大田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年1月18日

(平成20年1月18日(金) 18:04~18:26  於:記者会見室)

1.発言要旨

 ただいま、月例経済報告等閣僚会議が終了いたしました。
 今月の基調判断ですが、「景気は、一部に弱さが見られるものの、回復している」と、先月から変更しておりません。
 弱さの中身としましては、個人消費と住宅建設があります。住宅建設につきましては、依然として低水準ですけれども、回復の方向に向かっておりますので、「持ち直しの動きがみられる」と、若干、上方修正しております。ただ、当面は改正建築基準法の影響が続くと思われますので、引き続き、その動向を注意してまいります。
 先行きにつきましては、生産と輸出が堅調であることから、「企業部門が底堅く推移し、景気回復が続くと期待される」というメインシナリオに変更はありません。ただし、景気の下振れリスクは高まっていると見ております。特に、最近、国際金融資本市場で大きな混乱が見られます。また、アメリカ経済の減速懸念が高まっています。原油価格も含め、これらの動向を十分に注意して見てまいりたいと思います。
 一言申し添えますと、昨年来、総理の指示で、私の下に政府の情報を一元的に収集しまして経済動向を把握し、必要に応じて官邸にも連絡している、そういう体制をとっておりますが、最近の環境変化を踏まえまして、この対応をより綿密に行っていきたいと思っております。
 今日の閣僚会議で出ました御発言を紹介します。
 まず、増田大臣から、消費者物価指数を年間購入頻度が9回以上の品目と、0.5回以上の品目に分けて御報告がありました。9回以上の品目の方が、前年比で上昇傾向が高いわけですけれども、最近、年間購入頻度0.5回以上の品目についても、やや上昇が見られるという御報告がありました。それから、エネルギー品目が高い。例えば、エネルギー、灯油、ガソリンといったものが、足下で上がっております。
 併せて、増田大臣から御報告がありました。昨年12月末に、原油価格高騰の対策を取りまとめました。その中で、福祉灯油を導入する自治体に対して特別地方交付税で対応するという措置がとられておりますが、昨年時点でこの福祉灯油を実施していたのは、北海道の50市町村のみでした。
 しかし、措置がとられてから1月15日時点で、12道県、628市町村で福祉灯油が導入されている、あるいは決まっているということです。北の方だけではなくて、福岡でも1つ、そういう自治体があるというようなお話でした。
 ほかの発言として、渡辺大臣から、経済のダウンサイドリスクは高まっているのではないか。欧米の中央銀行とよく連携をとる必要があるということで、福井日銀総裁からは、中央銀行間での連携はしっかりとっているという御発言がありました。
 あと、北側公明党幹事長から、雇用情勢が今、足踏み状態になっておりますが、その背景に何があるのかという質問があり、齋藤内閣府政策統括官から、それに対して説明をいたしました。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)先ほど、大臣の説明の中で、官邸との連絡体制を綿密に行っていきたいと。もう少し詳しく説明していただくと、これから大臣としては、どういう点について綿密に行っていきたいとお考えですか。
(答)まず、今行っておりますのは、例えば政府部内でも金融庁や財務省と常に連絡をとり合って、私のところに情報を一元化していると。そして、例えば株価が大きく下がった場合、あるいはアメリカ経済の変動が大きかった場合など、その背景も含めて官邸に連絡するという体制、これは昨年からとっております。それを綿密にやっていきたいと。今のところは、状況を丁寧に見るということが大事だと考えますので、まずは現状を把握し、報告するということをやっております。
(問)ちょっと月例から離れますけれども、経済演説を聞きましたが、その中で「経済は一流ではない」と仰っていました。そういうことを演説の中でおっしゃる思いとか背景がありましたら、ちょっと教えていただけますか。
(答)今の日本経済は極めて重要な時期にあります。もちろん、足下の経済についても油断なく見ていかなければいけない状況ですけれども、これからこの世界経済の大きい変化の中で、日本の5年後、10年後はどうなっているのかということを考えると、ここでしっかりと成長力をつけるための改革をしていかなければいけない時期に来ておりますので、やはりそこの危機感というところからスタートしたいということで申し上げました。
(問)経済は二流ですか、三流ですか。
(答)「一流ではない」ということですね。そこの基準はありませんけれども、1人当たりGDPは、OECD加盟国中18位。これは、93年は2位でした。もちろん、為替レートが違います。為替レートを調整しまして、93年と同じぐらいの為替レートにして簡単に計算したものですけれども、それでも12位です。30カ国中12位ですので、少なくとも「一流」と呼ばれるような状況ではなくなってきているのではないか。
 「一流」と呼ばれましたのが、80年代後半だったのでしょうか。やはり世界経済が大きく変わっておりますから、同じ状態では競争力は落ちていくのだと思います。世界経済の変化と合わせて変わっていかないと、競争力は落ちていくのだと思います。そういう意味で、その間、努力をしなかったということではなくて、バブル崩壊の負の遺産を処理するためのさまざまな努力はやってきたのですけれども、そこに力を注いでいる間に、世界経済の方があまりに大きく変わってしまったということだと思います。
 ただ、演説で申し上げたかったのは、柔軟さというのが日本の強みだと思いますので、長い低迷を抜け出して正常な状態に戻りつつあるわけですから、ここからの改革が大事だということを申し上げたかったわけです。
(問)せっかくですから、政治は何流ですか。
(答)それについては、私の範疇外ですので、そもそも私が一流とか何流というようなことを言う立場でもありません。少なくとも「一流」と呼ばれた時期よりは、1人当たりGDPは落ちてきていると。そして、将来に伸びていくような成長エネルギーというもの、新しく伸びていく成長分野というものが、十分に国内では育っていないという危機感を持っています。

(以上)

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