上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年4月30日

(平成20年4月30日(水) 9:33~9:40  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。本日の閣議は一般案件が2件、国会提出案件が14件、公布条約1件、公布法律4件、政令5件、配布3件、計29件の案件がございました。このうち私の所管案件はございませんでした。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)自民党の総務部会の方と、あと青少年の特別部会の方でネット規制の有害情報の問題が浮上していて、表現の自由をめぐって対立が続いていますけれども、ネット上の青少年の有害な情報を規制する案について、大臣はボーダーラインについて、どういうふうに表現の自由との兼ね合いを考えていらっしゃいますでしょうか。
(答)この問題につきましては、青少年の健全育成という視点から、この間、私も発言をしてまいりまして、やるべきことはしっかりと取り組んでいくということ。そのうちの一つとして、保護者の皆様に、とにかく今どういう状況なのかということについて、しっかりと理解をしていただく必要があり、子供が携帯電話を持つことについて、あるいはそれを利用することについて、しっかりと家庭の中で話をしていただかなければいけないと思いますので、まず保護者の皆さんが状況を理解していくということが非常に大切ではないかということを申し上げてきました。
 フィルタリングの仕組みを供給側がしっかりと整備していくことについて、総務大臣からも指示がございましたので、今はそれに向けて業者の方にしっかり取り組んでいただくということ。その結果を見ながら、子供が有害情報にさらされないということ、これが最も大事ですので、その視点から大変大きな議論をいただいているものと思っております。
 総務部会そして青少年に係る委員会でも、この間提案書が出されたということで、そうしたそれぞれの視点からの提案に対して、党の方でも、また与党の方でもしっかりと御議論いただけると思っております。
 私としては、やはり青少年の健全育成に資するべき最高の施策に取り組んでいきたいと思っております。そのためには、より良い議論を積み上げていくこと、そして、それそのものが保護者の皆さんや子供に対しても強いメッセージを与えるという、そういうプロセスだと思っておりますので、大切にしてまいりたいと思っております。
(問)また関連して、泉国家公安委員長、岸田大臣とともに、学校裏サイトの問題について何か勉強会のようなものをされていると伺ったんですが、その会では何か結論ですとか、そういったものを出される予定とか、その会の目的について教えていただきたいんですが。
(答)学校裏サイトも有害情報の大きな一つでございます。そういう意味で、情報をよく交換しながらということであります。
 有害情報といっても、なかなか、ここからここまでがという線引きが難しい。こちらは有害である、こちらは無害であるということではなく、子どものそれぞれの発達に応じて、許容できるものについての限度もございます。そういう成長段階に応じての、しっかりとした対応ができるようにと思っているところであります。それぞれ3大臣でスタートの時点から、閣僚になった時点から、交流をしながらやっていこうということで取り組んでおりますので、その姿勢で引き続きやってまいりたいと思っております。
(問)位置づけとしては勉強会、意見交換が目的ということでよろしいでしょうか。
(答)情報交換ということでございます。
(問)今のネット規制に関連してなんですけれども、自民党は自民党で議論していて、業界は業界で取り組んでいますが、担当大臣としては、青少年の健全育成のためには、ある程度の法規制はやむなしとお考えでしょうか。
(答)前々から青少年の健全育成という視点で、この問題に積極的に対応しなければいけないということで取り組んでまいりました。法規制のことも含めまして、より良い状態になるように議論を尽くしていくべきだということで、この間取り組んできたつもりであります。
 先ほど申し上げましたとおり、法規制があれば何でも解決するということでは必ずしもないということ。しかし、そうしたものがあると規制が非常にしっかりとかかっていくということもあわせて、法律のプラス面あるいは実効性ということについての十分な議論があってしかるべきだと思っております。
 私は、子供たちが有害情報にさらされる状態というのは、情報化社会の影の部分であり、このことに社会全体がどう向き合っていくのかということが大変大事な視点だと思います。規制があれば、それでやめるとかやるとかということではなく、子供の健全な育成に対して、社会全体として悪い情報はしっかりと遮断していくということ、これをやはり保護者の皆さんに御理解をいただかない限りは、制度だけで何かということではございません。そして学校、地域社会あるいは業者の側でもしっかりとこれに取り組んでいただかなければ、実効あるものにならないと思っております。今回規制も含めて検討していくことは、そうした環境全体が子供に及ぼす影響について、いろいろな角度から考え、そして取り組んでいただくためにも大変大事だと思っておりましたので、青少年の健全育成を担当する大臣としては、法規制の問題も含めて一番ベストな状態で子供を守ることができるように、そういう視点でこれからも臨んでまいりたいと思っております。

(以上)