大田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年4月11日

(平成20年04月11日(月) 9:26~9:36  於:記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。 今日の閣議では、発言はありませんでした。
 閣僚懇談会では、交通事故死ゼロを目指す日について、この1件だけです。諮問会議は、来週15日火曜日で、議題は2つです。
 1つは、科学技術、革新的技術開発ですね。岸田大臣をお招きして議論します。これは成長戦略の一環です。
 もう1つですが、政府機能の見直しということで、無駄ゼロについて、公益法人の見直しなどを中心に議論い致します。前回総理から、暫定税率を維持するためにも、国民の目から見て無駄のない政府にしていく、行政を見直していくため、諮問会議でも徹底して議論するようにという指示もありましたので、今回、無駄ゼロということで公益法人を中心に議論いたします。これについては、臨時議員はありません。
以上です。

2.質疑応答

(問)昨日機械受注が1件ありまして、大幅なマイナスになっています。特殊要因もあるようですが、設備投資の抱える状況に変化はないのでしょうか。
 また、民間エコノミストの間からも景気の後退懸念がかなり出ていますが、景気の認識について再度お願いします。
(答)機械受注は大幅に下がりましたが、1月大幅に上がりましたので、その反動減の要素が強いと見ています。均してみますと横ばい程度で、1-3月の見通しではプラスの可能性もありますので、それほど今回のマイナスが深刻な数字であるとは見ておりません。
 それから、景気判断は変えていません。先行きの下振れリスクは十分に警戒する必要があると思いますが、今の時点では、景気は足踏み状況であるという判断は変えておりません。
(問)対日投資の有識者会議が、昨日開かれましたが、外資規制について、空港や電力などの安全保障関係はどのように整理なされるのが好ましいと考えていらっしゃいますか。
(答)これは、外資規制を行う場合にどういうルールが必要であるのかという、ごく一般論になるのだろうと思います。個別の議論ではなく、一般論として、外資規制を課す場合のルールの話ですね。外資規制自体はアメリカだとエクソンフローリオ条項ですとか、諸外国どの国もそれぞれ、色々な形で試行錯誤しながら行っている訳で、日本もそのルールをしっかりと作っていく必要があり、そのルールのあり方について、今報告をまとめていただいている状況です。
(問)具体的な話になってしまいますが、電源開発について。このケースは外資規制強化に当たるような印象を与えるという見方もありますが、どのように考えていらっしゃいますか。
(答)この点は外為法の適用とするかどうかということで、財務大臣と経済産業大臣がご判断なさることです。しっかりと説明責任を果たしていただきたいと思っています。
(問)今のJ-POWERの話は、前回法改正を見送った空港の話とは少し性格が違うところはありますが、日本市場の閉鎖性に対する懸念を抱かせることで何か現在の市場の状況に対する影響が出るように思われますか。
(答)空港の場合とはやはり性格が違いまして、空港の場合もただ開けばいいといったことを言っている人はいない訳です。安全保障とそのような空港インフラとの両立、開かれた国づくりと安全保障の両立をどうするか。これは民営化した空港会社でどうするかという問題で、これは日本政府にとって初めてのケースとして議論していかなければいけない話です。
 それに対して今回は、外為法の適用にするかどうか、1つの法律の枠内の話として、法律の適用をどうするかという話ですから、性格はそれぞれ異なると思います。いずれにしても、対外的な印象というところから言うと、説明責任をしっかり果たしていくことが大事であると思います。これは、今日も外為審議会で十分に議論がなされると思います。そして、財務大臣と経済産業大臣が判断なさると受け止めています。
(問)次回の諮問会議で議題になる公益法人の見直しですが、これは個別具体的な公益法人についてまで踏み込んだ形で議論がなされるのでしょうか。それとも一般論で終わるのでしょうか。
(答)いえ、たくさんありますから、公益法人自体は、個別具体的な議論ではありません。今、道路関係の公益法人は見直すという方向で来ています。もう既に見直すと決まって見直されています。それから、政府と関係が深い公益法人については集中点検するように、4月1日に官房長官から各省に指示も出ておりますので、それをしっかりやっていきます。そして、その際のやり方などを、今民間議員がご提案なさるということですね。
(問)何か新しい方針を出していくということではなくて、今までの官房長官が言われたような方針を着実に実行するための提案でしょうか。
(答)それは、今は、点検をしているところで、方針はない訳です。指示は集中点検という指示ですので。
(問)点検をする際の方針を決めるということですか。
(答)決めるのではなく、これは民間議員の御提案ですので、しっかりと国民目線でやっていかなければいけないという紙が出てくると考えています。今民間議員が作っておられる紙ですので、私もよく存じませんが、公益法人をしっかり見直していかなければいけないという問題意識がある訳です。それをどうしていくかについて、今民間議員が提案を用意されているということです。その背景にあるのが道路関係の公益法人の見直し、併せて集中点検という指示です。ですから、今政府として見直しの機運がしっかりと高まってきているということが背景にあります。
(問)道路関係の公益法人の見直しというのも中心的なポイントになる訳ですか。
(答)これは今方針が出され、既に進んでいます。それはそれでしっかりやるように方針が出ております。ですが、この機会に他のものもしっかりやらなければいけませんので、そういう提案になるだろうと思っています。
(問)科学技術の方はどのようなテーマがメインになるのですか、スーパー特区などは。
(答)いえ、もうスーパー特区は早期実施策の中にも盛り込まれておりますので、科学技術の例えばiPS細胞など、機動的に何か研究していく枠組みを御検討くださっているようです。
 このiPS細胞というのは本当に特殊異例なケースで迅速に予算が組まれて研究に着手された訳ですね。しかし、通常日本ではなかなかそういうことが機動的にできていません。ただ、そういうことがこれからは必要だという問題意識を、民間議員は持っておられます。
(問)次の月例はいつでしょうか。
(答)まだ決まっていないようですね。
(問)日銀の人事について、いまだに副総裁の調整が続いていますが、こういった状態についての所感をお願いします。
(答)非常に残念です。総裁は決まりましたから、何とかG7には出席できるということでよかったと思いますが、副総裁に関しては非常に残念です。財務官という、まさにこのG7を取り仕切る役目をしてこられた方が、何故天下りということになるのか、何故日銀副総裁になれないのか、私も納得出来ない思いです。残念であると思います。なるべく早く3人がしっかりと決まらないといけないですね。
(問)次回の諮問会議の話なのですが、空港特別会計とか空港関連の公益法人の話は出てきそうなのでしょうか。
(答)個別の公益法人ということではありません。空港特別会計の話は予定していません。
(問)J-POWERの話ですが、規制の話について、そもそも民営化した時点でそういった議論があってしかるべきだったのではないかという話もあるのですが、その点はどうでしょうか。
(答)J-POWERについては、それも含めて今度外為審で議論されますので、それ以上のコメントは控えます。

(以上)