鳩山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年1月23日

(平成21年1月23日(金) 10:56~11:26  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 環境モデル都市を7都市追加選定いたしました。低炭素社会実現のために、もちろん、それぞれ実績もあり、計画もある、環境モデル都市。今までは、横浜市、北九州市、帯広市、富山市、下川町、水俣市でしたけれども、新たに大都市としては、京都市と堺市、地方中心都市としては、飯田市と豊田市、小規模市町村として、高知県の檮原町、宮古島市、東京の特別区として千代田区を新たに選定いたしました。今日はこれを閣僚懇談会で報告をいたしました。これは優れた事例を作って、全国展開をすることによって、我が国の二酸化炭素排出量を減らして、地球環境に貢献しようと、こういうものでございます。
 それから、情報セキュリティに関する国民の意識の醸成を促進することを目的として、毎年2月2日が「情報セキュリティの日」と定められております。これは政府の「情報セキュリティ基本計画」が2006年のこの日、初めて定められたことによります。インターネットをはじめ、科学技術には「光と影」があることを十分に認識することが重要でございまして、誰もが安心して安全にインターネットを利用できるようにするためには、とりわけ「影の部分との戦い」、すなわち情報セキュリティ対策に積極的に取り組む必要があります。
 まず、総務省では、明日1月24日より、家庭内のパソコンで被害が出ているボットウィルス、ロボットウィルスからの造語だそうでありますが、ボットウィルスの脅威とその対策の必要性の周知を目的として、ボット駆除活動キャンペーンを開催いたします。国内で少なくともブロードバンド利用者の1%、30万台のパソコンがこのボットウィルスに感染していると言われ、迷惑メールや情報漏えいの一因となっておりまして、インターネット上で猛威を奮っております。このキャンペーンでは、電気通信事業者、地方公共団体、電力会社、ガス会社等の参加が予定されておりまして、これらの企業や団体のホームページから、自宅のパソコンが感染していないかの診断や、このウィルスを駆除するためのツールの入手が可能となります。
 さらに、2月2日を中心に、総合通信局や地方公共団体等、全国110か所において、セミナー、講演会等を開催します。詳しくは事務方から説明させます。
 それから、ただ今、総理とお会いいたしまして、例の地方分権改革推進委員会の第2次勧告を実施するための工程表を3月末までに作る、年度内に作るということ。すなわち、出先機関の改革の工程表、これを計画という形にするわけですから、その骨格について総理に御説明いたしました。これはどういうことを盛り込むかと言えば、事務や権限の見直しというのがひとつであって、もうひとつは組織の改革であって、もうひとつは人の移管をスムーズにということがあって、この3つをきちんと工程表に書かなければなりません。そして約3年後に新体制がスタートするわけでございますので、ちょうど消費税が、景気状況、経済回復があれば3年後に消費税の増税が、中福祉中負担という形であり得るとするならば、その3年の間に、地方の出先機関改革をすることによって徹底したスリム化をする。徹底したスリム化というのは、やはり消費税を上げる場合には前提となりますから。この工程表に基づいて、まだ工程表できておりませんよ、地方分権改革を、出先機関の改革をやりませんと国民の理解は得られないと思って、この問題については、私がサンドバッグになる可能性がありますが、総理からも強く励まされたところでございます。

2.質疑応答

(問)2点お伺いします。冒頭お話にもありました、消費税増税をめぐる党内の議論が収束したのですが、2011年度の実施を若干先送りするような表現になったのですが、そのことについてどうお考えになるのかというのが1点。もう1点は、先ほど閣議後に甘利大臣ともお会いになっていたやに聞いていますけれども、どういう内容のお話をされたのか。
(答)私は甘利大臣とは会っていません。総理と甘利大臣がお会いになったようでございます。私は、総理と甘利大臣の中身については承知いたしておりませんが、先般、行政管理局を内閣官房に移管することを私が決断をいたしたわけでありますから、麻生総理に申し上げましたのは、「行政管理局を内閣官房に内閣人事局と一緒になる形で移管をするとするならば、人事院をきちんとしなければ、中途半端になってしまいますので、総理の御指導によって、人事院がきちんと対応するようにお願いします。」というふうに総理にお願いしたところ、今日から始めるということでありました。人事院との話し合いということでしょう。
 消費税は、これは非常に苦しんだ結果で、これはどう見ても、ムダゼロというのか、行政改革とかスリム化とか、場合によっては国会議員の定数削減まで含めて、国がスリム化を一生懸命やっていると、無駄の徹底した排除をやっているということと、景気が上昇傾向にある、つまり、潜在成長率の議論が出ておりますが、これが発揮される、要するに微分すればプラスであって、できれば2回微分してもプラスになるような、そういう上昇局面でなければ、消費税増税はできないというのは、誰もが分かっているわけです。その書き方がいろいろあるということでしょうが、私は、麻生総理大臣は大変責任感の強い方でありますから、要するに昔から高福祉低負担、財源は無駄を排除すれば出てくるとか、特別会計を見直せば出てくる。選挙のことを考えたら、皆言いたいのです。高福祉低負担、財源は特別会計の見直し、無駄の排除、無駄の削減と。それは選挙目当てで皆そう言うけれども、それは将来に向けて責任のある態度ではないでしょう。これは使ってはいけない言葉かもしれませんけれども、埋蔵金と言われるものだって、いつまでも使えるものではない。埋蔵金が逆に負担になって逆埋蔵金になる。金利変動準備金などはそういう性質のものでありましょう。そうなった場合に、要するに安定的に中長期に社会保障制度というものが機能するためには、もし、高福祉だったら高負担です。低負担でいいのは低福祉の時だけなのです。
 私は、福祉というのは少子化だけではなくて、雇用問題も合わせてもいいかもしれない。一般に言われる医療、年金、介護、あるいは障害者等の問題もある。少子化というけれども、それは本当は雇用も含めていいのではないでしょうか。総理は中福祉中負担とおっしゃっているわけですから、それを安定的に軌道に乗せるためには、「財源を確保しますよ、消費税を上げていきますよ。」ということを責任を持って語ってこられた。その書き方がたまたまこうなったということですが、総理は全く最初から何も変わっておられないと思います。
 今朝、テレビを見ておりましたら、これはひどい。要するに「自民党は自分たちの保身のために、こういう玉虫色のものを作った。」と。「玉虫色の決着というけれども、玉虫色というのは決着していないということなのだ。要するに今度分かったことは、自民党は自分たちのことしか考えていなくて、国民のことは全く考えていない。」こういうコメントが出ていた。これは問題ですよ。そういう全く無責任な、ただ国民受けするようなコメンテーターというのは、私は表現の自由は守るが、我々が全く日本の国のことを考えていないというのは、ふざけるのもいい加減にして欲しいと思いますね。たまたま早起きをして、テレビを見ていたら、ちょっと怒りが高じてきました。「全く日本のことを考えていない。」なんという言い草ですか。

 それからもうひとつ、実は「かんぽの宿」の件で、いろいろテレビで取り上げていただいているものをまとめたものを、朝、見ようと思ったら、私はそういう知識がなくて、「No Disc」と出て見られなかった。ですが、一部だけ昨日、DVDを見まして、フジテレビであったかと思います。12分間「かんぽの宿」についていろいろ報道していただいて、私としてはおおむねよろしいと思ったのですが、1か所決定的な間違いがあって、調べたら、完全な勘違いだったそうです。それはですね、今回の譲渡契約に関して、「手続きが公正だった」とか「譲渡価格も適正だった」と言ったのか、「総務大臣はそこのところはそう考えているらしいのですが」という、説明したことの全く逆を言ってしまったらしいのですが、これはかなり私にとっては問題なので。手続きが不透明ではないかと私は申し上げているのだし、価格が本当にそのようなものですかと、おかしいのではないかと申し上げているので、そこのところだけは国民に誤った印象を与えると困るなと。私は手続きが大体27社あったものが、どんどん消えていったのはどういう理由かなと、そう思うし、価格もおかしいのではないかと。埼玉県の上田清司知事からお手紙をいただいて、この「かんぽの宿」の件で私を強く励ます内容でありました。
 そこで、昨日お電話をいたしましたところ、「ラフレさいたま」というのは大変立派な、「かんぽの宿」そのものではないが、70施設の中に含まれていて、大体建築するのに約300億円掛っているはずだと。土地と建物両方かもしれない。それがなんで全部合わせて100億円なのかと。そういう点、非常におかしいので、頑張って欲しいという、そういう電話でお話がありました。私としてはですね、基本的な事項については、もちろん総務省と日本郵政の間で、当然やり取りはやっているでしょう。ただ、昨日、吉良郵政行政部長は、自民党の勉強会で、「ろくな資料が出てきてない。」ということをおっしゃっている。吉良郵政行政部長の発言は、「日本郵政に詳細な説明を求めているが、昨日になってやっと、詳細でない資料が出てきたところなので、引き続き詳細な説明を求めていきたい。」と。こういうやり取りになっていると思いますが、私なりに疑問に思う点を、あるいは質問したいことを20数項目自分で書きましたので、これはもう事務方から日本郵政に渡してくれと、私は文書での回答を求めると。「口頭ではなくて文書で回答せよ。」と言って、20何項目か、自分で書きました。基本的なことを少しは、やはり、聞いておかなくてはいけないから。口だと「聞き間違いだ。」なんて言われるといやだから、文書で出してもらうことにしました。
(問)その質問状ですが、いつまでに回答が欲しいという指定をされていますか。
(答)来週の初めには答えてほしいと。少くなくとも来週の前半までにはと思って、そう伝えてもらう予定です。
(問)どんな内容の質問状なのでしょうか。
(答)これは、いろいろある。なぜアドバイザーが必要なの、積算はどうやっているのとか、そういうようなことですよ。
(問)今日、総理に示した出先機関改革の工程表の骨格ですが、もう少し具体的に、どういった内容なのでしょうか。
(答)本当に骨格ですから、分かりにくいのだけど、工程表というものを3月の末までに作って、その工程表に基づいてどういうことを実行していくかということを総理に御説明申し上げたわけですね。今年の秋くらいまでには出先機関の組織については出先機関改革大綱、それから地方分権改革推進計画というもの、これは両方とも閣議決定すべきであると。そのペースでいったとして、ちょうど1年後の今頃、新分権一括法案、あるいは出先機関改革一括法案、つまり各省設置法みたいなのをみんな一緒にしたもの。出先機関改革一括法案、新分権一括法案、これは権限や何かについて書いてあるわけですね。出先機関改革一括法案の両方の法案は、1年後くらいには出すべきであろう。そう考えていった場合に、平成24年から新体制へ移行できると。そういうようなことの説明です。
(問)そうしますと、具体的な組織の在り方についてはその大綱で。
(答)それは3月の工程表までの間に、例の、皆さん持っていますよね、「組織改革の方向性(イメージ)」。できる限りこれに近い形で、私がサンドバッグになってでも、これに近い形で整えていかなくてはならないと。
(問)大臣、今朝地デジの会議がありまして、2月2日に全国で支援センターができることになったのですが、これについてコメントをお願いできますか。
(答)名前ができたのしょ、「デジサポ」。いい名前ですよね。「デジサポ」は全国51か所にできるということですね。大いに期待しています。実際、私も知識不足だし。アナログが停波して、地デジだけになった時にどういうことが起きるのか、どういうことをすれば、完ぺきなのかというのは、私も知識不足。ということは、例えば高齢者の方など、なかなか理解できない場合もあるだろうと思いますから、この「デジサポ」が十分に機能して、そのことで、地デジの整備が進んでいくことを心から期待しております。
(問)大臣、分権の件なんですけど、整備局とか運輸局とかですね、企画と執行を分離しろというふうに2次勧告では言っていますが、それに対して自民党の部会は、そんなことは机上の空論だと言って反対していますけど、大臣のお考えとしては、企画と執行の分離、振興局と工務局ですけど、そこは2次勧告を踏まえて、そういう形で工程表に入れていくお考えですか。
(答)できる限り2次勧告に近い形でやっていきませんと、地方分権改革が成就できない、あるいはスリム化もうまくいかないということになるという認識です。
(問)事務権限の仕分けについては、別表というのが2次勧告にあるのですけど。
(答)116項目のことですか。
(問)そうです。その別表の書き方が、非常に分権改革を推進する立場の方たちから見ると、勧告自体が弱いものになっているという指摘もあって、そこを抜本的にもうちょっと強めないと、本当の地方分権型社会にはつながらないのではないかという指摘があるのですけれど、工程表では、勧告よりも更に強めるお考えはありますか。
(答)強める部分があってもいいわけですよね、不十分であれば。それは勧告に沿った形でやりたいと今申し上げたけれど、物事は先に進めることが大事なわけですから、先に進めることがあったっておかしくはないと思います。
(問)特に整備局が最大の問題ですが、整備局についてはどうですか。
(答)そうですか。最大の問題、課題になることは間違いありませんから、皆さんも応援をしてください。
(問)2次勧告では、3万5千人を削減という目標が掲げられていますけれど、工程表でもそういう具体的な人員の記載は。
(答)これはですね、私は、そこはちょっと今答えることではないかもしれません。人員の問題、ちょっとこの間も、忽然とと言ってはいけないかもしれないけれど、ぽっと出てきた部分がありますから、3万5千人程度削減という目標は重く受け止めなければならないと思っています。ですが、総理からも、人の扱い、生身の人間をどう扱うかということは非常に重要ですから、できるだけ丁寧にと。生首を切って路頭に放置するようなことは絶対いかんと。きちんと再就職、しかもマッチングする形で再就職できなくてはいけないということは、総理から何度も言われていますから、御自身の経験も踏まえてでしょうね。ですからその辺は丁寧にやってまいりますが、やはり、目標としての3万5千人というのは重く受け止めようと思っております。
(問)分権の骨格を示した時の総理からの指示というか発言があれば教えてください。
(答)基本的には、もちろん良く分かったと。大変だろうと。簡単ではないよと。それは大変な抵抗があるだろうが頑張れと、こういうことです。一言で言えば。そういう表現ではありませんでしたけれど。
(問)あと、出先機関改革大綱と工程表の違いが、いまひとつ分からないのですけれど。
(答)工程表に、いつ頃出先機関改革大綱を作りましょうということを書くわけです。工程表は正に工程表なので。
(問)大臣よろしいですか。「かんぽの宿」の一連の問題を踏まえてですね、3月までに進めることになっている民営化の見直しの中で、宿泊施設の在り方を法的に見直すということは、今考えていらっしゃるのでしょうか。
(答)それは、要するに郵政民営化委員会がどう判断するかではないのですか。
(問)一義的には。
(答)一義的にはね。私は申し上げているとおり大体、一括というのはおかしいと申し上げているのですから。それぞれ地域に根ざした地域資本の方がいいのではないかなと基本的には思っていますから。
(問)その売却の期限が民営化から5年後というふうに書いてありますが、これが、今回一括にする手続きが一年半掛ったわけですけれど、そう考えると、まだ時間があると見るのか、もうあまり時間がないと見る人もいるのではないでしょうか。
(答)まだ時間はあります。あと3年半あります。
(問)この時間を見直すという考えは、今のところ大臣はございますか。
(答)それは大きな問題でしょうけど、今のところ私、それを見直すとは思っておりません。ただ、この問題がですね、まだ結果出ていないけれど、この問題の重要性はですね、要するに郵政という制度自体が国民が営々と築き上げてきたものではないですか。それは郵便だって、切手を貼るのだから。そこに郵政とか郵便の文化というのが在ったでしょうと。つまり、郵政全体が国民共有の財産だったわけでしょう。「かんぽの宿」だけではなくて、ゆうちょ銀行だって、かんぽ生命だって、もともと国民の参加によって作られた国民共有の財産なわけではないですか。ただ、それを行政改革的観点で、郵政民営化という大事業が行われたと。もしそこに、何か要するに、不透明な部分が出てきたら、そもそも郵政民営化って何だったのかという、国民的疑問が出てくる可能性がある。それが残念ですよ。恐いですよ。私は郵政民営化法に賛成したのだから。賛成した立場の人間から言えば、例えば、「海外からハゲタカが飛んで来て取ろうとしているんだよ。」とか、あるいは「日本にもハゲタカが住んでいるかもしれないよ。」というようなことを言われて、「いやそんなことはないはずだよ。」と言って賛成票を入れているわけだけど。もし、この「かんぽの宿」の件が、いろいろ調査していく中で、なんていうのでしょうか、すごく不透明で、おかしいという部分が露骨に出てきたら、ハゲタカの存在を証明するような話になったらね、郵政民営化っていったい何だったのだということになってしまいますよ。郵政民営化、否定はしないのだけど。
(問)よろしいですか。
(答)はい、どうも。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Governmentof Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)