甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年1月16日

(平成21年1月16日(金) 10:31~10:46  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私からは特にありません。どうぞ。

2.質疑応答

(問)昨日、鴻池副長官の女性問題を報じる週刊誌が発売されて、与党内には辞任を求める声も出ているんですが、大臣の受け止めをお願いします。
(答)2つの部分に分けることが必要ですね。1つは、議員宿舎に第三者が入ることについて、どういうルールがあるのかと。これは他人が入ることはあると思います。私でも秘書が手伝いに入ることがありますし、子供の友達が遊びに来ることもあります。これは禁止されているわけではないと思います。
 それから、それ以外のプライベートな問題については、御本人が会見されていますから、御本人に聞いていただければと思います。
(問)大臣としては、会見等を聞いて特に問題はないという御判断なんでしょうか。
(答)第三者が立ち入るその必要性がある、何か品物を取りに来るとか、話し合う必要があるということで訪問するということは、それ自体がけしからんということではないと思います。
 それ以外の話は、御本人の説明ですと、プライベートな部分で報道されているような事実はないというお話ですから、そうなんですかということです。
(問)内閣人事局をめぐっての折衝ですが、対総務省に大臣のこれからの臨んでいく方針とどういう見通しを持たれているのか。
(答)私は、昨日の顧問会議でも、私自身の姿勢を示させていただきました。顧問会議からの報告を最大限尊重しながら、あらん限りの努力をしたいと思っております。総務大臣には、二者会談、あるいは閣議の前の雑談等で、その重要性を説明をしてまいりました。総務大臣は、私の話を理解をしていただいて、恐らく省内に向けて私の思いを説明していただく行為を週明けにも始めてくださると思っております。まだ、落としどころについて、明確になっているわけではありませんが、この総務省の2局移管の問題が公務員制度改革全体の成否を占う重要な課題であるということは、十分御理解をいただいていると思います。
(問)大臣としては、内閣人事局という新しい組織ができる、この中に行政管理局が持っている機能が入るべきだという考えには変わりはないですか。
(答)組織、ポストの査定と、人事査定と、片方が片方を下に置いて鼻面を引きずり回すというようなことがあってはならないということはよく承知をしております。それぞれしっかりした査定が行われると。同時に、相互に関連をしているという部分がより強くなると。内閣の政府の戦略機能として、より重要度を増してくるという点を重視することが必要だと思います。
 でありますから、内閣官房の下に、名前はともかくとして、一元的に置かれるということは非常に重要だと思います。
(問)もう一つの人事院のほうは、進捗状況はどんなふうになっていますでしょうか。
(答)人事院は、今事務的に交渉濃度を上げさせております。近々、私が出向いていくという機会が持たれると思います。人事院は、政府の下にある組織ではなくて、政府の横に第三者的に存在する組織でありますので、直接担当大臣がいるわけではないので、非常に交渉がやりづらいんでありますが、全体像を理解していただいて、新しい体制ができると、新しい体制をつくっていくんだという時代的な役割をみんなで担っているんだということをしっかり認識してもらいたいと思います。
 何となく、今までの延長線上でマイナーチェンジをすれば済むんだみたいな認識をお持ちですけども、そうではないと。フルモデルチェンジをするんだということをしっかり受け止めてもらいたいと思ってます。
(問)昨日の顧問会議で、工程表の素案というか、原案のようなものが示されましたけれども、工程表は閣議決定するのか、本部決定にするのかというのを改めて確認したいんですけれども。
(答)その前に、工程表につきまして、顧問会議で最終的に御理解をいただきました。
 付いた注文は確か2点ありました。1つは、文言の中に「より適材適所」という表現があったときに、委員から、じゃあ今まで適材適所が行われていたということを評価するのかと。それがそうでないから、適材適所ができるような仕組みに変えるんではないかというクレームがつきまして、そこは「より」という表現でなくいたしました。もちろん、今まで適材適所が全くできてないとは思いませんけれども、しかし、大胆に適材適所が反映できるようにするという意味で言い訳的修飾語といいますか、それは外したということ。
 それから、もう1点は、顧問会議が工程表を策定し、その工程表に従って各々作業が行われるという中にどういうふうにかんでくるんだという御指摘がありました。私としては、節目節目で顧問会議を開いて、顧問の御意見をいただき、それを受け止めて、さらに改善をしていくという節目節目で開いて御意見を伺いたいと。それを反映したものとしていきたいというお話をいたしました。していたところ、そのことをきちんと記述をしてほしいという点でありました。それは全く異論がありません。その2点、主な点はだったな。それで了承をされました。
 何だっけ、あと。
(問)最終的に、本部決定するのか、閣議決定するのか。
(答)これは、どちらも同じ意味合い、本部決定も閣僚がみんないる公務員制度改革閣僚会議でありますから、どちらも同じような意味合いを持つと思います。より適切なのはどちらなのか、ちょっと考えてみたいと思います。
(事務方)公務員制度改革推進本部、閣僚会議でございませんで、公務員制度改革推進本部でございまして……。
(答)推進本部は、だって事実上全閣僚でしょう。だから、事実上、公務員制度改革閣僚会議と同じ意味合いでしょう。
(事務方)まあそうです。全閣僚がメンバーということです。本部員は全閣僚がメンバーでやるということです。  あと、せっかくなんで、適材適所の部分の正確な文言を言いますと、「これまで以上に適材適所」ということでございまして、そこを「これまで以上に」を削除するということでございます。
(答)これまでもやってきたけれども、もっとということなのか、そうじゃない適材適所が思うように図られていなかったという反省があるんじゃないかという御指摘をいただきました。全く適材適所ではないということは思いませんけれども、私自身も、大臣として人事をやりまして、適材適所で従来の慣例を破ってやったつもりでありますけれども、今までもやってきたけども、その言い訳みたいな表現であるならば、それはやめたほうがいいと思って削除しました。
(問)先ほど自民党の行革本部、公務員制度改革委員会が開かれたんですが、そこの中で、工程表の中に天下りについての縛りというか、文言を入れるべきだという声が複数の委員から出ていたんですが、天下りについて、もう少し現段階の工程表ではなくて、最終段階のものに書き込んでいこうというお考えはありますでしょうか。
(答)天下り問題は、渡辺大臣が一応の決着をされたわけですね。それは、従来早期勧奨退職、つまり肩たたき、定年にいかない前に肩たたきをすると。その際に、就職先を紹介するということを各省ごとに行っていたと。これはいかにも予算とか権限を背景にする押しつけにならんかという指摘があって、正にその必要とする能力を必要とするところが欲しいというところの結びつきを図るという意味で、透明度を増すということで、内閣官房の下に透明化を図って一元化を図るということで、渡辺大臣が、官民人材交流センターをつくったわけです。そして、それの適正なチェック機能を果たすための監視委員会をつくったということであります。
 この時点で、渡辺さんの提案された方式で、より透明度を増した、いわば官民人材交流のあり方ということができ上がったわけであります。それの運営については、官房長官が所管をされるということでありますから、渡辺さんのつくった方式の趣旨を官房長官がしっかり受けて、実施に当たられるということが大事だと思っています。
 いずれにしても、定年まで勤められる体制、つまりミスがなくても辞めなければならないという現状の体制と、再就職ということが絡んできているわけでありますから、これを完全に根絶するためには、公務員制度改革が完全に動き出して、きちんと仕事をしていれば定年まで勤められるという体制ができ上がらないと、でき上がった節には、そういう渡辺機構が再就職のあっせんをするという必要はなくなるわけでありますから、抜本改革が動き出すのとあわせてフェードアウトしていくという関係にあるんだと思いますし、そういう趣旨で渡辺さんは作られたんだと思います。

(以上)