野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年1月20日

(平成21年1月20日(火) 8:44~8:49  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 皆さん、おはようございます。
 本日の閣議について、特に私から報告することはありません。

2.質疑応答

(問)体細胞クローン技術を使った牛と豚について、食品安全委員会の中で評価をしてきましたが、昨日の作業部会で食品としては問題がないというような結論が出ました。今後、検討の舞台としては厚生労働省になるのかもしれませんが、実際食卓に乗せるかどうか政府として判断することについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)作業部会で鋭意検討を行っていただいて、これまでの審議では、従来の牛や豚と体細胞クローン技術によって生まれた牛や豚との違いは特段ないということが明らかになったわけです。ただ、今後は、上部機関の専門調査会、そして食品安全委員会での審議が行われますし、続いてパブリック・コメント等を経て、食品安全委員会としての最終的な評価が取りまとめられます。その後、厚生労働省なりが判断をされるということで、まだまだ現実の答えが出るには時間がかかります。ただ、現段階では、科学的に安全である、従来のものと何ら変わりないということが立証されたということを報告いたします。
(問)現段階でも、消費者団体を中心に不安を訴えるような声もありますが、その点については今後どのように対応していきますか。
(答)担当大臣として、常にそのジレンマを抱えています。これまでも様々な事例で、食品安全委員会において、科学的知見に基づいて、専門家が安全だと判断したからといって、消費者にとっての安心には必ずしもつながらないという、ずっと同じような経験を踏んできておりますので、これは今後の取組次第なのだろうと思っています。他の国々、例えばアメリカでも、既にクローン牛の科学的な安全性というのは確認されておりますが、まだ流通していないということですから、やはり安全と安心の間には、かなりの隔たりがどの国でもあるということではないでしょうか。我が国としても、ありとあらゆる手間暇を惜しまずに、時間をかけて結論を導いていけばよいと思っています。
(問)大臣の地元、岐阜市長選で細江現市長が無投票当選されたということで、これをどう受け止めるかということと、この結果により立命館の誘致に細江さんは信任を得たという趣旨の発言をしておりますが、どう受け止めるかの2点についてお願いします。
(答)まずは、今回の市長選挙は、各党が分裂していたという非常にまれな選挙で、私は自民党の国会議員として注視していましたが、地元の自民党の市議団が真っ二つに分かれたという大変厳しい状況でありました。差し当たり、無投票であれ選挙が終結して、また市議会が正常化されればいいなと思っています。
 立命館に関しては、まさにこれは地方主権で、私立高等学校を誘致するかどうかというのは、最終的には岐阜県の判断になりますが、今後、3月議会が開かれるということで、今回の選挙も踏まえて、やはり最終結論を出すのは、市民が選んだ市議会議員それぞれの判断次第になります。市長のインタビューを聞くと、きちんと説明をするなどいろいろ努力をされるという話でした。そうした説明責任が不足だったんじゃないかですとか、根回しという言い方はよくないかもしれませんが、きちんとした事前の御努力が足りなかったんじゃないかという声も聞こえておりましたので、また仕切り直しと言いますか、一から出直して、平場でしっかり議論していただいて、市民のために頑張ってもらいたいなと思っています。
 私は、国務大臣として、今まさに第2次補正予算の審議にかかわっていますが、この2次補正でも本予算でも、かなり地方に配慮した交付金なり交付税が配分されることになっております。そういう手当てをしっかり受け止めてもらうための態勢づくりもしてもらわなければいけないので、ぜひ前向きな対応を心から期待しています。

(以上)