鳩山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年12月2日

(平成20年12月2日(火) 10:21~10:47  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。それでは、まず閣議で私が報告をいたしましたのは、12月に交付する特別交付税の交付額は2,449億円であると。つまり特別交付税の9,245億円の約4分の1、26.5%ということですね。特別交付税というのは、地方交付税の中の6%ですから、残りの94%は、普通交付税としてもう配り終えています。特別交付税、6%の内の約4分の1を12月に配って、残り約4分の3は来年3月に配るということでございます。かつて特別交付税は1兆3千億円あったわけです。その頃は地方にいろいろやっていただけるお金が潤沢にあった。その1兆3千億円あった特別交付税が、今、9,245億円でございまして、今日あたりの新聞を見れば、国税の法人税収入が4割近く落ちたという話を聞いておりますと、今後の地方交付税の確保は大変だと、こういうことになります。一生懸命やらなければならないと。
 「政策評価の重要対象分野に係る評価の推進について」は、閣僚懇談会で報告をいたしました。各府省が行った少子化対策等の重要対象分野の評価が甘いところがあります。また、20年度の重要対象分野として、地震対策及び医師確保対策を選定し、経済財政諮問会議にお諮りをしましたので、各府省、お願いをしますと。
 国家公務員制度改革推進本部でも発言をしております。行政管理局は組織と定員を管理するところと、内閣人事局というのができて、それぞれの幹部職員の顔をよく分かって、誰をどこの局長にということをやっていくという、幹部人事について一元的に把握する官庁が、そのまま組織や定員管理を両方やるというのはいかがなものか。その辺を今後、甘利大臣と話し合いを続けていかなければならないと、こう考えております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)道路特定財源の1兆円を地方に移すという話について、自民党のPTが新型の交付金を設けて1兆円を配るという方向で議論が進んでいますが、交付税ではなくて交付金ということですけれども、それに対する大臣の御所見と、そうなった場合の交付税の確保に向けた御決意というか戦略を伺いたいと思います。
(答)与党で話し合われている交付金というのは、ガソリン税の4分の1である地方道路整備臨時交付金に、今までも道路特定財源として存在しておりました、いくつかのものを合わせますと、3,000億円ばかり持ってきて1兆円にして、これを公共事業に主として充てる交付金にするという構想ではないかと思っておりまして、私はそれも1つの考え方であると思っておりますが、総理がおっしゃっている、地方が自由に使える1兆円、できれば地方交付税という形がいいのだろうということとの関連で言えば、道路関連、いずれ一般財源化する道路目的財源のお金についての扱いはそれで結構ですが、それと総理のおっしゃる自由に使える1兆円とはまるでイコールとは私は解釈しないわけです。ですから、いずれ地方交付税の話は大変厳しい状況を迎えまして、さまざまな政治決断、あるいは政治決着が必要な場面が出てくると思います。私は、財源については財務省が心配されると思いますが、交付税についても別途措置される、様々な節があるというふうに思っております。それがなければ、地方はやっていけないと思っておりますので。ただ、交付金というものもいわゆる地方道路整備臨時交付金とも違うわけで、地方にとって多少なりとも使い勝手のいい、自由度のあるものになることを期待しますし、それも地方が使えるお金になることは間違いない。ただ、市町村長や都道府県知事が真の地域の経営者となるためには、もっと自由に使える、いわゆる一般財源と言われる地方税、地方交付税の税財源の確保を図らなければならない。それが厳しい中でも総務大臣の仕事であるという認識はいたしております。
(問)政府の道州制ビジョン懇談会で、年内に基本法案の骨子をまとめて、来年の通常国会にも政府が法案を提出するように求めるような議論が進んでいるようですが、自民党の道州制推進本部と合わせて、最近、道州制に関する議論が急に加速していますけれども、分権改革との関連も含めて御所見をお願いします。
(答)一言でいえば、私は道州制論者であって、ただ、道州制といっても、日本はアメリカ合衆国ではない。つまり、合衆国の衆というのは衆議院の衆を書くけれども、本当は、九州の州を書くのだと、そうあるべきだという人が多いのですけれども。つまり、州がそれぞれ小さな国みたいなもので、それが集まって、合衆国。連邦制というものもありますよね、昔のソビエト社会主義共和国連邦とか。そういう連邦性とか、小さな国が集まった合衆国とかそういう形であるべきではない。日本の国はあくまで一つの国であって、連邦制も採るべきではない。ただ、地方分権というものを徹底させる意味で私は道州制というものは素晴らしいと思っております。ですから、自民党などで審議が加速されるというのは大いに結構ですし、また、道州制ビジョン懇談会で堺屋太一さんの紙を昨日見ましたから、それがもとで昨日議論されたのではないかなと。ただ、問題が1つだけある。地方分権の行きつく先は道州制である。しかし、地方分権改革が今、進んでいない。進んでいない時に道州制の議論がやや早すぎますと、では、地方分権はやらなくていいのか、道州制になるから地方分権を全くやらなくていいというのか、と言われますと、私もかつてそういう考え方もあると思ったことがあるものですから、つらいところですが、私の現在の総務大臣の仕事としては、徹底した地方分権を進めて、地方を元気にすることと考えた場合に、地方分権改革がぼやけてしまうようなことは、やはり今はやれないと思っています。道州制の基本についての議論がどんどん進んでいくのは大いに歓迎ですが、あまりに目の前に目の前にせり出してくると、地方分権改革をやらなくていいと、そうしたら、地方整備局も地方農政局も農政事務所も経済産業局も、皆のうのうとやられたら、また血税の無駄遣いになって、地方分権ができません。12月10日よりも前だとは思いますが、地方分権改革推進委員会の第2次勧告が出て、総理が受け取って、私はそこで、バチンバチンと抵抗勢力と戦わなければならないのですよ。そういう時に「いずれ道州制をやるから放っておきなさい。」と言われると困る。そういう意味で私は道州制の議論が進んでいるのはいいのですが、タイミング的にあまりに急ぎすぎると、地方分権改革が進まなくなる。地方分権の先に地域主権型道州制を目指すということなので、地方分権改革推進委員会が第2次勧告を出してからが正念場ですよ。抵抗勢力という言い方がどうなのか分からないが、絶対、反対論が各省庁から噴き出しますから、それと戦うのは、麻生太郎も鳩山邦夫も楽ではない。分かりきっているが、それをやらなければ地方分権はできないと思っております。
(問)そうしますと、来年の通常国会に基本法案を出すというのは早すぎるということですか。
(答)本当の基本法で中身も見ておりませんから分かりませんが、そのタイミングというのは調整をしてもらえればと思いますね。道州制という同じ山に登ろうとしているのですから。
(問)2011年に始まる新しいBSデジタル放送についてのお尋ねですが、新規参入の業者に対してのみですね、広告の総量規制を3割以下とするようなことに決まったのですが、既存のBS各局にはおとがめなしなんですけれども、この点について、ダブルスタンダードではないかとの批判もありますが、これの調整についてはどのように図られるのでしょうか。
(答)アナログ停波に伴って、BSデジタル放送に新規に参入されたい方の、参入希望調査はすでに終えて、どういう方々が、希望されるかということについては、例えば放送大学からもお話がありますし、結果も10月17日に公表しています。現在は、制度整備案の意見募集開始、これから電波監理審議会に諮問するということです。これどうなのかな、基準でしょ、あなたが言っているのは。3割基準。これは、既存のところにはあてはめないの。
(問)これについて、ダブルスタンダードではないのかという批判が新規参入業者の方から上がっているのですが、これについてはどのようにお考えですかという質問です。
(答)それは、その新規参入する条件を定めるのはいいけれども、やはり公平・平等性というものがあるから、その新規参入の時に条件を課すとすれば、その条件そのものではないにしても、その条件を課した心は、当然既存の既得権益を持っている方々にもその心はあてはめていくべきだと私は思いますけれども。私の個人的な考え方から言えば。まだ役所と調整していませんけれども。それはそうでしょう、「新規参入する時には3割以下にしなさい。今までやっているところは7割でも8割でもいいですよ。」というわけにはいかないと思います。
(問)先月末に失業率が出まして、決して甘い見通しではない。今日、雇用関係閣僚会議があったかと思いますが、その中でどのような話がありましたでしょうか。
(答)雇用の創出ということについて、みんなで努力しようということですね。つまり、例えば仕事と仕事を希望する失業者のマッチングであるとか、あるいは職業訓練や技能の研修とかいろいろあるかもしれないけれども、そもそも雇用が創出されないと、マッチングの話もおきないわけですから、雇用創出に全力を挙げようというのが、今日の会議の趣旨だと思います。私はその中で先般閣議に御報告をした失業者の定義はILO基準に従っておりますので国際基準です。就業している人と失業者を合わせて労働力人口と言うのですと。結局問題は、労働力人口から非労働力人口に移行している人が増えたから、失業率が下がった形になっているのは経済的には、雇用情勢としては非常に危険な状況ですというのは、今日、改めて説明をしました。つまり、本来ならば失業者であるべき人が仕事はどうせないだろうとあきらめてしまって、職探しもしない。そうなると、どうせ仕事には就けないと言って、非労働力人口に移っていくわけです。その関係で4.0%から3.7%という0.3ポイントの失業率の減少になったのではないか。普通は失業率が下がると言うことは、景気が良くなったということですが、それとは全然違うということを説明しました。逆に言えば、景気が上向く前兆が出て「じゃあ、私も仕事をしようか。」と意欲的に職探しをするようになりますと、非労働力人口が失業者になりますので、景気が良くなる兆候があると失業率は高まるわけです。ですから、失業率というのは通常は低ければいい、高ければ悪いものですが、その辺の微分した場合のプラスマイナスが中々微妙だということが判ります。景気状況が悪くなって、みんなが悪いなと思うと、仕事を希望する人が減って、失業率が下がるのですから。逆にこれから景気が回復する兆候を見せると、失業率が一時的に上がっても、そういうときには良い傾向だと。仕事をしたい、仕事を探しているという人が増えた兆候として、喜ぶべき事態がいずれ来るだろうと思っております。
(問)大臣、先ほどの1兆円の話ですけれども、自民党で話し合っている交付金というのは臨時道路交付金の付け替え等の1兆円であって、あくまで総理のおっしゃる1兆円とは別ということで、少なくとも2兆円は確保するという認識でよろしいですか。
(答)基本的には、そういうことでしょう。臨時道路交付金がどうなるか、全く消えてしまうわけにはいかないという中から、与党で議論しているのが、交付金ということではないでしょうか。だけれども、総理が「道路特定財源が一般財源化するに際し」というのは、私は委員会でも答弁したとおり、「When(時)」と解釈するわけです。つまり道路特定財源として国に入ってくる、3.3兆円というお金の1兆円を地方交付税に移せと言っているのではないのですよ。その時にいろいろな変革が起きるときに地方が今、大変大事だから、地方が厳しい時だから、できるだけ自由に使えるお金を1兆円、地方へということで、私は地方交付税と解釈しているわけです。無責任な言い方をすれば、出所はどうであれ、元の姿が何であれ、もちろん財政規律というものがあるが、財源はなんであれ、やはり地方が自由に使えるお金、そうでなくても穴が開きそうな地方の一般財源を確保する必要がある。少し乱暴な言い方をすれば、どういう形であれ、地方の一般財源が確保できる方法を私は求めていくし、総理にも、他の閣僚にも協力を求めていこうと思っております。
(問)週末のFNNの世論調査で内閣支持率が3割を切って、27.5%という数字が出ているのですが、これについての御所感をお願いします。
(答)私は、この間の党首討論、クエスチョンタイムを聞いていまして、この国は一体どうなっているのだろうかと、2次補正を出すとか出さないとか、解散するとかしないとか、2つの大きな政党の党首同士が議論するのは、将来の国の形や日本の社会はこうあるべきだと、あなたが考えている社会像は間違っている。私はこう考えている。そういう議論が全くない党首討論を聞いていると、私はお先真っ暗という気がします。日本の政治のレベルはこんなに低いのか、と絶望的な気持ちになりました。2次補正を出すか出さないかそればかりではないですか。国民が聞きたいのは、どういう社会を作ろうとしているのか、22世紀はどうあるべきだと考えて、道筋をどうつけようとしているのか、やはり理念とか哲学でしょう。それがなんにもない、国対の会議みたいだったという評判が多いけれども。あの党首討論を見ていた国民の多くは、私と感想を共有したのではないでしょうか。私も言葉に気をつけろと随分言われた人間ですが、ただ、麻生カラー丸出しでいった方がいいのですよ。そのことによって「ああ、麻生太郎というのは、そういう個性で、その個性でこういう社会を作ろうとしている。こういう国づくりを考えている。こういう未来像を描いている。国際社会でこういう姿で日本はあるべきだと言っている。」となる。今まで160数か所地方で講演をしてこられた総理の無役時代の講演というのは、麻生カラーが非常に良く出ていた。何か、少し守ろうとしたのか、また、野党が国会対策みたいな話しかしてこなかったですから、小沢さんが。だけど、麻生カラーをこれからもっと出すようにみんなで努力をしたらいいと思っています。その1つが「徹底して地方だ」というものが麻生カラーです。麻生カラーの1つは「地方重視」ですから。「地方重視」と言って地方交付税も1兆円くらいポンと。そのカラーを絶対総理は守る必要がある。麻生太郎は「地方重視だ。」このメッセージが消えたら、麻生カラーの1つがなくなってしまう。そういうことが出始めたら、あとは一気にロケットのように上昇しますよ。御期待ください。
(問)すみません、先ほどの確認ですが、新BSのところは、やはり既存のところとの違いを付けないように検討されるということですか。
(答)少なくともダブル・スタンダードという批判がですね、厳しく起きるようなことは極力避けるべきだと。だから、それは全く今まで既存というか、すでに枠を獲得している人に対して、今度、新しく参入をする人に、多少なりとも厳しい条件を付けるということは、世の中でよくあることだけれども、いずれそれでそうして選択して、参入してもらったら、そのときに付けた条件の心というのは、既存の方々にも当てはめるべきだと思っているということですね。
(問)ほか、ございますか。ないようですので、どうもありがとうございました。

(以上)

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