中山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年9月2日

(平成20年9月2日(火) 10:44~10:53  於:本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議は、一般案件1件、政令3件、報告1件、計5件の案件がございました。
 そのうち、私の所管案件はございませんでした。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)今日の閣議、閣僚懇の中で、福田総理のほうから昨夜の辞任会見についての経緯ですとか、そういった御説明はあったでしょうか。
(答)経緯等はございませんでしたが、お考えはお話しくださいました。
(問)差し支えない範囲で、どのようなお話をされたかということをお伺いいたします。
(答)そのままお伝えするということはしないのであろうと思いますが、私が受け止めましたのは、現在の状況、それから、これから政策を実現していくに当たって、新しい体制をつくって進むほうがよいとお考えになったということであろうと受け止めました。
(問)昨日の夜、総理が辞任を表明される会見をして、今朝の新聞各紙でも報じていますが、一般的な国民の声というのは、政権を途中で何か放り出したということで、非常に批判が強い状況なんですが、大臣はその点についてはいかが受け止めていらっしゃいますか。
(答)そうですね、政権といいましょうか、あり方というのはいろいろあり得るだろうと思っています。ただ、行政そのものがそういった事柄で滞るとか、立ち止まるとか、そういうことはあってはならないし、今回そのようなことは起きないであろうと見ていますので、行政の面で今回何らかの影響が出ることはないと考えています。
(問)私どもの取材に対して家族会の飯塚さんなんかは、そういう自らの手でするといったことをせずに、この時期にこういう形になることは止まってしまうのではないかと、強い懸念を表明されています。総理は一番いい時期に、今、一番迷惑をかけない時期にとおっしゃったんですけれども、拉致問題を考えた時、このタイミングというのは非常に問題があるんじゃないでしょうか。
(答)福田総理は、拉致問題に関しては、被害者を取り戻したいという、非常に強い思いをお持ちでいらっしゃいますから、総理職を辞任されても、これからもずっとあらゆる角度からその方向へ支援してくださるであろうと思っています。
(問)対外関係においては滞ることはないですか。
(答)ないと思います。この問題は、日本人が海外で人質状態に置かれている、それをどのように解決していくか、どのようにして被害者を帰国させるかという問題ですので、特別に北朝鮮と何らかの関係をお持ちの方であれば別ですが、そうでない限り考え方は違うはずはないと思っておりまして、日本として、もちろん日本政府が中心になって、一体となって取り組むというテーマでございますから、その方向が変わることはないと見ています。
(問)先ほど、「総理が非常に強い思い」というふうにおっしゃいましたけれども、昨日、福田さんの会見の中では一言も拉致問題については触れませんでしたけれども、1年を振り返る中でも全く触れていなかったので、それは非常に強い思いということは余り感じ取れなかったんですが。
(答)拉致問題以外のテーマもそうかもしれませんが、そういう個別の案件で自分がそのように強い思いを持っていることを余り表現なさる方ではないということは確かだと思います。でも、直接お話ししていますと、強い思いは伝わってまいります。それは私だけではなくて、拉致問題を担当しているすべての者がそのように感じ取っていますし、そのように指示を受けています。
(問)飯塚さんが、今朝「がっかりした」とか「裏切られた」というふうに朝のぶら下がりの中でも答えているんですけれども、拉致問題を御担当されるということで、そういうお気持ちと総理の今回の辞任について、担当大臣としてはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
(答)それは、きっと私からもう少しはっきり、今回、福田総理が総理職を辞任されても、拉致問題の動きが止まることはありませんし、北朝鮮に対する日本の対応も変わらないということをお伝えしなければいけないと思っています。
(問)日本政府はそうかもしれないんですけれども、逆に北朝鮮が日本の政権がどうなるかわからないので、しばらく様子見を決め込んで、再調査が停滞するおそれもある、懸念されると思うんですけれども、その辺についてはどうお考えですか。
(答)それは北朝鮮がどう見るかですから、いろんなことを想定していかないといけないと思っています。日本の対応は変わりませんということは私から申し上げられます。北朝鮮がどのように考えてくるかについては、緩めてくるか、慌ててやろうとするか、あらゆることを想定して、日本側の対応を考えておく必要があると思っています。
(問)しかし、再調査が山場を迎える中での政治空白ということなんですが、その悪影響というのは考えられないんでしょうか。
(答)拉致問題に関してはないと言い切れると思っています。
(問)それはなぜでしょうか。
(答)総理がいなくなるわけではありません。総理は必ず存在しています。次の方に代わっても同じことですから。
(問)再調査に向けた大事な1カ月の間に、総理職が事実上空白という状況が続いてしまうと思うんですが。
(答)空白にはなりません。行政の関係では空白は全く生じないということですから、仕事をしていく上で空白はないと言えます。
(問)大臣自らおっしゃったように、北朝鮮が緩めてくるのか、慌ててくるのかとおっしゃったように、この総理の判断が向こうに優位を渡してしまう懸念というのはないんですか。
(答)ないと思います。
(問)そうすると、緩めてくるか、慌ててくるか、向こうの対応は変わるのではないかという懸念はあるわけですよね。
(答)それはもういつでも北朝鮮がどう対応してくるかは、何十種類もの想定をして動いているということですから。
(問)昨日の総理の辞任の会見から今まで、総理から直接、大臣にこの拉致問題についての御指示とか、何か言い残されたことはありましたか。
(答)いいえ。多分心配があれば、いろいろ御指示なさると思います。この点について、総理は全く心配していらっしゃらないという証拠だと思っています。
(問)いつ、どのような状況で辞任のことを大臣はお知りになられましたか。
(答)これは全く、昨日「緊急の会見をします」ということが伝わってきた段階までは知りませんでした。

(以上)