増田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年6月27日

(平成20年6月27日(金) 11:07~11:27  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 閣議がございまして、その中で労働力調査結果、消費者物価指数及び家計調査結果について報告をしました。まず、5月の完全失業率ですが、季節調整値で2か月連続の4.0%となりました。それから、5月の全国の消費者物価指数が1年前に比べ1.3%の上昇となったことと、前月の値が0.8%の上昇でありましたので、上昇幅が0.5ポイント拡大ということになっております。それから、生鮮食品を除く指数は1.5%の上昇、食料とエネルギーを除いた指数が0.1%下落となっております。それから、全国二人以上世帯の5月の消費者支出は1年前に比べ実質3.2%減少と、3か月連続の減少となっております。総務省の方の統計は以上です。厚生労働大臣からは有効求人倍率の発表がありました。こちらは前が0.93だったのが0.92ということになっているので、特に雇用状況についてはやはり十分注意が必要だろうというふうに判断をしております。
 それから、閣議の前に「年金記録問題に関する関係閣僚会議」がありました。そこで大筋、厚生労働大臣から報告があったのですが、私の方からは年金記録確認第三者委員会での審議状況等について報告しました。この内容については、申立てが現在、全体で約6万件ございまして、社会保険事務所の方でいろいろな書類等の整理を行って、その上で第三者委員会の方に転送してくるわけですが、第三者委員会に転送された件数が約4万5,000件となっております。処理を終えた件数ですが全体で1万4,646件、これは6月22日現在の数字であります。ですから、申し立てられた記録のうち、24.2%が処理済み。それから、第三者委員会に送付、転送されたものの中での割合が32.8%ということになっておりまして、月間の処理件数も1月が730件だったのですが、直近の5月が3,304件、6月はまだ終わっていませんが、大体3,700件強処理できるという見込みになっております。今、審査体制を増強しておりまして、さらに審議チームの数について、今の180チームを200チームに増やすということにしておりますので、大体、週に900件強、月間で4,000件弱は毎月処理をして、今たまっているものの件数を減らしていきたい。それだけ処理スピードを上げていきたいというふうに考えております。
 以上、そういう要旨を報告しました。
 それから、今日、発表事項が2つございます。1点目は、戸籍のない子どもさんに係る住民票の記載についてでございます。戸籍と住民票は連携、一致すべきというのが基本原則であります。しかし、離婚後300日規定など、民法772条の嫡出推定の関係で、出生届を出したくても現実には出さないで、結果として住民票が作成されないケースがございます。こうした問題について、人道的な見地からの対応が必要ではないかということで、これまでの考え方を基本としながらも、市町村長の判断で住民票を作成可能とできる場合があるのではないかということで、事務方に検討の指示をしておりました。
 その結果、今回、一つは出生証明書等により、母親がはっきりしておりまして、結果、子供について日本国籍を有すること等が明らかであること。それから、2つ目として、民法772条の関係で、出生届を出せないということ。それから、3点目として、裁判や調停の手続きを進めていまして、いずれ戸籍が作成される可能性が高いことが、外形的に判断をできること。こういう3つの条件に該当する場合につきましては、市町村長の判断で住民票が作成できるとする方向で、法務省それから市町村の現場と早急に調整するよう指示をいたしました。
 今申し上げましたように、最後、若干関係するところとの調整が必要でございますが、それを終えて7月のできるだけ早い時期に通知等を発出いたしまして、この住民票の記載をできるようにするということで対応していきたいということであります。この点についての詳細は事務方から説明いたします。
 それから2点目、「公立病院に関する財政措置のあり方等検討会」を設置するということでございます。公立病院の置かれている状況は、過疎地や特定診療科目、産科、小児科、あるいは麻酔科等で医師不足が深刻化するといったことがございまして、近年の公立病院を巡る経営環境が大きく変化をしているということがございます。全体で公立病院・自治体病院が大体1,000弱ありますけれども、3分の2以上は赤字になっているという、そういうこともございます。
 こうした中で、公立病院に関する今後の地方財政措置のあり方について検討するために、この度「公立病院に関する財政措置のあり方等検討会」という検討会を発足させて、検討をすることにいたしました。後ほどメンバー表、それから今後の審議の予定等をお知らせいたしますが、座長には東京大学大学院経済学研究科教授の持田信樹氏、その研究会のメンバーとしては有識者及び公立病院関係者など10名のメンバーを予定しておりまして、来週7月1日(火)に第1回会合を開催することとしております。
 検討事項は、過疎地域における地域医療確保のために必要な財政措置、それから産科、小児科、救急医療等に関する財政措置、それから公立病院の経営形態多様化を踏まえた財政措置といったことのほかに、私どもの方で昨年の暮れに出しました「公立病院改革ガイドライン」に掲げた既存の地方財政措置の見直しについても御意見をいただきたいというふうに考えております。
 スケジュールですが、7月1日に第1回を行いまして、その後月1回程度のペースで御議論をお願いして、年末の地方財政対策の前に、一応の報告をいただきたいと思っていますので、11月頃を目途に検討会としての報告を取りまとめていただくようにいたしたいと思っております。詳細は後ほどお配りいたします。

2.質疑応答

(問)タクシー接待問題で、総務省からも49名が述べ872回ということで、発表がありましたけれども、これを今後なくしていくためにどうしていったらいいのか。残業をしなければならないというような実態が背景にあるのではないかということもありますが、その辺も踏まえてお願いします。もう一つは閣議の後に、教育振興基本計画についての閣僚会議があったと思うのですが、これは地方にも関係することが多いと思いますので、その概略と増田大臣からどういった発言をされたのかということを教えてください。
(答)まず、タクシーの関係でありますけれども、本省からもいわゆる個人タクシー運転手から、金券・ビール等の提供を受けていた者が49名に上ったということでありまして、このことは行政に対する国民の信頼を裏切る、そういう結果を招いているというふうに考えています。誠に遺憾なことでありますし、深くおわびをしなければいけないと思っています。そして、このことを契機として、こうしたことが二度と起こらないような体制を築き上げていくことが大事でありますので、今後、職員に次の2点を徹底をしたい。当然のことでありますが、公費でタクシーを利用する際に、運転手から一切の金品の提供を受けないということ。それから、特定のタクシー運転手を繰り返し利用しないということです。この2点は既に職員に通知をいたしておりますけれども、徹底をしたいということであります。
 それから、残業が深夜にわたるような勤務形態を見直していく必要があるというふうに思います。どうしても、国会、あるいは予算等の状況で深夜に仕事が及ぶ状況がなくはないと思います。私の経験からもそういうこともございますけれども、しかし、例えば年度末に予算、あるいは契約関係事務が集中して、どうしても深夜にわたるといったことがあるわけですが、これはもう毎年必ず繰り返されることであって事前にわかりますので、そういったものについて、どうしても業務量が多岐にわたる場合には、また助っ人をそちらのほうに派遣して、1人当たりの仕事量をならしていく、国会等で深夜に質問が出て、どうしても対応をしなければいけないといった場合にも、できるだけ作業の負担を軽減して人数を減らす。ただ単なる待機のために、深夜に仕事が及んでタクシーで帰るといったようなことを減らすとか、まだ工夫の余地が私はあると思いますので、そういった点についての指示をしておきました。
 今後、タクシー利用ということでの公正さを保つのは当然のことでありますけれども、今申し上げましたように、勤務形態を残業のないような形に切り替えていくということも大変重要でありますので、むしろ、そちらの点について総務省として取り組んでいきたいというふうに思います。
 それから、閣議後の話ですが、これは内部のいろいろな意見を交換してきたことなので、特に結論が出た話でもないのですが、教育振興基本計画を閣議決定するに当たりまして、官房長官と文部科学大臣、財務大臣、私で関係する仕事が大変多いものですから、率直に意見交換をしたということであります。また、閣議決定するまで引き続き、このことは行っていきたいというふうに思います。
(問)住民票がないと免許がとれなかったり、選挙に行けなかったり、転居に支障がでるようないろいろな例があるのですけれども、こういう現状について大臣は、住民票がほしくてもとれない方がいるということについて、どう認識されるかという点と、先ほど、外形的な判断とおっしゃったことはどのような根拠があるのかという点と、あと、住民票の記載というのはどういう形になりそうなのかという点をお願いします。
(答)住民票がないと様々な社会的に受けられるサービスが提供できない事実がある。これはやはり、国民として問題が生じているのではないか。それから、その住民票にサービスが結びつくのは、当然公的サービスですから、住民票を基本として各自治体がサービスを提供するという、この考え方は当然のことだと思うのですが、それと現実に法律の規制の狭間の中で、今の制度の中で出生届を出したくても様々な原因で出せない事情があるということ、それを人道的にどう解決するかというのがこの問題ではないかというふうに思っています。
 今回できるだけ、解決できる網を広げていきたいという思いで事務方に検討させたことでありますが、住民票の記載がどうなるか、さらに事務方の方で今後検討させたいというふうに思っています。まだ、そこまで私は聞いているわけではないのですが、外形的に判断するといった場合に、市町村が判断を躊躇するというか、なかなか判断がつきにくいことであっては困るわけです。実際には、裁判、それから調停手続でこの問題を解決する。認知のことを申し立てるとか、あるいは親子関係の不存在の確認訴訟を申し立てるとかございますので、そういった訴えが司法当局にいけば外形的にわかりますので、その判断が出るのに3~4週間か1か月以上ですか、スピードが司法当局でどの程度かかっているかわかりませんけれども、できるだけ早く住民票を発行したほうが様々なサービスも受けやすいと思います。多分、例としては強制認知の方が多いのではないかと思います。場合によっては親子関係の不存在確認の訴訟の方でいく人もいるかもしれませんが、いずれにしても、そういう手続に入り、訴状が送達されれば外形的にわかりますから、そのことで市町村が判断に迷わないような時点で、今言いましたような住民票を作成できるようにしていきたい。細かな点については、今後また市町村の担当者の意見を聞きながら制度として作っていきたいというふうに思います。
(問)教育振興基本計画についてなのですけれども、現在、文科省がつくっている案では、GDP比5%とかですね、教員を2万5,000人増やすとかですね、数値目標が入っているのですけれども、それに対して大臣の基本的なスタンスというのをお聞かせください。
(答)教育振興も大変大事ですし、それから歳出削減、骨太で決めたことを政府として守るということも大事なので、どちらもきちんと満足させるような答をつくりたいと思って、意見交換というか各大臣と話をしています。ですから、それは福田内閣として、どちらもきちんと力を入れて実現するというメッセージを国民に送りたいと思っています。
(問)数値目標を入れると要は行革推進法の規定によって公務員を削減しなければならないというのとは逆行する形になり、自治体にとってはさらにほかの分野での公務員削減ということをしなければいけなくなると思うのですけれども、それについてはどうお考えですか。
(答)今言ったように、単なる表現の問題だけではなくて、やはり実質どういうふうに現場があればいいのかという点です。要するに都道府県は、財政部局も抱えていますし、それから実際に教職員の定数をどうするかということを両方ですね、自治体も同じことを考えているわけで、財政もよくしたいし、教職員というか教育現場も充実させたいという思いがあるのです。ですから、それが一番いい方向になるようにということなのです。まだ、政府内での意見交換なのでいろいろな意見があってもいいと思うのですが、いずれにしても、国民によく伝わるような、そういう案を教育振興基本計画の中に書きたいと、閣議決定しますので。過去に決定している骨太の2006とか、あるいは行革推進法に反することはできませんので、行革推進法はきちんと守る。骨太もきちんと守る。その上で教育振興基本計画で教育を充実させるということはきちんと、現場がよくなるように表したいと思って、今いろいろ関係大臣とお話をしております。
(問)今の文科省の現在の案では、それは今のところを認められないと、大臣としても認められないというようなことですか。
(答)まだ調整中です。文科省の案もいろいろと変わっているので。ですから、いい案になるように一生懸命調整しています。
(問)ほかありますでしょうか。
(答)どうも。

(以上)

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