与謝野内閣府特命担当大臣記者会見録 平成21年6月17日

(平成21年6月17日(水) 18:49~19:03  於:記者会見室)

1.発言要旨

 月例経済報告等に関する関係閣僚会議が開催されましたので、概要を御報告いたします。
 景気の基調判断につきましては、「厳しい状況にあるものの、一部に持ち直しの動きが見られる」と、上方に変更いたしております。これは一つは、依然として経済活動が極めて低い水準にあるものの、生産がはっきりと持ち直していること、個人消費は一部に下げ止まりの兆しも見られることなどを踏まえたものであります。先行きにつきましては、雇用情勢の一層の悪化が懸念されるとともに、世界景気の下振れリスクにも留意する必要がございます。
 政府といたしましては「経済危機対策」等を着実に実施するとともに、今後の経済財政運営のあり方をお示しするため、与党とも御相談しながら「基本方針2009」を早急に取りまとめてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)これまで大臣は1-3月が最悪期であったと、底を脱したと。1-3月期が底であって、底を打ったのではないかという見解を示されてきたかと思いますが、今回の月例経済報告を踏まえて、景気の現状についてどう判断されているか、お伺いしたいんですが。
(答)そう楽観はできませんけれども、輸出も上向きになっておりますし、生産活動も上向きになっております。消費者のマインドも少しは、少しだけは改善されつつありますし、景気ウォッチャーの御報告は、5カ月連続で改善の兆しを報告されております。そういうことから考えますと、1-3月の輸出あるいは鉱工業生産の落ち込み等々を考えますと、明らかに1-3月が底であったのではないかと、強く推定をされます。
 ただ、いろいろな指標が上向きになりましたけれども、これからは十分、雇用情勢に注意を払い、また21年度当初予算、これの前倒し執行に努め、また21年度補正予算につきましても、できるだけ早い執行を心がけていくということが大事であると思っております。
(問)今、「1-3月が明らかに底であった」ということでしたが、そうしますと、現在4、5、6と来て、現在はもう底を打ったというふうに考えてよろしいんでしょうか。
(答)傾向としては、輸出、生産等々がグラフが上を向き始めましたので、底を打ったというふうに強く私は推定できると思っております。
(問)2点お伺いしたいんですけれども、1点は消費について、一部に下げ止まりということですが、雇用あるいは所得を見たときに、なかなか全体的に改善する状況ではないのではないかという議論もあるんですが、その点についての大臣の分析と、雇用、消費という面を踏まえて景気全体が、今後果たして本格的な回復に向かうのか、そういったことについてお願いします。
(答)前から申し上げるとおり、日本だけの独自の経済回復ということは、ないと考えるのが普通だろうと思っております。
 日本の経済は欧米の経済ともつながっておりますし、東南アジアあるいは新しい経済国ともつながっておりますから、やはりそういう我々の貿易のパートナーたちの、それぞれの国内経済が回復するということが、やっぱり日本の経済回復の非常に大事な要件であると思っております。そのことは逆に言いますと、日本の経済を回復させるということが国際的な責任であり、我々のパートナーたちに対する責任でもあると思っております。
 個人消費でございますが、エコカーあるいはエコポイント等々の効果もあって、一部には個人消費の強い回復が見られるわけですが、やはり今御指摘があったように、個人の所得との関係においては、全体の所得は横ばい、ないし下を向いておりますので、そういう意味では消費の力というのは、現時点では一定の限界があると考えなければなりません。
 ただ、問題は、あとは消費者のマインドでございまして、そのマインドは少しずつではございますけれども、改善されつつあるというのは大変いいニュースだと思っております。
(問)底を打ったという御判断をされていたんですが、一たんはいろんな面でいい指標も出てきていると思うんですけれども、すぐにまた底に向かう、二番底に向かうんじゃないかという予想をされる方もかなりいらして、今、景気対策の効果でかなり上を向いている面もあると思うんですけれども、そういった御懸念についてどういうふうに考えますでしょうか。
(答)これは、先ほどの質問の冒頭に申し上げましたように、日本だけではコントロールできない部分があって、やはり世界経済との連動の中で日本経済は動いていくということですから、世界全体の景気の状況によっては、この文章でも述べておりますように、当然下振れのリスクは存在するということで、一方的に楽観をしたりということではなくて、常に注意深い経済財政運営が必要であると思っております。
(問)1-3月で底を打ったという認識を示されましたが、日銀のほうも経済判断について上方修正されていますけれども、若干まだ政府に比べると慎重かなというトーンが強いというふうに見受けられるんですけれども、そのあたりの経済に対する日銀と政府の認識について、改めてお伺いしたいんですけれども。
(答)文学的表現においては若干差異があることは認めますが、経済の認識自体においては、全く同一のことを言っておられる。また、同一方向のことを言っていると。ただ、表現ぶりは若干違うと思いますけれども、全く差異はないと認識しております。
(問)個別の項目で、住宅について2点お伺いします。
 大幅に下方修正されていますけれども、一方で、政府は大規模な住宅ローン減税等の対策をしていますけれども、ここでまだ下方修正をしているという、この現状についてどうお考えなのかというのが1点。
 もう1点は、今後の先行きについてどういう効果が出てくると見られているのか、この2点についてお願いします。
(答)まず日本の住宅事情全体を考えますと、存在している住宅の戸数は、はるかに所帯数より多いということがあります。これは、劣化しているものもその中に含まれるでしょうが、空き家率というのは意外に我々の想像以上に高いと、そういうことがまず大前提でございます。
 やはり、減税もありましたけれども、ずっと住宅減税は続けてきたわけでございます。今回は、総理の指示によって過去のものより大きいものにしようということで、住宅減税を決めましたけれども、やっぱり住宅建設自体というものは、ある種の限界があって、その限界の部分での減税ですから、減税をやった、直ちに住宅着工件数がドラマチックに増えると、多分そういう効果はもともと期待をしていなかった。住宅減税をやって増える戸数は、数万戸という程度のことを考えたわけです。ただし、それでも住宅をつくっていただくと、やっぱりいろいろいな業種に波及効果がありますので、住宅減税というのは住宅そのものではなくて、住宅建設に参加するいろいろの業種、業態、これに効果が及ぶということであると思っております。
(問)先行きについては。
(答)先行きは、やっぱり個人が物事を判断するときに、この時期に住宅を建設していいだろうかという御判断があると思います。やっぱり一定の経済に対する見通しを個人が持たないと、個人が大きな投資はしないということもありますが、やはり経済が少しずつよくなっていくという状況においては、住宅着工もそれに沿って増えるものと考えております。

(以上)

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