上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年2月19日

(平成20年2月19日(火) 9:08~9:15  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 2月19日火曜日の閣議は、国会提出案件が27件、政令1件、配布1件、計29件の案件がございました。このうち、私の所管案件はございませんでした。
 1件、御報告いたします。
 男女共同参画社会の実現に向けた取組についてでございますが、昨日開催されました中央防災会議におきまして、お手元の資料のとおり、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制の確立の必要性を盛り込んだ防災基本計画の修正が行われました。このことを、大変意義深く思っているところでございます。
 この際、男女共同参画社会の実現に向けた取組につきまして、私の考え方を述べさせていただきたいと思います。
 まず、基本計画に基づく施策の推進ということでございますが、政府は男女共同参画基本計画(第2次)に基づいて、施策を総合的かつ効果的に推進しているところでございますが、この防災分野も第2次基本計画において、新たな取組を必要とする分野の一つに位置づけられております。
 今回、この防災分野における男女共同参画の取組が一歩前進したわけでございますが、あらゆる分野について、男女共同参画の視点が取り入れられているかどうか検証を行い、取り入れられていないものについては、取り入れる必要性を検討し、そして必要に応じて、今回の防災基本計画のように男女共同参画の視点を取り入れるよう、積極的な働きかけを行ってまいりたいと考えております。あらゆる分野における男女共同参画の視点を検証するというところが重要と考えております。
 さらに、選択と集中による戦略的取組ということでございますが、男女共同参画基本計画(第2次)において、「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%になるよう期待」という目標を掲げているところでございます。この目標を踏まえまして、社会の中で活躍が期待されていながら女性の参画が進んでいない分野から特定の分野を選択し、集中して戦略的に取組を推進してまいりたいと思います。そして、その成果が他の分野にも広範に行き渡ることができるよう、官民挙げての取組を推進してまいりたいと思います。
 さらに、地域等においての男性の参画の拡大ということでございますが、従来、女性が多かった分野への男性の参画の拡大も重要と考えます。例えば、団塊の世代の男性に、子育て支援で御活躍いただいたり、今まで女性が中心だった地域団体の運営や活動にその御経験を活用していただいたりすることなどが考えられると思います。現在、官民一体として取り組んでおります仕事と生活の調和の推進についても、家庭生活や地域活動といった、従来女性が多かった分野への男性の参画を推進するという側面も併せ持っているところでございます。
 このような考え方の下で、女性も男性もすべての個人が、意欲と能力に応じて活躍ができる男女共同参画社会の実現のために、今後とも全力で取り組んでまいりたいと思います。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)この検証というのは、いつごろまでに行われるものなのでしょうか。
(答)時間的なことについては、明確にどれくらいまでにすべて検証するということでは必ずしもなく、過去、第2次計画においても、これから新たな取組を必要とする分野の中にも幾つかの項目が入っておりまして、今、その検証を一つずつやっているところでございます。ある意味では、実態に裏づけられた形での提案というのは非常に大事です。防災につきましても、そうした地道な取組の上で、説得力のある形で防災計画の中に入れていただくことができたと思っておりまして、一つずつ確実な前進を図ってまいりたいと思っております。
(問)2020プランの特定の分野を選んでというのは、例えばどういう分野かというのを、もう一度お伺いします。
(答)例えば、今、取組を始めて、成果も少しずつ見え始めているところでありますが、女性の科学者の分野であります。これは、視察に行かせていただいたお茶の水女子大学は、今年で、3年目ということでございましたけれども、いろいろな大学等でも大変精力的にこの分野についての取組が始まっているということでありまして、更に力を入れてまいりたいと思っております。
 その他、今、幾つか検討しているところでありますので、またそうしたことがしっかり決まれば、発表していきたいと思っております。

(以上)