鳩山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年4月17日

(平成21年4月17日(金) 8:52~9:11  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。
 定額給付金が、大体、4月末ぐらいで、約9割の自治体で給付が始まるわけです。このポスターには、申請書が届いて記入して、市区町村へ送って世帯主が受給だと、こういうことが書いてあります。この詐欺に注意してくださいと、この悪魔顔が書いてあるのですけれども、これは今までもやっておりますが、これをですね、市町村、それから駅とか、そういうところにはってもらって、これを全国的にはってもらおうと、こういうことです。同時にテレビコマーシャルも作りまして、要するに、定額給付金は地元で使うとその地域が活性化していくと、そういったみんなで使えば国が元気になると。私、昨日見ました。まだ完成ではないらしく、まだ試作品。これはテレビコマーシャル、「定額給付金は皆さんの暮らしのために」、「地域経済活性化のために」、「地元で使えば、地域が元気に」、「みんなで使えば日本が元気に」、「総務省です」と、こういうものですね。最初、誰かが歌を歌うという説もあったらしいけれども、そうではなくて、ただアナウンスが流れるだけです。テレビコマーシャルは、もう1つ打ちます。これは悪魔版、こちらの詐欺の方も、こういうテレビコマーシャルを打ちます。「定額給付金詐欺にご注意ください。給付金の手続に際し、手数料を求めることは絶対にありません。」また、「ATM(現金預払機)の操作をお願いすることは、絶対にありません。」と。不審なときはすぐに連絡をくださいという、これは「定額給付金詐欺にご注意ください。」というもので、1つ15秒で2つのコマーシャルをやります。このポスターは、主に、市町村とそれから市町村の公共施設、病院ですとか公民館にはります。個人で、うちの事務所にはっても選挙違反にはならないですよね、別に。こうやって定額給付金が徐々に浸透しておりますし、今日、すごい記事が出ていましたね。定額給付金を取りに来た人に1万円あげるというの、檜原村ですか。すごいですね。最高のプレミアムですね。商品券の形ですね。
 それから、国の直轄事業負担金についてです。これは、地域にとって非常に負担であって、つらい。一言で言えば評判が悪い。地方分権改革推進委員会の方でも3人の知事さんからヒアリングをして、来週24日にも「意見書」をまとめる方向になったと聞いています。
 この間、8日に、全国知事会の代表の知事の方々と国土交通大臣、農林水産大臣と私と3人でお会いをしたときにも、私はこの話について明確に述べました。直轄事業は減らす。減らしてこれを都道府県に移す。これが地方分権であると。それから、維持管理費は、もう廃止すべきであると。つまり、都道府県管理の道路等は、国から補助金はもらっても、維持管理費は国から1円も出ない。それに対して、直轄国道については、整備の3分の1を地方に負担させておいて、なお維持管理の10分の4.5も地方に負担させるというのは、これはもうバランスを欠いているし、地方に負担を押しつけるものである。国が管理者である直轄国道は、国が全部、維持管理費も払うべきだということを今までも申し上げてきました。退職金だとか庁舎だとか、そうしたものを、かつては地方整備局の人件費の一部を都道府県が払わされていたということもあった。ですから、明細をはっきりする必要がある。地方に負担させる整備費の3分の1というのは、私は基本的にはもう減らしたいけれども、とにかく事業本体に限るべきで、事務所とか、人件費、退職金等まで地方に押し付けるというのは、本来、筋が悪いと思います。
 地方分権改革推進委員会の方からもそういうような内容の「意見書」がまとまって出てくれば、まことに時宜にかなったものと思って重く受け止めて、これは積極的にやっていきたい。
 こういう言い方をしていいかどうか分かりませんが、先般、丹羽委員長がお見えになって、状況を教えていただきました。直轄事業に関しての丹羽委員長のお考え、つまり地方分権改革推進委員会のお考えは、基本的に私とほとんど同じだと思います。これが24日に出てくることを期待したい。
 丹羽委員長からは、この直轄事業の問題は早くメッセージを出すことが大事だということと、「意見書」を出したらしっかりと受け止めてくださいということでした。委員会の御期待、それから地方自治体の御期待にこたえたいとお答えをしているところでございます。
 それから、合同庁舎の問題です。実はこれから地方分権を進めるに当たって、基本的に、8府省15系統の出先機関が地方分権の対象になるわけです。それら機関のみが入るところが、今、庁舎を新築するということは、問題がないわけではありません。一時、この会見で厳しく批判したこともありますが、仙台と長崎の合同庁舎は当面発注見合わせということになったので良かったと思っています。その他の部分は、今後、地方分権改革が進むということを見通して、柔軟に、規模の縮小とか、壁を作らないで大空間にしておいてあとから間仕切りをするなどで、いろいろ柔軟に対応していただきたいと思っています。要するに、出先機関の見直しに合わせて庁舎の整備に無駄が出るということがないように、できる限りやっていただきたい。国土交通省もかなり考えてくれていると信じますし、相当な見直しをやっていると思います。先日の読売新聞の論調は若干違いますけれども。
 要は、地方分権に合わせてやっていく。ただ、地方検察庁とか、地方分権の対象にならないそういういろいろな機関も入るわけですから、その辺も踏まえた上で、しかし合同庁舎の無駄が出ないように作っていただく。そういう方針は変わりません。国土交通省もかなり見直しをしたと思います。以上です。

2.質疑応答

(問)身障者向けの割引制度が悪用された郵便法違反事件で、郵便事業会社にも関係先として捜索が入りました。制度の運用がずさんだったのではなかったのかという指摘もありますが、郵便事業会社の責任と、あと総務省の監督責任について、どのようにお考えでしょうか。
(答)本当に残念な事件、事件は前からあったことは私は知っておりましたけれども、これが刑事事件になって逮捕というようなことになってまいりました。正に、税金泥棒というか、税金泥棒というよりも何と言うのでしょうか、割引制度の悪用ですから、知的犯罪で、それが心身障害者の方にできるだけ安い料金で機関誌を送っていただこうという意味で、本来120円掛かるものでも低料第三種郵便で8円でいいという特別の措置をしているということ自体は間違いがない。ただ、悪いやつはそういうことにも目を付けるのです。本当にこの知的犯罪というのは予想もしないようなことで及んでくる。この逮捕されたという司法関係のことは、私は何のコメントをすることもできないと、正直思います。ただ、郵便事業会社の新東京支店まで捜索が行われているものでありますから、もう誠に残念であって、それは私の総務大臣になる時期以前のことであったとしても、国民の皆様方には心からおわびをしなければいけないと、率直に思います。
 結局、確認もせずにですね、郵便事業会社が適正に業務を行わなかったわけですから、それはだまされたにしても、適正に業務を行わなかったことについては、これは郵便事業会社に責任があり、当然、総務省の監督責任も免れない。それは我々には監督権限があるわけですから、監督上の責任、これは免れ得ない。私はだから、国民の皆様にはおわびをしなければいけないと、率直に思います。
 ただ、後ろばかり向いていてもいけないから、再発防止のためには全力を挙げます。再発防止に全力を挙げますが、起きたことに対しては強い怒りを感じながら、同時に総務省の責任も、監督上の責任も免れ得ないわけですから、それは厳しく事務方にも言わなければいけないと思います。
(問)先日、平成研の若手の先生方11人と会合を持たれたと思うのですけれども、そのときは特に政局絡みの話とかはしなかったということですが、こういうふうに大臣室に若手議員を何人か呼ぶということは、やはり政局絡みとか、言葉は悪いですが分派活動ではないかという憶測も呼ぶと思うのですけれども、もう一度改めてコメントをお願いします。
(答)当選1、2回の平成研の若手の議員が懇談したいと、あるいは懇談の機会を持とうということでありまして、何人かの方がリーダーシップを発揮して、結局10 人かな、11人かな、お見えになったと。昼食を共にしながら、もちろん総務省の仕事だとか、地方税とか、地方交付税の話とか総務省とはどういう役所かという説明をしたり。ただ、選挙はいつだろうとかそういう話、総理大臣の専権事項については触れませんでしたし、みんなで頑張ろうというような感じの昼食会であったわけです。人がどう取ろうと、かまいませんが、一応私が先輩で、若手議員と懇談をしたと。私はただ言ったのは、「若手の方は、我々と違う新しい政治の舞台が絶対出てくるから、10年経って。だから、そういう新しい時代に新しい政治のいい枠組みを考えてくださいね。」と言ったのかな。そんな話をしましたけれどもね。
(問)先ほどの直轄負担金の件なのですけれども、今後政府として、具体にどういった形で見直しを考えていますか。期限とか、来年度の予算には。
(答)これは「意見書」を頂いたら、対応を考えるわけです。総務省独断でできることではありませんから、どういう形になるか分かりませんが、事務的にはその検討する会議などももちろん出てくると思いますが、各省庁と、各大臣同士の打合せである程度は政治的なリーダーシップも発揮できないとうまくいかないでしょうね。総務省だけが勝手に決められる話では、全くないですからね。
(問)ほか、ありますでしょうか。
(答)どうもありがとうございました。

(以上)