林 芳正 内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年8月17日

(平成21年8月17日(月) 9:17~9:28  於:記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。それでは始めさせていただきたいと思います。 本日公表いたしました平成21年の4-6のGDPの1次速報値、QEでございますが、実質成長率が前期比0.9%、年率ではプラスの3.7%になりまして、5四半期ぶりのプラスということになりました。
 今回のQEは、輸出が持ち直していることに加えまして、累次の経済対策の効果が、公共投資と個人消費を中心にあらわれてきたということを反映したものと考えております。効果といたしましては、まず公共投資につきましては、公共工事の請負が平成20年度補正予算の効果等もありまして、3月から5カ月連続で前年を上回るということなど、大変堅調に推移をしております。
 それから、個人消費でございますが、まず乗用車の登録台数、これは環境対応車に対する減税・補助制度の効果もありまして、4月から4カ月連続で増加している。それから、エコポイントの影響もありまして、テレビ等の売り上げが5月後半以降、大変好調であると。それから、定額給付金についても、エコポイントなどと相まって消費にプラスの影響を及ぼしている可能性があるということなど、消費は、このところ持ち直しの動きが見られるところでございます。
 それから、民間住宅投資はマイナスでありますが、住宅建設についても、いわゆる持家の新設住宅着工戸数、これが6月には前月比でプラスの10.3%というふうになるなど、住宅ローンの減税等の効果が出始めた可能性があるというふうに思っております。
 今後の見通しでございますが、厳しい状況が続くものの、景気は持ち直しに向かうことが期待をされます。しかし、生産活動がまだ低い水準にあるということ、それから雇用の一層の悪化に対する懸念、それから世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念など、景気を下押しするリスクに留意をする必要があるだろうということであります。
 政府といたしましては、景気対策を最優先で進めるために、経済危機対策等を着実に実施してまいりたいと、こういうふうに思っております。
 それから、もう一つ、別件でございますが、株式会社企業再生支援機構につきましては、6月26日に公布をいたしました株式会社企業再生支援機構法に基づきまして、現在設立準備を進めているところでありますが、このたび同機構の企業再生支援委員5名と監査役3名を内定いたしましたので、発表をさせていただきたいと思います。
企業再生支援委員のほうですが、既に発表させていただきました瀬戸英雄委員長、西澤宏繁代表取締役社長に加えまして、日本総合研究所理事の翁百合さん、それから預金保険機構理事の田邉昌徳さん、それから日本商工会議所専務理事の中村利雄さん、この3人の方を内定をさせていただきました。
 翁さんは、金融経済全般の専門家でありまして、産業再生機構のときにも産業再生委員に就任されておられまして、今回もその経験を生かしていただきたいというふうに思っております。
田邉さんは、預金保険機構理事でいらっしゃいまして、金融再生の専門家でいらっしゃるということであります。
中村さんは、日商の専務理事でありますから、地域経済の振興・発展、そのあたりのスペシャリストであるということでございます。
公正・中立な立場で再生支援の決定など、機構の業務、執行に関する重要事項を判断する企業再生支援委員として、ふさわしい方々だと思っております。
 それから、監査役でございますが、3名内定させていただきましたけれども、日本労働組合総連合会会長の高木剛さん、それから元検事総長で弁護士の原田明夫さん、日本公認会計士協会の会長の増田宏一さん、このお三方にお願いをいたしました。
 同じように、公正・中立な立場から機構の監査をお願いしたいというふうに思っておりますし、機構の業務運営全般にわたりまして、適切な御意見をお願いしたい、こういうふうに思っておりまして、最もふさわしい方々になっていただいたというふうに思っております。

両件、私のほうからは以上でございますので、御質問をお願いします。

2.質疑応答

(問)今回のQEをもって、大臣の認識として、自律的な回復に入ったというふうに見ていらっしゃるのか、それともそうではないのかという点をまずお願いします。
(答)先ほど発表させていただきましたように、年率の3.7%という5四半期ぶりのプラスの数字が出ました。これで、平成21年度の経済動向試算、これはマイナス3.3というのを出させていただきましたけれども、この4-6を踏まえれば、この姿におおむね沿ったものになっていくというふうに考えられます。あくまで数字ですが、試算をいたしますと、7-9以降が実質でマイナス0.0、年率でマイナス0.1ぐらいで推移すれば、これは達成できるということでありますので、経済対策を引き続き実施をしていくことによりまして、この勢いを持続させてまいりたいというふうに思っております。
それによりましては、この動向試算の数値を結果的に上回るという可能性もあるというふうに思っておりますが、先ほど申し上げましたように、リスク要因もございます。生産活動、それから雇用の一層の悪化の懸念、それから物価の下押し圧力によるデフレ懸念、それから世界的な景気の下振れということがありますので、その辺のリスクに十分留意しながら運営してまいりたいと思っております。
(問)あわせて先行きなんですけれども、今回輸出と、もう一つやっぱり政策効果というものに支えられた側面が大きいということでございますけれども、その政策効果の中には、エコポイントとか、あるいはエコカー減税とか、いわゆる需要の先食い的なものも指摘される中で、この政策効果がはげ落ちるといいますか、一巡した後については、二番底とは言いませんけれども、かなり正念場を迎えるんではないかという指摘もあるんですが、その辺の認識を改めてお聞かせ願えますか。
(答)エコポイント、エコカー等、エコカーの減税はまだ複数年度で続いてまいりますし、今年度のものも4-6、7-9、10-12、1-3と続いてまいるということをまず申し上げたいと思いますし、それから公共投資につきましては、今、21年度の当初予算の過去最高の前倒しと。これは9月末までに契約率実質8割を目指そうということで着々と進んでいると。6月までが、たしか56%ぐらいと言っておりますので、それに一次補正が5.2兆円、これはGDP比で1%ぐらいございますが、これがその後乗ってくるということでございますので、都道府県等から公募で出てきます事業、これも7-9月以降に事業を開始する見込みがあるものがほとんどであるということでございます。私は何遍も言っておりますが、例えば介護の職員の手当の交付金ですとか、介護の基盤、それから地域医療といったもの、これは7-9以降に事業を開始するということでございます。そういう今申し上げましたように、県でやっていただくもの、公共投資、それから減税・補助というもの、これらの対策は今後もGDPを押し上げていくというふうに思っておりますので、冒頭申し上げましたように、そういうものを着実に運営していくということが非常に大事だと、こう思っております。
(問)確認なんですけれども、今回のプラスがある程度、さっきの質問もありましたけれども、景気対策の効果がかなりあるわけですけれども、自律的な要素がどのぐらいあると大臣は考えられるのか、完全に下押しされているばかりなのか、それとも、ある程度自律の面も出てきているのか、その点はいかがお考えですか。
(答)そうですね、数値的に必ずしもどの部分が、数字のどの割合が対策でというものを手元に持っているわけではありませんけれども、我々はこの経済対策をつくったときに、「呼び水」ということを申し上げさせていただきました。ですから、この「呼び水」によって、まず回復してもらって、その後、自律的な回復基調に入っていくと、このことが望ましいと思いますので、この4-6、また今後の7-9、先ほどお話ししましたように、経済対策の効果は今からも出てまいりますので、この景気対策、経済対策を着実に実行していく。だんだんそれは今お話がありましたように、自律的な部分が、これはあくまで「呼び水」ですから、増えていくことが望ましいというふうに思っております。

(以上)

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