費者庁として、検討させていただきたいと思っています。
 今回の件については、前回か前々回、御指摘したと思うのですけれども、恐らくサーバーがどこにあるかによって対応が変わってくるとも思えるのです。日本国内にサーバーがあれば、そのサーバーのメンテナンスは日本でしていますから、どういうやりとりがあるかはつぶさに分かる。ですから、iTunes社のサーバーがアメリカにあるのか、インドのバンガロールにあるのか、世界のどこにあるのかによって、今、回答を待ってほしいと言われているのも、そういうところもあるかとは思うのです。ですから、これは前回、前々回、指摘したとおり、今後の課題でもあると思います。日本国内でのビジネスなのだけれども、日本国内の消費者と日本国内の会社なのだけれども、その会社がどこにサーバーを置いてあるかによって、例えば情報の格差や交渉力の格差がついてくると思う点もあります。これは今後の課題として、今回のiTunes社の事例も踏まえて消費者基本計画の中で1項目起こして、高度情報化社会における消費者、そして事業者との関係については、消費者庁として、経済産業省や各役所など政府内での連携をとりながら、対応を深めていきたいと考えております。
(問)それに関して、最後に1つですけれども、被害者からすれば、基本的にiTunes社から被害の弁済をしてもらえていない、あるいはカード会社からも弁済してもらえていない、そういうケースが多々あって、結局、犯人も分からない中で、いわば泣き寝入りせざるを得ない、そういう人たちがいるという中で、いまだiTunes社は積極的な注意喚起とかメッセージを発信していないというところが、ちょっと気になるのですが。
(答)その点については、iTunes社及びクレジット会社も、消費者あるいは顧客が困っているわけですから、事業者という立場もあるかもしれないけれども、今は消費者に対してどう対応をとるかということが私は重要だと思っています。これは要請、お願いになるのですけれども、各事業者には、今、記者さんから御指摘のあった点について、それを踏まえて対応する必要があると思います。それは私が責任ないとかというのではなくて、あくまで困っている方がいらっしゃるわけですから、協力的に解決に向けて努力するのが事業者としての姿勢だと私は考えています。
(問)困っている人への解決だけではなく、今後の再発防止もですよね。
(答)もちろんです。困っている方への対応は当たり前のことですが、プラス、今後の再発防止についても検討していただくよう、私は強く求めたいと考えております。そういうこともあって、クレジット協会及びアップル社のiTunes社に対してこれまで照会しているのも、根底にはその考え方があって、そういう対応をとっています。
(問)昨日、民主党の議員政策研究会から基本計画に関しての要望が出ていましたけれども、あれを読まれた受けとめと、今後、基本計画にどのように活かしていかれるかというのを教えてください。
(答)2回ほど質問研究会が行われて、そこで各議員の意見が多く出されておりまして、それをまとめたものが、昨日、衆参の民主党筆頭理事から私たち消費者庁に対して、こういうことを要望したいということで伝えられました。これについては、真摯に受けとめて、今回の基本計画の中にできる限り反映していきたいと考えております。
 しかしながら、私たちは政府ですから、関係各府省庁もございまして、もちろん財政的に裏づけが必要な施策、あるいはまだ政府内で十分に検討がされていない施策もあるかと思います。その点については、今後、議員の皆さんと相談するということになると考えます。
 しかしながら、今回、議会の取組として、消費者基本計画の取りまとめに当たって要望していただいたのは、私としては非常にありがたいことだと思っておりまして、先週も一度、政策会議の分科会を開き、明日の政策会議の分科会でも、昨日いただきました御意見を踏まえながら、もう一度意見交換、あるいは議員の皆様の意見を伺いたいなと考えています。それをもって、できれば来週火曜日の政策会議で最終的な―政策会議というのは部会ではございませんので、そこで政策を「よし」と議決する機関ではないですけれども、―最終的な御意見を伺った上で閣議決定に結びつけていきたいと考えております。
(問)iTunes、アップルの話に戻るのですけれども、今回、クレジット協会からの回答で、9月以降、特定の事業者と伏せてはありますけれども、トラブルが急増しているという裏がとれたということは、一定の成果が上がったのではないかと思っております。それを受けて、あとは何が問題かというと、やはり消費者の方の被害回復だと思うのです。やはりカード会社によって顧客対応がばらばらで、ある会社は消費者への請求を保留した。ある会社は保留せず、銀行口座から引き落とししてしまうということがあって、先ほどの記者の方も言ったように、泣き寝入りせざるを得ない人が多数出ているようなのです。消費者への請求を保留した会社に対しては、アップルはチャージバックという形で金銭を補てんしているわけですけれども、当然、保留しなかった会社というのはチャージバックする権利もないものですから、結局、消費者に負担させて終わりとなっていまして、やはりそこでどの会社のカードを使っているかによって消費者の明暗が分かれるというのは、あまりフェアではないなという気もするので、例えば、今回、クレジット協会に再質問なりしていただけるわけですから、過去にさかのぼって協会として統一した顧客対応ができないかとか、そういった、要望で構わないと思うのですけれども、やはり消費者が今回、同じ対応を受けられるような形が何か考えられないかというようなことをぜひ注文してほしいと思うのですが、いかがですか。
(答)今の御指摘について、皆さんの報道によって、このクレジット被害が多くの人に、特にネット上の記事だと多くの人が読んでいると思うのです。ですから、広く知れ渡って周知されていると思うのですけれども、この被害がここ1月、2月、3月になって減ったのか減っていないのかについては、まだ分からないと思っています。ですから、被害の状況については、まず推移を見守られなければいけないと思っています。いったん、ここである程度解決がついて被害自体が減っているのか、あるいは、それが改善されていないのかというところは、1つ、論点としてあるかなとは考えています。
 その上で、今、御指摘を受けた、クレジット協会に対しての対応のばらつきというのは、私が推察するに、クレジット協会として横の連絡がなかったのかな、個々に対応をとっていたのかなと思うので、今後、その対応が可能かどうかについてお願いする必要はあるかなとは思うのですが、事務的にその点についてありますか。

(羽藤審議官)クレジット事業者によってそれぞれ対応が異なるということについては、私どもも本件に関連いたしまして、関連するいろいろな事業者からの別途のヒアリングを通じて、ビジネスについての慣習も含めて消費者に対する対応が異なっているということ、また、事業者サイドでも、特にクレジット事業者とサービスを提供する事業者との関係においても対応がいろいろであるということも認識はしております。その上で、被害者の救済ということが、まず重要であるという御指摘だと思います。「統一した顧客対応」ということが適切かどうかというところは議論があるのだと思いますけれども、しっかりと被害者との対応をしていただきたいということを、まずこの場合ですと音楽情報サイトの運営事業者に、それからその関係において、カード事業者としてどのような御協力をいただくことが可能かどうかということを、私ども、関係する省庁とよく話をしながら、消費者庁としてどのような対応が望ましいかということを、今、副大臣から、対応について「お願いする必要がある」というお話がありましたので、しっかり考えたいと思います。

(答)クレジット協会ですから、協会に対して統一的な対応がとれるように検討してくださいということでは、お願いしようかと考えております。
(問)クレジット協会に再調査というか、再質問するということは評価いたしますけれども、午前中の説明でも、これで十分で再質問は考えていない。なぜかというと、法律的な壁があって、なかなかそれ以上のことはできないというふうな受けとめだったように聞いているのですけれども、消費者庁の趣旨からいいますと、法律の隙間事案に対応する役所でもありますし、法制がないのであれば、知恵を絞って消費者のためにできることをするというのが本来の趣旨だと思います。
 ただ、要するに、職員の方にも同情するわけでありますが、今回の場合は、やはり政治主導でどんどんいけというふうに後押しをしてあげるのか、それとも何か強制力の伴うような法整備を考えてあげるのかをしないといけないような気もしますが、その辺、認識はいかがでしょうか。
(答)まず、クレジット協会に対して、御指摘があったとおり、私たち消費者庁が抑止的に対応を決める必要はないと考えています。これまでも、法的な根拠が明確にあるかどうか分からない事案についても、時々は対応してきたかとは思うので、この日本クレジット協会に対して私たちから、クレジット協会としてのさらなる対応については、ぜひ要請していきたいと考えておりますので、その点については御安心していただければ。
 ただ、対応について協会の自主性もありますから、どういう対応をとられるのかは想像できませんけれども、いったん、今回のこの被害がまだ収束したとは聞いておりませんので、その対応についての要請は、今後ともしていきたいと考えております。
(問)その場合のおっしゃる対応というのは、具体的には被害の回復という意味合いなのですか。それとも、注意喚起というやり方ですか。
(答)まずは、今後、その被害がないようにしてほしいということが1点です。どういうような対応ができるかは、各社に聞いてみないと分かりませんけれども、まずそれが第一かなとは思っています。今後、類似の被害が起きないような対応がとれないかどうかの要請がまず第1点かなと。今後の対応の内容については検討いたします。
(問)特に被害の救済というテーマで基本的な考えを、現段階であれば教えていただきたいのですけれども。
 というのは、非常に単純に言うと、ユーザー側の責任とは言いませんけれども、ユーザー側の事情でパスワードとかIDが漏れて、それでやられたものというのは、なかなか誰に被害を救済してくれと求めるのも難しいと思うのです。もう一方で、iTunes社のサイトなり、ID、パスワードの管理にある程度の問題があったというようなことであれば、それはまたその会社側に何らかのことを求めるのは、あまり合理的でないとは言えないというか、そういう考え方もあるし、それからクレジット会社がとめた、とめないというのは、これはとめるべきだったのにとめなかったとか、そういうことまで言うのはなかなか難しいと思うのです。そこら辺の救済の道筋みたいなものを、どんなふうに考えていらっしゃるのか。
(答)それは、具体的にこの場で答えられるかというと、今のさまざまな事例があると思うので、検討が必要かなとは思うのです。現状、どう考えているかについて、事務方でまとめていれば、若干答えていただいて、その後、補足したいと思います。

(消費者庁長官)1つは、先ほど来、クレジット協会は、一生懸命、協会としてお答えいただいたと思いますが、十分な答えでない。これは、実は聞き方もまずかったかなという点も、正直、思っておりますので、再度、ここは聞きたいと思っております。そういう中で、今おっしゃったように、原因は今現在分かりません。というのは、その会社側のどこにあったのか、あるいは本人のミスなのか。そういう中で、過去に起きた救済について、「これはあなたの責任だからこうしなさい」というのは、率直に言って難しいと思っています。クレジット会社のほうは、いわばそれぞれの契約の解釈についておやりになったのだろうと思います。それについて、これからの問題としては、先ほど副大臣が申し上げたように、何か御相談、御要請というのはあるのかもしれませんけれども、したがって、 iTunes社の回答も待っておりますし、それからクレジット協会にももう少し聞いてみたいというのがありますから、その後の展開はあり得ると思いますけれども、今時点と言われれば、我々としてこの人にこういう救済を求めていくというのは、なかなか難しいのかなと。これまでのものについて、今はそう思っております。
(問)これは、大島副大臣に言うべきではないかもしれないのですけれども、昨日、消費者庁から資料の訂正が2件あったのです。1件は火曜日に公表した消費生活用製品安全法に基づく重大事故で、もう1件が債権とか未公開株のトラブルについてで、特に、例えば100の資料を出して2ぐらいあるのだったらまだしもと思うのですけれども、あまりにも最近、資料の訂正が多過ぎると私は思うのです。特に、重大事故のほうは、1日経ってから訂正を出してきたので、記事になっていたら訂正とか、こちらの報道にも響くことなので、なぜ、どこに問題があって、資料の訂正が多いのか、その辺ちょっと、別に我々に言わなくてよいのですけれども、内部でしっかり検証していただいて、スピーディーに正確な資料を出すべく努力いただきたいと思っております。
(答)分かりました。
(問)関連して、火曜日、金曜日の重大事故報告もそうですし、水曜日の消費者安全法に基づくレクもそうですし、いろいろなレクチャーをずっとやってきているのですけれども、本当にこちらが欲しい情報というのですか、だから、概要が出ますよね。それに関係して、「こういったデータはありますか」、「この辺についてどうですか」と、記者がやはりこういうことを知りたがるというのは、もう説明者もだいぶ、半年以上たって分かっていると思うのですけれども、相変わらず、「その点についてはまだ調べていません」とか「確認してまいります」というのがものすごく多いのです。これは、もうちょっと何とかしてほしいなというか、そこは要請しておきたいと思います。
(答)分かりました。

(以上)

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