増田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年6月13日

(平成20年6月13日(金) 9:38~10:00  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。今朝の閣議で、平成19年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告をしております。これは、政策評価法の規定に基づき行ったものですが、今回の報告では、できるだけ政策評価の成果を分かりやすくお示しをするということに留意をしております。
 平成19年度において、初めて政策評価の重要対象分野の提示が行なわれ、関係府省により評価が実施されることとなりました。また、昨年の10月からいわゆる規制の事前評価が義務付けられ、今年の3月末まで、つまり、昨年度の下半期で、約120件の評価が実施をされているということです。
 このように政策評価を実施し、政策に、その結果を適切に反映させ、そして見直すべきは見直しをする、改善をすべきところは改善をするということが大変重要でありますので、このことを確実、適確に実施していきたいということ、併せて、効果的かつ効率的な行政の推進と、国民への説明責任の徹底を図るということが重要です。このことは、関係各省庁にも一層御尽力いただきたいということで、閣議の場でお願いを各閣僚にしております。以上です。

2.質疑応答

(問)分権の関係ですが、先日、政府の地方分権改革推進要綱案が自民党の委員会に示されました。これに対してはですね、全国知事会の麻生会長からも重しを付けられたような表現で非常に憂慮しているということを記者会見で発言があったりですね、後退したと見られていますけれども、大臣自身、この要綱案に満足していらっしゃるかどうかとですね、これを実際に勧告に沿った形で実現していくためにどういうふうに取り組まれるおつもりでしょうか。
(答)先般、要綱案をお示しして、幾つかの点で第一次勧告時点の案から変更しています。例えば農地などがその典型かと思いますが、何度か若林農林水産大臣と折衝して、その間を取ったような感じにもなっていますけれども。農地については、恐らく今、農地制度の大きな改革をやってきているので、本当は手を付けてほしくないというか、第一次地方分権改革以来の、ある種聖域みたいになっていたので、今回も要綱案の表現自身が農林水産省の関係の方たち、あるいは党の方たちにとってみても納得のいくものではないのかもしれませんが、分権の立場から当然そのことは検討しなければいけないということで、両者折り合ったような形にもなっているのですが、そんなところかなと率直に思います。
 いずれにしてもその他、幾つか固いコアのようなものがあるわけですが、二歩前進一歩後退のような形であれば、前に進んでいくわけですから、勧告がそういう形で二歩ぐらい前に行って、それでそのとおり実現できるものはそのとおりやっていく。それから、今までの経緯や、今の仕組みですと、党の手続を取って、それで政府で決めるということになっていますから、意見が異なる部分も、多少勧告から変わった部分についても、全体として見て、分権の今までの経緯の中で前に進んでいるというものは、そこを起点にして、また前に進めていけばいいのではないか。
 今まで、ああいう勧告あるいは勧告ですらと言っていいのかもしれませんが、政府部内で、特に農地転用等について、都道府県知事に移譲するということについて、きちんと検討するということにはとても議論が及ばなかったので、全体としてみて前に進められるものはそういう考え方で確実に進めていくということでやっていきたい。それはそれ以外のところも同じだと思っています。
 あと、第二次、第三次勧告が人の話や予算の話になります。実は、昨日も麻生全国知事会会長とも「地方財政に関する総務大臣・地方六団体会合」でお会いしましたし、山田京都府知事ともお会いしました。全国知事会、全国市長会でいろいろ議論されると思いますけれども、どの分野についても、勧告や要綱案を見て、とにかく、より意欲的に取り組んでくれるといいなと思います。そちらが、なかなか手が上がらないと、困ってしまうので、昨日も幾つか話をしておきましたけれども、そちらでの議論をしっかりやっていただいて、今の段階で、例えば道路・河川について、それは都道府県でやると決めるのは体制や予算が付いてくるかどうか見ないと、なかなか結論が出ないのはわかるので、そういうことを前提に都道府県で受ける覚悟があるということをどんどん話をしてもらうということが大事なので、今後、そちらとも話をしていきたいというふうに思います。
(問)河川の関係で、勧告では53水系プラス12水系の希望するのものは移譲の対象とするというような表記だったと思うのですけれども、今回の要綱ではその12水系が含まれているという認識なのか、そこは外したという認識なのかどちらでしょうか。
(答)含まれているという認識です。「原則」と書いているのですが、冬柴国土交通大臣とその点は、再三話をしています。例えば、仮の話で、県の意向を聞いているわけではないのですが、山形県の最上川は、正にそういうところが当てはまりますよね。少しだけ他県にまたがっている、ああいうものについては、きちんと国土交通省として地元の御要望をお伺いしますと、それでいろいろ真摯に、県内完結河川と同じように話をしますということで確認をしています。ですから、その点についてはちゃんと話をお聞きしますということを冬柴国土交通大臣もおっしゃっておられます。
(問)毎度毎度で恐縮なのですが、「ダビング10」の話で、本日、情報通信審議会があるんですけれども、その後の進捗状況を教えて下さい。
(答)昨日時点で進捗状況をまだ聞いてないのですが、関係の局長がきちんと集まって話を前に進めろと、強く担当部局に指示してあります。意思疎通がより図られるように、それからメーカー側、著作権者側それぞれが様々な懸念を持っていますが、例えば、今回の北京オリンピックについての録画については、やはり国民がコピーワンスからより前に進んだ対応を望んでいるのは間違いないですから、そういう国民の期待感を受けて、そのことに限って、何かいい解決が図れないかなというふうに思っていまして、そこのスムーズな話し合いというのを、今、急がせています。北京オリンピックまであと一月半ぐらいの期間ですけれども、何とか道を開けたいというふうに思っています。この間、甘利経済産業大臣とも少しお話をして、甘利大臣もとにかく話を前に進めようという話をしていましたので、もう少したったら、この間の話し合いの状況を担当からよく聞きたいと思っています。
(問)勧告を作っている事務局と、それを受けた政府案を作っている事務局の人たちが同じ人たちというのが、どうもおかしいなという気が何となくしているんですが、これ、実質同一の組織で勧告して、それに対する対応策も考えているというのはこれ、いい面と悪い面があると思うんですけど、それぞれどういう点がよくて、どういう点が悪い面とお考えでしょうか。
(答)委員の活動をきちんと支える立場での事務局、それが第一義的にあって、それで、勧告を前提に、実際に各省庁の意見、党の意見を取りまとめるということです。役人として、そういう場面というのはままあることで、通常、どの審議会も、例えば、本日、消費者庁の関係について、佐々木座長の消費者行政推進会議で最終報告が出ると思うのですが、あれも消費者行政推進会議の事務局をやると同時に、政府部内の関係の法律移管などについての調整も事務局でやっています。ですから、通常、そういう体制を取っているので、役人としてその程度の頭の切り替えはできないというのは役人失格ですから、委員をサポートする立場で、ここは働かなければいけない。
 その上で、委員の見識をいただいたら、今度は党や各省庁との間を調整するということです。そこは、やはりきちんと切り替えてやらないといけないと思いますし、また、そういうことをやるのが当然、役人として、当たり前の立場ではないかなというふうに思います。
 ですから、委員を支える立場、逆に各省庁との調整する内閣官房としての立場について、どういう立場で今、行動しているのかというのをきちんと自覚してやれば、きちんとしたものはできると、それが通常のやり方ではないかというふうに思います。
(問)悪い面は特にないということですか。
(答)それは役人としての当たり前のことなので、もしそれで十分な能力が発揮できなければ、不適格ということなので、また違う仕事に就いていただくしかないと思います。その程度のことをするのが、むしろ役人としては当たり前のことかなと思いますけれども、だから、もしご覧になっていて混同されているというふうにお考えだとすると、それは、やはり役人失格ということになるのではないかなと思います。
(問)今の関連で、役人論としてはそうかもしれませんけれども、やはり勧告をする有識者会議と勧告をされる政府側というのは一定の緊張関係があってしかるべきだと思うのですが、そこを黒子になっている事務局は同じだとすると、国民から見たら、やっぱり自作自演じゃないかと見えるのではないかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
(答)それが今、霞が関で、組織を肥大化させないようにしつつやっているやり方なので、内閣官房の人間と、それから事務局の人間というのは、兼務発令とそうでない人間と分けていると思います。今まで、こなしてきたそのやり方が今回は分権委員会であるのですけれども、逆に言うと、基本は、事務局は黒子であるから、どれだけ委員や、政府の人間が、自分の考え方をきちんと、例えば勧告なら勧告に反映できるか、あるいは政府の要綱なら要綱に反映できるかということだと思います。例えば、審議会などでも事務局に全部任せると、そこが書くということになると思いますが、ある重要な部分というのは委員が自分で執筆をする、今回の勧告もどなたがどこを書いたとは言いませんが、ご自分で書かれている部分があるわけですから、やはりそこは、それぞれの委員の皆様方のある種、使い分けにもよるのではないか、むしろそこによってくるのではないかなというふうに思います。
(問)大臣、すみません。念のため確認なんですけど、安全保障会議は総務省関連は何か事柄があったのでしょうか。
(答)安全保障会議は、官房長官が発表するということになっています。個々の点については、まとめて官房長官の方で発表しますということがありましたので。
(問)総務省関連は特に何か。
(答)特にありません。
(問)大臣、先ほどもちょっと出ましたが、勧告の中の第4章の提言の形で、道路特定財源と消費者行政一元化について触れられていますけれども、提言という形だから、要綱には入っておりませんが、今日の消費者行政の推進会議でも消費者庁構想が最終報告になるようですけれども、大臣、以前、臨時の交付金なり、そういう形での地方の消費生活センターの手当てを考えなければいけないみたいなことをおっしゃったと思うんですが、その後のこのような提言を具体的にどのようにされていくかということについては、どのようなお考えでしょうか。
(答)せっかくの提言だから、2つの提言とも政府でどこかで活かすということを考えなければいけない。道路については、もう少しあとになってきますが、消費者行政については、消費者行政推進会議で、特に地方のいわゆる消費生活センターを強化するというようなこと、それから分権的な問題を考えるということなので、本日の消費者行政推進会議もそういう考え方が報告書に盛り込まれていると聞いています。
 消費者行政推進会議の報告書を受けて、その後の政府の決定の中にもその考え方は盛り込んでいくということで、今後、そういう旨の行動というか、発言をしていきたい、最終報告の中で、その分権委員会の提言も活かしていきたいということです。その中には間違いなく入れていきますが、具体的に例えば予算などはどういうふうにするかというのは、今後、政府部内でいろいろ検討するということになります。
(問)いずれ閣議決定なり政府方針の関係でそういうふうになってくると思うんですけれども、そういう場合は、例えば臨時交付税とか、交付税とか交付金とかの手当てが、今回、最終報告で盛られなかった場合には総務省としてはそういうのをちゃんと手当てするようにと言っていく形になるということですか。
(答)その中でいろいろ主張していきます。主張していきますし、それから具体的な予算の関係はいずれにしても暮れの決定になるので、暮れまでの間に、実現の努力をするということになります。
(問)分権の関係でしつこいようですけれども、事務局が同じだということで、勧告自体、答える側と勧告する側が一緒なことによって、勧告自体が「高い」勧告ができなかったんじゃないかと思われるんですが、この点についてはどうですか。
(答)これは、丹羽地方分権改革推進委員会委員長や、そちらの方に聞いてもらったほうがいいような気もするのですけれども。私はできるだけ高いというか、強い勧告にしておいて、先ほどの二歩前進一歩後退ではないですけれども、どうしても決定の段階ではいろいろ政治情勢や党内情勢を考えなければいけないから、そういう意味でできるだけそういう前に出る勧告が必要ではないかというふうに申し上げておりましたし、そういうことを受けて、勧告をしていただいたと思っています。
 あとは、分権委員会の方の御判断ということもありますから、分権委員会として今の状況を御判断されるという部分もあるのだろうと思います。
(問)分権関係ですけど、最終的には、政治サイドが決めることで、その中で福田総理の何というんでしょう、意向があまり見えてこないんですけれど、今回、要綱に関してですね、福田総理はどれぐらい関与されてるのでしょうか。
(答)まだちょっと、いろいろなことを言いづらいのは、要綱がまだ案の段階で決定しておらず、地方分権改革推進本部で最終的に決まったということになるのですが、総理も関係閣僚にいろいろ話をされていますので、関係閣僚も意識していろいろとご自分の省庁のことはお考えになっているというふうに思います。直接、総理からいろいろ話をされた閣僚もあります。まだ決まってないので、現在進行形ということになりますが。
(問)ありがとうございました。
(答)ありがとうございました。

(以上)

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