大田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年6月10日

(平成20年6月10日(火) 9:26~9:37  於:記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日の閣議ですが、防災に関して執った措置と防災計画、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容に関する報告、甘利大臣の御出張報告、「ものづくり白書」平成19年度首都圏整備に関する年次報告、それから、若林大臣の御出張報告について発言がありました。また、OECD閣僚理事会への木村副大臣の出張報告を、私からいたしました。
 それから、閣僚懇談会では、仕事と生活の調和に向けて国民運動のシンボルマークがカエルのマークになったということで、「カエル!ジャパン」キャンペーンをやるという話がありました。
 諮問会議は、今日です。議題は、申し上げてあるとおり4つです。
 それから、次回の諮問会議は、17日火曜日を予定しております。基本方針の素案について、文章の形でお示しいたします。
 それから、歳出・歳入一体改革に関連して、今日は社会保障ですが、次回は公共投資についてを予定しております。冬柴大臣をお招きいたします。
 なお、今日の会議では、社会保障については、舛添大臣のほか、社会保障国民会議の伊藤補佐官、それから吉川座長をお招きいたします。あと、規制改革については、岸田大臣と草刈議長をお招きいたします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)機械受注ですけれども、船舶、電力除く民需が5.5%増になったということで、分析をお聞かせ願いたいというのが、まず1点です。
 それから、昨日の景気動向指数ですけれども、局面変化という基調判断をされているようですが今の景気動向をどのように把えているのか。この2点について、お願いします。
(答)まず機械受注ですが、4月については市場の予想を上回る5.5%増になりました。ただ、2月、3月のマイナス幅が比較的大きかったということ、それから4-6月期の予想が、船舶、電力を除いてマイナス10.3という比較的大きいマイナス幅になっております。したがいまして、4月にプラス5.5であったと言っても、やはり注意が必要であると思っています。
 ただ、一本調子で落ちていくというような状態ではないということが示されました。十分注意して見ていきたいと思います。原油高、資源高を受けて、企業の収益が圧迫されてきており設備投資にもやや弱い方向での動きが出てきておりますが、アジアの景気はそれほど悪くないですし、国内だけを見ますと、さほど弱いという状態ではないので、一進一退の状況なのかなというように見ております。
 それから、CIですが、これはあくまで過去数か月を見て、景気後退を示す可能性もあるということであって、あくまで可能性ということです。これは、ばらつき度合いから計算された数字ですので、その数字で判断する限り、景気の変化を示す可能性もあるということに過ぎません。きちんとした数字は、もちろんデータの蓄積を待って判断がなされます。足元の景気判断については、月例経済報告で判断していきます。
 CIというのは、御存知のように、景気の動きを敏感に示す11項目で算定いたしますが、このうちの半分近くの、5つの指標が生産に関するものです。ですから、かなり生産の動きを反映したものになります。家計の消費支出ですとか設備投資については、遅行指標ですので、この一致指数には反映されておりません。
 したがって、総合的な景気判断というのは、月例経済報告で行っていきます。
(問)機械受注のところで、まだ一進一退の状況とおっしゃいましたが、たしか前月の機械受注は、足元弱含みという判断だったのですが、その辺は変わっているのでしょうか。
(答)いえ、足元は弱含みという判断は変わっておりません。ただ、数字の動きを見て、そういう状態を示しているということであって、機械受注に関する判断は変更ありません。
(問)最近サマータイムの議論の動きがありますけれども、いろいろ賛否両論あるみたいですが、大臣のサマータイムについての御認識をお聞かせください。
(答)去年の「骨太」でも、サマータイムについては検討するということが書かれております。実際にどういう効果があるのか、まだ私も経験したことがありませんので、よくわからないのですけれども、やはり環境に対応したライフスタイルをつくっていくというのは国民運動なのですね。その国民運動のきっかけになるような大きい動きというのは、なかなか探せるものではなくて、サマータイムというのは、その一つなのかなと思っております。これをきっかけに検討が進むのは、よいことであると思います。
(問)社会保障国民会議の関係ですけれども、今のところ、分科会の中間報告の骨子が出されていますけれども、国民会議の成果について大臣はどのように御認識かお聞きしたいのですが。
(答)まだ中間取りまとめですから、いろいろな問題が今示されている段階だと思います。これを具体的にどうしていくのか。例えば年金について、税方式と社会保険方式をどうするのかとか、全体の負担と給付をどうするのかというのは、これからの議論に委ねられていると思っています。あくまで中間取りまとめです。これは、非常に幅広い議論をして、今その論点、それから大きい方向性というものが示されつつあると思っております。詳しくは、今日また御報告があるはずです。
(問)景気の基調判断の関連なのですけれども、昨日の景気動向指数を踏まえて、基調判断としては、まだ景気後退局面に入っている可能性があると判断するには時期尚早であると受け止めてよろしいのですか。
(答)昨日のCIに関する判断も、その可能性があるということですが、あくまでこれは機械的に算定された数値で、その可能性があるということです。全体の景気の判断については、注意を要する局面になっているのは事実で、私どもも踊り場であるというのは、月例で判断しております。その状況に変わりはありません。
(問)17日の公共投資の議論なのですけれども、ここでは道路財源の一般財源化に関する議論は行われるのでしょうか。
(答)それも含めて行います。
(問)福田首相は、道路特定財源を一般財源化した上で、医師不足対策とか環境対策とか、いろいろ新しい用途を考えたい、それは「骨太2008」で具体的な姿をお示しするというようなことを既におっしゃっていますが、その具体像についても議論は深まりそうなのでしょうか。
(答)生活者財源の具体的な中身というのは、基本的には道路の中期計画をしっかりと見直した上で、使い道に関して出てくるわけです。
 したがいまして、具体的な姿というのがどの程度イメージされているか分かりませんが、生活者財源に向けていくということ自体は確認いたしますし、それはもう総理も自らおっしゃっているわけですけれども、具体的な使途、規模といったようなものは、道路中期計画の見直しの中で出てくるということかと思います。
(問)たばこを1,000円にするという案が、自民党の一部で出ているのですけれども、これについて御意見をお伺いできますか。
(答)増税のやり方はいろいろありますので、その一つとして、たばこ税というのは選択肢には入ってくるかと思います。1,000円がよいかどうかというのは分かりませんけれども、税制改革の中で、どの税をどうしていくのかということが判断されると思っています。
(問)生活者財源の具体的な中身と規模は、中期計画で行われるのでしょうか。
(答)秋です。
(問)これは、今回の「骨太2008」には書き込まない、書き込めないのでしょうか。
(答)書き込めないですね。まだ、今議論がスタートしたところですので。

(以上)