渡辺内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年8月15日

(平成19年8月15日(水) 10:24~10:33  於:内閣府本府522号室)

1.発言要旨

おはようございます。
本日の閣議についての私の方からの報告事項はございません。

2.質疑応答

(問)また改めてちょっとお伺いしますけれども、靖国の関係で、今日既に参拝されたり、あるいはこれからいらっしゃるという御予定はございますでしょうか。
(答)ありません。
(問)もう一つ、それに関連して、安倍総理が参拝するしないは言わないというふうにおっしゃって、事実関係を明らかにしないことをおっしゃっているんですが、こういう姿勢や、あるいは全閣僚が参拝しないというふうに明言されている状況で一人だけ明言を避けておられる状況について、国民の理解は得られるというふうにお考えでしょうか。
(答)これは個人の宗教感情のあらわれとして、参拝するしないというのは判断されるんだと思うんですね。ですから、総理におかれてもまさに個人の行為であるという点で、これは一々公にすることは控えましょうと、こういう御判断だと思いますよ。それ自体は何ら問題ないと思います。
(問)それに関連してですけれども、全閣僚が8月15日参拝しないというふうなことを明言されていますけれども、これについて、まず閣僚が全員参拝しないということについてはどのようにお考えでしょうか。
(答)たまたまそうなったというだけのことじゃないでしょうか。
(問)今朝、小泉前首相が靖国に参拝されたみたいなんですけれども、首相経験者による参拝というのはどのようにお感じになりますか。
(答)それはそれぞれの個人の宗教的信念のあらわれであって、それについていいとか悪いとか言うことは控えたいと思います。
(問)関連してですけれども、在任中に安倍総理は参拝すべき、あるいはすべきではないという、個人的にはどういうふうにお考えでしょうか。
(答)それはまさに個人の宗教的信念として御判断されることであって、一々そのことについて公にする必要は全くないと思います。
(問)今日の閣議が恐らく改造前最後ということで、今のメンバーでやる最後の閣議になると思うんですけれども、改めて大臣に就任されてから今日まで振り返られて、印象に残っていることなどをお聞かせください。
(答)そうですね、印象に残っていることはたくさんありますけれどもね。安倍内閣、私は7ヵ月間、8ヵ月間ですか、のおつき合いでございますが、よくもこれだけ次から次へと難問を片づけてきたなという思いがあります。私が大臣になりました昨年の暮れには、例えば公務員制度改革が実現すると思った方はほとんどいらっしゃらなかったんじゃないでしょうかね。ですから、まさしく小泉内閣時代の積み残しの課題、これを片っ端から片づけてきたわけであって、このスピード感覚はすごいものがあったと思います。残念ながら、世間的にはそれほどの評価をいただいていない、PR不足の感は否めませんけれども、しかしこの8ヵ月間の問題解決というのは、これは語り継がれて然るべきなんではないでしょうか。
(問)ずばり伺うんですけれども、御自身の留任というのはあると思いますか。
(答)わかりませんね。総理に聞いてください。
(問)安倍総理は人心一新という考えを示していますけれども、どういう姿勢で新しい内閣をつくってほしいと思われますか、安倍総理に。
(答)やっぱり一言で言えば、適材適所ということでしょうね。これは古くて新しい課題なんですが、昔は適材適所と言いながら派閥推薦で、ちょっと派閥が多めに推薦しておいて、その中からピックアップするような人事をやっていたんですね。ですから、そういうやり方を復活しようというのでは、これは元も子もない話であって、やはり新しい政治主導の体制、すなわち官邸主導の体制というのが生まれたわけでございますから、これは政党中心主義、官邸中心で適材適所の人事を選んでいくと。それを断行したらいいと思いますね。
(問)その後の独立行政法人改革ですとか、公務員制度全体改革ですとか、さらに大きな難問も待ち受けていると思うんですけれども、そういうことを踏まえて、ぜひ御自身が引き続き担当したいという思いはおありでしょうか。
(答)これはまさに官僚主導から政治主導へという流れは、これは改革の基本中の基本でありますから、誰が大臣になろうともこの流れを変えるということにはならないと思います。私もどういう立場にあっても、中央集権から地方分権へ、官僚主導から政治主導へ、こういう流れは推し進めていきたいと思っています。
 ついでながら、小池防衛大臣と塩崎官房長官の話が取りざたされていますが、この個別問題について言及するわけでは全くありませんけれども、要は政治主導というのはまさに大臣が人事権をきちんと行使するということなんですね。したがって、その政治主導を担保するために官邸主導体制というのはあるわけですよ。ですから、役人が抵抗して政治主導を妨げようということを排除するために、やはり官邸の人事検討会議というのが、これはたしか橋本内閣のときにつくられたわけですね。ですから、そういう体制が今問われているわけであって、この点は一つのレッスンとして今回の問題は考えていただきたいと思います。
(問)そうしますと、受けとめ方ですけれども、今のは小池大臣の方が分があるということですね。
(答)いや、誰が分があるとかいう話では全くなくて、官僚主導から政治主導へというのが流れなんですよ。ですから、まさに大臣が人事権を行使する。しかし、各省割拠主義というのでは、真の政治主導は実現できないわけです。だからこそ、官邸主導の体制で人事検討会議というのをつくって、幹部人事の一元管理という方向でもう既に何年も前から動き始めているわけですね。ですから、私の公務員制度改革の担当の立場から言わせていただきますと、採用も一元化したらどうだという意見もあります。幹部人事の一元化はもとより、そのプロセスの人事も一元化という意見すらあるわけであって、まさしくそういうことをこれから大いに議論していくわけでございます。官邸主導の体制というのが、政治主導の基本的なあり方であるということをぜひ御理解をいただきたいと思います。
(問)参院選の厳しい結果を受けて、これからなかなか官邸主導というのが進めにくくなるんじゃないかという声がありますけれども、その辺について今後も官邸主導ということを推し進めていけるというふうにお考えでしょうか。
(答)ですから、まさしくそれが試練にさらされているということですね。しかし、ここで昔に戻して、各省割拠主義、縄張り主義をまた認める、自民党内にあっては派閥の縄張り主義をまたしても復活させる、そういうことをやっちゃおしまいでしょうと言っているんです。

(以上)