林 芳正 内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年7月10日

(平成21年7月10日(金) 9:05~9:19  於:記者会見室)

1.発言要旨

 本日は、公共サービス改革基本方針の改訂、これを閣議決定しました。これによりまして、官民競争入札等の対象事業、これは14事業追加になりまして、累計で96事業ということになりました。私のほうから、関係閣僚に対しまして、5月の総理指示を踏まえて、さらなる見直し作業の督励ということをお願いしました。
 私のほうからは以上でございます。

2.質疑応答

(問)まずイタリアでサミットが開かれまして、経済分野の関係では、首脳宣言が出まして、世界経済は安定化の兆しはあるけれども、引き続きリスクも存在するというようなこととされましたが、まずこの受け止めが一つと。
 あともう一つ、円高が急激に進みまして、株価も一時は1万円をつけていましたけれども、9,300円を割り込む水準まで落ち込んでいます。改めて、経済の現状認識をお願いできればと思います。よろしくお願いします。
(答)G8サミットにおきましては、世界経済が安定化を示す兆候があるけれども、経済・金融の安定に対する大きなリスクが、引き続き存在するという認識が共有されたというふうに思っております。そして、こうした認識のもとで危機の克服に向けて、4つぐらいのメッセージかなされたと思っております。1つ目は需要の下支え、成長の回復、金融の安定のために必要な、あらゆる措置を講ずる方針、これを再確認したということであります。それから2つ目は、中期的には財政の持続可能性を確保するということ、そして3つ目は景気回復が確実となった際に、政策をもとに戻すための、いわゆる「出口戦略」というものが必要であるということ。そして、4番目にグローバル・インバランスの円滑な解消に向けて協同同すると、こういうことを中心に明確なメッセージが出されたということは大変有意義だというふうに考えております。引き続き、緊密に国際協調をしながら、今回のこの成果というものが各国において、適切にそれぞれ具体化をされていくということを期待しているところであります。
 それから、円高・株安ということでございますが、昨日は100円以上ということでありましたが9,200円台まで落ちております。それから、為替は93円台までということで、またユーロも129円台までいっているということです。今朝は株価も少し戻しておるようでございますけれども、株価はやっぱり、この間のショックで、一時、米欧で景気後退からの底入れという期待が出ておったのが、足下で若干後退しているということ。それから、今申し上げた為替相場が少し円高方向で推移しているということが、マーケットで指摘をされているというふうに承知をしております。
 我が国の景気も最悪期は脱したということでありますが、重々申し上げておりますように、生産等の水準が非常に低い水準にありますので、まだ下押しリスクというものがございます。金融危機の影響ですとか、世界景気の下振れ、こういうものがリスクになっておりますので、この株価の下落とか円高が続きますと、マインドとか実体面で輸出、こういうものについたマイナスの影響が及ぶということは懸念をされますので、注意深く見てまいらなければならないと、こういうふうに思っております。
(問)先ほどのG8サミットの関連ですけれども、新興国などを交えた、いわゆる拡大会合で、WHOのドーハ・ラウンドについて、2010年中に解決させるということにしましたけれども、足下の現実を見ますと、依然として各国で保護主義や、まだ解決しないのではないかという懸念がありますし、日本国内を振り返りましても、農業分野の改革など、いささか準備不足かなというところもございます。こういった中で、果たして2010年の解決は可能なのかどうかというところで、政府として国内あるいは対外的にどういった取り組みあるいは働きかけをしていく必要があるのか、それについて教えてください。
(答)9日に、いわゆるG8に、ブラジル、中国、インド、メキシコ、南アフリカと、それからエジプトにスウェーデン、これはEUの議長国ということですが、を加えた拡大会合が開催されて、今お話のあったドーハ・ラウンドに加えて、均衡のとれた包括的かつ持続可能な成長のための世界的回復、アジェンダと、こういうものや、それから投資の促進、それから開発のための責任ある施策と、こういうものが合意されたというふうに聞いております。ドーハ・ラウンド2010年ということですが、我が国もぎりぎり、いろんな努力を国内そして交渉の場でしていく必要があると思っております。
 私は、かねてから思うんですが、みんなが言うから、うちのことは全く顧みずにやるという姿勢では、なかなか最終的にはまとまらないと思いますので、我が国は我が国の主張をきちんとした上で、同じような主張をしておられる国々というのが、それぞれのイシューについておられますから、そういう国々とよく連携をとって、最終的にまとまるということは、どこかの国だけが全く犠牲になってまとめるということではない形をきちっとつくっていくと、こういうことを努力することによって、最終的に全体としてまとまれる、この努力はやっぱりしていくということは、基本的に大事なことであるというふうに思っております。
(問)「自分のことを顧みずに」とおっしゃったのは、それは例えば農業ですとかサービス業ですとか、そういったことを指していらっしゃるのかなと思うのですけれども、このあたりでの今後の、さらなる市場開放といいますか、そういったところに向けた努力というのは、今後どのように進めていく必要があるとお考えでしょうか。
(答)そうですね。「自国のことを顧みず」と言った意味は、皆さんに合わせるだけということではなくて、やっぱり我が国の状況というのがありますから、我が国の状況が新しい妥結があった場合に、きちっと対応できるということが、それぞれの関係の皆さんにやっぱり御理解いただけるということがないといけないわけでございますので、そういうことをあわせてやりながら、交渉をしていくと。これは何事の交渉でもそうでありますけれども、そういうことをよく目配りしながらやっていくということでありますし、同じような立場にある国とよく連携をしながら、やはり国際交渉というのは理念的な部分もありますが、利益のぶつかり合いということもありますので、我が国の国益というものがきちっと反映をされていく形で妥結をするということを目指していくということが、大変大事であるというふうに思っております。
(問)日本経済についてお尋ねしたいのですが、今日、日銀のほうから企業物価指数が発表されて、過去最大の下落となったんですが、かなりデフレ的な感じがしますけれども、これからの日本経済がデフレスパイラルに陥るリスクはどう見ていらっしゃいますか。
(答)そうですね。これは前回、前々回にもお話をしてきたことだと思いますけれども、物価がここのところ、おっしゃられた数字も含めて、足下はマイナスになっているという認識をしております。まだ、デフレというところまでいくには、まだそういう判断をするには早いと思っておりますが、そういうところへ行く懸念があるということであります。ですから、そういうふうにならないように、しっかりと運営をしていくということに尽きるわけでありまして、いろんな、今ちょうど底を打って、反転の正念場ということでありますので、そういう意味でいろんな施策の効果等を推進していく。そして、いろんな施策を打っていることを説明していくことによるマインドの向上というところを通じて、そういう懸念が現実のものにならないように、しっかりと努力をしていく必要があると、こういうふうに思っております。
(問)今のところで関連ですけれども、日銀の金融政策については、デフレを阻止するためにどういう、さらに今の政策について、さらにどういうものが必要だとお考えになっていますか。
(答)そうですね。これもこの間お話ししたように、日銀の政策というのは独立性を持ってやっておられますので、我々は何か決めて、これをやってくれという立場ではないわけでありますが、常々、経済財政諮問会議等で、いろんなお願いをしているところでありますし、また、「骨太」にも記載をしたとおりでございまして、いろんな懸念が現実のものにならないように、機動的かつ丁寧な金融政策の運営をお願いしたいというのは常々申し上げているとおりでございまして、そのスタンスは変わらないということでございます。
(問)経済とか政局の話で恐縮なのですが、都議選が終盤に来て、与党とか自民党内で総裁選の前倒しをめぐる議論がいろいろ出始めているようなんですけれども、一政治家というか、そういう立場で結構ですが、どういうふうにそこをお考えになっているのか、お伺いできますか。
(答)そうですね、私も何カ所か都議選の応援に行っておりますし、また今からも行く予定もございますが、まずは、目前に控えている投票日に向けて、それぞれが最大限の努力をするということだと思います。
 その上で、いろんなことが取りざたをされておりますけれども、結果が出た上で、いろいろ判断をすべきことはしなければいけないと思いますが、いずれにしても、いろんな諸課題が山積をしておりまして、国会もまだ審議中の案件もたくさんありますので、やはり基本的には、そういう我々ですと内閣に与えられた諸課題、それから立法府の一員としては、やっぱり立法府にかかっているもの、私は参議院におりますので、臓器移植法案なんというのは今まさに審議をやっておりますので、こういうものをやはり一つ一つ、答えを出して解決をしていくということが、やはり優先課題ではないかなというふうに思っております。
 いたずらに、政局的にあおるようなことというのは慎んで、政府・与党一丸となって、課題の解決に努力するということを優先すべきではないかというふうに思っております。

(以上)

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