岸田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年6月27日

(平成20年6月27日(金) 10:37~10:55  於:中央合同庁舎4号館819号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議では、一般案件が3件、国会提出案件が15件、政令が4件、配布が3件ありました。
 今日は、私のほうから4つございます。
 まず初めに、お手元の資料のとおり、本日の閣議において「消費者行政推進基本計画」を閣議決定いたしました。本基本計画は、来年度から消費者庁を発足させることを目指し、内閣の重要政策課題の一つである「消費者行政の充実・強化」の道筋をつけるものであります。消費者行政推進会議の発足から4か月余りという短期間で閣議決定することができたことは、まことに感慨深く、福田総理の思いの強さの表れだと思います。
 今後、本基本計画に沿って計画を進めてまいりますが、内閣府においても現在の食品危害情報総括官制度の対象分野を食品以外にまで拡大するなど、消費者行政推進基本計画の趣旨を踏まえ、消費者庁の司令塔機能を先行実施していきたいと考えております。詳細は、内閣官房消費者行政一元化準備室までお問い合わせください。
 2つ目ですが、ただいま申し上げました食品危害情報総括官制度ですが、平成20年2月22日の「食品による薬物中毒事案に関する関係閣僚による会合」申合せに基づき、情報の一元化、集約体制を推進するための連絡会議を定期的に開催することとしております。本日11時に第3回食品危害情報総括官会議を開催し、食品による危害に関する事案、関係府省による最近の取組などについて、情報の共有を図ることとしております。詳細は国民生活局までお問い合わせください。
 3つ目ですが、これもお手元に資料をお配りしているかと思いますが、6月29日に京都国際マンガミュージアムにおいて、コンテンツ大国を目指した我が国の知財戦略をテーマとして、私が出席する国民対話を開催いたします。今回は、漫画家で京都精華大学マンガ学部長の竹宮惠子氏に有識者として出席をしていただき、クリエーターの立場から御発言いただく予定であります。参加者の皆様から広範な御意見を伺い、今後の政策立案に役立てたいと思います。詳細は知的財産戦略本部事務局までお問い合わせください。
 次に4つ目ですが、これもお手元に資料があると存じます。7月1日から犯罪被害者等に関する標語を募集いたします。犯罪被害者やその家族、遺族の方々が再び平穏に暮らせるようになるためには、国民の皆様の理解・配慮・協力が重要ですが、犯罪被害者の方々に対する理解がいまだ十分とは言えません。そこで昨年度に引き続いて、犯罪被害者等に対する支援の大切さなどを分かりやすく簡潔に表現した標語を広く募集し、国民の皆様の理解、関心を深めていただこうと考えております。詳細は共生社会政策担当までお問い合わせください。
 私のほうからは以上です。

2.質疑応答

(問)今週、総合科学技術会議の本庶議員が座長を務められているiPS細胞のワーキンググループが報告書をまとめましたが、その中で、先端医療技術の特許化の問題について言及されていまして、大臣も副本部長である知的財産戦略本部のほうで、早急にiPSを含む先端医療技術の特許化について検討を開始するということなんですけれども、具体的に副本部長として、iPS研究は非常にスピード感を持ってやる必要があると思うんですが、いつまでに結論を出されるかどうか。これまで三度にわたって特許化については否定的なまとめがあったと思うんですが、現状まとめないことについて、何かやはり大臣として問題点を感じられているのか、その辺を教えていただけますでしょうか。
(答)先端医療の特許につきましては、今月18日に本部会合において決定した「知的財産推進計画2008」の中においても、「iPS細胞関連技術を含む先端医療分野における適切な特許保護のあり方について検討を開始」という文言を盛り込んでいるところであります。
 この問題については、要はこの先端医療技術の発展を図るという要請がまずあり、そして一方で、国民の生命や健康に直結する医療の特質、公共の利益への十分な配慮が必要だという意見と、この2つの要請のバランスをとるというのが重要であり、ポイントだというふうに考えております。
 この先端医療分野における特許保護のあり方については、過去においても議論がなされてきたところでありますが、このiPS細胞という画期的な技術が出現したため、改めてクローズアップされ、そして検討するということになったわけです。こうした背景もあり、先ほど申し上げましたこの2つの要請のバランスにつきまして、改めてしっかりと検討をしなければいけないと考えております。
 いつまでという具体的な見通しについては、総合科学技術会議を始め、関係者の意見を聞きながら判断をしなければいけないとは思っていますが、こうした具体的な課題が改めて出てきた中でありますので、ぜひしっかりと問題意識を持って議論をしなければいけないと、科学技術政策担当大臣としても強く感じているところです。
(問)消費者行政推進基本計画が閣議決定されましたけれども、総理から今日の閣議なり、閣僚懇で新たな指示とか感想みたいなものはありましたでしょうか。
(答)総理から、基本計画の閣議決定に当たって、閣議の中で発言がございました。
 「基本計画が決定できたことは重要な第一歩だと考える。基本計画の決定は、消費者庁の設置に向けた正に第一歩であり、今後、法案化や執行体制の整備において、政府一体となった更なる取り組みが必要である。広く国民に理解していただく努力を尽くす必要がある。今後とも、内閣として取り組んでいきたいので、よろしくお願いしたい。」こういった内容の発言が全閣僚に対してありました。
(問)それに対して、ほかの閣僚からの発言はありましたでしょうか。
(答)私のほうから、基本計画の閣議決定については発言をさせていただきました。今後、基本計画に沿って具体化していくことになりますが、特に予算や機構・定員については、法律、権限の各府省庁からの移管や、消費者庁が政府の司令塔機能を担うこと等に伴い、各府省庁から振り替えるとともに、設置法はもちろん、地方の消費生活センターを法的に位置付けるとともに、すき間事案に対応するための新法、更には各個別作用法の改正案等の法案、こうしたものもできる限り早急に国会に提出していく必要があり、関係各府省庁の協力をお願いしますという発言を、私からさせていただきました。
(問)基本計画の中で、食品安全委員会の取り扱いですとか、幾つかペンディングになっている問題があると思うのですけれども、それはいつごろをめどに結論を出そうというふうにお考えでしょうか。
(答)具体的には、法改正を伴うものだと思いますので、法律の準備、提出までには結論を出す必要があるのではないかと考えています。
(問)臨時国会が始まる前ぐらい、8月ぐらいまでという感じですか。
(答)できる限り臨時国会に間に合うように法律を出したいとは考えています。
(問)先ほどの話で、食品危害情報総括官制度の対象を広げるということをおっしゃっていたと思うんですが、もう少し詳しく教えてください。
(答)この食品危害情報総括官制度、これは中国からの冷凍加工食品の薬物中毒事案に関して政府が対応を検討して、その対策の一つとして設けられた制度であります。こうした事案に対する対応ということで、差し当たり食品の危害情報に特化した形の制度でありますが、こうした危害情報について、食品のみならず他の製品や施設といった幅広い分野にこの対象を広げることができないか、今検討しております。
 来年度から消費者庁がスタートする予定になっているわけでありますが、消費者行政推進基本計画の趣旨を踏まえて、危害情報に関する制度の拡充を始め、消費者行政の充実について先行的に出来ることは実施していこうと考えまして、こうした検討を行っているということであります。
(問)先日、食肉の偽装事件がまた発覚したのですが、なかなかこういう偽装というのは絶えないのですけれども、消費者庁が発足した場合、JAS法の運用をもう少し厳しくするとか、対応は変わってくるのでしょうか。
(答)JAS法、食品衛生法、健康増進法、それから景品表示法など食品の表示を規律する関係法については、今回、消費者行政推進基本計画の中で消費者庁が所管するということにさせていただいております。
 例えばJAS法の適用に関しては、飛騨牛の事案の場合、県内業者が対象であるため、都道府県が中心となって対応している、また、ウナギの蒲焼きの事案につきましては、これは全国・広域事案としまして農林水産省が対応しているわけですが、消費者庁設立後は消費者庁が執行を所管します。この執行権限の一部、報告徴収・立入検査、指示、こういった辺りは農林水産大臣に委任するということになっております。しかし、消費者庁が必要と判断する場合は、自ら執行を行うことが可能であるということになっております。
 また、不適正な食品表示に関しては、JAS法、食品衛生法、景品表示法等、複数の関係法が絡む場合がありますが、消費者庁がこれらの法律を所管することになるため、どの法律を適用していくのか等を消費者庁が総合的に検証し対処していく、こういったことが可能になると考えております。
(問)そうなると、これまでよりも消費者サイドに立って運用を強化するという方向になっていくんでしょうか。
(答)まず今回の事案は食品の表示の問題でありますので、表示の問題については消費者庁が主だった法律を所管するということになっています。その責任をしっかりと担わなければいけない一方、実務においては、農林水産省を始め関係省庁ともしっかり連携をしていかなければいけないということで、消費者庁として、消費者行政の司令塔の役割をしっかり果たし、その責任を果たしていかなければいけないと思っています。

(以上)

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