岸田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年1月25日

(平成20年1月25日(金) 9:35~9:47  於:中央合同庁舎4号館742号室)

1.発言要旨

 皆さんお早うございます。
 本日の閣議は、一般案件が3件、国会提出案件が2件、そして法律案が5件、配布が1件あり、私どもの関係案件はございません。
 私の方から1つございます。
 お手元の資料のとおり、北部振興事業の平成19年度予算について、1月29日付で配分いたします。
 今年度の実施事業は、非公共事業が新規9事業を含む13事業、そして公共事業が新規5事業を含む34事業であり、配分額は国費ベースで非公共事業が約49億円、公共事業が約46億円としております。
 今回の配分においては、沖縄県及び北部市町村の要望を踏まえ、計画の熟度が高く、産業の振興、定住条件の整備を具体化していくために有効な事業を実施することとしたところであり、これにより、北部地域における更なる雇用の創出や魅力ある定住条件の整備などに大きく寄与してくれるものと期待しているところであります。
 なお、北部振興事業の執行に当たっては、国民の理解と信頼が不可欠であることから、沖縄県及び関係市町村におかれては、今後とも法令等を遵守した執行がなされるようお願いしたいと考えております。
 詳細につきましては、沖縄政策担当にお問い合わせください。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)消費者行政の一元化の話ですけれども、昨日、自民党の調査会で中間報告がまとめられたのですが、その内容を御覧になった受けとめをお願いします。
(答)自民党の消費者問題調査会での中間取りまとめにつきましては、官房長官に報告がなされたと聞いておりますが、私も拝見させていただきました。内容につきまして、ぜひこれからまたしっかりと勉強させていただきたい、そのように思っています。
 国民生活審議会での議論も今行われていますので、こちらの議論もぜひ参考にさせていただきたいと思っております。与党での議論、あるいは国民生活審議会での議論、こうした様々な議論を参考にしながら、問題があれば関係省庁にしっかりと物が言える消費者行政の司令塔の役割を果たす新組織、そして、国民の立場から見てわかりやすい行政のあり方、こういったものをしっかりと案として固めなければいけない、そのように思っています。ぜひそういった視点でしっかりと案を固める作業を進めていきたいと、そのように思っています。
(問)違法収益を没収するという考え方も報告書にも盛り込まれているのですけれども、それに対する大臣のお考えはいかがでしょうか。
(答)この新組織がしっかりとした司令塔としての役割を果たし、そして国民の声をしっかり受けとめて、それを政策に反映させることができるためにどんな権限を持つべきなのか、これは大変重要な論点だというふうに思っています。昨日の自民党の消費者問題調査会での御提言も、権限という点で大変参考になる案だというふうに思っています。これにつきましてもしっかりと勉強させていただきたいと思っております。
(問)31日の総合科学技術会議生命倫理専門調査会で、iPS細胞の研究について検討されるということですが、大臣御自身として、iPS細胞の生命倫理問題の課題についてどういうふうな問題があると想定されているのかということと、具体的に生命倫理専門調査会でシナジスティックアプローチの必要性ということで検討されるそうですが、余り聞きなれない言葉なので、具体的にどういうことを御検討、専門委員たちに検討するよう考えてられているのか教えてください。
(答)iPS細胞の議論につきましては様々な論点があり、様々な課題があるわけで、日本国としましても、総合力でこの課題に立ち向かっていかなければいけない、そのように思っています。
 その中で、生命倫理の問題、大変基本的であり、重要な論点だということは認識をしております。すみません、その具体的な議論につきましては、私は今、次の会議でどんな議論を行うのか十分把握しておりませんので、その辺をもう少し確認して、整理した上でお答えさせてください。
(問)道州制の問題で、沖縄でも議論が結構盛んに行われているのですが、その中の論点といたしまして、沖縄は単独州であるべきなのか、それとも九州と一緒にやるべきなのかという論点があるんですけれども、この点について大臣の御意見をお聞かせ願いたいのですが。
(答)道州制につきましては、平成18年2月、地方制度調査会により、この道州制のあり方に関する答申が行われ、そして今、増田道州制担当大臣のもとで、道州制ビジョン懇談会が開催され、議論が進められております。
 また、沖縄県におきましても、沖縄県道州制等検討会を設置して、調査・研究を進めるとともに、県内各層で横断的に組織した沖縄道州制懇話会において議論が進められているというふうに聞いております。今、こういった形で、国においても、また沖縄県においても議論が行われているところです。
 地方制度調査会の答申における道州制の案では、3つの区域例が示されておりますが、その例を見る限り、いずれの例をとりましても、沖縄県は単独州ということになっております。
 また、沖縄での議論の状況、いろいろ聞かせていただいておりますが、地元での議論も単独州を支持する意見が強いというふうに認識をしております。
 こういった状況を頭に入れながら、引き続きこの議論の状況を注視していきたいというふうに担当大臣としては思っております。
(問)大臣といたしましては、沖縄が単独州でやっていくための課題というのはどういうところにあるとお考えでしょうか。
(答)単独州という結論になるかどうかはまだ議論の最中ではありますが、単独州ということになりますと、やはりある程度自立型経済を構築し、自らしっかりとした経済基盤を始め、社会基盤といった、様々な基盤となる力を持たなければならないというふうに思っておりますので、いずれにしましても、私の職責としましては、自立型経済の構築に向けて、そして戦略的な社会基盤の整備に向けて、しっかりと政策を進めていかなければいけない、そのように思っています。
(問)九州と一緒になるとすると、今は、ある程度東京のコントロール下に沖縄があると思うのですけれども、九州になると福岡がそういう立場になるということで、沖縄側では余り九州と一緒になるというのは支持されていないわけですけれども、大臣としては、単独州が望ましいというふうにお考えですか。
(答)今のところ、国においても、県においても、議論が進められている最中でありますので、その議論を注視していくという立場でありますので、どちらが望ましいか、これはこの議論の行方を見守った上で判断をするべきだと思っています。
(問)消費者行政の一元化に戻って恐縮なのですけれども、大臣案としてはある程度の結論を出すのは、国民生活審議会の結論が出るのが多分3月ごろだと思うのですけれども、その後と考えてよろしいのでしょうか。
(答)国民生活審議会の議論も今お願いしている最中でありますし、また与党での議論も、今回、中間取りまとめがまとめられましたが、これから最終取りまとめが行われるものと認識をしておりますので、この議論もしっかりと参考にさせていただかなければならないと思っております。そうした議論の結論を踏まえて、できるだけ早く案を固めたいと思っています。
(問)今年春ごろにはということでよろしいのですか。
(答)総理は、上半期でしたか、そんな表現を使っておられたと思いますが、総理の意向に沿うべく、全力で案を取りまとめたいと思っています。

(以上)