増田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年3月31日

(平成20年3月31日(月) 19:01~19:17  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 どうも遅くなりましてからお集まりをいただきまして、恐縮でございます。
 それでは、発表いたします。本日、通常国会に、政府が提出しております「地方税法等の一部を改正する法律案」でございますが、年度内に成立しないことが確定いたしました。この法案につきましては、2月29日に参議院へ送付をされたものでございまして、参議院の方で建設的な審議をしていただき、年度内成立が図られることを強く望んでいたわけでございますが、いわゆる「つなぎ法案」によって、一部分については暫定的な措置が講ぜられましたけれども、「地方税法等の一部を改正する法律案」につきましては、残念ながら参議院で一度も審議されていないという状況でございます。そして、そのまま本日の年度末を迎えるに至ったわけでございます。国民の皆様、地方団体の皆様方に大変ご心配とご迷惑をおかけする事態に至ったわけでございます。このことは、極めて遺憾なことであると思っております。
 いうまでもなく、地方道路特定財源の確保だけではなくて、その他に住宅税制等重要な内容が含まれております。とりわけ、今申し上げました道路特定財源の暫定税率の維持は、地方の道路の整備を図る上で極めて重要なものであるというふうに思っております。仮にこのまま、暫定税率が失効することになりますと、地方税、地方譲与税だけで約9,000億円もの地方財源が失われるということになりまして、道路整備はもちろんでありますが、その他様々な行政サービス提供に重大な支障が生じかねないということでございます。地方財政や国民生活の混乱を最小限に抑えるためにも、一日も早い法案の成立が求められており、円滑な地方行財政運営に責任を有する総務大臣の立場からも、今後も最大限の努力を図っていきたいと、このように考えております。
 一方、こうした事態に対応して、混乱を最小限にとどめるべく総務省としても必要な対策を講じていきたい。大まかに言いまして、三点ございます。一点目は地方税法における非課税等特別措置の適用関係等について、広く各地方団体、それから関係団体に周知徹底をする。そして、実際の課税実務で支障が生じないようしていきたいということであります。
 二点目ですが、今回のことによりまして、ガソリンの買いだめ行為等が危惧されます。そうしたことがございますので、各種広報等を積極的に活用して、ガソリン保管の危険性について、国民へのPRに努めていきたい。この点につきましては、是非報道機関の皆様方におかれましても、御協力をお願いいたしたいと思います。ガソリンを保管することは極力控えていただきたいというふうに思っておりますし、特に、家庭用の灯油を入れておくプラスチック容器がございますが、あの中にガソリンを入れるということは極めて危険なことでございますので、絶対にやめていただきたい。これは法律上も許されてない行為でございまして、この点は是非やめていただきたいと思っています。私どもも各種広報等、積極的に活用いたしまして、ガソリン保管の危険性について国民へのPRに努めていたきいと考えています。
 三点目でございますが、実際に暫定税率が切れると各地方団体で減収になります。これにつきましては総理からも繰り返し言及されているわけでございますが、各地方団体の財政運営に支障が生じないよう、国の責任において適切な財源措置を講ずる必要があるというふうに考えます。具体的な対策につきましては、この暫定税率の失効による影響額、補助・直轄事業の取扱い等を見極め、今後検討してまいります。その際、当然のことでありますが、地方のご意見にも十分に配慮していくつもりでございます。
 それから、総理の方から、特に行政と密接な関係にある公益法人に着目して、その集中点検、さらには支出の無駄を是正される旨の決意が表明されておりますけれども、当然、私としてもこうした見直しに積極的に協力していきたいというふうに思います。
 いずれにいたしましても、政府で提案しております地方税法の改正案でございますが、年度内に成立をしないというふうになったわけですが、年度をまたがりましても、当初提案しております改正案どおりの法案の早期成立が重要であるというふうに思っておりまして、私としても最大限の努力を傾注していきたい。国民の皆様方、そして地方団体の皆さん方の御理解と御協力をお願い申し上げたいというふうに思います。以上です。

2.質疑応答

(問)大臣談話5番の3)の「国の責任において適切な財源措置を講じる必要がある」というところなのですが、現段階では、例えば地方交付税なのか、何か特別な地方債なのか、あるいは特例交付金とか、いろいろオプションがあると思うんですけれども、現段階ではどういう方向で対応されるお考えなのかお聞かせください。
(答)まだ具体的な内容について、これで対応するということで決めているわけではございません。と言いますのは、地方税関係で、4月分で言えば大体600億円ほどが減収となる見込みであります。この減収について、具体的な影響額がいかほどになるのか、それから、今申し上げましたのは地方税分だけでございまして、実際には国の方から別途、臨時交付金などが来ております。それから補助事業も実際には各地方団体で行われておりまして、それも地方団体の歳入に入っております。臨時交付金が年間で7,000億円ありますし、補助事業が5,600億円ほどある。こういったものの取扱いがどうなるか。国税の方も当然暫定税率が失効しておりますので、地方への影響が出てくるわけですが、そうしたものの取扱いを見極める必要があると思っております。ですから、各地方団体の方で、もう既にいろいろなことをお考えになっているというふうにもお聞きをしていますが、今日申し上げられることは、ここに書いてあるとおり、「各地方団体の財政運営に支障が生じないように、国の責任において適切な財源措置を講じる」という考え方を申し上げて、具体的な内容については、どういう財源措置をとるのか、これは今後十分に検討したいと思います。今お話がございましたとおり、様々な考え方があります。交付税に上乗せをして対応するのか、あるいは特例交付金によるのか。いずれにしても、そういった対応については、法律が必要になってくることになるだろうというふうに思いますが、もう少し減収の幅などを見極めないと方策が立てられませんので、もう少しお時間をいただいて検討したいというふうに思います。
(問)今の関連ですけれど、それは大体いつごろまでに具体的な策を出していくというご予定なんですか。
(答)今のところ、どの程度の段階で検討が終わるのか、影響額がどの程度になるのかということが見極めがつく段階というふうにしか、今の段階では申し上げられないということでありまして、もう少し様子を見ないとわからないというふうに思います。
(問)国の責任というのは、別に、それは国が補てんすると、国側がそれに責任を持つと、お金に関しては国が補てんすると、そういう意味ではないんですね。
(答)国が「国の責任において適切な財源措置を講じる」ということでありますので、地方団体の減収になっている部分について、国としては何らかの措置をとるということであります。
(問)国側がお金を出すと。
(答)どういう形でやるのかは、私どもが今後検討しなければいけないというふうに思っています。基本的に、その補てんを地方団体が行うということではいけないでしょうから、国の方で基本的には財源手当を考える。ただ、今のところは財源について具体的なものを持っているわけではないということです。
(問)交付税だと不交付団体にいかないという問題がありますし、臨時の地方債だとその償還財源の担保がないということがあって、特例交付金が一番最適かなという気がするのですけど、その辺りいかがでしょうか。
(答)地方団体から見ればそういう方がいいというふうに当然お考えになるでしょう。ただそれも法律が必要になってきますし、それから財源手当をどうするのかということになってきて、先ほどのご質問に戻りますけれども、いつの時点でそれを判断できるかというのは、要は、それだけのものが国で調達できるかという話になってくるのです。ですから影響額を見極めないと方策について、今のところはこれでやるというのを限定できない状況です。もう少し状況を見たいと思います。
(問)赤字国債の発行は避けるべきというのは大臣のご意思でしょうか。
(答)赤字国債の発行は基本的には、赤字国債の意味ですけれども、道路に充てるから基本的には建設国債になると思いますけれども、だから建設国債で当面事業を継続するのであれば対応していただくということになると思いますが、何らかの事後的な補てん措置が必要になってくるだろうと思います。いずれにしても、地方団体の対応の仕方は、今いろいろあると思います。執行を少し遅らせて留保して様子をご覧になっていくのか、それとも、多分、私の経験からも、4月は前年度からの繰越しの処理で具体的な新年度の予算での発注というのは少し手続がかかりますので時間があるかと思いますが、手続きは進めておこうという地方団体とかいろいろあると思いますけれど、そういった対応をそれぞれの地方団体がどのように執られるのか、私どもも明日以降4月になりましたら、地方団体からも様子をお聞きしたいと思います。具体的に減収額がどのくらいになるのか今のところはまだ何とも言えませんから。今日のところは、国の方の責任において適切な財源措置を講ずる必要があると思って、私ども、今後もそういう対応をしていくということだけ、地方団体の皆さま方に申し上げておきたいと思います。
(問)暫定税率のからみで、地方交付税法の方も成立していないんですが、当面、4月2日に地方交付税の配分がありますが、これの影響額と対応策ですね、これについてどのようにお考えですか。
(答)約3,000億円。3,000億円ほど影響が出ます。これについては、極力早期に成立していただけるようにご理解を求めていきますが、今おっしゃったように4月2日分には恐らく間に合いません。ですから、その分については何らかの形で各地方団体の方で対応をしていただかざるを得ない。4月・5月は少し資金需要が大きい時なのですが、その分減りますので、何らかの形で対応しておいていただいて、各地方団体で一時借入で対応されるのか、別途何か基金があればそれを取り崩すとか、どういう対応をされるのか、地方団体の方でいろいろご判断をされるんだと思いますが、後刻、法案の方について、成立をさせていただければ、また、その分を次の時に交付をしていくというふうにしたいと思います。
(問)4月分だけだとどのくらいの減収になるんですか。
(答)4月分で、大体3,000億円です。4月概算交付額が約3,100億円減少すると。
(問)暫定税率が下がっている期間だけでも、道路の建設を抑制すべきというふうにはならないんですか。
(答)それはどういうふうに対応されるか地方団体のご判断だと思います。私自身はマクロで言えば、やっぱり、抑制しますと景気などに影響が出てくると思いますが、もちろん期間にもよります。考え方が2つあって、それぞれの家庭での負担が減るわけだから、正に減税効果で、いろんな意味で消費に回るだろうという判断もあるでしょうけれど、一般的には減税と投資とでは投資の方が経済効果が大きいというふうに言われていますので、今回のことについて言えば、各地方団体の方でも、たぶん、ほとんど全てが予算を組んで、道路事業投資が計画されていた部分なので、それを、スピードを当面落とされるとか、何か進度調整をされるのではないかと思います。これが長引くようですと、投資を縮小させるとか、何かそういったことにつながるのではないかと思いますが、そこは、各団体のトップの方のご判断ではないかと思います。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Governmentof Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)